みんなのシネマレビュー |
|
1461. ひばり・チエミの弥次喜多道中 時代劇に似合わないミュージカル劇だが、悪くないと思う。しかしストーリーはさほどおもしろいとは言えず。ひばりとチエミが二人揃うと、どうもうるさすぎる。[映画館(邦画)] 4点(2012-02-17 22:15:23) 1462. ピアニスト 《ネタバレ》 好き嫌いは別として、凄い映画だということはまちがいないし、点数の付け方にも迷う。 (他の人はと見るとやっぱり10点から0点まで幅広く広がっている) ピアニストが主人公だが、クラシック音楽の扱い方も半端ではない。バッハの何か知らない曲が出てきたかと思うと、シューベルトのピアノソナタイ長調(しかもいきなり第3楽章)、歌曲は冬の旅の中の「Im Dorfe」(村にて)、そしてきわめつけはシェーンベルクというようにかなり専門的。その他シューベルトのピアノトリオ第2番の第2楽章やブラームスの6重奏曲の有名な旋律も出てくるが・・・。もっと格調高く聴きたかったが、いきなりポルノ画像になるのにはぶったまげた。[DVD(字幕)] 7点(2012-02-16 23:10:02)《改行有》 1463. 私のちいさなピアニスト 《ネタバレ》 べたな展開のヒューマンドラマだが、それでいて心に響くものがある。ヒロインの女の子もちいさな男の子も心に傷を持っている。だから男の子にいくら天分があっても一朝一夕にはいかない。このジグザクを繰り返しながらふれあっていく過程が実に良い。そしてピアノが弾ける(実際に賞をとったことのある)男の子が演じたので、音楽が生きている。(ドビッシーのアラベスクは見事) [DVD(字幕)] 6点(2012-02-16 00:11:20)《改行有》 1464. ペーパーバード/幸せは翼にのって 《ネタバレ》 笑いと涙があり、そして大きな感動を与えてくれた映画だった。私にとっておそらく、今年一番の映画になるのでは・・・と思う。 ペーパーバード、紙でできた鳥すなわち日本で言う折り鶴である。このペーパーバード(折り鶴)に願いをかけるのは、万国共通らしい。ホルヘらの願いは、何だったのだろう。それを解く鍵こそ劇中の「フランコとは暮らせない」という反骨精神のこもったあの歌である。 多くの人にぜひ見てほしいと思う映画。[映画館(字幕)] 9点(2012-02-15 19:18:30)《改行有》 1465. 幸せパズル 《ネタバレ》 過去2回の外国語映画賞(「オフィシャル・ストーリー」と「瞳の奥の秘密」)を受賞したアルゼンチン映画ということとタイトルに惹かれ鑑賞。パズルは何かのたとえかと思いきや本物のジグソーパズル、競技会まで登場する。通常の縁から作成することから外れ、いくつかのパーツを作って組み合わせる彼女独特の手法で短時間に仕上げる。 夫と子どもには嘘をついてまで、年上のパズル狂の男性(パートナー)と練習に励むのだが、恋に落ちるというわけでもなく、淡々と進むのがまた何とも言えない。[映画館(字幕)] 5点(2012-02-15 15:48:42)《改行有》 1466. 華麗なる激情 彫刻家ミケランジェロが教皇ユリウス2世の命を受けて、システィーナ礼拝堂の天井画に挑む。ずいぶん昔に見た映画だったが今回改めてDVDで再鑑賞。最初見たときは、「えっ、チャールトン・ヘストンが芸術家?」と思ったとまどいも、礼拝堂の圧倒されるスケールや天井画を描くという不自由な体勢、教皇との対決などを見ているうち、これがあのミケランジェロかと思うほどになった。対するレックス・ハリソンはシーザーを演じてもヒギンズ教授を演じても、服装が違うだけで皆同じに見える。 この映画はストーリー的には波瀾万丈があるわけではないが、芸術の偉大さをまじまじと見せてくれる。冒頭の数々の彫刻とできあがった天井画を見るだけでも価値が十分にあると思う。美術に疎い私ですら圧倒されたくらいだから・・・。[映画館(字幕)] 7点(2012-02-15 07:48:07)(良:1票) 《改行有》 1467. いちご白書 《ネタバレ》 スタートの主題歌「サークルゲーム」は良く印象的、だがいちご白書の若者たちと同年代を過ごした私にとっては、大いに不満の残る映画だった。前半の恐ろしく退屈な青春ドラマと、後半の講堂での警察との衝突が、あまりにも不釣り合いというかかみ合わない。 講堂での衝突シーンはおそらく現実に起こったできごとをそのまま表現したものだろう。無抵抗の学生を強権発動でもって排除していく様子がリアルに描かれている。 しかし、なぜそれほどまでして学生が立てこもったのかが描かれていない。これでは経験に乏しい現代の若者が見ても疑問に思うだけだろう。 毛沢東やゲバラの写真が掲げられてあっても、中は至って平穏。議論も活動も何もない。理想に燃え激論を戦わせた私たち日本の学生運動とはまったく異質、「革命ごっこ」にしか見えず、ずいぶん甘い学生運動だ。やはり資本主義大国の米国ゆえだろうか。 唯一おもしろかったのは食料調達係と雑貨店主人のシーン。 [映画館(字幕)] 5点(2012-02-13 23:35:23)(笑:1票) 《改行有》 1468. 悪いことしましョ!(2000) 《ネタバレ》 オリジナルと決定的に違うのは、何と悪魔が女性になる! そのためストーリー的には同じでも雰囲気ががらりと変わる。エリザベス・ハーレイの胸元を見れば一目瞭然、エロっぽくなってしまうのだ。ここをどう評価するかがポイント。 七変化のシーンはおもしろく良くできていると思う。これでオリジナルなら高得点かもと思うが・・・。 蛇足ながら、七変化と言ったがロック歌手がカットされているので、実は六変化だろう。[DVD(字幕)] 6点(2012-02-12 11:04:13)《改行有》 1469. マネキン2 前作のマネキンのキム・キャトラルより、こっちのクリスティ・スワンソンの方がずっと魅力的に見えるのだけど、映画全体としてはずいぶん落ちてしまう。前作より派手でスケールは大きくなるが、ロマンティックな面はいまいち、その分だけドタバタが目についてしまう。 キャストもほとんど入れ替わってしまって、引き続いて出ているのはモントローズ役のメシャック・テイラーとアンディだけ。モントローズは前回よりも活躍しているが・・・。 そうそうもう一つ、テーマ曲のスターシップの「Nothing's Gonna Stop Us Now」は同じだが・・・。 ところでこの映画のマネキンは1000年後に目が覚めたわけだが、それにしては現代文明に早く溶けすぎかな(前回のマネキンでも思った)[DVD(字幕)] 5点(2012-02-12 08:55:30)《改行有》 1470. マネキン こういう夢があって楽しい映画って大好き。スターシップの「愛が止まらない」という主題曲ももちろん良い。脇役で出てくる人たちもおもしろい人が多いし・・・。この際、細かいところでの突っ込みはよそう。[ビデオ(字幕)] 8点(2012-02-11 23:43:56) 1471. ダンシング・ヒーロー 後半からラストにかけて、漫画チックな展開になるが、それでいてちっとも嫌にならない。聴いたような曲もたくさんあって、音楽がすばらしい。そして何よりダンスシーンには圧倒される。[DVD(字幕)] 7点(2012-02-11 16:19:04) 1472. レインマン 《ネタバレ》 大変感動した映画。最初観た時はそれほどとは思わなかったが、2度、3度と見直すうちに、じわじわっと想いがこみ上げてきた。 まず、音楽がとても印象的で、耳にいつまでも残って離れない。それから、何と言ってもダスティ・ホフマンの名演技、アカデミー賞の主演男優賞もうなづける。「サバン症候群」というのもこの映画で知り、「サバン症候群」についてのドキュメンタリーも観たほどだ。 そしてまた、弟トム・クルーズの次第に変わっていく心、幼い頃の記憶に残った「レインマン」という言葉、そしてその謎が解けた時・・・ 私の目は涙でいっぱいだった。 弟は、最初はお金だけが目当てだったと思うが、お金では決して得られない大切なものを得たように思う。 [DVD(字幕)] 10点(2012-02-11 11:23:33)《改行有》 1473. 幸福の黄色いハンカチ この映画と比較的よく似た「遥かなる山の呼び声」を見るまでは感動的で大変良い映画だと思っていた。しかし、「遥かなる山の呼び声」を見てからは、「幸福の黄色いハンカチ」がずいぶんつまらない映画に思えてきた。高倉健はよしとしても、お供の二人がどうしても鼻についてしようがない。倍賞さんの出番も少ないし・・・。[映画館(邦画)] 6点(2012-02-10 21:42:37) 1474. ユージュアル・サスペクツ たしかにラストはびっくりさせられたが、映画の内容は興味を引くものはなく、たいしておもしろくなかった。[DVD(字幕)] 5点(2012-02-10 20:38:50) 1475. ミッドナイト・ラン 《ネタバレ》 アクションものながら殺伐としたものがなく、逆にコミカルで非常におもしろい。護送する側とされる側がだましたりだまされたりするのが実に良い。そして横領した悪い奴と思っていたのが良い奴だったりして・・・。[DVD(字幕)] 8点(2012-02-10 19:57:44) 1476. フランケンシュタイン(1931) 《ネタバレ》 フランケンシュタインの怪物の物語は有名で子どもの時から知っていたが、映画を見たのは「ミツバチのささやき」を見てからだった。だから子どもの頃思い描いていたイメージとはかなり違う。(子どもの頃のイメージは、醜い怪物として作られたために心がすさんで殺人鬼になったとばかりに思っていた) いくら犯罪者の脳を移植されたとはいえ、生まれたばかりの怪物は赤ん坊と同じ、善悪の判断がまったくない。だから、周りがきちんと接していればちゃんとした人間になったはずである。それを顔が怖いからとか人間離れしたパワーを持っているからといって、怪物=悪とみた側に非があるとしか思えない。 まず第一はヘンリーの従者、誤って犯罪者の脳を持ってくるところから始まり、やたら火を振り回し怪物を挑発してしまう。 湖での少女も、花を浮かべることから少女も浮かぶと思った心理だろうし・・・。風車小屋で焼かれるシーンはかわいそうに感じる。これも作ったフランケンシュタインを初めとする人間の勝手な都合に振り回されたものだ。 キングコングもそんな感じだったし、フランケンシュタインを見てから「ミツバチのささやき」を見るとまたいっそう理解が深くなると思う。 ところで、もっぱらフランケンシュタイン博士と博士の肩書きがくっついて回るが、映画の中では一度もドクターとは呼ばれていないと思う。 [DVD(字幕)] 7点(2012-02-09 22:01:54)《改行有》 1477. ミツバチのささやき 最初見たときは、少女の純粋さを表した映画だとばかり思っていたが、DVDで何度か鑑賞しているうち、もっと深い映画だということがわかった。 会話が少なく、意味ありげに描かれているシーンが実に多い。そういう映画は嫌いではないのだが、最初のうちはなかなかわかりにくかった。その後「フランケンシュタイン」の映画を見たり、他のスペイン映画を見たりもした。また、スペインの内戦やその後のフランコ独裁政権のことなど、歴史的事実なども調べたりもした。そしていくらかは映画の意図するところも感じられるようにはなったが、まだまだである。 姉のイザベルもかわいいがアナ・トレントはもっとかわいい。そして驚くほど賢い。[映画館(字幕)] 8点(2012-02-08 21:37:20)《改行有》 1478. ベルエポック(1992) 王政から共和制へと動乱が続くスペイン国内情勢をよそに、おとぎ話的なほのぼの(?)とした世界が広がる。映画の展開もコメディックだ。末娘に姉さんたちとの愛とは違うんだと言うけれど、本当かなと首をかしげたくなる。 ウナムーノという哲学者や、サルスエラ(スペインのオペラの一種)についてもよく知らないし、ついて行けないところも多々あるがこれがスペイン文化か。スペインについてもっと知っていれば、楽しめただろうと思う。[DVD(字幕)] 6点(2012-02-08 17:48:56)《改行有》 1479. また逢う日まで また逢う日を信じつつ、明日はどうなるかわからぬ時代を生きた人、死んでしまう人、とてもつらく切ない映画だ。映像にも古さが感じられ、同時代やそれ以前の同じテーマを持つ西欧・米国の映画の洗練さにも及ばない。しかしそれがまた敗戦の宿命をも感じさせる。[DVD(邦画)] 7点(2012-02-07 23:40:16) 1480. アンコ椿は恋の花 《ネタバレ》 青春映画としてはまずまずのできだと思うし、東洋の魔女の大松監督の「黙って俺についてこい」も時代を反映して良い。 1964年は東京でオリンピックが開かれた年、歌手都はるみが「アンコ椿は恋の花」を歌い、日本レコード大賞新人賞を獲得した。そのヒットによってこの映画は作られたのだろうが、実はもう一つ理由があったのだと思う。 それは1965年1月に起きた伊豆大島の大火災、島の大半が焼けてしまったのだ。そうした中で、島の復興祈念の意味もあったのでは・・・。映画の中でも、島を応援するセレモニーが開かれ、横綱大鵬や巨人の王貞治、長門勇や桑野みゆきらも登場する。 なおアンコ椿のアンコとは「姉こ」が変化したもので、元々は年の上の女性のこと、そしてそれが転じて「島の娘」になったと言われている。 ついでにもう一つ、都はるみが新人賞を得た年のレコード大賞は青山和子の「愛と死を見つめて」で、この映画にも挿入歌として使われている。さらにもう一つおまけ、都はるみが歌のテストに合格したとき、うしろに何と何と11歳の小林幸子(デビューは都はるみと同年)のポスターがあるではないか、大発見!(DVDで再鑑賞) [映画館(邦画)] 7点(2012-02-06 23:13:34)《改行有》
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS