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プロフィール
コメント数 2267
性別 男性
年齢 47歳
自己紹介 好きなジャンル【 SF、アクション、サスペンス、ホラー、ミステリー 】
見たあと面白かったと思える映画は、ドラマ系、実話系、裁判ものが多いかもしれません。
サクセスストーリーが一番好きです。
見た後元気になれるし、夢があるから。

みんシネで面白そうな映画をチェック⇒映画を見る⇒レビューを見る⇒自分のレビューを書く
だいたいこんな感じで映画ライフを楽しませてもらっています。

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1501.  エイミー(1997) 《ネタバレ》  シリアスで緊迫した雰囲気と、コメディタッチのやわらかいテイストの演出が、絶妙な匙加減で上手にバランスをとっている良作。とは言え、後半、アル中親父に追いかけられたときはそれまでの作風とのギャップにいささか戸惑ってしまいましたが。  今作は、どう頑張っても母親とエイミーが、父親にはもう会えないという辛い背景をしょっています。ですが、『歌でしかコミュニケーションをとれない』という設定が、この映画に爽やかで楽しくて幸せな雰囲気を作り出しています。これはもう脚本勝ちと言っても過言では無いかもしれません。融通の利かない受付が、トイレの案内を歌で返すシーンや、捜索隊が歌いながらエイミーを探すシーンは、人の心の温かさをダイレクトに感じることができる名シーンだと思います。  本筋は完璧に近いシナリオながら、ディテールには粗さが目立つ部分があります。  二人組みは何故エイミーを連れ去ったのか。  水をまくおばあさん、あれだけエイミー親子をわずらわしく思っていたのに、何故エイミー探しには突然協力的になったのか。  さらっと流してしまうには不自然すぎました。  とまあ残念な部分はありましたが、歌う人々に笑い、エイミーの健気で父親を求める姿に涙する作品であることは間違いありません。ラストのお祭り騒ぎはやりすぎのような気もしましたが、この作品にはぴったりのような気がしますね。  そう思えたのは、この映画を見て少しだけ心が優しくなれたからだ。   [DVD(字幕)] 8点(2014-06-10 13:58:04)《改行有》

1502.  ボスニア戦線 《ネタバレ》  戦場に行ったことがないので、この作品がどれほどリアルなのかはわかりませんが、少なくとも私にはかなりリアルな戦場に映りました。  ドキュメンタリータッチではありますが、断片的な映像の中に確実にストーリーが存在する不思議な作品。過剰な演出を極力抑えながらも、映像だけで限りない情報をものすごく雄弁に語りかけてきます。映像の力というものを肌で感じることができる貴重な作品かもしれないです。  銃撃や地雷、迫撃砲で、日々無力で無関係な人々が死んでいく一方で、そこに住む人々は食事を作り仕事をし学校に行っているという現実があります。そこにいる人々にとっては日常なのでしょうが、戦争を知らない自分にとっては日常と非日常が混在する混沌とした世界に戸惑います。  そこで働く戦場カメラマン、報道陣は戦地に来るまでは戦争と無縁の人々。そのような人達が、戦地において自分たちの価値観や理性、モラルの狭間で揺れ動いている様子が感じ取れてしまうのも、本作の大きなポイントかもしれません。  そしてこの作品を見ると、もしかすると政治的な力が働いて私たちが目にすることができないだけで、実際の戦場の現実を映し出した資料というのは世の中に膨大な数眠っているのではと想像してしまう次第です。  きっと一般の人々に知られてしまうと極一握りの人達が困ってしまうような不都合な真実っていうのは数限りなくあって、そんな世の中だからこそ、この映画に出てくる人達のような存在は必要なのかもしれませんね。[DVD(字幕)] 7点(2014-06-09 05:39:17)《改行有》

1503.  ブギーマン(1981) 《ネタバレ》  前作よりだいぶ良かったです。  前作の意味のない『待ち』みたいなのが減っただけでも幾分か良くなったんじゃないでしょーか。  恐怖演出に犠牲者の数だって、前作に比べるとそれぞれパワーアップしていて、これぞ正しい続編の在り方のよーな気がしました。  目に注射、ハンマー、点滴針使っての失血死に熱湯など、その手法もバラエティに富んでいて満足です。見ていて痛々しい感じが何とも・・・  ただやはりヒロイン?のローリーの行動が意味不明すぎて今回もその点だけはイライラしちゃったんですよね。特にラスト直前の『HELP』は酷い。完全に皆が病院内に入ってからでかい声を出すって。危機的状況をあからさまに作り出すってのは好きじゃないです。それを見ている人に気づかれないようにするのが映画人の仕事でしょう。クライマックス近辺で興醒めさせられちゃいましたが、なかなかの良作でした。  完全に前回の続きからってのも、なかなかありそうで無い展開で良かったです。[DVD(字幕)] 6点(2014-06-09 05:07:08)《改行有》

1504.  グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち 《ネタバレ》  いわゆる『天才系ヒーローもの』みたいな作品かと思い、序盤からわくわくしながら鑑賞しました。そんで中盤くらいには、『頭良ければ何しても許されると思うなよ。』って憤りを感じ、終盤くらいになると、チャッキー(ベン・アフレック)やランボー教授(ステラン・ステルスガルド)やウィル(マット・デイモン)の本音が次々と明かされて、素直に感動しちゃうような作品でした。  また、本作ではとにかく背景が美しいのが印象に残っています。昔、現代文の講義で『背景や風景は人の心理描写である。』と言っていましたが、この作品を見るとそれがよくわかります。  ショーン教授とランボー教授という二人の教師がウィルを導くストーリーが大変素晴らしく、ラストの結末が意味していることに深い共感を覚えます。  ショーンはウィルを天才として世に送り出すのではなく、あくまで一人の人間として、人生の第一歩を踏み出す決意をさせようとします。ランボー教授はその対極に位置する人物。彼はウィル本人ではなく、その才能を愛します。本作がただのサクセスストーリーを本筋に置き、一人のスーパーマンを賛美するような作品であれば、終盤のストーリー展開は違うものになったのでしょう。ですが、ラストのウィルの選択から、本作は人間賛歌であり人生の応援ソングのような心地よさをもつ作品へと昇華されたのではないでしょうか。  ですがそれよりなにより素晴らしいのは、本作ではランボー教授を決して否定的には描いていないことでしょう。ウィルの才能を見出し、その才能を愛することだって、そしてその才能に嫉妬心や劣等感を抱くことだって、ある種素晴らしいことだと肯定的に捕らえているところに大変な魅力を感じます。  何にせよ心を打つ名作でした。  あまりに社会に迷惑かけすぎたため満点はつけられないんですけど、ヒューマンドラマとしては満点の作品です。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-06-09 00:33:34)(良:2票) 《改行有》

1505.  カジノ・ヒート 《ネタバレ》  娯楽エンターテイメントに徹した犯罪アクション映画。  難しいことは抜きで、わかりやすく作られています。さくさく進むスピード感あふれるストーリー展開も、このような作品には大事な要素でしょう。  ただ、細かいことにこだわらないというスタンスがいきすぎて、主人公のレイが巻き込まれるのがいささか強引過ぎるようです。映画のためにわざと苦境に立たされてようとしてんじゃないの?って視点で見ちゃいます。どんなにレイが頑張っても、少々冷めた視点でしか見られなくなってしまったのが残念。  本作は、個性的な人物達が数多く登場します。メインのキャラだけでなく、どうでもいいような警備員の2人だったり、カジノの支配人の配下の眼帯野郎だったり、ちょっと軍隊チックな警官だったりが、予想外の働きを見せます。本来、この手の作品でそれぞれのキャラが個性を発揮するのは好きなのですが、本作においてはまさかのマイナスになっている気がします。短い時間に、あまりにそれぞれの人物が個性を発揮するものですから、やや映画全体が散漫な印象になってしまった感があります。  以上をふまえまして、超個人的な感想ですが、もう一歩なアクション映画でした。[DVD(字幕)] 5点(2014-06-08 17:35:56)《改行有》

1506.  シネマチックな恋人 《ネタバレ》  鑑賞後、爽やかな充足感に満たされる心地よい作品。  登場人物たちが、クセがある割りになんとなく和んでしまうような人達で、映画全体が優しいオーラに包まれているのが特徴です。  いわゆるサクセスストーリーとラブストーリーをミックスさせたよくあるパターンの映画ですが、『嘘』から始まっちゃっているため、べたべたな展開ながらも楽しめる程度にイライラハラハラさせるのがうまいです。  わかりやすく、深みはないですがエンターテイメントとしては完成形。恋敵として成立しているのかどーかもわからないリッキーや、読者モデルの友人など、脇役の活躍ぶりも適材適所でストーリーを盛り上げます。  ストーリーの中、自然に笑わせる展開も楽しい。『すげー、リッキーをぶっちぎった!』の少年の一言がお気に入りです。[DVD(字幕)] 8点(2014-06-07 05:08:06)《改行有》

1507.  187(ワン・エイト・セブン) 《ネタバレ》  主観的に見るか客観的に見るかで評価が変わりそうな作品ですね。  モラルや倫理観も問われそうです。  私はモラルや倫理観を捨て去ってしまい、見ている間、『ガーフィールド、やっておしまい!』とずっと思っていました。ですので、最初にガーフィールドを刺した人間がぬるい刑罰しか受けていないことや、新しい赴任先での悪ガキの中に罰を受けていない者がいることに、ものすごいフラストレーションを感じてしまった次第です。  校長にしろ、同僚にしろ、生徒の親にしろ、まともな人が少ないのもフラストレーションを助長します。  本作の唯一の救いは、女生徒と同僚の女教師の存在です。ですが女生徒は終盤で手のひらを返したようにガーフィールドに冷たくあたります。私の理解力の無さのゆえかもしれませんが、その辺りの心理面の機微がうまく読み取れません。  結局主人公と悪ガキの主犯格は死に、その女生徒が感動的な卒業のスピーチをし、女教師は教師をやめてしまうわけですが、なぜその結論に至ってしまったのかの心境がやはり理解しきれません。  不完全燃焼のまま、何かのメッセージを正確に受け取りきれずに終わってしまいました。ですが、少なくとも画面にはずっとひきつられるよくわからん迫力がありました。  『アメリカでは9人に1人の教師が襲われている。その犯行のほとんどが生徒によるものである。この作品の原案は現役の教師が執筆したものである。』って最後に流れるメッセージが一番心に残っています。  外国ってすげー。  先生するのが、戦争並みに命がけなんですね。[DVD(字幕)] 6点(2014-06-06 03:13:16)《改行有》

1508.  ハロウィン(1978) 《ネタバレ》  しょっぼいなぁー。  なんてしょぼいんだろう。  それにもったいつけるなー。  ぜんっぜんアクション起こさないなー。  『・・・・今いけるやん!』って思うけど・・・まだいかんのかい。・・・まだいかんのかい。・・・まーだいかんのかい。てのの繰り返し。  ようやく動き始めたと思ったら、殺し方が、・・・またしょぼい。  殺し方がしょぼいのか、殺され方がしょぼいのか。  そしてこーゆー映画でヒロインにつっこみを入れるのはご法度ですが、このヒロインはあほすぎます。行動と思考回路に一貫性がない。あんだけ『不審な男がいる』って言っていたくせに、少年が同じことを切に訴えても全く信じないって、どーいうことですか。直前まで自分が主張していたことを突然全否定って情緒不安定じゃないですか。  そしてこの映画に最も足りないもの。  B級映画にはB級映画の良さがあると思うんです。  B級映画の良さはそのはじけっぷり。  それがこの作品には決定的に足りないんですよね。  ・・・と、まあいろいろ文句を言ったわけですが、このしょぼさが結構好きだったりします。このしょぼさ加減がなかなか良いんです。  全っ然面白くないけどね。[ブルーレイ(字幕)] 3点(2014-06-04 04:14:26)《改行有》

1509.  コンタクト 《ネタバレ》  『良い映画だとは思うが、面白い映画だとは思えない。』というのが正直な感想です。ストーリーやリアリティを重視するあまり、映画としての面白さやテンポが犠牲になっちゃっている気がします。  いくら何でも前半が退屈すぎです。もったいつけすぎだし、あんま好きになれない時間のかけ方です。  またエリー・アロウェイの勤勉で、仕事に対する熱意は尊敬に値しますが、あまりに独善的すぎると共感しづらいものがあります。  極めつけは、コンタクトに成功するまであれだけ物語をひっぱっておきながら、異星人の目的などが一切不明のまま終了しちゃって、大事な部分をうやむやにされてしまった感が強いのです。  個人的には電波の受信シーン、そこから国中が動き始めるのがこの作品のクライマックスであり、それ以外はすべて蛇足に感じました。  とは言え、地球上ではポッドが装置をすり抜けただけなのに、記録時間は18時間だったという真相や、装置のビジュアルに迫力、そして『父親を愛していたことの証明』を代表する名台詞の数々など、特筆すべき点が多いことも確かです。  やはり上映時間が長すぎたのが一番の原因でしょうか。そのため、せっかくの伏線が回収されているのに、鑑賞者はそれに気づかないまま終わっちゃう可能性大です。  好きなジャンルの作品だっただけに、今ひとつ、共感も感動も味わえないまま終わってしまったのが残念でした。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-06-02 00:12:43)(良:1票) 《改行有》

1510.  裸足のトンカ 《ネタバレ》  スポーツメインなのか、恋愛メインなのか、軸がぶれすぎです。必ずしもどちらかをメインにしなければならないということではありませんが、今作の場合は、主人公にしろ、トンカにしろ、それぞれの行動規範というものがもともと見えづらいので、せめてメインテーマははっきりしてくれないとさっぱり共感できません。それ以前に物語に気持ちが入っていかないんです。  恋愛パートによってやたらとわき道にそれるのもマイナス。スポーツもの特有のテンポの良さ、リズム、爽快感といったものがすべて犠牲になっています。もちろんそこから生まれるはずの感動だってありません。『感動させようという意思が伝わってくる演出』は随所に見られますが、感動できるかいって感じです。  トンカがトレーニングを本格的に始めてからは、いよいよか、と気分が乗ってきたのですが、今度は唐突に訪れる決勝戦。そこに至るまでのプロセスがよくわかりません。それなのに『新星トンカ選手、優勝です!』って熱く実況されても、見ているほうはどうしたら良いのかわからないです。  そんでトンカの結末は唖然とします。ここまで頑張って見たのに、何ですかこの結末は。しかも、何しれっときれいな話で終わらそうとしているんですか。  作成者側の自己満足感漂う作品で、ひさしぶりに鑑賞者が置いてけぼりになっちゃう作品でした。途中でトンカを車に乗せた謎の女性も謎のまま。もうこの映画はわけがわからないことだらけです。フランス語特有の抑揚のない話し方とその雰囲気は大好きなんですが、この作品にいたっては、それも裏目っちゃっている気がします。[DVD(字幕)] 3点(2014-05-30 12:21:13)《改行有》

1511.  イベント・ホライゾン 《ネタバレ》  全体的に、雰囲気で押していくような作品で、このような抽象的なホラーは好みではありません。SF全開のスタートに期待が高まったのですが、物語が進むにつれて次第に興味が薄れてしまいました。  『2040年に消息を絶ったイベント・ホライゾン号。ブラックホールの向こう側へと行き、そこで闇を連れ帰ってしまう。その闇は人のトラウマや罪の意識を具現化させる能力をもつ』簡単にまとめるとこういう話なわけです。今作の場合、ミラー館長やウェアー博士、クレア、ジャスティンが標的となります。完全に闇に魅入られちゃったのはウェアー博士のみ。ほとんど人間をやめてしまいます。ただその状態までいっちゃったのがウェアー博士だけっていうのは、何とも物足りない話です。  これだったら、航海日誌の映像に残されていたイベント・ホライゾン号の惨劇のほうが、よっぽど興味をそそられます。  トラウマを完全に具現化させてしまうという素晴らしい発想が、思いのほか活かされきれずに終わってしまったのが残念。いくらでも怖く、スリリングな映画にできそうなのに、肝心の恐怖演出は効果音やBGMに頼りっぱなしになっている印象です。  期待が大きかっただけに、このストーリー展開は残念。悪くはないんですが良くもないって感じの作品ですね。[DVD(字幕)] 5点(2014-05-29 01:34:07)(良:1票) 《改行有》

1512.  ひみつの花園 《ネタバレ》  浮世離れしたストーリーと主人公に、少々ついていきづらい作品でした。つまらないとまでは言いませんが、はっきり言って『合わない』作品です。  ただその内容は非常に興味深いものがあります。主人公の咲子にとって、お金が金銭欲の対象から、人生の目的にまで昇華されているのが大変面白いです。一般的に認識されているお金に対する価値観というものを変えられそうな説得力がこの物語にはあります。  お金の入ったスーツケースを回収するために、地質学の勉強から始めるという発想。そしてそのためにもう一度大学を受験するという決断。これはある意味最も理想的な人生のモデルケースかもしれません。ただ惰性でとりあえず大学に行っておくという大多数に比べれば、はるかに健全で正常だと言えそうです。  また、咲子がこれだけお金に執着しているにも関わらず、『守銭奴』ではないことも重要です。咲子は目的を達成するためには、お金を惜しみなく使います。何百万もする地質学の機材を買い込むし、大学の費用も出すし、スクールにも通うわけです。その一方でおごってもらうコーヒー代は、現金に換えようとするのです。つまり、必要性のある出費は彼女にとっては無駄ではなく、必要性のない出費はたとえコーヒー1杯の金額でさえ彼女にとっては無駄遣いなわけです。  お金に対する価値観や認識をもういちど俯瞰し客観視するという面においては、この作品は非常に存在価値の高い作品だと思えます。  ただ映画としての面白さは個人的にはいまいちです。[DVD(邦画)] 5点(2014-05-27 15:03:55)(良:2票) 《改行有》

1513.  ジャッキー・ブラウン 《ネタバレ》  長いです。長いことが苦にならない名作はたとえ2時間を超えても時間を気にすることはありませんが、残念ながら本作は、4回は時間を確認したかな・・・。さすがに中盤から後半にさしかかる辺り、つまりジャッキー・ブラウンが警察に取引をもちかけるあたりからは面白くなってきます。その辺りからは最後まで突っ走れますね。  『何も話すな』『わかった』バーン。で、メラニーが撃ち殺されるシーンや、ルイス(ロバート・デ・ニーロ)が撃ち殺されるシーンはなかなかの衝撃です。特にロバート・デ・ニーロがこんな扱い受けているのを見たことがなかったのでちょっとびっくりです。  まあそれもこれも散々時間をかけて、それぞれの人物をじっくり丁寧に見せてくれたことがこの衝撃を生み出しているのでしょう。ただ、映画ってのは限りある時間の中でドラマを見せてくれるから素晴らしいのであって、個人的には時間に頼った演出ってのはあんま好きじゃないです。  それから演出や脚本にちょっとした工夫があるのは面白いのですが、肝心のストーリーが結局のところ一本調子でひねりもサプライズもないんです。その分普通に最後まで、まあ多少はハラハラしながらストーリーを目で追って終わり、っていう安定感が感じられるのですが、こんな平凡なストーリーならやっぱこんなに時間は要らんでしょ。[ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-05-26 02:11:45)《改行有》

1514.  スイッチバック 《ネタバレ》  少しだけ意外性をもたせたサスペンス。まさかこの人がってゆう人を犯人に配置したのは面白い。プロローグで子供が誘拐されるエピソードが、犯人予想をミスリードさせるのに一役買っているのも良いと思います。  ただ中盤で早くも犯人がわかっちゃうのって、どう考えてももったいないです。犯人が誰かわかっちゃうと、本作の場合どうしても興味が削がれちゃうんですよね。  あとは『動機』とか『着地点』なんかが気になるわけですが、着地点はともかく動機はあってないようなもんなんです。  それに知人や友人をこのタイミングで殺しまくるっていうのは腑に落ちないです。ただの快楽殺人犯ってことなんでしょーけど。演じる役者がダニー・グローヴァーじゃどう頑張ってもそう見えないです。  犯人がわからないときはいろんな人が怪しく思えて面白かったんですけど。  とにもかくにも、とっても惜しい感じのするもう一歩な作品でしたね。[DVD(字幕)] 6点(2014-05-25 17:53:26)《改行有》

1515.  大富豪、大貧民 《ネタバレ》  大富豪でありながら借金もある愛の冷めた夫婦が、部下の横領により脱税の罪を着せられて、アーミッシュの村で身分を偽りながら身を隠す物語。  コメディものとしては非常にオーソドックスなもので、そこに真新しさはまったくと言っていいほどありません。笑いの要素も薄く、爆笑できるようなコメディではありません。ひねりもなければサプライズもありません。  ・・・なのに、何故かなんとなく見れてしまうこの映画。そう、この映画にあるのはハートウォーミングな人間ドラマと、見ていればきっと良い結末が見れるんだろーなーという安心感です。  ささやかなサクセスと、控えめな人生修復ドラマ。  地味なストーリーの中に、『お金よりももっと良いものがあるんじゃない?』なんてことをさりげなく教えてくれる物語。まるで疲れた心に甘さ控えめのホットコーヒーでちょっとだけリラックスさせてくれるような、そんな作品でした。  そう言えば見終わったときに時間を確認したら、2時間近く経っていました。上映時間が事前の提示と違うのは、後から追加したシーンがあったりするからなのでしょうか?[DVD(字幕)] 6点(2014-05-23 07:22:57)《改行有》

1516.  デビル(1997) 《ネタバレ》  父親がいきなり撃ち殺されるオープニング。激しい撃ち合いから始まる序盤。まるで内戦中のような、街に漂う緊張感。タイトル『デビル』の名にふさわしい、血で血を争う凄惨な物語となっていくのでしょうか。いやいや、ブラピ演じるフランシスが亡命・潜伏してからは映画の雰囲気が一転。フランシス(亡命先ではローリー)をとりまく人間ドラマが始まります。  まったりとした展開。スローライフのようにゆっくり過ぎていく時間。ローリーやトム・オミーラ(ハリソン・フォード)がどういう人物なのか、丁寧に私たちに印象づけてくれます。さすがにまったりしすぎて退屈で冗長に感じる部分はあります。ただローリーとトムの二人は、共に善人であり、事情が違えばきっとお互いに友人や親子のような関係になりえただろうことが痛いほど伝わってきます。  この前半の抑え気味で地味で、でもなんだか大切にしたくなるような人間ドラマがあったからこそ、後半の展開、そしてラストに切なくやりきれない気持ちが生まれるのでしょう。  タイトルと人物設定及びストーリーに若干のずれは感じますが、映画としては個人的に好きなタイプです。相容れぬ立場でありながら、お互いの存在を尊重しあい、思いやりあえるような人間関係は心にぐっとくるものがあります。そういった意味では、なかなかに良い映画だったんじゃないでしょーか。僕は好きですよ、こーゆーの。  ローリーはかわいそうだったけど、人生の最後にトムやその家族と出会えて嬉しかったんじゃないかな。最後は幸せそうにも見えました。ってのは言いすぎですかね?[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-05-22 12:43:42)《改行有》

1517.  シャイン 《ネタバレ》  劇場予告の『誰があなたを輝かせるの。あなたは誰を輝かせるの。」というフレーズが最高に好きです。  あるピアニストの波乱万丈の人生を、リアルに、それでいてドラマチックに描いた作品ですね。実話ベースでありながら、おそらくは適度な脚色を加えることで、1本の映画としてのエンターテイメント性がきちんと存在しています。ですが決して軽い内容ではなく、深く味わい深い作品になっているところが素晴らしいんですよね。  音楽にはうとい私ですが、何故か音楽ものは心揺さぶられるものが多いです。今作も、少年デイヴィッドの演奏から始まり、ラスト直前のリサイタルまで、ピアノの演奏が主人公の人生を彩っているようで、そこには理屈ではない感動を覚えます。  今作のキーパーソンである父親は、家族に対する依存心、とりわけ息子に対する依存心が強いだけでなく、それに輪をかけて自己顕示欲の強い方のようです。その父親の存在あって、デイヴィッドのピアノの才能が幼少期に開花し、同時に父親の存在が彼の将来の可能性を摘もうかという皮肉な現実がやりきれないです。  父親と完全な和解をするには至りませんでしたが、切っても切れない家族の絆を、本作から確かに感じ取れます。そして精神に異常をきたしながらも、前向きに、ひたむきに人生を生きようとしているデイヴィッドには、『人生って本当に素晴らしいよね。』と言われているようでした。  本作は短い時間にすべてを詰め込んだためか、説明不足がある部分は否めません。まるで小説の行間を鑑賞者の想像力で補うような努力が必要かもしれません。ですがそれをふまえても、辛い現実と同じくらい訪れる幸せな瞬間を見せてくれる本作はオススメです。鑑賞後は、何とも言えない後味の良さが心に残ります。[DVD(字幕)] 8点(2014-05-20 15:33:09)《改行有》

1518.  ダブル・ガントレット 《ネタバレ》  邦題でバリバリのアクションものかと勘違いしてしまいました。もちろんアクションはあるのですが、どちらかというとややドラマ色の強い作品です。  組織で腕利きのコンビ、クレアとニックがボスの部下にはめられ窮地に立たされるという物語。ストーリー的にはわかりにくいものではありません。ですが、登場人物の行動規範がいまいちはっきりしないため、ストーリーがごちゃごちゃしているように感じてしまいます。  特に主要人物であるクレアとニックの行動の目的がちょっとわかりづらいのが一番の問題。いったい何をしたいのかがよくわからんのです。だから二人がちょっと活躍しても、なんとなくカッコよさそうな雰囲気出しても、なんかいまいちどれもぱっとしない、物足りないんです。  テンポが不必要にだらだらと感じられるのもマイナス。ドラマよりな割に、登場人物やそれぞれが抱えている背景なんかに深みがまるでないのもいまいち。まさにもの凄く中途半端な作品でした。  面白くないとは言えませんが、これじゃあ面白いとも言えませんぜ。[DVD(字幕)] 5点(2014-05-20 02:56:55)《改行有》

1519.  素晴らしき日 《ネタバレ》  軽快なリズム。スピード感のある展開。  なかなか楽しい作品です。  ラブストーリーだけでなく、お互いの仕事のドラマがきちんとストーリーとして見ごたえのあるものになっているのが大変良かったです。二人が仕事に対して真剣な分、肩入れする気持ちが生まれますし、コメディパートの面白さも際立ちます。  時間に追われる身でありながら、どうしても言わなければ気がすまない口げんかは特に面白い。普通だったら、口論は、もっと険悪になったり、間があったりするものです。ところが二人の場合、何せ時間が限られているもんだから、お互い必要最低限なことだけを言って終わりっていうのが小気味良いです。  で、本作で唯一気に入らなかったのは子供、特にサミー(男の子)のほうですね。コメディだから目くじらたてるもんじゃないってのは重々承知しています。ですがたった一日でこんだけトラブル起こすってのはさすがにあんまり。どんなにやんちゃな子供だって、やばいことしちゃったら、それからしばらくは大人しくしているもんです。ですがサミーにはそれがまったくない。完全にトラブルを起こすアイテムとして配置されているのがあからさま。だから見ていてついイライラしてしまいます。  でも子供たちの面倒を二人で協力しながら見ていくっていうストーリーはとても面白いですね。[DVD(字幕)] 7点(2014-05-19 02:02:49)《改行有》

1520.  ファニーゲーム 《ネタバレ》  アメリカのホラーやサスペンスが、怖いとは思っても精神的負担が少なくて済むのは、そこに確固たるフィクションの壁が存在しているからだと思います。BGMや効果音を入れることで、場の空気を盛り上げると同時に、フィクションの世界と現実とを明確に区別してくれている気がするのです。それは作成者側のサービス精神であると同時に、良心の表れとも見てとれます。『これはあくまで映画だからね!』って。  そんで、その良心をとっぱらってしまうと、こーゆー作品ができてしまうのではないかと思います。  また、もっとも凄惨な場面は悲鳴と声だけにとどめ、結果のみを映像に映すという手法はこの作品において絶大な効果を発揮していると思います。不条理さと絶望感がより際立ってくるんです。今作において、子供が撃ち殺され呆然とする夫婦、ラストで湖に沈められる奥さん、この2つのシーンが個人的には特に凄まじい、衝撃的なシーンでした。  ただこの映画は、せっかく作り上げられたノンフィクションのような世界観を、『カメラ目線』『問いかけ』『巻き戻し』という反則技を駆使して、台無しにしちゃっています。完成された世界観を自ら壊しにかかる暴挙ともとれる行動。いったいどういうことなのか、・・・謎です。  確かに、この映画でしか感じることのできない何かを感じることができる作品ですね。  ただし、上記の目的がわからないことと、序盤、あまりにも無抵抗な奥さんに不自然さを感じてしまうことで、本筋とは関係ない部分でイライラさせられた点は大きくマイナスです。[DVD(字幕)] 6点(2014-05-18 23:59:24)(良:1票) 《改行有》

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