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プロフィール
コメント数 2162
性別 男性
年齢 57歳
自己紹介 実は自分のPC無いので仕事先でこっそりレビューしてます

評価:8点以上は特別な映画で
全て10点付けてもいいくらい
映画を観て損をしたと思ったことはないので
酷評しているものもそれなりに楽しんで観たものです


  *****

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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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141.  痴人の愛(1967) ひとつひとつの言葉に、そしてその言葉が発せられる表情に独特のインパクトのある増村演出がどうも苦手なのだが、この作品ではソレが最大限に出ていて、どうもノレない。しかしノレない私を強引に引っ張っていく力があることは確かで、その強引さは純愛よりも下品さが勝っている空気をも、ひたすら映画を面白くするものへと昇華させる。有無を言わせぬ身勝手奔放娘のあっけらかんとした明るさに、男は頭では拒否できても体が言うことを聞かない。それと同様に、映画は強引にインパクトとスピード感とあっけらかんとした下品さで私を惹きつけて離さない。ハッピーエンドの中に、人の性の哀しさと滑稽さがあれだけ表出できれば、つい天晴れなどとも言ってしまう。そんな作品。[DVD(邦画)] 6点(2007-08-29 12:26:39)

142.  お琴と佐助(1961) なかなかの見応え。とくに琴の演奏シーンは圧倒される。春琴は今で言うところのツンデレ?ちょっと違うか。かたくなに師匠として接する春琴とかたくなに弟子として接する佐助。愛欲めいた描写は一切無い。ただ誰の子かも語られない妊娠という現実が語られるだけ。それでも二人がただならぬ絆で結ばれていることがひしひしと伝わる。常に凛とした強さを前面に出している春琴が、たまにか弱さを露呈するシーンが活きている。ゆえに湯上りシーンはドキリとさせられる。不自然な関係を納得させるのは原作の力か。ストーリーのドラマチックさゆえに大映ドラマ風の大袈裟な芝居に見えるのは仕方のないことかもしれない。それでも安っぽくならないのは衣笠貞之助ゆえなのだろうか。[CS・衛星(邦画)] 6点(2007-08-28 12:15:08)

143.  女の中にいる他人 《ネタバレ》 人を殺した人間がそのことを隠すことに我慢出来ずに告白してしまう、ということに腹が立つってのもよくよく考えたらおかしな話なんですけど、コイツの場合は罪の大きさを解かってはいるけども、告白も自首しようとすることも罪を償う気持ちからではなく、とにかく楽になりたい、ただそれだけが行動規範となっているので腹が立つ。成瀬監督の男どもはたいていが身勝手で情けない奴なんですが、この作品は設定を男にとっての極限状況にすることでもう見るも無残な情けなさを露呈させてしまう。その情けなさがあまりにあからさますぎて楽しくありません。そう思うってことは自分の中にもそんな情けない部分があって、それを見せつけられていると感じているからかもしれません。そう考えるとさらに楽しくないぞ、この作品。でも映像は、とくに室内のソレは成瀬作品の中でも随一の美しさ。映像と女だけは白黒はっきりしとります。[DVD(邦画)] 6点(2007-04-23 18:54:53)(良:1票)

144.  侍(1965) ストーリーが実に良く出来ている。面白いと思う。でもよく出来たストーリーゆえに全編が説明で支配されている。とは言ってもその説明もまた実にうまくこなしている。退屈になりがちな説明をテンポをつくるクローズアップの画を差し込みながらの早いカット割りで見せることで間延び感を出来るだけ廃し、怒りや悲しみといった内面の描写を極力排除し物語をシンプルに進行させることで活劇たらしめている。それでも東野英治郎が説明する回想シーンはややくどい。[ビデオ(邦画)] 6点(2007-03-28 14:07:06)

145.  ハタリ! 『赤ちゃん教育』の豹といい『モンキービジネス』のチンパンジーといい、本物へのこだわりもココまでくるとスタッフも大変だなぁと思う。その成果として、捕獲シーンの緊張感と臨場感は並々ならぬもの。ただ、個人的には様々な動物の捕獲シーンは、最初と最後のサイ以外は、リストにチェックを入れる様と捕獲シーンのダイジェストをかぶせてさらっと見せてくれたほうが良かった。そりゃ、命懸けだったろうことを思うとなんちゅうことを言うとるんや!と怒られそうですが。だって見せ場は捕獲シーンじゃなくて無骨な男とその男を唯一オタオタさせることができる女とのコミカルな恋愛模様であり、相棒たちのこれまたおかしい4角関係であるのだから。小象たちを筆頭としたラストのドタバタに、そしてそのドタバタにジョン・ウェインがいることに映画の楽しさを満喫する。[DVD(字幕)] 6点(2007-03-06 14:20:47)

146.  千姫と秀頼 大阪夏の陣から始まる冒頭に荒々しい合戦シーンやかっこいい殺陣を期待したのだが、いつまでたってもそんなシーンはなく、ちょっと拍子抜け。『千姫と秀頼』とあるがあくまで「千姫」の物語であり、昭和の大スター美空ひばりの映画だった。とは言うものの、美空ひばりがこんなにも美しかったのかということにまず驚き、こんなにも演技がうまかったのかということにまた驚いた。最後の、家康と秀忠の前で舞う姿の凛々しいこと。そしてこのシーンの緊張感がまた凄い。テレビで懐かしの映像とかで見る美空ひばりで、こんなに美しくもかっこいい姿を見たことない。これもマキノ演出の賜物なのだろうか。大作感がある反面小気味よさがなく、好みの作品とは言い難いがそれでもじゅうぶん楽しめました。[映画館(邦画)] 6点(2007-01-05 13:23:57)

147.  奴らを高く吊るせ! 『牛泥棒』の私刑のシーンをそのままパクって、、いや、模倣したかのようなオープニングに始まり、後の『荒野のストレンジャー』を予告するかのようにイーストウッドが蘇り、そこから物語が始まるというのはなんともそそらせてくれます。アメリカ西部劇に欠かせない保安官と判事と無法者を取り揃えながらも復讐ものといういかにもマカロニウエスタン調の展開で、なおかつ「正義」とは、なんていうまじめそうなテーマをちらちらさせながらも結局いろんな映画のおいしいところを寄せ集めただけなんじゃないのかという感じの映画。軽すぎず重すぎず適度に楽しませてくれてはいるものの、冒頭でイーストウッドを助けた保安官がその後全く登場せずに「殺された」という言葉だけでその存在を消してしまう勿体無さ、目の前で夫を殺され犯された女の顚末のあやふやさがどうにもムズムズ感を残してしまって、どうせなら端折るところは端折ってシンプルに仕上げてくれたほうが良かったような気もする。[DVD(字幕)] 6点(2006-09-22 17:45:22)

148.  おしゃれ泥棒 ラブコメの部分はこれでもかってくらいの予定調和で、オードリーの恋心と行動が見ていてばかばかしくなるくらい横道にそれない。そこに泥棒シーンのかわいいスリルが加わることで全体のバランスがとれていてなんとか見られるモノに。さらにオードリーのファッションショーさながらのよりどりみどりの着せ替えによって、映画とともにオードリーを見て楽しむという娯楽が加わったなかなかの娯楽作に仕上がっている。奇抜としか言いようのない衣装でもさらりと着こなしてしまうオードリーと、その奇抜さをこれまたさらりと溶け込ませてしまう景観づくりが絶妙といったところでしょうか。[DVD(字幕)] 6点(2006-09-12 12:56:41)

149.  帰って来たヨッパライ 当時はかなりデリケートに扱うべきだっただろう題材をコメディにしちゃう神経というかなにかしら物議を起こさせようとする反骨精神というか、いかにも大島渚だなぁという感じ。物語がオープニングに回帰し繰り返される構成は今でこそいくつかの映画に見られるが、それでもこの作品のソレは色あせない斬新さを持っている。戦争逃れの密航者の佐藤慶が「今服を捨てましたね」「拾ってきてください」と妙に丁寧な言い回しで淡々と命令する口調がなぜだかツボにはまってしまった。祖国を捨てても祖国を愛する朝鮮人。名前を捨てても朝鮮人であることに誇りを持つ朝鮮人。一方、朝鮮人に無理やりならされ、流れのままに朝鮮人として右往左往する日本人。街頭インタビューでもしなきゃ判らない同じ顔を持つ両者の極端なまでの思想の違いに何を思うかは自由。でも何か思うはず。[DVD(邦画)] 6点(2006-09-06 15:04:29)

150.  日本の夜と霧 1シーン1カットどころか、舞台の暗転のように照明を落として一人あるいは二人にスポットライトを当てそのまま回想シーンに入っていくという2シーン1カットまであって終わってみれば107分47カット。セリフをとちろうがお構いなしの長回し。かなり前衛的ではある。中身はまるで「朝まで生テレビ」。寸論会である。司会進行役がいないのにちゃんと一人ずつ発言してゆく様は先に書いた暗転よろしく舞台劇のよう。お題が「安保」だったので4日で上映打ち切りといういかにも大島渚らしい勲章付きの作品。同じ目的を持っていたはずの学生たちの自らのエゴによって崩壊してゆく様がなんとも滑稽であり、如実に人間の愚かさが描かれていると思う。[DVD(邦画)] 6点(2006-09-05 15:38:33)(良:1票)

151.  電撃フリントGO!GO作戦 どこまで真面目に作っててどこまでふざけて作ってるのかわからんところが素晴らしい。スパイツールに関しては「007シリーズ」や「M:Iシリーズ」に引けをとっていない。ただものすごくちゃちいだけで。仮死状態でピンチを脱するところなんて馬鹿馬鹿しいんだけどスパイ活動前の精神統一シーンでちゃんと伏線をはってたりして作りそのものはけっこう丁寧だし、敵の理想郷は漫画チックだけど共産主義の理想を彷彿させ、拉致、洗脳、奉仕係なんてまるで某国を彷彿させ、細部はありえないことだらけなんだけど本筋はけっこうリアルでシリアスだったりしてあなどれません。「オースティン・パワーズ」のようなギャグに転化したパロディではなく、まじめにB級路線に転化したパロディ。観たのはずいぶん前だけど大統領直通電話の着信音が忘れられません。[DVD(字幕)] 6点(2006-07-05 16:49:15)

152.  ピンクの豹 さりげないギャグの連続がナンセンスに消化されればいいのだが、妙にリアルでクルーゾー警部がドジるたびにそのドジぶりが笑いへと転化されずに哀れみすらおこさせる。しかしクルーゾーにだけ頼った作品ではなく、むしろ笑いに関してはクルーゾーのキャラで笑わせるという小賢しいまねよりもちゃんと演出で笑わせようという第1作ならではの誠実さが伺えます。ベッド下のリットン卿とバスルームの彼の甥がクルーゾーの部屋から脱出を試みるシーンの抜群のタイミングで絡み合うドタバタぶり、やっと出て行けると思ったらドアノブがとれるという典型的ギャグ、けっこう楽しめました。あと、反則的に笑いをとっていたシマウマ!あの画面の収まり具合は絶妙でしょ。[ビデオ(字幕)] 6点(2006-06-28 11:10:25)

153.  キング・オブ・キングス(1961) 聖書というフィクション(大きな声では言えないが、イエスは実在したが特に目立たなかった人物というのがその筋の定説だとか)をほぼ忠実に再現し、聖書に記載された事件の一つ一つをわかりやすく且つ壮大に解説してくれる作品。なんでもイエスの顔を映し出した最初の映画だとか。イエス役のジェフリー・ハンターがかなりのイケメンですが個人的には人をひきつけるイイ顔だと思いました。バラバが民衆を味方につけたゲリラのリーダーでユダとは昔ながらの友人という設定が斬新でしたが、ユダの裏切りをやむをえない行動とし、なおかつドラマチックに見せることには成功していたと思う。物語を追うことに必死になるのは題材ゆえにしかたのないところだろうが監督がニコラス・レイだけに残念。それでもロケシーンはハリウッドに染まらないレイの迫力ある演出を堪能できます。[ビデオ(字幕)] 6点(2006-06-21 13:43:27)

154.  アンナ・マグダレーナ・バッハの日記 バッハの演奏とアンナのナレーションだけで構成された作品で、なんでも映画作家のための映画とも言われているとかいないとか。映画作家を目指したことも無ければ今後も無いだろう私にとっては、この映画の特徴は見ることができてもそこに魅力を感じるまでは到らなかった。楽曲が演奏される間、カメラは全く動かずに延々と演奏者を捉え続ける。長い1カットの後の短い1カットのハッとさせられる構図の妙技は確かに味わえる。しかしこの映画の本当の凄さはおそらくストローブとユイレの映画そのものの概念にこそあり、その概念を見事に作品に転化させていることにあると思う。映画にはりつく劇という無駄、演技や演出の中にある無駄、無駄という無駄を極限までそぎ落とした究極の映画。そんな究極の映画を楽しめるほど私はまだ熟していないようだ。時を置いてまた観る機会に恵まれたい。[映画館(字幕)] 6点(2006-06-15 11:49:04)

155.  北京の55日 《ネタバレ》 アクションの迫力は59年製作の『ベン・ハー』に遠く及ばず、豪華絢爛を見せつけたパーティのシーンの優雅さはこの作品と同じ年に製作された『山猫』に遠く及ばない。それでもこの作品が異色かつ魅力的なのは、この映画がハリウッドスペクタクルの顔とリアリズム系ヨーロッパ映画の顔を同時に持っているからだと思う。米英の視点から描くストーリーはハリウッド流だが中国側からの視点も無視されていない。チャールトン・ヘストンというスター俳優がスター俳優らしくかっこよく登場しても一人果敢にばったばったと敵を倒してゆくわけでもない。ヒロインの死というドラマチックなプロットが用意されていてもその死を看取るのは医者一人という極めて盛り上がりの欠けるものとなっている。ハリウッドの歴史大作としてソツなく「事件」を描きながら「人間」もしっかりと描かれている。ただ、主人公に偏った物語にせずに多くの人物のドラマを見せようとしているのは好感が持てるが少し散漫に感じた。ラストの連合軍各国行進はTDLの「イッツ・ア・スモールワールド」を思い出した(笑)。[ビデオ(字幕)] 6点(2006-05-26 18:19:35)(良:3票)

156.  真夜中のカーボーイ 西部劇のガンマンたちが時代の波に乗れなかったように、テキサスの男が大都会ニューヨークの空虚な空気になじめずにいる。しかしこの男は臆することなく夢を見る。そんなイモ兄ちゃんのイモ兄ちゃんぶりが眩しい。希望を持つことに水をさすアメリカン・ニューシネマのスタイルに、さめざめとした現代風景が見事に合わさる。ジョン・ヴォイトの演技はうまいとは思えない。が、その演技そのものの初々しさがラストの困惑でもなく怒りでもなく悲しみでもない、なんともいえない表情を作り出しているように思った。この表情にはぐっとくるものがある。何度か差し込まれる過去のトラウマのフラッシュバックは意味ありげでいて然程必要とも思えないがどうなんでしょう。[DVD(字幕)] 6点(2006-04-25 14:45:26)(良:1票)

157.  豚小屋 《ネタバレ》 古代と現代、2つの時代を同時進行させながら、それぞれの主人公の禁断の欲望を描いてゆく。しかし、交わらない2つのエピソードが獣に食われるという最期で交わる構成の中で、欲望の哀れみ以上に欲望を作り出す環境、そして欲望を持ってしまった者を排除するエゴこそが重くのしかかる。そのことでこの作品はとんでもない深みを持ち得た。とくに現代のエピソードは古代以上に複雑に荒んでいる。左右対称に描かれる構図の中で人間としてのバランスを欠いた、いびつな資本主義が横行する様は、進歩無き人類というよりも悪化の一途をたどる人類という感じがしました。2つの時代を描くことで人の愚かさの深遠と進行を描いている。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-03-16 14:20:43)

158.  大きな鳥と小さな鳥 《ネタバレ》 下層階級の親子がカラスの先生から教えを請うが、高等な教えに嫌気がさし最後はカラスを食っちゃう。「私が死んでも誰かが後を継ぐ」というカラスの言葉はまるでイエス・キリストそのもののようにも感じるし、左翼発言にはパゾリーニの化身ともとれる。で、このカラスのおっしゃるお話ってのが私にとっても高等でして、親子の行く先々での各エピソードもストーリー的には関連性が乏しく、なかなか入っていきにくい。ただ、カラスの話にあった、「キリストの教えを鳥に説く」話で、雀にも鷹にも説くことに成功したにもかかわらずその直後に鷹が雀を襲うというオチにしても、親切を仇で返される旅すがらのエピソードにしても、必然的に政治に無関心な貧民に政治的な思想をアレコレ語ることのナンセンスさを象徴するラストにしても、全てに現代社会を皮肉るパゾリーニの思想と世界観が見えてくる。パゾリーニを知りたいなら必見。べつに知りたいとは思わないというなら観ぬほうがよい。そんな映画。[CS・衛星(字幕)] 6点(2006-03-14 15:43:22)

159.  アラバマ物語 黒人差別の激しいアメリカ南部において、偏見を持たず弁護士という仕事をこなし、二人の子供たちとは常に正面から接し、諍いの避け方をさりげなく見せ(近所のおばあさんとのやりとり)、いざというときには誰よりもたのもしく子供たちを守る(狂犬のシーン)。まさに理想の父親がいる。子供たちが黒人たちの中に違和感なくまぎれて裁判を傍観する姿や、父と黒人被疑者が町の人たちに取り囲まれた際の子供たちの行動は、子供たちの理想的な成長と理想的な親子関係を見せている。そしてそのことによってさらに理想の父親を確固たるものとしている。当時としてはかなり繊細に扱われるべきテーマを含んだ社会派でありながら「理想の父親像」を前面に描くことで受け入れやすい作品となっている。個人的には理想的すぎに感じるけど、当時のアメリカ、ましてやハリウッドにしてみれば、これくらい完璧なヒーローでもいないと作る側も観る側も受け入れられなかったのかもしれない。 異常者として恐れられるブーの逸話は差別の根源を描いていると思われる。話さないからわからない、わからないから怖い、怖いから攻撃する、という人間の持つ弱さゆえの悪循環。「ナントカ(忘れた)という鳥は殺してもいい」、コレも偏見かもしれない、ということか、、。 いい「話し」だし、演出も巧みなんだけど、差別される側の悲壮感というか、人間のおぞましさというか、ダークな部分をあえてオブラートで包んだような描き方にちょっぴりの不満。[DVD(字幕)] 6点(2006-01-19 15:27:23)(良:1票)

160.  夕陽のガンマン 『荒野の用心棒』と同じ臭い。テーマソングも同じ雰囲気。イーストウッドは同じようなキャラ。しかしリー・ヴァン・クリーフがもう一人の主人公として登場するだけで、ヒーローが悪を倒すという簡単ストーリーが、どこでどう転ぶかわからないスリルある展開へ変貌する。実際、冒頭でとてつもない強さを見せつけたヴァン・クリーフの描写は、二人の賞金稼ぎ同志の戦いを予感させるし、その圧倒的な強さはヒーローの危機を予感させる。そこにさらに賞金首が絡んで三者のサスペンスフルな関係が最後まであきさせない作品にしている。ただ、オルゴールの曲が止まったら撃ち合うってのはちょっとかっこよすぎ。だいたい初めて聞く者にしたらあの曲の終わり方は「いつ終わんねん!」って終わり方なので酷だと思います。[ビデオ(字幕)] 6点(2005-11-04 16:50:19)(良:1票)

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