みんなのシネマレビュー |
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1641. マルサの女 アイデアの抜群に面白い映画。 とにかくうまい所に目をつけた作品で、公開当時はマルサという言葉を世に知らしめた。 脱税者の証拠隠しの様々な手口が、リアルさと共にスリルと緊張感を与えているのだが、 キャスティングにいかにも役者という俳優を起用しているのも一つの特徴で、 見応えのある重厚なドラマにも仕上がっている。大人が満足できる作品として、映画は大ヒット。 内容が面白ければ、ろくな演技もできない人気だけのアイドル俳優を使わなくても、 商業映画として十分成立することを証明した。 今の日本映画の現状を見ると、伊丹監督が亡くなってしまったのは非常に残念。[ビデオ(邦画)] 7点(2011-07-29 07:37:58)《改行有》 1642. セーラー服と機関銃 一応少女から大人への成長を描いた青春ドラマだけど、要するに普通のアイドル映画。 ヒロインの設定は笑っちゃうぐらい無茶、ストーリーもハショリだらけ、 まあ薬師丸ひろ子だけ見てればそれでいいのかな、という感じの作り。 この頃は松田聖子やたのきんトリオの映画なども公開され、それなりに話題は振りまいていたが、 普通の映画作品とははっきり区別されており、逆の意味で期待を裏切ることはいっさいなかった。 今は一般映画でもアイドルが当たり前のように主役を張るので、お金を払って観に行くのが怖い。[地上波(邦画)] 2点(2011-07-29 07:19:57)《改行有》 1643. 依頼人(1994) 法廷ものというよりは、完全なサスペンスに近い作り。 子供が主役ということで、どうしてもストーリー展開に甘さが見られるのが残念。 スーザン・サランドン演じる女弁護士のキャラ設定は、もはやありがちなパターンだけど、 全体のキャスティング自体はまあ良かったかと。 昔テレビで鑑賞したときは、もう少し面白かった記憶があるんだけどなぁ。 ノーカット2時間という尺が長過ぎたのかな? まあそこそこ楽しめる作品だとは思う。[DVD(字幕)] 5点(2011-07-29 07:11:37)《改行有》 1644. トワイライトゾーン/超次元の体験 古いアメリカドラマの映画版。 日本もこれを真似て、円谷プロが「アンバランス」というドラマを作ったそうだ。 ストーリーテラー役はダン・エイクロイド、4つのストーリーから成りたっているオムニバス。 導入部とラストの演出はいいのだが、肝心の中身が今イチ。オチのある4話は結構楽しめたが、 1話~3話に関しては1話がそこそこ。2話と3話は退屈でまったく面白味がない。 それぞれのエピソードの完成度が上がれば、当然評価も上がるわけで、 鑑賞者によっての好みも別れるのではないかと思う。やっぱりテレビ向きの内容だね。[ビデオ(字幕)] 4点(2011-07-29 07:03:38)《改行有》 1645. レイクサイド マーダーケース 推理サスペンスと言うよりは、 登場人物たちのドラマに重きを置いた心理サスペンスに近い映画。 舞台はほとんどが湖畔にある合宿所で、密室型に近い状況設定のせいか、 ストーリーに入って行き易く、お話の構成も悪くはない。 実際にありそうかもと思わせるようなシチュエーションがこの作品のポイントなんだけど、 登場人物たちの掘り下げが甘く、後半は今ひとつリアリティーが薄かった。 演出も映画向きではなく、明らかに舞台向き。決してつまらないという訳ではないのだが、 サスペンス物としては、まあ佳作程度の出来だと思う。[地上波(邦画)] 4点(2011-07-29 06:40:41)《改行有》 1646. 地獄の女スーパーコップ<OV> 主演は有名な元ポルノ女優、トレーシー・ローズ。 年齢詐称で出演している事がバレ、彼女出演のポルノ作品は発禁、大問題になったようだ。 しばらくは名前も聞かなくなったが、一般の映画で復帰し、本作で主演を果たすまでになった。 一応ちゃんと演技はしていたようだけど、内容はアイドル映画に毛の生えたようなもので、 ストーリーもアクションもかなりチープ。個人的にはがんばってほしいと思うのだが、 この作品に関しては話のネタぐらいにしかならない。ヒロインに甘めの+1点。[地上波(吹替)] 2点(2011-07-29 06:31:25)《改行有》 1647. レナードの朝 実話を基に作られた医療ドラマ。おそらく登場人物達の人間関係以外は かなり忠実に再現されているのではないかと思う。それだけにストーリーはかなりシビア。 ベタな演出はほとんどなく、後半からの特別ドラマチックな展開というのも見受けられない。 残酷とまで言える悲しい現実、リアルな映像から命の尊さがずっしりと心に響いてくる。 もう少しドラマ性が欲しいというところで多少評価が分かれるかもしれないが、 主役二人の演技は確かなものだし(デニーロは少々役作りしすぎの感はあるけど)、 キャラ分けのバランスもよく、彼らを観ているだけで見応えは十分。 個人的には感動と言うより、いろいろ考えさせられた作品だった。[DVD(字幕)] 7点(2011-07-29 06:23:24)《改行有》 1648. デューン/砂の惑星(1984) あのー、ホントにつまんない映画でした。 とにかくとっつきにくいのひと言。ただでさえお話自体のスケールが大きいのに 皇帝や公家連合、宇宙協会に宗教結社などと言われてもチンプンカンプン。 頭の中で整理もつかないままストーリーはどんどん先に進んでしまう。 スターウォーズのようなお遊び感覚がなく、 映像を含めた作品全体から受ける雰囲気は重厚なので、 こちらにつけ入る隙を与えないまま映画は終了してしまった。 これはホントにコアなSFファン向け。個人的には設定だけでダメ。[映画館(字幕)] 2点(2011-07-29 01:44:18)《改行有》 1649. クリスマス・ツリー(1969) 中学生の時、冬休みになると毎年のようにテレビ放映されていた作品。 愛する息子が白血病となれば、誰もが想像できるベタなストーリー。 だが最近の日本映画のように、感動させてやろうという押しつけがましい演出は見受けられない。 そのため、父親の優しさや切ない心情が、見ているこちらにもひしひしと伝わってくるのである。 ラストもお涙頂戴のベタベタシーンはカットしてあるので、逆に心の底から感情を揺さぶられる。 さすがに"名画薫る"という域までの洗練さは見られないけど、 子供から大人まで素直に感動できるいい映画。[ビデオ(字幕)] 6点(2011-07-29 01:32:38)《改行有》 1650. バッファロー'66 情けない男とやけにムチムチした少女のキャラが個性的で面白く、 独特の色彩や不思議な雰囲気を漂わせる映像等、60年代を意識したポップアート的な演出が見所。 この手の映画は鑑賞者の感性に左右されるので、ハマれた人は高評価という事になるのだろう。 個人的にはもの凄く苦手なジャンルなのだが、最後まで難癖をつけずに鑑賞できたのだから たぶん出来は良かったのではないか・・・・・・と思う。興味のある方は一度ご鑑賞あれ。[地上波(字幕)] 6点(2011-07-28 16:13:49)《改行有》 1651. タイムコップ バンダム主演、タイプリープを題材にしたSFアクション。 突っ込み所は満載。タイムトラベル物は、やはりシリアスなストーリーほど粗が目立ってしまう。 ご都合主義のラストも途中で読めてしまったが、B級娯楽作品としてはまあまあ。 バンダムのファンなら、普通に楽しめる作品ではないかと思う。[ビデオ(字幕)] 3点(2011-07-28 09:59:36)(良:1票) 《改行有》 1652. アダムス・ファミリー2 「アダムス・ファミリー」は、アニメかコミックが原作のコメディーという 知識しかなかったが、役者達が登場した瞬間、これは結構似てるんじゃないかと思った。 ただギャグはすべてブラック系で、淡々と同じようなことを繰り返しているだけ。 ストーリー自体もつまらないし、どうにも笑い所がわからない。 おそらくキャラクターで笑わせる作品なんだろうし、原作を知っている人は、 それなりに楽しめるのではないかと思う。個人的にブラック系はダメだな。[映画館(字幕)] 2点(2011-07-28 08:47:58)《改行有》 1653. 星になった少年 Shining Boy and Little Randy 内容的には「星になった少年」より、「象になった少年」の方がぴったりの作品。 主人公の夢を追いかける姿は共感できるものの、取り立ててグッとくるようなエピソードはない。 結局家族愛を絡めてストーリーを作るしかない訳だが、そもそも主人公の家族構成は複雑で、 さすがにこじつけ感は否めず、作品全体が中途半端で薄っぺらい印象になってしまった。 柳楽優弥は、評判の割には演技がうまくない。常磐貴子は感情入れ過ぎ。 映像と音楽が中々良く、日本映画の中では比較的サラッと観れる部類の作品だと思う。[地上波(邦画)] 3点(2011-07-28 08:41:18)《改行有》 1654. スピード2 前作の4倍以上の制作費をかけたってホント?と疑いたくなるような映画。 確かに派手なシーンは多々出てくるが、内容は物の見事につまらない。 映画はやっぱりシナリオ第一だと感じたとともに、キャスティングの重要性もまた痛感した。 この作品での主役は、あくまでヒロインであるサンドラ・ブロックで、 新しい恋人役のSWAT隊員はあくまで二番手扱い。この役者さんに全く魅力がないのである。 配役が代わっただけでこれだけ印象が変わるのかとびっくりした。お薦めはできない作品。[ビデオ(字幕)] 2点(2011-07-28 08:13:52)《改行有》 1655. 美女と液体人間 東京に突如現れた謎の物体を追う怪奇ドラマ。 「怪奇大作戦」や「Xファイル」などのエピソードの一つといった感じで、 タイトルからある程度お話の中身は見えてしまう。そのせいか、中盤あたりは少々中だるみ。 映像演出面に関してはカラーで観やすく、何の問題もなかったのだが、 謎の物体の発生は人間の愚行が起因となっており、そこにもう少しテーマ性を持たせていたら、 もっとストーリーにも厚みが出たのではないかと思う。 内容的には、一時間ぐらいがちょうどいい長さの作品かな?[DVD(字幕)] 3点(2011-07-28 07:51:03)《改行有》 1656. セブン 猟奇殺人事件を追う、刑事コンビの姿を描いたサイコサスペンス。 結構グロいシーンが出てくるが、事件そのもののプロットは良く練られている。 ただ鑑賞後は少し物足りなさを感じてしまった。淡々としたストーリー運びや演出のせいなのか、 犯人の目的やキャラの掘り下げが足りなかったせいなのか、原因はちょっとわからない。 ブラッド・ピットという俳優さんに、役者としての魅力を感じなかったせいもあるのかも。 サスペンス物としては、良作の部類には入ると思う。[ビデオ(字幕)] 6点(2011-07-28 07:45:50)《改行有》 1657. X-ファイル ザ・ムービー FBI捜査官が謎の怪事件を究明していく、TVシリーズの映画化。 テレビの方も最初は観ていたのだが、段々バカバカしくなって途中で止めてしまった。 映画版は当然ながらスケールが大きく、その分内容も設定もストーリー展開も粗が余計に目立つ。 こういうのって、もっと身近なところで実際にありそうかもぐらいに留めておいた方が、 面白いのではないかと思うんだけど・・・・・・。 普通のホラー映画のような感覚で鑑賞すれば、それなりに楽しめるのでは?[地上波(吹替)] 3点(2011-07-28 06:33:34)《改行有》 1658. ヘヴン 主役二人の設定がとても変わっているラブロマンス。 ところがこの凝った設定が災いしたのか、中盤からの粗い展開がやたら目立つ。 そのため、ラストシーンから冒頭に、しいてはタイトルの意味にも繋がるといった妙味も、 何とかこじつけてまとめたという印象しか持てなかった。 役者さんはがんばっているし、キャラ描写も演出も映像も決して悪くないだけに勿体ない。[地上波(字幕)] 4点(2011-07-28 06:22:50)《改行有》 1659. 女の一生(1967) モーパッサン原作の文芸作品。 女ぐせの悪い男を婿に迎えたことから、旧家の一人娘が送る波乱の人生を描いている。 ストーリーはいかにも連続テレビ小説向きで、あまり中身の濃さは感じないが、 映像や演出に関しては、ちゃんとした映画だよなという印象は受ける。 岩下志麻、左幸子、小川真由美、宇野重吉らの安定感ある演技が見所。 ヒロイン岩下志麻の老け役時のメイクは今ひとつだった。息子役の田村正和は若い。 女性向けの内容だが、ヒロインの女性像は今の若い人たちにはちょっとピンとこないかも。 昭和42年度芸術祭参加作品。[DVD(字幕)] 5点(2011-07-28 06:13:03)《改行有》 1660. 老人と海(1958) まるで絵物語を読んでいるような映画。 全体的にはほのぼのとしていて鑑賞後の後味は決して悪くないのだが、 やはりインパクトが弱かったのか、印象は薄い。 どうも全編を通じてナレーションでお話を展開させるという構成が、多分に影響したようだ。 ドキュメント映画とは違うので、ナレーションばかりに気を取られ、物語に集中しづらかった。 合成映像も見栄えが非常に悪い。内容自体は良質なんだけどね。[DVD(字幕)] 4点(2011-07-28 06:06:35)《改行有》
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