みんなのシネマレビュー |
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1661. ゼア・ウィル・ビー・ブラッド 《ネタバレ》 ダニエル演じるごうつくばりのオヤジがどんどんモンスターになってゆく・・この酷薄なことったら。もともと息子にも愛なんて無かったんだろうな。障害を負ったことを恥じ、自らは手話を学ぼうともしない。嫌な奴。このキャラクター、破滅へ向かう道筋は同じなれど、トニー・モンタナのような色気とか美学が無い単なる強欲親父なので魅力を感じられず、単調。ただ、ラストの欲深い二人の対決シーンでのダニエルのキレっぷり、ボウリングのピンまで振り回しちゃってもう、裸足で逃げ出したくなるような迫力でしたな。[CS・衛星(字幕)] 5点(2012-09-04 18:54:12) 1662. シークレット ウインドウ 《ネタバレ》 これは、たいていの作品にまんまと引っかかる私をもってして主人公の妄想オチだと読めてしまった(私にとって)記念碑的な作品。サスペンス色はむしろ「あなたが心配」としつこく電話してくる元ヨメに感じてしまうのは私だけか。なんだこの女。[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-08-31 16:41:09) 1663. エンゼル・ハート 落とし方がやや反則気味だし、魔王様のデ・ニーロがちょっと苦しいけども映像が甘美で秀麗。そしてデ・ニーロを向こうに回してのM・ロークの健闘ぶりたるや、感涙ものです。可愛いし健気だし、彼独特のちゃらっとした軽さが大好きだ。ああお話はどうでもいいやこの映画。今は亡き(半分うそ)美しいM・ロークを拝んでいるだけでしみじみ幸せだ。[映画館(字幕)] 6点(2012-08-31 16:34:31) 1664. 地下室のメロディー 《ネタバレ》 なんて印象的な音楽、そしてラストシーン!真後ろで鞄の特徴までつらつらと挙げられて一人パニックになったフランシス、突拍子も無い行動に。気持ちは分かるけど落ちつこう。サングラスで表情が窺い知れないんだけども、さぞかし憤懣やるかたないであろうJ・ギャバン 頭を抱えるアラン・ドロン、そして水底からゆらゆら浮かび出て水面を埋め尽くす札束。粋![ビデオ(字幕)] 8点(2012-08-31 16:17:08) 1665. ザ・ウォーカー 《ネタバレ》 まず、ビジュアルに心掴まれてしまった。北斗の拳ともマッドマックスともちょっと違う妙に白っぽい大地と、ほんのちょっと墨をたらしたような微妙な灰色とも桃色ともいうべき空。荒廃しながらもどこか美しい。キリスト教に深くない身としては、聖書を人心を掴む武器とみなすことが面白いなあと思った。社会を一から造ろうとすれば、やはり神の存在なり言葉なり、宗教が必要となるのだなあ。それにしても神の言葉をもってして征服に用いようとする発想が西洋っぽい。万物に八百万の神がいて、人間もまた共存させてもらっているという謙虚な姿勢が全く無いのだな。G・オールドマンは安定して?キレているし、人肉食いの老夫婦はブラックで笑えるしで、なかなか見応えあって面白い映画でした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-29 01:22:52) 1666. メメント 10分しか記憶がもたないって、その設定がもうサスペンス。拠って立つところの無い心許無さ。日常が猜疑心のカタマリになっちゃうじゃないすか。ひらひらと交錯する時系列を追うのに脳みそフル回転、しかし苦しくなって思わずメモをとりそうになり、主人公と同じになりそうな恐怖にかられて思いとどまりました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-22 00:37:56) 1667. トゥルーマン・ショー 怖い話だったなあ。こんなTV私はなんかいやだな 見ないな。ドッキリだって好きじゃないのに。これからトゥルーマン大丈夫なんだろうか。世界中の人にプライベートが筒抜けだったわけで えーあんなこともこんなことも流されてたの?って思い返すと羞恥で気がふれちゃわないだろうか。あとローラ・リニーのぺらぺらな作り笑顔も怖い。あんなに情の伝わってこない貼りつき笑顔めったにお目にかかれない。身近で誰かがやけに商品をほめるようなことがあったら気をつけなくては。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-08-22 00:22:42) 1668. おとなのけんか 《ネタバレ》 こりゃもう、子育て経験ある人ならば、さらに子供同士のいざこざに親もろとも巻き込まれたことのある人ならば思わず膝を打つ、リアリティ炸裂コメディ。序盤の空々しい空気感やら、互いの物言いにカチッとくるイライラ感といい、“子育てあるある”満載の滑り出し。いやあひとごとじゃございません。事態がヒートアップするにつれ、2対2でなく、4人各人の個人戦の様相に(笑)。観てるこっちもいらっとさせる弁護士のケータイ業務連絡に、場を脱力させるゆるーいバアちゃんの横入りTELといい、脇もいい味出してきます。なんつったってエンドロール流れるラストシーン最高。ハムちゃん元気やん。子供らに至っては仲直ってるやんか~ ああ大人どものまぬけが際立つことよ。しれっと遠景でさりげなくみせちゃって、ポランスキーこんなにやるとは思わなかったな。[DVD(字幕)] 8点(2012-08-15 17:42:12)(良:2票) 1669. クラッシュ(2004) 《ネタバレ》 人の心の奥深さや矛盾をうまいこと突いてくるなあと思った。人の心は多面体、誰でも黒い面、白い面をちょっとずつ持っている。終わりのないスパイラルの様な差別や憎悪を前にして立ちすくみそうになるけど、その上で映画としての回答を控えめに出してみせている。人物みな存在感あるけれど、差別主義をおおっぴらにしていたM・ディロンと、彼に不快感を感じ袂を分かつ二人の警官のエピソードが強烈に皮肉が効いていた。ちょっと呆然とした。この映画が用意したのは空砲を選んだペルシャ人の娘。武器を最初から放棄した彼女の選択こそが女の子とその家族、自分の父親をも救うことになった。社会の片隅で、確実にほぐれた偏見の一端。見事なエンディングだったと思います。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-08-14 15:54:49) 1670. いまを生きる 若さ故の悩みもはしゃぎっぷりもなんだか眩しいな。風景も美しいしフツーに良い映画だとは思います。ただ校長をはじめ、“無理解”な大人たちの描き方がやや類型的。あと名門進学校てのはどこも密告させるもんなんだなあ。[ビデオ(字幕)] 7点(2012-08-14 15:26:59) 1671. ローズ家の戦争 喧嘩もスポーツのごとく勝つまでがんばる、的なアメリカ人のバイタリティに感服。肉食のDNAとは凄いものだ。こんなに根気良く憎悪維持できないよ私ゃ。[ビデオ(字幕)] 5点(2012-08-14 15:12:36) 1672. シシリーの黒い霧 モノクロなのに印象強烈な陽光。影がくっきりと黒く濃く、舞い上がる砂埃に乾いた空気を感じる。映像は鮮烈なのだけど、ではお話はというと人物の見分けにも失敗し、古きイタリア映画特有の寡黙さに忍耐力もぎりぎり、シチリア独立戦争の知識もはなはだ乏しいときて、なんの感想も抱くことできず、つまり完敗した映画でありました。[ビデオ(字幕)] 4点(2012-08-14 15:01:24) 1673. キリング・ミー・ソフトリー 《ネタバレ》 一言で言うと「安い」。サスペンスぽくしよう、エロっぽくしようという意図はわかるけど、すべて「~風」で結局のとこまがいモノ。この二人が主人公か・・J・ファインズはかなり人を選ぶし、ヘザーのお人形さん顔では援助交際みたいだ。頭悪そうなマイクロミニのみ妙に強烈。あ この二人ダメになったんだったか。“恋が終わった”とかって言ってたもんな。男は無実だったのになんでそーなるんすか。[CS・衛星(字幕)] 3点(2012-08-14 14:00:50) 1674. ドラッグストア・カウボーイ 《ネタバレ》 ケチくさいドラッグ強奪グループのリーダーが、ヨメもひくくらいの迷信ヘタレかあ。M・ディロンが、至ってマジメに営業をこなす係長みたいでジャンキーから連想される破天荒という言葉からとても遠い。ヘザーが死んじゃった時も、生真面目に頭を悩ませて現状を処理しようとするのだった。まじめでヘタレ、そんな彼を魅力に感じるかどうか。私は今いち。[ビデオ(字幕)] 4点(2012-08-14 13:40:04) 1675. Bubble/バブル(2005) 74分のうち30分くらいまでは、あまりの陰気さ、楽しくなさに観る映画間違ったかなあと頭を抱えたくなった・・それが新入りの女の泥棒行為から話は一気にスピードアップ、ゆるゆる進んでたトロッコが突如猛スピードになって、ラストで急ブレーキ、乗ってたこちらはぽーんと放り出された感じ。垢抜けないもっさりした中年女のマーサのわびしさ、痛さ。大量生産される塩ビの子供人形の気色悪さ、耳にしつこいギターサウンド、すべてが脳の底にびっちりはりついてたちが悪い。最後に大写しになる金の腕時計、この小道具の使い方の巧みなこと、ソダーバーグ凄いなあ。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-07-26 00:55:40) 1676. 翼よ!あれが巴里の灯だ 《ネタバレ》 さあ、単独飛行スタートだ、の時点でまだ半分も時間残ってる・・えー、33時間ものフライトをどうもたすんだよう、と思ったら過去話を挿めてリンドバーグの人となりを紹介する手に出た。この昔話が、ひとつひとつ面白い。初めてのmy飛行機でぐだぐだの離陸ぶりを見せられて慌てる売主、営業での口上。操縦のへったくそな、でも神に近づいた!と喜んでる生徒の牧師さん。「汚れた飛行機は認めん!」と怒鳴っている教官の真横にぼろぼろの飛行機で着陸しちまうリンドバーグ。どれもが温かく、心がほっこりする。こんな笑いを提供できるのは、ああさすがにB・ワイルダー。[ビデオ(字幕)] 7点(2012-07-26 00:39:31) 1677. 運命のボタン 《ネタバレ》 レンタルDVD屋さんで宣伝コピー“あなたはそのボタン押せますか?”を見たときの期待感を返してほしい。心理サスペンスどころか中途ハンパなSFっぽい仕上がり。“笑ってはいけない”の仕掛けボタンみたいのが唐突に届くんだけど、キャメロンこれ熟考の末押したんじゃなかったよ。「こんなのただの箱よ」ってイキオイでぽん、て押しただけだったよ。松っちゃんが「悪意のカタマリやなっ」てばーんて押したノリに近い。にも関わらずプランが実行されちゃうとこも両者そっくり。ほんで結果通り魔みたいな宇宙人?の仕業だったそうな。風穴の内部にこさえられた意味ありげに青白ーい秘密基地に始まってベッドに水がばしゃーってもう訳がわからない。あげく「利他的であれ」って宇宙人に説教されるシマツ。大きなお世話だよ。自分の命でもって我が子を救うことができるのなら、キャメロンだって一片の悔いもなかったはずだ。人間なめるな。[DVD(字幕)] 1点(2012-07-26 00:23:10) 1678. 愛と精霊の家 《ネタバレ》 ある家族の大河ドラマではあるんでしょうけど、うーん、M・ストリープが超能力者である、という設定の意義があるんだかないんだかで、むしろ只者ではないオーラを出しているのはG・クローズの方だったりして、つまりは何を言いたいのか最後までよくわかんない映画。捕らえられたウィノナ、酷い目にあうんだ・・酷い目に遭ってからぽわーっとかーちゃん登場、いや遅いでしょ遅すぎ。もっと前に出てきてユーレイ騒ぎのひとつもおこしてくれれば、こんなことには。[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-07-22 01:31:32) 1679. ぼくの美しい人だから S・サランドンがもうちょっとキレイにしててくれたらなあ。それになんか随分厳しいよね・・観ていてはらはらした。あんまり袋小路に追い詰めない方がいいのじゃないか?男のひとは。ってそこはアメリカ女性の毅然たるとこなのかもしれないんだけど。[映画館(字幕)] 7点(2012-07-22 01:16:30) 1680. イン・ベッド・ウィズ・マドンナ 《ネタバレ》 マドンナというアーティストの、プロ根性がよく伝わる映画だったと思います。ただこの頃は精神強迫的なまでに鍛え上げられた筋肉もりもりの腕っぷしや、野太い発声などのマドンナ第2期で(何期まであるのかは判然としない)、ごく初期のholidayやmaterial girlのおきゃんな感じが好きだった私にはちょっとついていけないものがありました。20年近く経った今も、トップで活躍しているのは、このひりつくようなプロ意識の賜であろうとは思いますが。あまり映画の中で幸福そうな表情が無いんですよね。[映画館(字幕)] 6点(2012-07-22 00:56:48)
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