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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 2598
性別 男性
ホームページ https://tkl21.com
年齢 43歳
メールアドレス tkl1121@gj8.so-net.ne.jp
自己紹介 「自分が好きな映画が、良い映画」だと思います。
映画の評価はあくまで主観的なもので、それ以上でもそれ以下でもないと思います。

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1701.  魍魎の匣 ベストセラー作家・京極夏彦の人気シリーズの2度目の映画化作品。 前作「姑獲鳥の夏」に続き、主要キャラクターを、堤真一を始めとして豪華な俳優陣が同じく演じている。(永瀬正敏が演じた関口だけ、椎名桔平に変わっていたが……) 不思議な映画だった。 ストーリーは、「匣(はこ)」に取り憑かれた男が繰り返す連続少女バラバラ殺人を軸に、怪奇的に紡がれるミステリーだが、その物語のテイスト以上に、“噛み砕けない”映画だったと思う。 京極夏彦の原作を未読で、物語の核心をつかめていないことが、そもそも入り込めない要因なのかもしれない。 おそらくは、原作はもっと緻密にストーリーの裏に蠢く人間の「闇」を描き切っているのだろう。 堤真一、阿部寛、椎名桔平をはじめとする主要キャストの掛け合いはとても秀逸で、彼らのパフォーマンスを観ているだけでも、結構魅せる。 ただそれが、そのまま映画の核心にリンクしていないという印象。物凄く面白いようで、とてつもなくつまらない。完全に相反する感想が共存する感覚が残る。 原作風景を意識した作り込まれたビジュアル、良い意味で仰々しい演技、見所は確実にあり、豪華な舞台作品を観ているようにも感じる。 自信をもって「面白い!」とは言えず、すべてが消化される「快感」はないが、ひとつの映画体験としては、こういうのもアリだとは思う。[DVD(邦画)] 6点(2008-07-12 09:09:23)《改行有》

1702.  人のセックスを笑うな そもそも映画の評価など"個人的な価値観”の極みだと思っているので、この映画の場合、永作博美は悪戯な笑みが魅力的すぎて、蒼井優は久々に脇役ならではの素敵な存在感を放っていて、それだけでもう満足してしまうというもの。 全編通したまったりとした空気感の中で、息づくそれぞれの何気ないロマンスをぼやっと眺めているだけで、この映画は成立していると思う。 ただ、そういう雰囲気を楽しむ作品としては、少々尺が長い気もする。 ストーリー自体に特別な抑揚はないのだから、もう少しさらっとまとめてくれた方が、もっと心地よい余韻が残ったと思う。 あと主人公である永作博美演じるユリの人間性を終盤もう少し描いて欲しかった。 ミステリアスで魅力的な美術講師としての存在感はとても素晴らしかったけど、結局彼女はどういう人間なのか?という部分が曖昧なままで、その心象風景が見えてこなかったのは残念だし、そういう部分が思ったよりも感情が揺れなかった原因だと思う。 終盤の露出が減り、最終的に蒼井優に食われてしまった感がある。その辺りの切替えが監督の狙いかどうかは分からないが、この作品の場合は永作博美の「存在」を最後まで押し通すべきではなかったかと思う。[映画館(邦画)] 6点(2008-03-22 16:44:51)(良:1票) 《改行有》

1703.  カプリコン・1 《ネタバレ》 アメリカ合衆国という国家と、アメリカ航空宇宙局(NASA)が、それぞれの威信と保身をかけて立ち上げた人類初の火星着陸プロジェクト。失敗が許されない状況下で、当局は地球上からの「偽装火星中継」を画策する……。 アポロの月面着陸偽装説をまざまざと彷彿とさせるリアルなサスペンス要素を多分に踏まえた設定には、ゾクゾクするほどの緊張感が溢れている。 「偽装」と「現実」の狭間で揺れ動く宇宙飛行士たちの葛藤と、計画失敗により当局から命を狙われるというアクション性とサスペンス性が殊更に映画としての面白味を膨らませていく。 と、導入から中盤の展開までは、申し分ない魅力に溢れたストーリー展開を見せてくれていたのだが、中盤以降徐々に失速していく。 計画の失敗により事実を隠蔽するために飛行士たちは命を狙われることになるのだが、その後の展開はただ飛行士たちが砂漠を彷徨う逃避行に終始し、非常に淡白だ。別の側面から事実を究明しようとする記者の存在は効果的だったのだが、キャラクター性と彼に降り掛かる状況があまりに中途半端だったと思う。 クライマックスにかけての爽快感の無さが、最大の問題点で、もっと陰謀の黒幕に対する逆襲性を克明に描き出して欲しかった。 設定や物語としてのテーマの深さには魅力が大きい作品なので、是非最新の技術、キャスト、そしてもう少し膨らみを持たせた脚本でのリメイクを期待したい。 [DVD(字幕)] 6点(2008-01-14 14:13:26)《改行有》

1704.  ナンバー23 ジム・キャリーが本格的なダークサスペンスに挑む。これはとても期待が大きかった。 ジム・キャリーといえば絶対的なパフォーマンス能力に優れたコメディ俳優であるが、独特の風貌と、存在から発散される特異な雰囲気は、ダークサイドでも輝くと思っていた。 事実、「23」という数字に惹かれ、支配され、崩壊していく主人公を実に妖しく演じきってみせたと思う。 映画自体の雰囲気も非常に妖しく、美的かつ悪魔的な映像世界を創り上げている。 「23」という数字そのものに人間が支配されていくという発想はユニークで、シンプルだからこそ破滅的なストーリー性を持っていると思う。 ただ、そこまで主人公らがひとつの数字にこだわり、呪われていくそもそもの理由が今ひとつ明確ではないため、リアリティという面では事欠いた部分がある。 が、当たり前であるが、これは映画であり、根本的に創りものである。 描き出された世界に一貫したテーマ性と、空気感があれば、それで問題はない。 [映画館(字幕)] 6点(2007-11-24 09:50:45)《改行有》

1705.  茄子 スーツケースの渡り鳥<OVA> 自転車競技における人間ドラマを見事なアニメ表現で描いた良作「茄子 アンダルシアの夏」の続編……ってこれはなんで劇場公開されなかったのだろう。 前作に負けずよくできた作品だと思う。 自転車に人生を捧げるアスリートたちの精神世界での葛藤と苦悩を、シンプルに、実に巧みに描ききっている。 日本ではなじみの薄い自転車レースの競技としての”熱さ”とそこで繰り広げられる人間模様の“熱さ”が、レベルの高いアニメーションでもってしっかりと伝わってくる。 大泉洋が前作に引き続き主人公の声をユーモアと人間性を溢れた表現で好演している。 劇場公開でないこともだが、もう少し長い尺で作り込んでも充分に魅力的な映画になると思うのだが……。[DVD(邦画)] 6点(2007-11-22 14:47:26)《改行有》

1706.  図鑑に載ってない虫 日常生活の中に実は蔓延している些細な“笑いどころ”を、抜き出し、唯一無二のコメディに仕立て上げる「業」において、今三木聡は独壇場だと言える。 限りなく意味の無い“可笑しさ”のオンパレード。そのストーリーも限りになく無意味に近い。しかし、この監督の作品には、そのギリギリの部分で物語性を含み、感情を生む。 弾けとんだキャラクターたちは不思議な魅力に溢れ、物語が進む程に愛着が生まれる。 結果として、愛すべき作品、愛すべき映画へと進化していく。 しょうもなさや毒々しさを多分に含んだコメディなのに、最終的には何故か小気味良い“爽快感”に包まれる。 これはもはや、新しいエンターテイメントの形と言えるかもしれない。[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2007-10-08 23:30:57)(良:2票) 《改行有》

1707.  ザ・センチネル/陰謀の星条旗 《ネタバレ》 「大統領暗殺」の陰謀を描いた映画は山のようにあって、作品の本質的な面白さを比較すれば、この映画は中の下というところだろうが、もうほんとに久しぶりにこの手の映画を観たせいか、存分に楽しめたと言っていい。 キーファー・サザーランドが“ジャック・バウアー”に見えるとか見えないとか言う危惧は、「24」を全く未見なので問題なかったし、伝説のシークレットサービスなのにファースト・レディと不倫してしまっているというリアリティのない設定も、マイケル・ダグラスなら「仕方ないか……」と意味不明な納得をしてしまった。 結論的にはストーリーにそれほどひねりはないし、キャラクターに対する焦点も今ひとつ定まらないけど、テンポよくポンポンと事が流れていくので、娯楽映画としてストレスがなかったことが作品を救っている。 ダグラス、サザーランド、ベイシンガーと実力のある俳優を配していることも、映画としてウマくまとまった要因だろう。 それにしてもシークレットサービスのシゴトぶりは徹底している。が、あれほどストレスフルなシゴトもないのではないか。 そう考えると、現米国大統領のシークレットサービスのシゴトの壮絶さは想像を絶してしまう。[DVD(字幕)] 6点(2007-10-06 00:23:58)《改行有》

1708.  ゾディアック(2007) 《ネタバレ》 全米を揺るがした劇場型殺人を、仰々しい抑揚は排除してドキュメンタリータッチで質素に確実に描き出す。 映画ファンとしては、本当にこれがあの「セブン」のデヴィッド・フィンチャーの映画なのかという印象をまず受けるだろう。これまでの監督作品でことごとく見せつけてきた刺激的な映像センスは影を潜め、代わりにリアルな緊張感に満ちた説得力のある映像美が全編に繰り広げられる。 「ゾディアック」という今尚「謎」に包まれたままの殺人犯の「本性」を暴き出そうと、、主人公の新聞イラストレーターは、事件の深みへどんどん踏み込んでいく。 この映画のストーリーがユニークなのは、実在の「謎」に対する真相の“導き”を主題とはせず、「ゾディアック」という殺人犯を追うあまり、その悪魔的な魅力に支配され、混沌と混乱に陥っていく主人公たちの「運命」を主題としているところだ。 「謎」を追求するあまり、本末転倒していく人間たちの愚かさこそ、この映画の核心と言えるだろう。 と、おおむね“ベタボメ”と言いたいところなのだが、実はそうではない。 「未解決の殺人事件」を描いた映画といえば、韓国映画の傑作「殺人の追憶」が記憶に新しいところだ。 故にどうしても比較してしまうが、「殺人の追憶」が素晴らしいのは、事件を追う刑事たちの“熱い人間味”に尽きる。それに対し、今作は主人公をはじめとするキャラクターに観客を引き付けるキャラクター性が無さ過ぎる。 最終的に「真犯人」を生半可に結論付けてしまっているラストも、「謎」に対する余韻と絶妙な哀愁を残してみせた「殺人の追憶」とは雲泥の差を感じる。 比較対照となる映画が無ければ、完成度の高い良い映画だという印象を持ったかもしれないが、もう少しのところで“のめり込められない”のは残念。[映画館(字幕)] 6点(2007-06-20 00:16:43)(良:1票) 《改行有》

1709.  蟲師 原作の漫画を知ったのは、もう6年くらい前になるだろうか、それから1年に1回のペースで単行本が出ているのだが、いつもふと書店に立ち寄った時に偶然発刊しているのを見つけるという、個人的に不思議な関係性を持つ漫画なのだ。 作品の世界観自体もとても独特で、「蟲」という異形のものにまつわる物語が、水のように、風のように流れ込んでくる。ストーリーは主人公・蟲師ギンコのひたすらな旅と共に展開されていくのだが、読者もその旅を共にしているような感覚を生む。 漫画の映画化がもはや蔓延化している今、この漫画が映画化されるのは必然と言えよう。が、だからこそ「映画化」に一抹の不安を覚えたことも事実。 初めて実写映画のメガホンをとる大友克洋、今や映画俳優の先陣をきるオダギリジョー、蒼井優の共演というとても魅力的な要素があったとしても、その不安は拭えなかった。 そんなわけで観た映画だったのだが、結果としては満足できるものだったと思う。 美しい映像感覚は原作の雰囲気を感じさせたし、巧いキャスト陣は特異な世界に見事に息づいてみせた。 独特の間を持つ原作なので、実写に転用した際に少々間延び感は出てしまっている気はするし、ラストの顛末に少し尻すぼみな印象は残ったが、それもこの原作の“リズム”からすればアリなのかとも思う。 [映画館(邦画)] 6点(2007-04-06 16:31:55)《改行有》

1710.  パプリカ(2006) 極彩色(いや、もうこれは極楽色とでも言うべきか)に溢れる映像美、“可愛らしさ”と“気色悪さ”が絶妙のバランスで同居するそのビジュアルワールドは、「夢」を表現するにはふさわしく、映像美だけでグイグイと引き込む。 益々進化し続けるジャパニメーションのクオリティには、もはや感嘆するしかないだろう。 が、相変わらずというか、なんというか、やはりストーリーそのものに物足りなさを感じる。 複雑に難解に物語を入り込ませ、そのくせ核心となるテーマ性は中途半端で、チープさすら感じてしまう。 目まぐるしいまでに疾走するビジュアルに、ストーリーが追いついていないような。そういう印象を近年のアニメ映画に、よく感じてしまう。 今作の場合、「夢」という普遍的でありながら複雑怪奇な素材を展開しているわけだから、ストーリーの展開自体はもっとシンプルでも良かったかもしれない。 それにしても、この「夢の世界」を原作者・筒井康隆はどう文体化しているのだろう。とても気になるところだ。 まあそれはそれとして、繰り返しになるが、ビジュアルのクオリティの高さは物凄い。めくるめく“混沌”の世界にただ包み込まれることは、それはそれで一興だろう。[映画館(邦画)] 6点(2007-02-24 14:53:26)《改行有》

1711.  ジャケット 《ネタバレ》 精神的な時間移動を主題としたサスペンスというと、どうしても一昨年の「バタフライ・エフェクト」がよみがえる。あれがあまりにも素晴らしかったので、“二番煎じ”という感は拭い切れはしなかったが、それはそれとして中々に面白いストーリーだったとは思う。 湾岸戦争での頭部負傷が原因だったり、ヒロインとの関係性の深まりが唐突過ぎるなど少々強引な点はあるが、エイドリアン・ブロディのあまりに絶望的な目つきの前には勘弁するしかない。 雪に包まれた寒々しい空気感が全編にわたり広がり、そこにあらわれるのが不気味な“拘束衣”と死体安置の“引き出し”。当然主人公は悲鳴に包まれるが、そこからまさに文字通り「未来」が見えてくるという趣向は斬新だ。 ただやはり、ストーリーの掘り下げ部分が浅く、結果的にはあまり説得力は残らないのは残念なところ。 映画の雰囲気の一貫性と統一感に救われていると思う。[DVD(字幕)] 6点(2007-01-14 00:59:24)《改行有》

1712.  古畑任三郎ファイナル フェアな殺人者<TVM> 語るべきは、やはり“犯人イチロー”だと思う。 結論から言うと、イチローの演技はとても良かった。シリーズのテンションを決して崩すことなく、しっかりとストーリーの上に“イチロー”として存在した彼のバイタリティーは、やはり普通ではない。 ただそれは同時に、三谷幸喜が用意した脚本が非常に巧かったと言えると思う。 “イチロー”が“イチロー”のままに存在することで「古畑任三郎」のストーリーを成立させる脚本が、前程としてあったからこそ、危惧された違和感が生まれなかったのだと思う。 さすが売れっ子脚本家は、用意された「企画」をこなすことも、しっかり「一流」である。[地上波(邦画)] 6点(2006-10-02 23:54:29)《改行有》

1713.  グエムル/漢江の怪物 明らかな「モンスター映画」でありながら、その主眼はほとんどモンスター自体には当たらず、ひたすらな家族愛を中軸とするシニカルなヒューマンドラマに仕上がっている。 米国の“モンスターパニック映画”や日本の“巨大怪獣映画”を想定してこの「モンスター映画」を観ると、少なからず面食らってしまうことは間違いないだろう。 かといって、登場するモンスター自体にもしっかりとインパクトはある。 水質汚染の突然変異的に誕生した~というのはかなりありきたりではあるが、その登場や動きの“描き方”は、これまでのモンスター映画の“パターン”に反旗をひるがえす様な、常軌の逸しかたを見せる。 笑ってしまうほどに“ぶさいく”なビジュアルにも賞賛を送りたい。 展開されるストーリーには、“陽”と“陰”が入り混じり、ただ“エンターテイメント”とはくくり切れない「感情」がほとばしる。 もちろん、そこには好みや固定観念が立ちふさがるので、一概に「面白い」とは言えない部分もあるにはある。 だが、一言に「モンスター映画」と言っても、国とその国民性の相違によって、これほどまでに独特で新しい「モンスター映画」が生まれるものか、と思う。 そして、そういう部分にこそ、映画が様々な国で作られ、それが様々な国で観られることの、意味と価値があると思うのだ。[映画館(字幕)] 6点(2006-09-23 15:00:17)(良:1票) 《改行有》

1714.  ミリオンズ ふいに手にした(空から降ってきた)数百万の大金にふりまわされる大人たちの中で、ひとりその“純真”を貫こうとする少年のお話。 ファンタジーとシニカルが融合した希有な世界観に、イギリスの美しいんだけどどこか雑多な空気感がよく合う。 主人公の少年を演じた子役の可愛らしさと存在感は大きく、しっかりと作品の“顔”になっている。 少年の純粋さと敬虔さを前面に押し出した物語の構図は悪くはなかった。けれど、もう少し展開自体に“毒っ気”があった方が、もっとストーリーが締まったと思う。 随所で善行から逸脱する部分があるにはあるが、なんとなく中途半端で不十分。とっても“良い子”な主人公が目立ちすぎて、ストーリーに面白味が加わりきれていない感じがする。 結果、決して面白くないことはないんだけど、印象の薄い映画に仕上がっている気がする。 監督のダニー・ボイルはもちろん優秀で、独自の世界観は確かにあるけど、心に響くものがもう一つ足りなかった。[DVD(字幕)] 6点(2006-09-12 17:04:30)《改行有》

1715.  ゲド戦記 「ハウルの動く城」で著しく失望をした。が、それでも僕は、自分の「映画を観る」ということを構築してくれた“天才”の息子の処女作に期待せずにはいられなかった。 結論から言うと、映画作品としては「ハウル~」よりはよっぽど面白い。それは確実。でも、宮崎映画の他の傑作たちの内どれか一つにでも匹敵するか、もしくは何かそういう要素があるかというと、それもない。 テーマはあり、物語もある程度まとまっているが、映画としてそれほど大きな魅力がないという感じだろうか。 一番分かりやすい要素を挙げると、キャラクターにインパクトがないというところだろう。それぞれが様々な葛藤や想いを抱えてはいるが、映画のメインとして語るべきキャラクターにどれも達していない。だから、展開の起伏のわりにどうも抑揚が付かず淡々とした印象を受けてしまった。 まあそれでも。何といっても「処女作」なわけで、充分な及第点レベルだとは思う。 でもね。やはり「天才の息子」というレッテルは絶対に付いてまわる。どうやったって酷評は逃れられないだろう。 何度も言うが、「ハウル」よりは面白いがね。[映画館(字幕)] 6点(2006-08-01 22:47:48)《改行有》

1716.  初恋(2006) この「共犯者」たちが、得たかったものは何だったのだろう。そして、得たものは何だったのだろう。僕は、この映画が描く時代に生きていないから、彼らのその「荒み」の根源を理解することはできない。だからこんなことを言うことは無責任なのかもしれないけど、もっと「楽しく」生きてゆけたんじゃないのか。そこまで沈み込まなければならないのか。 ラストのくだりを見て、そういうことを感じた。[映画館(字幕)] 6点(2006-06-14 19:21:50)《改行有》

1717.  ダ・ヴィンチ・コード とめどない宗教論争を核心に孕んで、世界的大ベストセラーとなった原作、そういう素材を「完璧に映画化」することなど実際不可能に等しい。ならば映画化なんてしなければいいのにとも思うが、これほどまでに話題性のある原作に対し「映画化しない」なんてことは映画業界において有り得ないことで、これも同じように不可能に等しい。 そういうあらゆるリスクとしがらみを考慮すれば、非常に頑張って「映画化」したんじゃないかと思う。 敢えて原作を読まずに「ダ・ヴィンチ・コード」という映画に臨んだので、必然的な原作に対する粗にぶつかることなく、程よく入り組んだ歴史的サスペンスとして堪能できたと思う。ロン・ハワードの安定した演出力が冴え、トム・ハンクスをはじめとするキャスト陣の演技もそれぞれ安定していた。 ただ、これはもうどうやったって仕方がないことなのだが、僕のようなキリスト教自体から“縁遠い”者にとっては、このテーマ性に対し絶対的な部分で“驚き”がない。隠され続けた事実や、ダ・ヴィンチの絵画に隠されたメッセージなど、確かに興味深いものはある。でもそれ以上はなく、イエスが神であるということと同様に、イエスが人間であったということでさえ、一部の人が固く信じる一説に過ぎないではないか、と思う。 まあ結局は、トム・ハンクスが台詞で言うように、「何を信じるか」ということに尽きるのだろう。[映画館(字幕)] 6点(2006-05-22 19:20:23)《改行有》

1718.  ニライカナイからの手紙 「手紙」には、とてもあたたかく、切ない“チカラ”があると思う。時間を超え、人々の元に留まり続けることができる。 現代人の範疇にもれず、僕も滅多に手紙なんて書かない。でも、たまたま今日、手紙を書く機会があった。口頭では伝えきれない心の中心の想いに、どうしようもなく胸が熱くなる。書き進める度に涙が溢れる。 手紙はその存在価値を見失われようとしている。しかし、やはり手紙はなくならないだろう。人間に“本当に伝えたい想い”がある限り、その素晴らしい伝達方法として、在り続けるだろう。 タイトルからストーリーについてのおおよその予想はつくと思う。そして、予想の通りの映画であろう。ただだからと言って、この映画が伝えるまっすぐなあたたかい想いが色あせることは決してないだろう。[DVD(字幕)] 6点(2006-02-22 14:55:38)《改行有》

1719.  ZOO(2004)  オムニバス映画は大概評価が難しい。特に今作のように(同原作と言っても)話がそれぞれバラバラで、作り手も本職がバラバラなクリエーターたちとなると、尚更だ。少しずつでもそれぞれの物語がリンクしていれば、作品として一貫性も出てくるのだが…。なので、各話それぞれの評価をしようと思う。  「カザリとヨーコ」……題材は悪くない。“恐怖”という点では良い意味で趣味の悪さに溢れているし、映像化する意味もあったと思う。しかし結果として、ストーリーにまとまりがないまま終わってしまった気もする。<6点>  「SEVEN ROOMS」……明らかに「CUBE」の類似品。不条理な恐怖を描いたのは分かるが、やはり最終的にもう少し「理由」を描かなければ、物語としての完成度の低さは拭えない。全体的に“汚すぎる”点も個人的にはNG。<4点>  「So-far そ・ふぁー」……これは良かった。斬新なストーリーとして最終的にきっちりと「結末」が描かれていてまとまりがあった。映像的な感覚、小物の使い方(赤いソファー、緑のジュースなど)にもセンスを感じた。あとやはり、しっかりとした役者が揃っていたのが完成度を高めた要因だと思う。<7点>  「陽だまりの詩」……アニメーションであるこの作品が実は一番素晴らしかった。非常に繊細なアニメーションで、とても切なく温かい未来世界が繰り広げられる。「短編」という要素を最も巧く反映したのもこの作品であろう。Good Job!<8点>  「ZOO」……精神的な世界の恐怖を描いているので、中途半端なストーリーを指して一概には否定できない。雰囲気も悪くは無く、アリと言えばアリなのだけれど、正直腑に落ちない部分も大いにある。原作でも表題になっているほどなので、文体ではどう描かれているのか、そういう興味は生まれた。<6点>  という感じで平均をとると6.2点なのだけれど、出来不出来の幅が大きいので結局評価が難しい。[DVD(字幕)] 6点(2005-12-22 11:25:26)《改行有》

1720.  逃亡者 木島丈一郎<TVM> 最初は、さすがに“スピンオフのスピンオフ”はやりすぎじゃなかろうか、と思った。だけれど、結果的には、なかなか面白い「番外編」に仕上がっている。「木島丈一郎」というキャラクター自体は、「踊る~」の世界観に対して強引過ぎる感が「交渉人~」の時からあったのだけれど、そこは流石、演じる寺島進の巧さがカバーしている。しっかりと“主人公”として成立しているのは、演者の能力の高さ故だと思う。 ストーリー的にも、序盤はありきたりなチープさが目立ったが、木島と少年とのロードムービー的要素を含みながらの展開には、まとまりがあったと思う。 スピンオフらしい小ネタも楽しみつつ、ラストでキレイに「交渉人 真下正義」の導入部につなげてみせたことが、ファンとしては嬉しい趣向だった。 個人的には最悪だった「容疑者~」よりは、よっぽど面白い作品であると思う。 「交渉人 真下正義」のDVD化を劇中時期のクリスマスに合わせ、さらにそれに合わせて、このスピンオフ作品を発表してくるあたり。相変わらず、このシリーズの制作サイドは商売がうまい。[地上波(字幕)] 6点(2005-12-19 19:34:49)《改行有》

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