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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 327
性別 女性
年齢 37歳
自己紹介 知的障害を持つ23歳女性です。
1週間に40時間働いているから多分社会人だと思うけど
今は旦那や発達障害者仲間とルームシェア生活です。

知能指数は11歳ですが、
この映画レビューサイトでは
見よう見まねで大人びた文章で気取らせて貰っています。

ちなみに登録自体は旦那がやっていますので
■妻投稿■がついているのが私です。
あ、でもそうじゃないので一人称が「僕」なのも
実は私が投稿していたものもあったり
「ドラえもん」とか「A」とか(^_^;)

インターネットの書き込みは初めてに近く
インターネットルールは一通り勉強したつもりですが、
「場の空気を読む」などの高度な技術は難しいので
そんな時にはスルーしてください。

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161.  殺人の追憶 《ネタバレ》 妻投稿■これってどう評価するべきなんだろうか。この作品は「犯人の異常性」「軍事政権下の韓国の怖さ」「今もおこかで生きている犯人の怖さ」というものを感じられる名作なんだろう。しかし私は主人公の刑事が知的障害者の人を拷問しているシーンで完全に「持つべき感想」を見失った気がする。■自閉症当事者の私の友達は昔の職場で背中の皮膚が半分なくなるくらい殴られたことがある。警察も助けてくれず当然加害者はお咎めなし。私に言わせればいずこにいる殺人者を怖がっている暇なんてなく、テレビをワゴン車に積んで余裕をこいているソン・ガンホの穏やかな顔の方が数段怖かった。多分殺人者もそんな穏やかな顔で毎日生きているんだから、怖がる必要なんてないんじゃないだろうか。少なくともこの映画は「人を殺す異常性」を描きたいのか「人殺しが異常ではない異常」を描きたいのかがはっきりわからない。■中学生くらいの女の子が泥だらけで死んじゃうシーン、それを見てソン・ガンホが茫然とするシーンは、どこかで見たような気がする。[DVD(吹替)] 4点(2009-08-17 04:16:16)(良:3票)

162.  はだしのゲン(1983) 妻投稿■■8月6日、あの火の玉の中で何があったのか。人々はどのように惨たらしく死んでいったのか。全てを目撃させられた生き証人の方が命を削って表現した貴重な漫画、貴重なアニメであり、たぶんこのアニメによって多くの日本の方がショックを受け、原爆のむごさを実感したのだと思います。■■でも私はこの惨たらしい表現=現実がはたして「核廃絶」という形で米国の人に伝わるのかという点に疑問を感じます。私はパブロ・ピカソの「ゲルニカ」という絵の模写を見たことがあるのですが、なぜあんな無茶苦茶な絵が「戦争に対する怒り」という形で万国国民にストレートに伝わってくるのか。それは人が焼き殺される様子が幾何学模様で描かれていることだと思います。つまりあの絵の本当の恐ろしさは、平和な世代の人間の戦争に対する思い「惨いね」「かわいそうだね」という「幾何学的な感情」を強制的に抉り出して、見る人を戦慄させている(つまり観覧者を強制的に加害者にしている)事にあると私は思うのです。■■「はだしのゲン」はアニメという形で日本の子供たち、世界の子供たちに核のむごさを容赦なくつきつけました。これは偉大なことです。だから9点をつけます。でも核の惨さを知った欧米の子供達は、大人たちはどう思うでしょうか。「核は恐ろしい」→「海の向こうのあいつらが撃ってくるかもしれない」→「だったらうちらが核を持つことは正しい」と思っているのが今のアメリカだと思います。これは決して異常な感想ではないと思います。その理由は、この映画が現代の日米両国民の原爆に対する「幾何学的な感想」に気づかせ、「加害者になりうる」という事実を突き付けさせることに失敗しているからだと思います。[インターネット(字幕)] 9点(2009-08-06 05:48:45)

163.  千と千尋の神隠し 《ネタバレ》 妻投稿■■この映画はよく「千尋の成長物語」と紹介されることが多いが、もしそうだとしたらこの映画は最悪だ。両親がブタにされ、両親の命を人質に名前を番号にされて働かされる。これが成長の礎だと思える日本はどんだけ平和なんだと叫びたくなる。では何で欧米でこれが評価されたんだろう■■私が思うにこの映画は、起承転結の「起」で全てが帰結する状況探検映画。主人公の女の子の視点で見た不思議世界を提示し、クレヨンしんちゃんのような明確な感動やカリオストロのようなエンターテイメント性ではなく、主体の視点で全てを語る「静」の映画だと思う。その証拠にこの映画、主体である日本の10歳の女の子千尋を徹底的に分析し、その行動、内面をリアルに描くにはどうすればいいかについて半端じゃない追い込みをかけている。ひとえに彼女がいなければ、宮崎十八番の上下空間描写の冴える不思議な銭湯だってアニメ史上美しいシーンと言われる電車の風景だってハクやカオナシなどの八百万の化けものだって絵的に死んでいたんじゃないだろうか■■「成長物語」というとダメな主人公が新たな世界観に一方的に啓蒙されるという印象が強い。そうではなく「夜と霧」にあるように主体である千尋が「能動的」に様々な物を見て、感じ、やがて勝利していくシークエンスは、千尋という女の子の魅力に引っ張られる形で見事に描かれており、ある意味ロリータの匂いさえする。7点なのはどうしても宮崎のおじさまが「今時の家族」に対し上から目線で見ている気がするから(その証拠に両親の冷血動物みたいな人間描写はかなり醜悪だと思う)。ロリコンと蔑まれようが主人公の女の子に本気で恋するつもりで(野郎向けの萌えという意味ではない)描いてくれたら、私は間違いなく10点をつけたと思う。[DVD(邦画)] 7点(2009-08-04 08:51:14)(良:2票)

164.  北斗の拳(1995) 妻投稿■昔々、私という美人(自称)の奥さんがいながら、いつもいつもテレビに出てくる女性タレント見て鼻の下を伸ばしている旦那様がいました。彼にこの映画を見せました。その後に私は神谷明風(毛利小五郎じゃない方)におごそかにこう言いました。「この映画を見ただけで変な妄想ばっかしている変態野郎の脳味噌を7秒後に爆発させる秘孔を突かれた事になる。貴様が変態でない男性ならば生きて見せよ」。7秒後の旦那の反応。「たわべっ」・・・・・死ね!!←以上レビューではなく単なる愚痴でした((~_~;))。[ビデオ(字幕)] 3点(2009-08-01 22:24:04)(笑:1票)

165.  ヒトラー 最期の12日間 《ネタバレ》 妻投稿■「おっぱいぷるんぷるん」とか「ちくしょーめー」とか「×××スターリン」とかうるせー旦那は放っておいて、再度レビュー、レビュー(元ネタがわからなかったらyoutubeへ^_^;)■私の友達に韓国系(お母さんが日本人)の女の子がいて、その子は竹島は日本の物だと考えているし、日本を勉強するために靖国博物館に行った事がある。人懐っこい高校生だ。でもその子が私に「最近インターネットとか本とか見ていると怖い」「『拉致問題で責任と取れ』と道端で暴力をふるわれた事がある」と言った事がある。「もし東海大地震が起こったら、関東大震災の時みたいにみんなが私を殺すんじゃないかと思う事がある」とも。「もしなんかあったら家にかくまってね」と言われて、私は「日本人は理性的で頭いい民族だからそんなことしないよ」と言ったけど、この映画を見て心配になってきた。■いや、日本人が理性的で賢い民族だと言う事には異論はないんですよ。そして、ドイツ人は日本人と同じくらい自動車などの科学技術でも文学でも哲学でも医学でもメチャメチャ優秀な民族だ。そして理性的で劇中のヒトラーやゲッペみたいに子供には優しい人たちであるはずだ。そんなドイツ人が揃いも揃って第三帝国に脳味噌を全部預けてしまったのだ。■あーあ、私はおばちゃんになった主人公みたいな言いわけ「知らなかった」を言う事が出来ない立場になった。私はルームメイトと一緒に育てている今4歳のチビに無理やり毒物を飲ませる羽目になるのか、それともパーティ会場で旦那風にいえば「おっぱいぷるんぷるん」な裸踊りをするのかはわからない。 でもそれを私にさせたのはDVDパッケージにあるような「戦争の狂気」ではなく「理性」(裁判員裁判風にいえば)「一般社会における常識」になるんだろうと思う。■「戦争の狂気でそうなった」というフレーズで逃げようとする主人公に「いや、これは狂気ではなく理性がそうしたんだ」と畳みかける結末。これが「あなたにも責任がある」と言われれば、「私には決定権はなかったわよ」で言い逃れられるが、「これは皆さんが狂ったわけではなく、極めて理性的に決めたのだ」という結末なので、多分誰も逃げられない。[DVD(吹替)] 8点(2009-07-30 03:09:13)

166.  ヘイフラワーとキルトシュー 妻投稿■皆さんがおっしゃられているように、この映画はひたすかかわいく、ひたすらのどかで優しい映画だと思います。そして、ソ連によって国土の3分の1をぶんどられ、ノルディックバランスと国民皆兵でどうにか自由と民主主義を守り通し、政治的公平度や報道の自由度ランキングでは常に世界でも5本の指には入るガチンコ共和国で作られた映画です。■少なくとも映画の中の世界は日本で想像するような「愛」や「人情」みたいな抽象的なもので成立しているわけではないので、ヘイフラワーが神様に祈るシーンは、フィンランド人にとっては神様ではなく、自分たち大人への願いと感じるのではないでしょうか。私が思うに不必要に出てくる警官は観客自身なのだと思います。警官という物騒な存在がこういう映画に出てくるというのがその証明なのだと思います。この映画はフィンランドの「平和」をあらわしているのです。[DVD(字幕)] 8点(2009-07-15 03:01:35)(良:1票)

167.  ゆずり葉 《ネタバレ》 やられた。計算されている。字幕に補佐されなくては何がどう展開しているのかわからない内容になっている為、一見聾唖者の聾唖者協会による聾唖者のための映画に見える。が、これによって健常者の観客にマイノリティ感を与えておいて、そこから聾唖という少し違った視点から喜怒哀楽、社会適応、世界観の認知、人間愛を、観客と登場人物の孤独を一体化させる事で描き出す技法は今までになかったと思う。当事者製作ということもあるのだろうが、障害を持つ当事者の世界観を外からではなく中から描き出すという方法としては逆説的成功であり、こうした新たな表現技法を提示してくれた制作陣には敬意を表したいと思う。もちろん聾唖協会の宣伝的な内容に100%なっていないとは言わないが、情緒表現や世界表現が均一化しつつある今日この頃の映画に対してカツを入れる作品であることは間違いなく、小さな映画館で当事者だけで見るにはあまりにも惜しい作品だ(ちなみに僕は耳は健常)。[映画館(邦画)] 9点(2009-07-13 21:21:32)

168.  学校の怪談 《ネタバレ》 妻投稿■この映画の価値ってなんだろう。原監督のクレヨンしんちゃんが成功して以降、子供向けのアニメや映画にも「(大人のためのわかりやすい)感動」「ストーリー・クオリティー」「哀愁」が求められるようになった今日この頃、この映画にはそうしたものはない事は確かだ。従って、この映画はクレヨンしんちゃん感動作と同じ視点で見る映画ではない。小学校時代に日常現代世界の片隅に確実にあったはずの亜空間世界を冒険する「だけ」の映画なのだ。■だが、その「だけ」の部分に対する拘りは非常に秀逸で、少なくとも「ゲゲゲのきたろう映画版」みたいな嘘物ではない。例えば日常空間から亜空間に誘い込まれていくシークエンス。このあたりを「怖くない」「幽霊が出てこない」と見限るのは実にもったいなく、私はむしろこのシークエンスにこそ最大の楽しみがあると思う(というか今時のすぐウソくさいCGやワープに頼る日本ファンタジー映画には絶対表現できないだろう)。■名作ともいえる絵本「押し入れの冒険」に意図的な感動シーンやストーリーがないように、私は子供映画に必ずしも「クレヨンしんちゃん的感動&哀愁」が必要だとは思わない。この映画は「感動」や恐怖の提供が目的ではなく、とりあえず観客に「小学校の亜空間」を映画の子供たちと一緒にさまよってもらいたかったのだ。[地上波(邦画)] 9点(2009-07-08 01:05:33)(良:1票)

169.  逮捕しちゃうぞ the MOVIE ラストのヘリからパトロールカーが発信するシーンからモトコンポが悪党のヘリに特攻するシーンまでのアクションは見物。このノリが中盤にあればと思うと若干の物足りなさが残る。警察署襲撃シーンも夏美と美幸が戦うわけではないのでメリハリにかける。せっかくマシンガンをバババババとやる連中が出ているんだから、もう少し中盤にキレを持たせる事は出来なかったのだろうか。アクションだけリュック・ベッソンかマイケル・ベイがプロデュースしたらどうだろう。■追記。うちらのハンドルネームは作中のプログラム「815」とは関係ありませんよ(V)o¥o(V)[インターネット(字幕)] 6点(2009-07-02 00:28:06)

170.  フォレスト・ガンプ/一期一会 《ネタバレ》 妻投稿■久しぶりに面白い映画を図書館で観ました。フォレストは滅茶苦茶成功して勲章まで貰って大統領にも何回も会いました。これを「素晴らしい人生」と人は言うのでしょう。でも果たして彼は勲章や名誉に興味があったのでしょうか。もしそうだったら、彼はピッピー会場で暴力沙汰は犯さなかったはずです。彼はジェニーとずっとアラバマの家にいたいという子供のころからの願いをかなえる事が出来ませんでした。ジェニーに何度会えても、ジェニーは様々な理由でいなくなってしまう。やっと会えたと思ったら彼女はエイズに冒されているのです。■私はガンプがマイクに向かっていい事を言う時に警官が妨害して何も聞こえず、ガンプがジェニーと抱き合った時に観衆がワーッというときが、この映画のメッセージだと思います。人は他人の栄典には興味はないけど、愛する人がいつもいることにはとても拘ります。ダン中尉のエピソード、走っている姿に勝手に感動する人々、ラストの寂しそうなガンプ。「感動大作」とよく言われる本作ですが、この映画は作中のアメリカ人がそうしたように「観客をフォレストで感動させるため」に作られたものではありません。観客に愛する人がいる事に感動してもらうために作られたのだと思います■蛇足だけど、知的障害者を映画にするとマスコミから「障害者を出汁に使っている」とか「障害者を差別(あるいは美化)している」という非難がなされるが、知的障害者は全人口の2%いる事を考えると、知的障害者を主人公にした作品は目くじら立てるほど多いわけではないと思います。確かにこの映画は知的障害者をファンタジーにしている傾向がありますが、これは映画そのものがファンタジーなのであって、女の子に天使の羽を生やしたり、目の見えない人に透視能力を持たせたり、片腕のない人に万能サイボーグハンドを装着させるのと同じだと思いますよ^^[レーザーディスク(字幕)] 9点(2009-06-22 23:56:35)(良:5票)

171.  大統領の理髪師 《ネタバレ》 妻投稿■この映画のメッセージはすでに最初の青瓦台の食事のシーンで出ています。子供の喧嘩において、自分は悪くないのに謝らされ、それに抗議すると大好きな父親に殴られ、でも裏でその父親が偉い人に殴られ、銃まで突き付けられるというシーンです。もし私が子供のころ、私のお母さんが上司に殴られ、ナイフを突き付けられていたら、私は大人の世界を一生信じられなくなったでしょう。■そして物語後半はナガンが連れ去られ、歩けなくなるという出来事を父親の視点から見つめる構図に変わります。自分の息子がわけのわからない理由で行方不明になり、歩けなくなるまで拷問されるという悲しさ、怒りが描かれます。■この2つのシーンの後に理不尽な暴力で心を破壊された親子がおんぶしながら、韓国の空と美しい木の下を歩くシーンがありますが、そのシーンには親子以外人間が画面に映らないのです。私はそこに「人間を殴ったり後遺症を残す大けがをさせる『権威』というものがあっても、それは馬鹿な思考(マルクス病とか)でドンパチする人間世界のみ有効で、この世にある自然や親子愛とは関係ないんだ」というメッセージを感じるのです。[地上波(字幕)] 7点(2009-06-22 22:53:40)

172.  Mr.インクレディブル 《ネタバレ》 妻投稿■児童映画を評価する大人(知能11歳の私含む)って、どうも単純な勧善懲悪作品を子供向けと笑うくせに、自分達が不覚にも涙した児童映画を「これは子供向けではなく大人向けだから素晴らしい」なんて勝手に決めつけて、結局は「子供(映画)」を馬鹿にした評価しかしないけど、その点を反省してみてみた結果、この映画は決して大人の映画ではなく「恐ろしくヘビーな子供映画」だと思った。少なくとも「これから人間社会でヒーローになろうとしている」子供にはね。■子供がヒーローに裏切られる悪夢、ヒーローになれず会社で上司に叱られる主人公、ラストでダッシュダッシュが二位になってそれでも本人が受け入れ満足出来た事を喜ぶ家族……これらは絶対大人よりこれから大人になる子供の方に強いメッセージを託している。「大切なのはヒーローになることではなく、大きな心と誰かを愛する気持ちを持つことなんだ」…そんなメッセージが、「結婚活動」なんて平和ボケした大人には逆立ちしたって伝わるわけがない。■そう言えば子供の頃みんなと遊んだなりきりごっこは基本的に「大人」が主人公で、ピクサーの作品も基本的には「大人」が主人公だ。決してピクサーは「大人」にあわせて主人公を「大人」にしているわけではない。この作品を楽しめる大人は「童心に帰った大人」ではなく、「自分が子供の頃から偉くなったわけではない」と知っている大人なのだろう。[DVD(吹替)] 10点(2009-06-12 00:49:56)(良:2票)

173.  チョコレート・ファイター 《ネタバレ》 妻投稿■(大好きな俳優だけど^^)阿部寛のエピソードはいらない。畳部屋の戦いで彼が出てくる意味が分からない。この人の無駄なチャンバラのせいで死者の数が何倍にもなっている気がする。で、結局お母さんが助からないうえに「彼は愛を知った」なんてエピソードで占められても、この映画において全く活躍しない阿部寛の内面なんてどうだっていーっつうの。この映画はジージャーの映画なんだから■あと、痛い映画を見せたいのは分かるが、やたら人体に物が刺さる痛さは誰も期待していないと思うよ。■とは言うものの知る人は知っているプラッチャー・ビンゲーオとパンナー・リッドクライのコンビの凄さは健在です。今回戦うのは女の子という設定ですが、彼女は自閉症の当事者で、テレビの格闘シーン(マッハやトム・ヤム・クンのシーンが出てます^^)を見ただけでそれを実際にやってしまう身体能力と記憶力の持ち主という設定。その演技は同じ無口キャラのトニーと比べ迫力の桁が違います。特に彼女が健常者の理不尽な暴力を受けた時や自分の家族を酷い目にあわせた奴と戦う時に見せる目は、トニーのように火が燃えるだけの虚構に満ちたものではなく、困惑と恐怖と悲しみと怒りといった複雑な感情が目の前のものに力集中して出来るギラギラしたものになっており、健常者に対して純朴な障害者を描くことを求められる日本映画では絶対表現することが許されない、「健常者秩序に対する反抗心」が表現されていたと思います。■監督はその反抗心をマサシの孤独な心と共鳴させることでラストを美しく締めようと考えていたのだとも思えますが、残念ながらそれは失敗しています。それが中途半端になるくらいなら、「ジージャーがお母さんを取り戻す!!!!!マッハガール!!!!!!」でやってくれた方がよかったです。そっちの方が得意でしょ。[映画館(字幕)] 7点(2009-06-02 23:00:10)(良:1票)

174.  ゴジラVSキングギドラ 《ネタバレ》 妻投稿■ごめんなさい。投稿者数50人で平均点5.00点という奇跡とも言うべきシンメトリーを私が壊してしまいます。■それはともかく、この映画のキーワードはズバリ「1991年」。私がまだ6歳だったころお母さんと映画館で見て、最近見直しました。この時代は冷戦が終わり、バブル真っ盛りで未来志向の時代。この映画もビオランテまで確実にあった黒とこげ茶色に非常口の緑を加えた「昭和的映画世界色」が一気に廃されています。司令部のデザインも前衛的だし、暗闇のシーンが多かった前二作と違って昼間のシーンを多くして、ゴジラ1984では真っ暗な中に立ちはだかっているだけだった新宿副都心の未来さを際立たせています。未来人のネタや過去や未来に縦横無尽に飛ぶストーリー、キングギドラまで未来志向にしてしまうあたりには、「ゴジラというSFを使い、どれだけ映像の世界で未来を描けるか」に果敢に挑戦した作品だと言え、2009年の今見れば合成や映像技術にダサさも見えますが、このダサさも「懐かしさ」と「未来」が複雑に融合した独特の味を見せてくれています。VSシリーズではビオランテと並んで凝ったストーリーですが、ビオランテとは対極にある方向性を見せていると思います。ゴジラザウルスがタイムスリップする際にわざとらしい感動的な光のオーブを見せるのではなく、CGで浮き上がったゴジラザウルスの形が細かいパーツごとに消えていくのと交互に見せる演出はかなり秀逸。キングギドラとゴジラが交互に敵味方になったり、人類の科学力故に主人公の苦肉の決断がよりシッチャカメッチャカな事態を生みだす堂々巡りともいえるお話は、ゴジラのメッセージを「未来」という絵具で表現した結果ではないかと思います。[DVD(邦画)] 8点(2009-06-01 22:23:38)(良:1票)

175.  母たちの村 《ネタバレ》 妻投稿■「やっぱりヨーロッパ人がとった映画だな」と思える小奇麗な感じの「ホテル・ルワンダ」の映像と違い、純粋なアフリカ原産映画なので(フランスと合作してますがファトゥマタ・クリバリはマリ人、監督はセネガル人、村人の大半はブルキナファソ人)、「クレヨンしんちゃん、アッパレ戦国大合戦」に通じる「原野」「荒野」の泥臭さと美しさを映像から感じます(現地の風習、家の中での仕草一つ一つも、アッパレ戦国大合戦みたいに丁寧で、新鮮さを感じます)。内容はホテル・ルワンダと同じように「強大な暴力から人を守り抜く」という緊迫感を描いた映画。「50万人もぶっ殺される」というあんまりピンとこない非日常的危機を描いたホテル・ルワンダに比べ、こっちは「場の空気」「一般常識」「人間関係」そして「男の人による理不尽な暴力」が描かれ、それは日本人である私にとっても日常想定内の事なので余計緊迫感は上がります。たぶんホテル・ルワンダやブラックホークダウンを見ても多くの日本人は「何であんな狂気が現実になるんだ」というだろうけど、この映画は「狂気」ではなく日本人が大事だと思っているものがとんでもない悲劇を生み出しているので、そういう意味では日本人にも容赦はありませんが、だからこそ「当たり前」に立ち向かうお母さんの姿は野原ひろしみたいに格好いいし、ラストモスクの上にアンテナが立っている描写は彼女らの勝利の象徴としてとても効果的な余韻を持たせてくれます。■私のお母さんは「知的障害者のはちーご=妻に断種手術を奨めなさい」という周りの圧力を拒否して私を守ってくれました。日本で強制断種を認める優生法が廃止されたのは1994年。女性が男の人から殴られたりせず、好きな人と子供を産んだり、性器を勝手にいじくられたりしない事は当たり前のようで当り前ではない、素晴らしいことです。「クレヨンしんちゃん 電撃ブタのヒヅメ大作戦」で男の生き様に入れなかった私ですが、この映画は女性が女性として生きる美しさを、ブタのヒヅメと結構似たような「額面通りさ」で見せてくれます。 それにしても何で私今日は何でもクレヨンしんちゃん基準なんだろ(?_?) あと人が殺される展開はいらない。[DVD(字幕)] 9点(2009-05-29 02:56:33)

176.  ルパン三世VS名探偵コナン<TVM> 《ネタバレ》 中学校の頃、「ルパン三世VS名探偵コナン」という漫画を大学ノートに書いたことがありました。あ、正確にいえば「名探偵コナンVSルパン三世」でした。友人に見せたら爆笑されました。最近妻に押し入れの中にあるのを見つけられてまた爆笑されました。自分で見ても痛すぎで爆笑しました。「臭すぎる」「目がキラ付いていて笑える」「何で目暮と銭形が親友なんだ!」。ええ、わかっていますよ。自分が痛い人間であるくらい。しかしよりにも寄って俺のマンガと同じレベルのストーリー滅茶苦茶、登場人物クサクサ、おまけにメイドさんまで活躍する(僕は1990年代にすでにメイドの魅力に気づいていた→さりげなく自慢)アニメを俺が20代後半になった今全国放送流さなくたっていいじゃないですか――ー。妻は「これの原作者はてめーだろ」「こんな破綻物語はてめー以外書かない」と箸を両手に持って足をバタバタさせて笑っていました。何人の中学校の友人がこれを見て、いまわしきオタク中学生だった俺を思い出すのだろうと冷たい感傷を覚えました。■追記:どうせやるなら中学生時代の俺の作品「名探偵コナンVSクレヨンしんちゃん」「名探偵コナンVSワンピース」「名探偵コナンVSケンシロウ」もやってくれー(やけくそ)。[地上波(邦画)] 8点(2009-05-20 01:41:21)

177.  余命1ヶ月の花嫁 《ネタバレ》 妻投稿■千恵さんへ。あなたが今いる世界に眼鏡をかけたうつろな表情の坊主頭がふらふらやってきてすぐ門番に叩き出されたと思いますが、それはおそらく私の旦那です。あなたの映画を見て私は美しくて悲しくてひたすら泣き続けました。しかし映画が終わったとき、旦那を振り返ると、旦那は座席から頭を床に突っ込んでいました。大と小がまじりあった物凄い匂い、眼は白目をむき口から泡が出ていて、いそいでスタッフの方と協力してスタッフルームに運びました。大変でしたが、理由は極度の興奮状態によるもので何でもないものでした。この映画は私にとっては感動物語でも旦那にとっては本当に怖い映画だったと思います■千恵さん、遠い未来に太郎さんと再会したとき、どうか思いきり褒めてあげてください。[映画館(邦画)] 9点(2009-05-12 21:51:28)

178.  タイタニック(1997) 《ネタバレ》 妻投稿■■この映画が公開されたとき、私は養護学校に通う10代前半の女の子だったが、映画の内容を見るたびに当時の男の子の名前が思い浮かぶ。ジャングルジムに上ると必ず野郎同士恍惚とした表情でリオデジャネイロポーズとったり、私に対して「ローズ、子供いっぱい作ろうよ」と言ってきたり(即粛清)、駐車車両のガラスに息を吹きかけて「ああん、デカプリオ、デカプリオ」と言いながら揺らしていたり、まあ、思春期の男の子にとっては、ローズのおっぱいの出ていたという点で、変態への道の登竜門だったのでしょう。■■あれから12年。深刻な社会情勢や難病を併発していたこともあって、あの時の仲間で今も生きている人はタイタニックの生存者と同じくらいの割合まで減ってしまった。あの映画は確かに長いし、取り立てて変ったところの無いメロドラマだ。でもあの音楽、正当すぎてパロディやすいシチュエーション。すべてがあの平和で穏やかな時代の友達を私に思い出させてくれる、まあ、違った意味で私の大切な映画だ。[DVD(吹替)] 7点(2009-05-06 02:24:56)(笑:1票)

179.  大統領暗殺 《ネタバレ》 妻投稿■■悪趣味な私たち夫婦にふさわしい悪趣味な映画ですね~(V)o¥o(V)この映画が生リアルなドキュメンタリー手法をとっているのは、要は「ブッシュ死ね」「しんじゃえー」と思っている人が、その仮想現実をリアルに体感するためにあるので、民主党共和党イランイラクシリア北朝鮮家族愛裁判人権など実はどうでもいいんです。ラストシーンで「ブッシュへの怒りが暗殺を許したんだ。おっと、これは失言だ」と公安の人間が言っちゃっているのがその証拠です。無意味な映画ということも出来ますが、たぶん無意味な目的で見に来る観客を想定しているのでこれでいいんでしょう。■■日本でも「麻●首相暗殺」なんて偽ドキュメンタリーを作ったら、うちらみたいな人間が無目的な溜飲下げ目的で大勢見に来るんでしょう。[DVD(吹替)] 7点(2009-05-06 01:35:17)

180.  魔女の宅急便(1989) 《ネタバレ》 施設の女の子4人で図書館で見ました■妻投稿でーす。さてこういう純情な女の子の映画において、女性監督が作る主人公の女の子より、野郎生物が監督する主人公の女の子の方が輝いているというジングスが私の中にはあります。特にこの作品は女の子の繊細な気持ちを描いた女性作家の原作を野郎生物の監督が妄想を膨らませて作ったのだから、名作にならないわけがありません。■■右側通行で自動車が通行する様子も、中心市場から住宅地、公園、郊外の現代マンションまでリアルに再現された町並みも、夜空の軍の輸送機も、飛行船も、パトカーも、製鉄所も、行き違い中に現れた高速急行列車も、そこにあるのは、なるほど、鉄道模型好きの男の子らしい拘りですが、実はそのすべての拘りは主人公の女の子と対になってその存在を際立たせる背景なのではないかと私は思います。飛行船がいかつかったり、街並みがリアルだったりと、背景が男の子的であればあるほど、手前に移る魔女の女の子はかわいく見えるものなのです。(■■こういう男の子の監督にとって主人公の女の子を際立たせるのはヒラヒラした衣装でも「愛の力」「変身」でもなく、宮崎監督は冒頭のキキのお母さんの言葉を借りて、「俺はそういう手法は取らない」とはっきり宣言してしまっています。この映画は海の見える欧州の街のセットを背景にキキのゆれる女心を表現した、宮崎駿の妄想絵画なのです。[レーザーディスク(邦画)] 9点(2009-05-05 01:57:27)(良:1票)

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