みんなのシネマレビュー |
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1901. 犯人に告ぐ 《ネタバレ》 導入の6年前の事件のところで、登場人物全員の造型のステレオタイプぶりと説明台詞固めに呆れてしまったのですが、まさか場面変わって本題に突入してから、そして最後までそのまま行ってしまうとは思いませんでした。とりあえず、主人公の「武器」は何なのか。番組内であのコメントを思いつくに至る、発想力や推理力はあったのか。あるいは、逆に何もなくて、ただ執念や何かの原動力だけが頼りだったのか。その辺の基本すら整理されていないので、主人公が何をやっても、筋書を追っているだけであって人物描写にはなっていないのです。[CS・衛星(邦画)] 3点(2015-03-08 01:39:18) 1902. 単騎、千里を走る。 肝心の親子関係の描写(義親子関係含む)があまりにも凡庸で浅薄なので、いくら主人公が中国の奥地に行って頑張っても、「脚本にそう書かれているから行っている」だけであって、感動を呼び起こすものになっていません。[CS・衛星(邦画)] 3点(2015-03-01 13:16:58) 1903. 昭和残侠伝 死んで貰います 《ネタバレ》 賭場のさりげない1シーンだけで、制作側の気合と集中力が見えてくるのだが、そこから出てくるすべてが、ひたすらに主人公を格好良く見せるためにあるという一本の筋が、作品を引き締めている。分けても、健さん以上の強烈な存在感を示しながら、あくまでも健さんを引き立たせる芝居に徹している池部良の役者根性は凄い。●討ち入り直前、長門裕之が健さんに対して、「あっしも詳しいことは聞いてませんが」と言いながら、その直後に、端的に簡潔に事態の推移を一言で説明してしまうところは、やはり笑うべきところだったんだろうか。そういう勢い余りぶりも、この作品に相応しい。[CS・衛星(邦画)] 6点(2015-02-25 22:44:29) 1904. 続・荒野の1ドル銀貨 《ネタバレ》 筋書はまっとうな復讐譚のはずなのに、どうにも盛り上がらないというか、ポイントがずれているというか・・・一番気になったのは、主人公がほぼ最後まで、ベースが軟弱っぽくて、戦闘技術以前の人格の部分で力強さを感じないのです。なので、いくら最後に銃でどうこうしても、つじつま合わせにしか見えません。[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-02-25 01:28:37) 1905. 祇園囃子 《ネタバレ》 作品のポイントはたった1つしかないのに、それをじっくり90分かけて描き出す落ち着きと丁寧さ。中でも、中盤、浪花千栄子が木暮実千代に翻意を促してじわじわとたたみかける際の、陽炎のようにゆらめく迫力があまりにも強烈。[映画館(邦画)] 8点(2015-02-23 04:13:29) 1906. 網走番外地(1965) 単純であるがゆえの、余計な装飾がないからこその美しさ。それが最初から最後まで、すべての点にわたって貫かれている。[CS・衛星(邦画)] 6点(2015-02-21 11:56:59) 1907. ジャージー・ボーイズ やっぱりイーストウッドは、ひねくれた人とか、屈折した人とか、ずれている人を描いたときの方が、演出がいきいきしているなあ。こういうまっとうなサクセス・ストーリーものは、まったく合わないです。ステージのシーンなどは、楽曲の魅力も手伝い、さすがに見入ってしまいますが、それ以外の部分がまったく未完成です。[ブルーレイ(字幕)] 5点(2015-02-20 00:47:30) 1908. 新・平家物語 何というか、もっと、一族のいろんな人たちが華々しく活躍する話かと思っていたのですが・・・。全体的に、ひたすら清盛がああだこうだ悩んでいるだけにしかみえませんでした。久我美子の凛とした気品ある美しさに3点(当時24歳!)。[CS・衛星(邦画)] 3点(2015-02-17 02:26:46) 1909. サラの鍵 《ネタバレ》 前半は、過去パートと現在パートがばらばらな上に現在パートの描写が凡庸で、さしたる工夫もなく終わってしまうのかと思っていたのですが、後半、両者が融合してからはぐいぐいと最後まで進んでいきます。●メインと思わせる「鍵」の点が着地してからも、ドラマはそこでは終わらない。サラにはその先の人生があるから。そして、その後を継ぐ人たちの人生は今につながっているから。したがって、「鍵」は歴史上の一寓話というだけではない、生身の重さを持っています。そのことを明確にしただけでも、作品としての価値があります。●ヒロインの設定はいかにも安直で、高齢出産云々というのも、年代的なつじつま合わせとラストシーンを作りたいというためだけにそうしたとしか思えません。せっかくK・S・トーマスを引っ張り出した意味がありませんでした。[DVD(字幕)] 7点(2015-02-13 02:22:12) 1910. ザ・マジックアワー 《ネタバレ》 相手を脅すと見せかけて実は全部演技、みたいな話はいくらでもあって、それを真裏から見たらどうなるか?がこの作品の出発点なんですよね。その力点が統一されているので、拡散しそうになっても踏みとどまって最後まで一気に見せ切ってしまうのです。ただ、もう少し整理して凝縮することはできたと思います。とりあえず、深津絵里はむしろ最初と最後だけ登場、くらいでちょうどよかったのではないでしょうか。[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-02-12 21:10:38) 1911. 切られ与三郎 《ネタバレ》 与三郎という人が結局何をしたかったのかよく分からないし、そもそも話の軸足自体が短時間の中に次々に別の方向に移動してしまうので、ますます何を言わんとするのか分からなくなってしまいました。[CS・衛星(邦画)] 3点(2015-02-12 04:23:41) 1912. さらばラバウル 《ネタバレ》 導入部分で各キャストが順次登場してくるところでは、いかにも何かやってくれそうな気迫を感じさせているのですが・・・意外に、取り立てて誰かが何かというところもなくそのまま進んでしまいました。ただ、捕虜の尋問でそれまでの見識が覆される下りなどは、1つの動きがあって興味深かったので、こういう内面のあるシーンをもっと見たかったのですが。[DVD(邦画)] 5点(2015-02-10 01:15:40) 1913. ワイルド・ギース せっかく個性的なキャラクターを揃えたはずなのに、個々の描き方が凡庸で、ただ目前の課題に大騒ぎしているようにしか見えない。なので、いくら後の展開をひねってきても、それが生かされてきません。[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-02-09 23:04:22) 1914. 許されざる者(1960) ヘップバーンがウエスタンに出ているという新鮮味以外、見るべきところが何もない・・・。[CS・衛星(字幕)] 3点(2015-02-09 00:01:14) 1915. チョコレートドーナツ 《ネタバレ》 作品のテーマは、ゲイでもダウン症でもなくて、裁判後に弁護士がさりげなく口にする「それでも我々は闘わなければならない」「いつか希望はある」。そこで前を向いて走りかけた矢先、まるでその足元を引っかけるかのように、さらに起こる衝撃の事実。それでも主人公は"I(We) Shall Be Released"と歌い続ける。だからこそ湧き起こる自然な感動。●作中、司法制度の理不尽さが存分に描かれていますが、実はこれと次元において同じことが、「現在の」日本の家庭裁判所でも、むしろ堂々とまかり通っている、ということは知っておくべきです。●主人公の二人と子供が心を通わせる過程は、もっと時間をかけて見たいところでした(1年経ってるようにはとても見えませんでした)。その方が、そこから後がもっと生きたと思いますが。[映画館(字幕)] 7点(2015-02-06 22:28:50) 1916. 悲愁物語 いろんな人が好き勝手にいろんなことをしていながら、誰が何をしたいのかはさっぱり分からないという、恐るべき作品。役者陣は、自分が何をしているのか分かっていたのだろうか。そんな哲学的な問いすら浮かんでしまう、困った作品。大体、何でこのタイトルなんだ。[DVD(邦画)] 3点(2015-02-03 21:12:43) 1917. ワイルド・ビル(1995) これだけの豪華キャストでありながら国内未公開とは不可解な、と思いながら見始めたのですが、見てやはり納得。華やかな一代記を予想させる設定でありながら、これでウエスタンを名乗らせてしまっていいのかと思うくらい、地味で鬱々とした雰囲気のシーンが続きます。むしろ、ウエスタンに対する嫌がらせが制作動機だったのではないかと疑ってしまうくらいです。それで最後まで通してしまう一貫ぶりは、それはそれで見事かもしれませんが。エレン・バーキンも、せっかく引っ張ってきていながら、全然上手く使われていないなー。[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-01-31 03:16:58) 1918. 一枚のハガキ 《ネタバレ》 この設定で主演が大竹しのぶって、もうその時点でありえないでしょ、80年代ならともかく・・・。演出も脚本も随所で中途半端で、見るべきところがありませんでした。あえていえば、最後に一気に家が崩壊して麦畑に生まれ変わる強引さくらいか。[CS・衛星(邦画)] 2点(2015-01-31 02:51:21) 1919. セカンド・ラブ 《ネタバレ》 絶頂期(80's前半)の大原麗子が見たくて見たのですが、脚本も演出もめちゃくちゃ適当なので、その意味はほとんどありませんでした。大体、主人公の仕事自体が、「とりあえず格好良い風に撮っておこう」だけですまされているのがまるわかりで、中身のない空白な映像提示にすぎないのです。途中で夫(小林薫)が口喧嘩の際に逆切れして主人公の仕事を罵倒するシーンがありますが、その台詞には思わず「そりゃ、そう思われても仕方ない」と頷いてしまいました。展示場のようなところでの5分間長回しは面白かったので、点数はそこに対して。[DVD(邦画)] 3点(2015-01-30 01:32:41) 1920. プロフェッショナル(1966) 設定からもキャスティングからも期待が高まってしまうのに、誰がどういう個性があるのか不明、敵がどういう存在でどう脅威なのかも不明、盛り上がるべき場面もなくとっとと進んでしまう。これでは面白いわけがありません。[CS・衛星(字幕)] 4点(2015-01-29 23:23:14)
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