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コメント数 3878
性別 男性
年齢 53歳

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1921.  花笠道中 美空ひばりがひとり二役をこなすミュージカル時代劇。女役と男役の両方で登場するもんで、歌に殺陣、彼女のあらゆる魅力が詰め込まれてます。え、自分は美空ひばりのファンじゃないからパス、ですって。今ファンじゃなくっても大丈夫、観ればファンになりますから。と言いたくなるくらいの芸達者、ただし、男役がいくらサマになっていても、歩く姿はやっぱり男になり切れて無くって、こういうところがまた男装マニアの心をくすぐったりする訳ですが。一方の里見浩太郎も異常に男前。そして意外にも意外な展開(水戸黄門ではなく実は遠山の金さんだった?)もあったりして、実に楽しめる作品です。[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-09-13 08:22:28)

1922.  北国の帝王 貨物列車への無賃乗車に命をかける男と、それを命がけで阻止しようとする車掌との、命がけの戦い。って何に命かけてのよ~。無賃乗車の帝王学。たかがタダ乗り、リー・マーヴィンはいったい何をとくとくと自慢げに語っているのやら。⇒そこがいいんです。あまりにも価値観に一般性がないので(笑)、信念が生き、対立が生き、アクションそのものが生きる。ただ、この作品、「列車モノ」という非常に魅力的な題材な訳ですから、もうちょっとしっかり列車に乗ってて欲しいなあ(下車し過ぎ)、というのは完全に個人的な好みの問題ですが。あと、「ここはコミカルなシーンなんです」と変に念を押すような音楽の使い方って、コレ、どうなんでしょうか。ユーモラスなシーンはちゃんとユーモラスに撮れてんだし、ちょっと音楽はくどいですかね。何にしましても、さすがなのはボーグナイン、『コンボイ』にしてもそうですが、このヒト、打算を超えたサディストの役をやったら、ピカイチですね。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-13 07:31:18)

1923.  愛のメモリー 《ネタバレ》 妻子に恵まれ、結婚10周年を迎えた人生順風満帆の男が、ある日、悲劇に見舞われる。妻子が身代金誘拐の犠牲となり、帰らぬ身となってしまったのであった。それから歳月が流れ、ビジネスで訪れた先のイタリアで、男は、亡き妻ソックリの女性を目撃する……。と言う訳で、この「ソックリ」の女性に対する、男の“オブセッション”が作品の中心となっていくのですが、ここに何だか違和感がありまして。妻だけではなく、大事な一人娘も失っているというのに、「妻ソックリさんへの妄執」一本やりってのは、設定としてバランスが悪い(墓碑に書かれた妻子の生年を見ると、妻は10代で結婚し、すぐに娘が生まれたらしい。妻と幼馴染ででもない限り、妻と知りあってからの歳月の大半は、娘が生まれて以降の3人での生活だったハズ)。うーむ、妻の幻影を追い求めるストーリーなんだったら、子供はいない設定の方がしっくりするんだけれど。⇒⇒⇒一応ネタバレ表示したとは言え、この件についてはこれ以上書けません(笑)。いずれにせよ、オモシロイ作品です、ハイ。ヒッチコック作品を本歌取りのように用いて、これが一種の目くらましのようにもなっており、神秘性を出すことにも成功していますが、ただ、結末の説明的な部分がちょっとクドイですかね。主人公の崩れていく姿が充分に描き切れなかった気もいたします。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-09-07 08:20:51)

1924.  荒野の一つ星 マカロニウェスタン恒例の、オープニングのアクションシーン。今回は、遠くから狙撃されてひとりの男が倒れるのだけど、見ればそれはジュリアーノ・ジェンマ。別に弾が当たった訳でもなく、死んだフリでその場を切り抜ける。これを見ると、本作の主人公はきっと、(いかにもジェンマらしい)チャッカリしたキャラクターなんだろう、と思っちゃうのですが、本編に入ると必ずしもそうでもなくって、結構ちゃんとした保安官なのでした。これだから、マカロニのオープニングはよくわからない(別にいいけど)。そんでもって、内容はというと、ジェンマ保安官が派遣されてきた町では、ある悪だくみが行われており、その悪事に手を染める連中からすれば、他所者が保安官としてやってきたことが面白くない。できれば身内のものを保安官にし、自分たちの身を安泰にしたい。と言う訳で、ジェンマ保安官の身を狙い、彼を蹴落とす策略を張り巡らす。これに立ち向かうジェンマ。という比較的単純な構図で、意外な真相とかドンデン返しみたいなものは特にありません。その代わり、ジェンマの活躍、ジェンマのアクションを、ディテール豊かに描かいており、その意味ではアクション映画らしいアクション映画です。悪人どもの行っている悪事というのが、でき過ぎというか、トンチが効き過ぎているというか、まあこれもオモロイからいいんですけれども。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-08-28 13:32:36)

1925.  真昼の用心棒 本作の残酷描写についてとかく語られるのは、監督のルチオ・フルチンが後にスプラッタ―の帝王と呼ばれたことからの後付けのような気もするのですが、とは言っても、まずタイトル前の「人間狩り」のシーンからして妙に描写が長い。主人公トムが鞭でしばかれるシーンも確かにしつこい。まあ確かに残酷ウェスタン、なんでしょう。しかし一方で、帰郷したトムが家でくつろいでるシーンだって、やたら念入りに撮られており、ワンカットごとにカメラの位置をどうしようこうしようと、妙なこだわりを見せております。要するに、このしつこさというものが監督の持ち味であって、映画全編にわたって何かと見せ方にこだわった結果、どうしてもリンチシーンの印象が強めに残ってしまうのではないのかなあ、と。ということは要するに「残酷描写が見もの」でええやんけ、ということになりますが。ただ他にも、例えばクライマックスの銃撃戦なんかも充分しつこくって楽しめますよ、ということですね。秘儀・宙返り4人撃ちの場面など、連射の最初の一発目ですでに4人ともが悶絶しているようにも見えますが、そういう派手なアクションも見どころ、ということです。[DVD(字幕)] 7点(2014-08-28 10:47:30)(良:1票)

1926.  風雲児 織田信長 織田信長の青春ドラマ、父の死から桶狭間での勝利までを、ストレーーートにかつダイナミックに描いています。いかにして今川義元4万の大軍を破るか、思案にふける信長、しかし演じるのは中村錦之助、基本的に何も考えていなさそうな表情なのがとてもイイと思います、ハイ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-24 16:02:19)

1927.  紅の銃帯 和製ウエスタンとも呼ぶべき作品のひとつですね。そう呼んでしまうと、いかにもキワモノっぽい感じですが、いや、そんな変テコな作品ではなく、ちゃんと日本が舞台の、日本のオハナシ。ただちょっと、西部劇かぶれしたような主人公が西部劇のような雄大な光景の中で西部劇のように銃撃戦を行うというだけなんです。まあ、銃が当たり前のように出てくるのはやっぱり変かも知れませんが、でも日活アクション必需品ですからね。西部劇っぽいところがあっても、物語は例によって例のごとく、地上げ屋みたいな連中が出てきて云々かんぬんという、アリガチなパターンで、うん、これは確かに日本のオハナシだね。主人公を演じるのは宍戸錠。まさにアクションスター、この身のこなしはやっぱり大したもの。小林旭みたいなキビキビしたイメージとは違って、普段はノラリクラリしながら、見せるところは見せてくれる。ただしノラリクラリの部分の印象の方は強いので、まーはっきりいって、変、ではありますが。さて、悪徳連中に狙われた鉱山の権利の行方は、そして、主人公の過去に隠された秘密とは。って言ってもこれはまあミエミエでして、それがイイんですけれどもね。[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-20 21:52:24)

1928.  ゴジラVSメカゴジラ アメリカ製の『トランスフォーマー』なんていうシリーズを観ていると、乗り物があっという間にチャカチャカとロボットに変身しちゃう。そういう目まぐるしい変身シーンが見所のひとつでもあるんだろうけれど、肝心のトランスフォームの様子を、もっとじっくり見せてくれてもいいんじゃないの、と思っちゃう。テレビのスーパー戦隊モノなんかで、巨大ロボットの変身やら合体やらの過程を逐一(使いまわしの映像で)見せてくれるアレ、ああいう多少鈍重なメカニックへの嗜好。本作の、「メカゴジラ製作中」とか「ガルーダ発進」なんかにも、そういうメカに対する愛着みたいなものが感じられて、いいんですな。ガルーダとメカゴジラの合体なんて、「やっぱり、こうでなくては」と(笑)。一方ではゴジラとラドンも合体しちゃったりして、ゴジラドン。さすがにあのチビゴジラは、見なかったことにしたい気持ちが無い訳でも無く。クライマックスの幕張での死闘は、本当に見ごたえアリマス。[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-19 22:03:01)

1929.  トランスフォーマー/ロストエイジ 破壊に次ぐ破壊、とにかくモノを壊し過ぎる映画で、ここまでくると、ビョーキではないかと。そんで、街を舞台にひたすらバトルを繰り広げ、破壊の限りを尽くすにも関わらず、パニック描写はわずかなもの、市民の犠牲に至ってはまるで描かれない…ってのは、これまでのシリーズと大差ないので、まあ、言ってもしょうがないのでしょう。そういう面を省略するのは、ウルトラマンも同様ですし、怪獣型ロボットが登場するに至っては(ゴジラ型だけならまだしも、キングギドラ型まで登場)、もうヤケクソのお祭り騒ぎ。にしても、巨大宇宙船があんなに当たり前のように現れてよいもんなんだろうか? 多少は演出上の工夫があるにしても、もう少しイロイロと見せ方を工夫したくなりそうなもんなんですがねぇ。。。という、例によって例のごとく大味な作品なんですけれども、しかし本作、これまでとはキャスティングを変え、マーク・ウォールバーグを主人公に持ってきたのが、大正解。やたらムキムキでとても発明家には見えない役どころですが、彼を主人公に据えて彼自身にも戦いを繰り広げさせることにより、ロボットの演じる戦いと人間の演じる戦いとが、互いに呼応するように描かれ、これがなかなかの見せ場になってます。人間は巨大アパートの壁面で敵と戦い重力と戦う一方で、ロボットたちは文字通り超人的な戦いを繰り広げ、しまいにゃ物理法則なんぞ知ったことかとばかり、車が飛び跳ね、船が空から降ってくる。あまりにぶっとんだ豪快な映像を観てると、驚きを超えて、もう笑うしかないです。とまあ、ひたすら「スゴイ」のですが、内容的にはお世辞にもまとまっているとは言えず、はっきり言えば散漫。2、3本の作品に分けてもよさそうなものを、無理に(明らかに無理に)一本の映画に押し込んでいて、一応はサービスのつもりなんでしょうが……。いっそオムニバス作品とでも思って観た方が、いいかも知れません。そう思って観るなら、一番面白かったのは、第一話ともいうべき最初の方のエピソードだったりもするのですが。ムキムキ発明家のポンコツぶりに、ポンコツ発明品(番犬ロボットのポンコツぶり。あとの方で、敵の番犬ロボット(ポンコツではない)に襲われるハメにもなるのです)。一方でオプティマスもボロボロ。この部分のエピソードには、“ガラクタへの嗜好”とでもいうべきものが感じられて、何ともタマラないのです。[映画館(吹替)] 7点(2014-08-12 22:06:22)(良:1票)

1930.  人間の証明 ニューヨークから、鄙びた秘境のような温泉地まで、一本の映画にどれだけの光景を盛り込みうるか。さらには時代も過去と現在を行き来したりして、このハチャメチャな構成こそ、角川映画らしさ。え、物語の中にあまりに偶然が多いって? いいんです、そうでもしなきゃ、こんな物語、まとまる訳ないじゃないですか。さらには、まがりなりにもニューヨークでカーチェイスらしきものを撮ってしまう、この心意気。いやぁまさに、角川映画、ですねえ(時代は、「ニューヨークへ行きたいか~」のアメリカ横断ウルトラクイズが始まった頃ですから…)。もっとも、全般的に、アメリカのシーンはあまりうまく撮れていないといいますか、なーんか変なのですけれども。そしてこんなエキセントリックな映画は、やっぱり松田優作でないと、つとまりません(普通の演技では、最後まで持ちません)。ところで、麦わら帽子が飛ぶシーン、あまりに見事に飛びまくってるもんで、これはもしや帽子ではなくアダムスキー型のUFOではないか、と……。[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-08-04 22:55:14)

1931.  南極物語(1983) 昔むかし、その昔、TV番組「題名のない音楽会」で司会のマユズミ御大が、本作の音楽を評し、こんな単調な音楽でヴァンゲリスは莫大な報酬を得たんだ、ってな事をおっしゃっていて、確かこの時のオチは、“それに比べ自分が薄謝で作曲した日テレスポーツのテーマ曲は未だに使われている”ってな事だったかと(ちょっと記憶あやふや)。お怒りごっとも、でもこんな雄大な映像がつけられちゃ、大抵の音楽は感動的に聴こえるってなもんです(?)。と言う訳で、とにもかくにも、雄大な自然。『八甲田山』まではいかないにしても、それに次ぐような、ド根性ロケ映画です。南極に置いて行かれた犬たちのサバイバル物語で、犬たちは次々に命を落として行っちゃうけれど、決して暗い内容ではなく、むしろ目を引くのは、大雪原を走る活き活きとした犬の姿、その生命力。それに比べると、日本に帰った人間たちのドラマ部分の、何とも不自由なことよ。[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-07-24 23:17:31)

1932.  スウィッチ インターネットを発端にした巻き込まれ型サスペンスってのは、難しい。そもそもネットってのが基本的にウサン臭い訳で、“巻き込まれ型”というよりも、“不注意な私を巻き込んでください型”。オレオレ詐欺をサスペンス映画でとりあげるようなもんです。勿論、作り手もわかってるんでしょう、巻き込まれ型の不条理モノと思わせておきながら、「実は」とばかりに、因縁話っぽい路線を絡めて意表を突こうとしてくる。そこがそれなりに面白くもあるけれど、変にまとめ過ぎようとしてる印象が先行して、さほど意表を突けていない気も。で、そこもきっと作り手はわかってるんでしょう、中盤では、これでもかとかなりしつこい追跡シーンを展開してみせて、アクション路線も準備。ここはさすがに盛り上がるでしょ、と。そんな訳で、はい、サービス満点な映画でした。元サッカー選手が演じる刑事さんが、もうひとつ存在感を示せず、まあその曖昧さがイイといえばイイんですけれども、とにもかくにも、主人公の肝っ玉母さん、このヒトの存在が、本作一番のサービスでした。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-07-20 09:16:57)(良:1票)

1933.  日本海大海戦 日露戦争の開戦から、旅順港封鎖作戦、黄海開戦、旅順攻略を経て、東郷大将率いる連合艦隊とロシア第二・第三太平洋艦隊(いわゆるバルチック艦隊)とが激突した日本海海戦までを、まあ言って見れば再現ドラマを交えたドキュメンタリー番組みたいに語っていきます。日本海海戦を描いた記録文学としては吉村昭「海の史劇」などが圧倒的な描写でその戦況を描き切ってますけれども、この小説が書かれたのよりも、本作の製作の方が先。精巧なミニチュア撮影を駆使しての迫力ある映像に、矢島正明さんの説得力ありまくりのナレーション、そりゃ盛り上がろうってもんです。表向きは、明るく勇ましくいささか素朴な音楽にも見られるように「我らが日本海軍!」というイケイケムードですが、一方で、未曾有の大航海を成し遂げた末に敗れ去ったロジェストベンスキー中将の悲劇なども描いていたり。とまあ、ドキュメンタリー番組を観る気持ちで見たら、確かに面白いのですけれども、経緯を語る、ということに力点を置いている分、焦点が定まらないというか、淡々と先へ進め過ぎるというか。例えば「船が沈んでいくこと」そのものの持つドラマを、もうちょっと描けなかったものか、とも思います。あと、海戦はミニチュアを交えてダイナミックに描く半面、陸戦はどうも迫力が出しにくい。ある程度エキストラを集めて撮影してるんですけれども、広大な荒野を舞台にしては、どうしても、こじんまりした印象になってしまいますが、極力、遠方にも人を配置して撮影しているのは、限られた人数でスケール感を出す工夫なのでしょう。でももう少し頭数が欲しい…。[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-07-17 23:02:54)

1934.  夕陽に立つ保安官 これぞまさにパロディらしいパロディ映画。ギャグ映画というのとはちょっと違うので、単純に大笑いしたい、という方には、あるいはご不満が残るかも知れませんが。この映画、表面的にはあくまで正統派西部劇を踏襲していて、ゴールドラッシュに沸く西部の町にやってきた流れ者のヒーローが華麗なガン捌きで悪党どもを懲らしめる、というオハナシ。クライマックスの決闘シーンまで、基本的な西部劇の流れがちゃんと楽しめますが、その一方で、肝心なところがデタラメ。墓穴から黄金が見つかって大騒動となる幕開けから、派手な割にオフビートな決闘シーンまで(さらにはお話の顛末まで)、いちいちズレてます。飄々とするにも程がある主人公に、冴えないにも程がある相棒。悪役たちも何だか憎めないい。ヒロインは手に負えない。これであと、もうちょっと丁寧に撮られていたら良かったんですが、パロディを楽しむには最適な一本でしょう。逆に、間違っても「西部劇を観るのは本作が初めて」なんて事だけは、無いように…。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-07-13 08:34:50)

1935.  軍用列車 列車もののアクション映画と思わせて、まさかまさかのミステリー仕立て。え~チャールズ・ブロンソン主演でミステリーだなんてそんなバカな。いえいえ、ミステリーではありません、あくまでミステリー仕立て。雪原をひた走る軍用列車で、次々に起こる殺人事件。って言っても、事件が起こるたびに大騒ぎになって聴き込みとアリバイ調査、なーんていう展開ではなく、結構、淡々としています。しまいにゃ後部列車が何者かによって切り離され、暴走の末に崖から転落、という大量殺戮。こうなってくるともう、フーダニットとか何とか言ってる場合ではなく、どんどんアクション風味が強くなってきます。で、ここで、ブロンソンが何やら人目を忍んで黙々とアヤシゲな行動に出る。一体彼は何をしようとしているのか、そもそも彼は何者なのか、というサスペンス、背景がわからなければわからない程、彼の行動そのものが見せ場になる訳で、まさにブロンソンの真骨頂。もちろんアクション指数もどんどん上昇し、ダイナマイトを使ったクライマックスへ。というなかなかに魅力的な作品ではあるのですが、やっぱりこれ、ミステリーとしてはどうなんだろうか、ブロンソン主演ってどうなんだろうか。と言う訳で、あくまでミステリー“仕立て”の作品なのです。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-07-05 13:09:27)

1936.  西部悪人伝 しばしば「007」になぞらえられたりするマカロニ作品ですが、「ルパン三世」を思い起こさせたりもします(札束舞うラストシーンなんか特に)。なにせ、主人公サバタを演じているのが、悪人ヅラのリー・ヴァン・クリーフで、ここでも眼光鋭い寡黙なイメージはそれなりに維持しているものの、どっちかというと悪人というよりはイタズラ小僧みたいな表情でもって、変テコなギミックを駆使しながら悪に立ち向かう。基本的にイイ人です。あと、「変テコなギミック」がポテンシャルとして充実しているマカロニ界において、本作のそれは、まだ小粒な印象(カバンに仕込んだ銃、グリップにも銃口が仕込まれた拳銃、等)。一番イカしてるのは、主人公とライバル(の割りにはイマイチ強いのか弱いのかわからない)のキャラである“バンジョー”が持つ、銃が仕込まれたバンジョー(とりあえず、バン銃(ジュー)とでも呼んでおきましょうか)ですね。で、また本作の「ルパン三世」的な所以に話を戻しますと、二人の助っ人の存在。次元役の“カリンチャ”は、ヒゲが生えてるだけが共通点で、薄汚いデブ男、しかしナイフ投げの腕は一流(彼の方で一方的にサバタに付きまとっているだけなんですけれど、サバタも満更でもないように彼と付き合ってるあたり、サバタの人の良さが感じられますな)。そしてゴエモン役の“野良猫”は、飛んで跳ねて胸のすくアクロバットを繰り広げる、頼もしい男。で、サバタと二人の助っ人(この共闘がイマイチ噛み合っているような噛み合ってないようなところがあるものの)が、マモーのような粘着質のステンゲル率いる悪党軍団と死闘を繰り広げます。小粒なギミックだけじゃなくって、ダイナマイトを使った派手な戦闘も、ちゃんとご用意。さらにはその両者の戦いに“バンジョー”も絡んできて。あと銭形警部がいれば完璧なんですが、そこな大目に見ていただくとして、ハチャメチャさと支離滅裂さ、このマカロニの基本的な二大ツボを押さえた、良くも悪くもお手本のような作品です。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-06-29 08:48:39)

1937.  裏切りのサーカス ストーリーがわかりづらいのはとりあえずいいとしても(いや、困るんだけど、まあ「物語がワカル」ことが映画を楽しむ必須条件でもないので)、本作、物語がなかなか「動かない」ってのが、もうちょっと何とかならんもんでしょうか。推進力の乏しさ。一方でそれを補うのは、ひとつには入念に描写された各シーンの印象深さであり、またひとつには、抑制されつつもそれぞれの存在を主張する俳優たちの表情であり。大のオトナたちが繰り広げる命がけのスパイごっこ、それを静かにかつ残酷に描きだした作品です。その点では大いに見ごたえあります。しかし、ゲイリー・オールドマン、抑制した演技とは言え、それが何だか“抑えたフリを演技した演技”とでも言いますか、いかにも「実はワタクシ曲者なんです」とアピールしている感じがして、うーむこれでいいんだろうか、とやや違和感が。そうそう、あと、冒頭タイトルが出るタイミングの悪さも違和感ありました(この「いまさらタイトル出すなよ」という間の悪さも、推進力を損なってる一因じゃなかろうか)。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-06-24 00:02:31)

1938.  エリジウム 空を見上げるとそこにはエリジウム(昔の子供向け科学絵本に載ってそうな、これぞ「宇宙ステーション」という形をしています)。そこに見えるのに、たどり着けない場所、その憧れを感じさせる描写が、いいですね。一方で、エリジウムの側からは、地表の人間の姿が手に取るように監視されてしまう。こうして見ると当然にして、エリジウムが米国で地球が第三世界各国、ってな感じになる訳で、おお、アパルトヘイト批判に続いて今度は(殆どお約束のように)米国批判ですか、と。それはそれで別に悪いとは言いませんけれども、この映画、ピンと来ない部分があって、それはつまりあの、エリジウムへの密航者のエピソードが描かれる中盤の場面なのですが。このシーンによって、「地球の人間がエリジウムに行きたい理由=病気が治せる」というのがわかるのですけれども、このシーンを我々に見せてしまったせいで、後半、エリジウムへ主人公がやってくる場面のインパクトが薄れてしまった気がします。前半で密航者の「エリジウム行き」を見せるのであれば、それは後半の主人公の「エリジウム行き」と韻を踏む形でその先に待ち受けるかも知れぬ悲劇を連想させるものであれば、納得なのですが、どうもこの密航のエピソードが、単なる設定の説明になっちゃってるように思えて。むしろいっそこんなエピソードは削除し、エリジウム内の描写自体を前半は最低限にとどめ、後半の主人公のエリジウム行きにおいて、その未知の世界であるエリジウムに主人公と我々がともに踏み込んでいく、という流れの方が、ワクワクしたんじゃないのかなあ、と。それとも、あくまでエリジウム=米国だから、すなわち映画の観客もまたエリジウム側の立場、という前提だから、エリジウム内の描写を控えめにする必要なし、ということなんでしょうか…。[ブルーレイ(字幕)] 7点(2014-06-17 23:31:38)

1939.  ナイアガラ 《ネタバレ》 ジョゼフ・コットンがナイアガラの滝になぞらえて人生の教訓を語る。と来れば、追われる彼がボートを盗んだ時点で、おいおいおいおい、と思っちゃう。何がおいおいかというと、この後待ち受けている展開はもう明らかで。本当にそんなシーン、撮れるのだろうか、と。と思ったら、はいスミマセン、ネタバレですが、この後待ち受けていた滝からの転落シーン、ちょっとカワユイ合成映像でした。ここ、『ミッション』(86年英)の冒頭シーンでスタントマンを本当に滝から落としたように(と言っても安全のための仕掛けが施されていたそうですが)、豪快な転落シーンに仕上げてくれてたら、もう10点でも20点でも差し上げちゃうんですけれど(笑)。ダメ男が美人の奥さんをもうらうと苦労するよ、というサスペンス映画。マリリン・モンローがもうちょっとカリスマ性というか神秘性というか、とにかく絶対的な悪女ぶりをみせてくれると、映画にもっと凄みが出たかもしれないけれど、いかんせん、イモっぽく見えちゃうのです。しかし、迫力ある滝の光景と矮小な人間の愛憎劇との対比、はたまた、滝の迫力の醸し出す非日常感の中で展開される、「サスペンス映画の殺人シーンの撮影って、つい凝っちゃうよね」という凝った(笑)殺人シーン。見どころイロイロ、楽しめます。[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-06-02 22:11:18)

1940.  激突!殺人拳 『トゥルー・ロマンス』における本作の登場、というのは、千葉チャンがプレスリー並みに神格化された瞬間であった訳ですが。それはともかく、千葉チャン主演のカラテ映画。なかなかエグい。眼つぶし攻撃は当たり前、キメ手は相手の肉体の一部をエグリ取る。なるほどこれは“殺人拳”。千葉チャン演じる剣琢磨、カネのためならどんな悪事も厭わないが、それ以上に、強いものにはガムシャラに向っていく、反骨の男。そんなワケで、物語はホンコンの五竜会とのまさに血で血を洗う抗争となっていくのですが、例によって例のごとく、敵役にはアヤシゲな怪人の数々が登場してバラエティに富んだ死闘が展開されます。しかしこの剣琢磨、日頃の不埒な行いが祟って何かと恨みも買っているもんで、演じられる死闘もだんだんワケがわからなくなってきて、最後はもう丸投げみたいに唐突に終わってしまう。このカタストロフ感が、最高です(笑)。しっかし、千葉チャンの披露する格闘アクション、さすがと言えばさすが、なのですが、本格感を出そうとするあまり、隙の無さを演出するあまり、脇を締めすぎた体勢でやや動きが小さくなっちゃってる感じもします。ここは今後の課題でしょう(今後って?)。でもその分、しっかりと「顔芸」でカバーしております。千葉チャンの気合いが溢れ過ぎるひたすらアヤシゲな表情に、ご注目。[DVD(邦画)] 7点(2014-05-19 21:35:11)

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