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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  Dear Friends ディア フレンズ 《ネタバレ》 感動モノというには、あまりにも雑さと破綻が目立つ作品。 まず、主役のリナがなぜあそこまでヤサグレてしまったのかの説明が一切ないのが、観客の感情移入を阻んでいると思う。 小金持ちの家の一人娘として両親に溺愛され、たぐいまれなる美貌も持って生まれたリナ。 彼女に近づいてくるのは、男も女もその美しさを利用しようという人間ばかりで、そのため彼女は人間不信になった…的な説明はあるものの、あそこまでヤサグレる理由としてはあまりにも弱すぎて、こっちはいまいち納得いかない気分のままリナの荒れぶりをみせられることになる。しっくりこない。 病気になっても、今までの所業がたたって、ちゃんと見舞いに来てくれる友達もいない。そりゃそうだよな~と見てる側は思うワケで、そこに「だって友達だから」とストーカーのようにつきまとうマキの出現は、感動ではなく恐怖をよんだよ…。 結果から見れば、マキは自分が難病だったからこそ、密かに友達として慕っていたリナが病気になった時に放っておけなかったわけで、その行動はおかしくないはず…なのだが………。 本仮屋ユイカの演技がキワモノすぎて、マキが変な子にしか見えなかったよ。 一番よくなかったのは、リナの癌もマキの筋無力症も、表面だけの知識しかない人間が描写した感じしかしなかったところだ。 乳がんで乳房を全摘したら再建手術をするのが一般的で、現実ではあんな傷跡にはならない。ああいう傷跡になるという認識は、もう数十年以上前のものだ。 男が逃げ出すシチュエーションを描きたいためにテキトーに乳がんという病気を使った感がすごくあるのだが、現実にその病気に罹患して闘病している人は多いのだから、もっとちゃんと病気について学んでから使うべきだろう。 そういう知識のない若い人がデキトーに作りました、という感じが最後まで消えないのが、残念。 途中で死んじゃう子役の子も、「けなげに病気と闘ったけど力尽きて死ぬかわいそうな子」「リナの事をすごく慕ってくれた子」という役をストーリー上必要だから振り分けられただけ、というのがアリアリだったし。 結局、荒れてた女子高生が病気でさらに自暴自棄になった時に救ってくれたのは友達で、しかしその友達はもっと重い病気で、友達を介護するために彼女は立ち直って看護師になりましたっていう、「感動的な筋書き」ってのが最初に決まってて、そこにテキトーにエピソードを作ってテキトーに配役してって言う感じが見え見えで、しらけるったらないよ。 こんなんで感動できるのは、「誰も自分をわかってくれない」って中二病をこじらせているティーンの子だけじゃないのかな。 すべてがテキトーで雑で嘘っぽいストーリーだったけど、北川景子の美しさだけは本物でした。[インターネット(邦画)] 4点(2020-07-03 19:08:34)(良:1票) 《改行有》

2.  あるスキャンダルの覚え書き 《ネタバレ》 バーバラの一人称(モノローグ)でストーリーが進んでいくので、観る側はバーバラの本音部分の異常性にビビってしまうが、実はバーバラの行動自体はそんなに異常ではなく、逸脱していない。 逸脱した行動をとったのはむしろシーバの方で、ケイト・ブランシェットの透明な魅力で不潔に見えないが、やったことは「15歳の子どもと性的に関係するエロ教師」、という犯罪だ。作品を観ている人間は誰もシーバを責めないと思うが、現実だったらやっぱり非難轟轟だろう。 スキャンダルを犯したのはシーバであり、バーバラはすべてをノートに記しているだけ。 飼い猫が死んでパニックになったバーバラは、シーバに「家族より友である自分を選べ」と要求するが、もしペットの死という危機的状況になっていなければ非常識な要求をすることもなく、普通に穏やかにつきあいは続いていたのではないか? ・・・と思う程度にしか、バーバラの外向けの行動はおかしくなかった。シーバの前の女教師にも執着して接近禁止命令を出されていたようだが、その時はどんなストーキングをしたのか、シーバよりそっちのケースの方が気になったくらいだ。 なので、バーバラをそこまで怖いとは思えなかったのだが・・・もしかして少数派?(汗) 不思議なのは、バーバラの精神構造だ。 知的で現実をよく見ている教師であり、若い頃は理想を持った教師であったろう、だが年齢とキャリアを重ねるにしたがって現実に失望し、仕事ではなく親密な人間関係を熱烈に求めるようになった、らしい。 しかしその「求める親密な人間関係」も、あくまで自分の立場が上で相手が下でなければならない。そのため、毎回、年下で魅力のある女教師に目をつけている、らしい。 非常に支配的で、他人を求めながらも他人を信用していない。だから、親しくなるために弱みを握る。 自分は正直な気持ちを言わないのに、相手からは全面的な信頼を得ようとする。 以上の事から察するに、バーバラの望みは、たぶん、子どもを産んで育てることだったのではないか? 配偶者は対等だ。でも、子どもにとって親は、ある程度の年齢に育つまでは、絶対的な強者であり、絶対的に信頼している相手だと思う。 バーバラが真に求めているのは、母子関係なのではないだろうか。 まあ答えがわかったからといって、彼女の精神的な飢えが治まるわけではないのだが。 それに、もう年齢的に、出産も養子を育てるのも難しいようだから、解決策はないのだろう。 まあこれからは、シーバとシーバの前の依存相手から学んだことをしっかりノートに書いてですね、親しくなった相手に依存しすぎないように、心地いい距離感の友人関係を築くように、努力できればいいんじゃないでしょうか。 と、バーバラの幸せを祈りつつ、でもバーバラタイプはなぜか失敗から学ばないから難しいかも…と諦めつつ、エンディングを観ました。上品にまとめてあり、長すぎず短すぎず、よかったです。[DVD(吹替)] 6点(2020-06-26 21:07:28)《改行有》

3.  ステイ 《ネタバレ》 丁寧に考えて作ってあるのに、なんでこんなに面白くないんだろう…??と思いながら見て、最後にその理由が分かった気がした。 要するに『ジェイコブス・ラダー』的な映画なんだが、正面から堂々と描いておらず、オチがわからないように、自分(ヘンリー)ではなくサムとライラを中心としたストーリーにしているのが、なんとゆーか姑息に感じた。不自然だし。 このオチなら、もっとヘンリーの内面と人生にずんずん踏み込んで描くべきなのに、サムを主役の視点に据えたせいで、それができなくて軽くなった。 代わりにサムとライラの関係をこねくり回して描いているが、そもそも二人はヘンリーと無関係だし、ヘンリーの一瞬の妄想にすぎないのに、ここまでしつこく描く必要ある?? 観客を騙すためのフェイクにしつこく力入れて描かれても、オチのひねりが全くないから、拍子抜けするだけだったよ。 それこそ、『ジェイコブス・ラダー』に比べて、オチの重さも哀しみも余韻も、すべてが薄くて軽かった。 製作者側の空回りを感じます。残念。[インターネット(字幕)] 3点(2020-06-16 12:58:50)《改行有》

4.  シャッター(2008) 《ネタバレ》 日本が舞台だとアジアを妙に強調した映像になりがちだが、この作品はフラットに日本を撮っていて不自然さがないなぁ…と思ったら、ハリウッド映画だけど監督・撮影は日本人でした。なあんだ。 一点だけ不自然さを上げるとしたら……それは奥菜恵の服装だ。胸元リボン&小花柄のワンピース…昭和だ!! もうちょっと何とかならなかったもんか。 ストーリーは、どーしょーもないチャラ男ダメンズたちが徒党を組んで女の子を弄んで、現実でもよく起きる性犯罪で、胸くそ悪い。 弱い者いじめをする男同士の連帯ほど、醜悪なものはない。立ち去ったヒロインは正しい。 怨念系のホラー作品というのは、救われなさすぎる被害者を救うためのストーリーなのかもしれない、と思う。 ともあれ、幽霊と謎を上手に使っていて、よくできているのだが、いかんせん、あんまり怖くないなぁ。 これ、日本人も米国人も怖くないんじゃないだろうか。怖くないホラーって、失敗かと思うんですが、どうでしょうか。[インターネット(字幕)] 5点(2020-06-10 13:12:00)《改行有》

5.  ヒストリー・オブ・バイオレンス 「悪い仲間から足ぬけするのは大変だ!!」…という映画。 たとえ行方をくらまし名前を変え別の人間として生きても、何かで見つかったら一巻の終わり。 スッキリ生まれ変わるためには、悪い仲間たちを皆殺しにするしかないらしい。 「ゴルゴ13か?!」というような殺し屋っぷりが不自然な気もしたが、あまりにも殺人機械として優秀だったからこそ自暴自棄になり残虐行為に走り、そんな自分の人生に絶望したのかもしれない……と、想像させるものがヴィゴ・モーテンセンにはある。 生まれた場所がギャング一家という「暴力から逃れられない運命」を振り捨てるには、別人になるしかなかったのだろう。 彼が何も言わなくとも、生まれ変わった彼が作った彼の家族たちはそれを知っている。 彼がギャングであろうとも、本質的にはどんな人間か。 わかっていても受け入れがたいのが、平和や愛を尊ぶ人間だろう。 一度入ったら足ぬけするのは大変なので、悪い仲間とはかかわらないのが一番ですね…。 それにしても、マリア・ペロは美人なのにセクシーじゃないなぁ。(褒めてる) 普通に色気はあるんだけど、持ち味が理知的というのか、女性にも好かれるタイプだと思った。 無駄に色気のあるヴィゴとはいい組み合わせですね。[DVD(吹替)] 5点(2017-10-13 17:20:03)(良:1票) 《改行有》

6.  インプリント ~ぼっけぇ、きょうてぇ~ 三池監督作品は「喰女」に続いてこれで二作品目の視聴。なので監督の個性云々はわからないが、たぶん女の情念とかが好きなのだろう。江戸~明治時代の女郎屋の話なんてきっと大好物。 現実に昔の日本で当たり前にあった、女郎部屋、間引き、子売り、村八分。そこへ近親相姦、拷問をプラスしてスプラッター風味で味付け。最後にアメリカ風に「バスケットケース」ならぬクリーチャーをトッピング!という感じだ。 けなしているように聞こえるかもしれないが、そんな事はない。フィルムでなくビデオで撮った色鮮やかなクッキリした映像と、台詞が日本の因習を感じさせる方言ではなく英語である事、この二つのおかげで昔の日本のドロドロの土俗性が薄まって、見やすくなっているうえにスタイリッシュな映像になっている。 川を流れていく血みどろの嬰児の映像すら、哀しくも美しい。 日本人向けではなくアメリカ人向けに作ったせいで、よくある日本ホラーとは一線を画したニュータイプのホラー作品になっているのがいい。 ひとつだけ、もう少しストーリーに強いオチが欲しかった。クリーチャーを見せて終わらせるのではなく、その上にさらにもう一つオチがあればもっとよかったと思う。原作付きだから難しいかもしれないが。[DVD(字幕)] 6点(2016-12-17 19:27:24)《改行有》

7.  ギャング・オブ・ニューヨーク 《ネタバレ》 な…長いですね…。皆さんの言うとおり、詰め込みすぎなのは確か。 アメリカの建国や諸々について色々言いたい事あるんだな~というのは伝わって来ました。でも何を言いたかったのかはよくわからんかった…スミマセン。 ヤクザ物でもありそうな二大勢力の闘争、そこにムリヤリ気味にからむ復讐劇、移民への差別、そして一揆…じゃない大暴動、最後は権力側の武力による移民の一掃。 いくらでも面白くできそうな題材なのに、なんだかな~な感じになってしまったのは、クライマックスを一ヶ所にまとめてしまったからでしょうねぇ。 決闘と暴動と鎮圧をいっぺんにやるなよ。出来すぎすぎて不自然すぎて、アゴがかっくし落ちてしまいましたわ。ずーっとシリアスでやってきて、最後の最後に笑かしてくれなくてもいいのになぁ。 結局、「ディカプリオとその彼女、生き延びられてよかったね。以上」のような感想になってしまったよ…私の3時間を返してください。[DVD(字幕)] 5点(2016-10-12 21:37:53)《改行有》

8.  パッション(2004) 宗教を信仰する行為をどうこう言うつもりはないが、この「社会の無理解と迫害に耐える、真理を知る私たち」みたいな自己陶酔はいかがなものか、と思う。 イエスの生きた時代、彼が唱えたキリスト教は社会の中では<怪しい新興宗教>という位置づけだったわけで、現代の新興宗教に鑑みても、ある程度の迫害は仕方がない面もあっただろうに、あそこまで周囲を悪者に描くのは、やり方が汚いと感じる。 いくらイエスの信心深さと崇高さを表現したいからといって、これでもか、これでもか、と延々拷問シーンを見せられてもね。キリスト教を何も知らない人間が観たって、そりゃ「イエスさん、お気の毒すぎる!」と応援したい気持ちになるだろうさ。 ユダの事もポイ捨てみたいな描き方をして。あれを見て誰がイエス以外の人間に共感できるというのやら。 <神の子イエスは素晴しいのだ!キリスト万歳!映画>なのはわかって観たのが、本当にそれだけで、ガッカリした。あそこまで延々と拷問シーンを強調して描いておいて、奇跡の復活はなにコレ?って感じだし。映画的に見栄えがするように地割れとか起こさせたのかなぁ。なんだかなあ。 この作品、映画にする必要あったの?まじめなキリスト教徒なら、うんざりすると思う。聖書を読まない若者への布教活動なんだろうな~と思っただけだった。[DVD(字幕)] 3点(2016-07-08 23:23:06)《改行有》

9.  シャッターラビリンス 映像がいい。音楽もいい。役者の演技もいい。イマイチと思ったのは、脚本だ。真正面から素直にストーリーを作って撮りました、なので捻りとか驚きを期待しないでください、という作品に見える。 だが、ヒロインの妄想と願望と哀しみと苦しみの表現は凝っていて、とてもいい。彼女の苦悩を映像化した作品として観るなら、淡々と進むストーリーも捻りや驚きのなさも納得できる。それゆえの捻りのない脚本なのだろう、とわかる。淡々と進む場面が積み重なり、ただ一つの山場のラストへと繋がっていく。 娯楽作品を求める方にはまったく向かないが、とても良心的でいい映画であることは間違いない。この世で一番愛する子どもを喪失した母親の、魂の放浪を描いた作品だ。[DVD(吹替)] 6点(2016-04-25 20:31:43)《改行有》

10.  シェルター 《ネタバレ》 サイコ・サスペンスかと思ったら、オカルトものでした…。脚本家が「アイデンティティ」のマイケル・クーニーなので期待したのですが、残念です。 この監督は、多重人格モノが好きなんですね。で、今回は多重人格とオカルトをミックスさせてみよう!という試みでしょうか。そこそこ成功していると思いますが、ストーリーに破たんは多いし後味は悪いしで、なんだかなぁ。 大体この神父とオババはなぜ年を取らないんでしょうか。神父が不信心者を殺して回る呪いはオババがかけたんでしょうが、それってすでに復讐ではない気がします‥明らかにオババのやりすぎです。やりすぎのオババに、神の鉄槌はくだらないんでしょうか。おかしいだろ。今神様を信じてなくとも、少女なら改悛の見込みもあるだろうに、オババは救うどころか「大丈夫。一人じゃないからさびしくない」ときましたよ。なんなんだ、そのなぐさめ。神様の代理人のつもりかい。 オババの目的がいまいちわからないので、神父の存在理由もいまいち釈然とせず、そんな神父に殺されてしまった皆さんが大変お気の毒です。せめて後味がよければ、少しはマシだったかも。俳優陣が皆さんとても頑張っていたので、いろいろ残念です。[DVD(字幕)] 4点(2016-04-21 16:02:42)《改行有》

11.  パニック・ルーム 《ネタバレ》 この手の犯人との駆け引きが主なサスペンス物は、最初から最後までずっと緊張感を持っていないと面白くないのだが、それがなかなか難しい。この作品も、がんばってはいるが、序盤~中盤にかけては中だるみしてしまっている。大体読める展開ばかりが続くので、ちょっと早送りしたくなるのだ。 意外と母親役のジョディに感情移入するのは難しかった。最初ちょっとヒステリックで、娘が犯人とパニックルームに閉じ込められてから急に冷静になる。いくら娘の命がかかっているとはいえ、こんな短時間で急に精神的に成長する?と、疑問。序盤の彼女と別人みたいなのだもの。もう少しキャラクターを練った方がよかったんでは。 娘役に感情移入できた人は、素直に面白かったかもしれない。離婚して若い女と再婚して自分を見捨てたはずのパパが、自分を守るために命がけで闘ってくれた。ひどい体験だったけれど、自分は両親に間違いなく愛されていると信じられるようになった。そんな彼女の、ラストの公園での気負いのない素直な表情がとてもいい。 ずーっと家の中での映像が続くせいか、オープニングとラストの戸外の映像がすごく美しく見える。またこの母娘も美しい。パパは…ヒドイ(笑) 最後に勘のいい警察官のおかげで警官隊が突入してくるが、あと5分後にしてほしかったなぁ…黒人の犯人が逃げ切れなくて、ちょっと気の毒でした。[DVD(吹替)] 5点(2016-04-15 20:57:08)《改行有》

12.  ロード・トゥ・ヘル ギャング映画にしては??だし、兄弟愛ものでもないし、スミマセン、この映画の方向性がわかりません・・・。 別にストーリーは悪くないのです。しかしテーマが曖昧なため、何もかもが中途半端になってしまってる。ギャング同士の攻防も大したことがない…というかギャングらしいことをするシーンがゼロだから、なんだか全体に締りがない感じ。チンピラがパンパン撃ち合っていてもねぇ。キリスト教の「灰の水曜日」を皮肉ってみせたのかもしれませんが、それもムリヤリ意味付けっぽい。邦題もひどいし。 音楽もひどいし、いろいろ低予算なんでしょうか。それにしてはキャストは豪華ですが、もしかしてイライジャ・ウッドは友情出演か。なんだかエドワード・バーンズのプロモート映画みたいでした。[DVD(字幕)] 4点(2016-04-15 19:55:45)《改行有》

13.  ラスト・ハウス・オン・ザ・レフト 鮮血の美学 《ネタバレ》 リメイクのようですが、知らずに普通のサスペンス作品として観ました。よく出来ているのだが、しかしこの作品、どうなのだろう…。 まず、後半の復讐で観客を引かせないためか、前半の描写がかなりひどい。少女たちが可哀想すぎる。 しかしメアリーは頑張った。 極限状態でこそ人間の本質が出るのか、彼女は必死に冷静さを保ち、気丈に振る舞い、失敗を恐れず反撃し、最後まで生きようと努力し続けた。若干17歳で、あんな酷い目に合いながらも誇りを持ち続けた彼女はすばらしい。最悪の経験をした彼女だが、決して憐れまれるべきではなく、称賛されるべきだと思った。 後半、親が真相を知って反撃に出る流れも、不自然さがなく、緊張感に満ちていて目が離せない展開となっている。母親役の女性がとても上手で、観客の気持ちをつかむ演技をしている。 なのになー。最後の電子レンジは蛇足だろう。 あれがない方が作品の質は上がったはず。でも観客のご要望にお応えして作りました、という感じで、完全にいらないシーンだ。 あそこがなければ、親がやったことは復讐というより正当防衛レベルで、ストーリーとキャラクターの整合性が取れているんだが。しかし作品の質を落としてでも興行的に失敗したくなかった、観客に媚びた、というところか。アメリカの観客たちがあのシーンを観て、手を打って大喜びする有り様が目に浮かぶわ…。せっかくのラストシーンが台無し。もったいないですね。[DVD(字幕)] 5点(2016-04-02 01:27:38)《改行有》

14.  25時(2002) 《ネタバレ》 小悪党が実刑をくらってジタバタするお話。 この「小悪党」って設定は、たぶん「あなたも一歩間違えば同じ運命になるかも」と共感させるためなのでしょうけど、アメリカ人にしか通用しないんじゃないかなぁ。 「ヤクの売人」って、日本では相当なワルだし。 一般人からすると、刑務所へ行ってひどい目にあって当然なワル。「一度でも奴を諌めたことがあるか?!やめろと言った事があるか?!」なんてヌルい話じゃなくて、そんなワルとつきあう一般人はいないってのが日本社会だから、この映画は日本ではありえない設定なワケです。 主役の彼女が幼友達に、「奴が他人をヤク中にした金で贅沢してきたんだろ?!」と責められるシーンがありましたが、まさにそう。「彼が刑務所へ行ってしまう…」って泣かれても、ねぇ…。 「刑務所へ行ったら、俺は終わりだ」って落ち込むなら、刑務所へ行くような事、すんなよ。しまいには八つ当たりでNY中に毒を吐く始末。…って、自業自得なのはわかった上での言葉なワケで、そこが救いなわけですが。 E.ノートンのルックスを、どうしても「カッコイイ」に分類できないワタシには、彼のいいところは全く伝わってこず…冒頭の犬を助けるシーンも、ただの気まぐれ程度にしか感じ取れず…女子高生にタバコの火を借りるのがなれ初めとか、ありえん…「欲張らずに適当なところで満足して、大金は株につぎ込めばよかった!そうすれば遊んで暮せたのに…!」ってオマエ、まったく反省してないな!!一体どーやってこの男に感情移入をしろと??!!(泣) ラストの逃亡する幻想だけは、よかったです。 悪党だって人間。自分が罰を受ける段になって、ようやく「小さな幸福を作ればよかった」と気づく。かなわぬ夢だからこそ、美しく感じるのでしょう。観てるコチラもちょっと涙が出ました。現実不可能な夢だとわかっているから。 でもさ、たった7年じゃん。20年くらったわけじゃないんだから、そこまで大げさに悲劇ぶるなよ。と思ってしまうのは、アメリカの刑務所の実際をよく知らないからかもしれませんが。 罪を償って出直してこい、ノートン!(あ、モンティか)[DVD(字幕)] 4点(2015-11-25 20:30:05)《改行有》

15.  スティーヴン・キングのローズレッド<TVM> 《ネタバレ》 いや、面白かったですよ~。 みなさん「無駄に長い!」と評価が厳しめですが、長いのはTV用だからで仕方がないというか。 呪いの屋敷に超能力者たちが集うという、一粒で二度おいしいストーリーになっています。 このローズ・レッド、もしかしてカリフォルニア州にある「ウィンチェスター・ミステリーハウス」がモデルなのではないでしょうか? 遠近法の廊下、行き止まりの階段、開かない窓、上下さかさまの部屋、隠し扉、そして永遠に終わらない工事。こりゃ~どう考えてもミステリーハウスだね!(笑) そのミステリーハウスを幻想的なホラーに味付けして映像化した作品、として見るのもまた楽しい。 多数いる登場人物たちも、みな丁寧に描かれています。 ヒロインは、学内派閥で嫌な奴に陥れられて後がない、美貌の大学教授。彼女を陥れる事に情熱を燃やす小心者で野心家の同僚教授。能力・キャラクターともに個性的で事情をそれぞれ抱えている、年齢も性別もバラバラな超能力者たちとその家族。ついでにマツコと中瀬ゆかりを掛けあわせたような強烈なグレートマザーも登場して、まったく飽きさせません。 この中で、誰が呪いに負けて憑り殺されるのか、誰が助かるのか、その為にどんな風に能力を使うのか、誰と誰が協力関係を結ぶのか、誰が裏切るのか、結末は後味がいいのか悪いのか。 等々、いろいろ考えながら楽しんで観賞しました。 あと、キング以外の映画だったら真っ先に殺されそうな二人が最後まで生き残ったのがよかったです。口を開けば嫌な事ばかり言うデブのマザコンおたくと、無害で優しいけれど老女という弱い立ち位置の自動書記能力を持つ女性。 最初からワタシはこのマザコンおたくは嫌いではありませんでした。やな奴だけど、強烈な母親に苦しめられてきた被害者だという事が、ちゃんと描かれていましたから。老女は、なぜかハリウッド映画では気の毒な役回りが多くて用無しとばかりにサッサと殺される、というイメージがあって、それがとても嫌で。「この作品では最後まで生き残れるといいな…」と心配して観ていたので、ホッとしました。 クライマックスで、脱出するため超能力者たちがそれぞれ自分の能力を使うシーンも「待ってました!」な感じでワクワクしましたし、経験から自分を見つめなおしたり成長した人物たちもいたりと、全体にとても丁寧に作られた娯楽作品になっています。 ちょっと長いのが難といえば難ですが、お時間のある時にゆっくりご覧になって下さい。ホラーハウス物や超能力ものが好きな方なら、失望しないと思います。面白いですよ。[DVD(字幕)] 6点(2015-11-20 20:38:30)《改行有》

16.  アンチクライスト この監督は、女性という性が嫌いなんじゃないかな~。 自覚していないかもしれないけど、女性嫌悪というミソジニーに縛られているのがなんとな~く伝わってくることよ。 たとえ母親であろうと一個の人間である限り決して無私になれないのは当然なのにもかかわらず、無私になれない女性が子を見殺しにするのである=悪魔と同義である、と言いたいのではないの。もしそうならヒドイわ。 命を生み出す女、子にすべてを捧げきれない母、罪悪感から狂っていく女、自分を殺させるために男を追い詰める女、、、。男が対峙しなければならない女という性は、この監督に描かせるととても厄介で巨大な怪物のよう。 男ができる事は、せいぜい女の望みどおりに殺すことだけ。心理学もセラピーも理性も愛情すら、なーんの役にもたちはしないのだ。 命を終わらせることはできても命を産み出す事は出来ない男という性の限界までも、ちゃーんと描いているのはエライと思う。 でも何度も観たいと思う映画ではない。テーマが普遍的ではなく、監督個人の考えが前面に出過ぎているのがよくない。偏り過ぎなのだ。 映像が美しく衝撃シーンが結構あるので話題になるだろうし、深読みしようと思えばいくらでも深く勘違いできそうな話ではありますが…一回でいいや。 ただ役者さんたちの演技はすごかったです。特に妻役の女優さん。狂気に堕ちていく難しい役を大変上手に演じておりました。しかし、こーゆう役に金髪の女優さんを使わないのはなんでかな~?黒髪でないと凄みというか雰囲気が弱くなるからか、黒髪でないと悪魔と重ならないとかいう偏見からか。ちょっと気になったところです。[DVD(字幕)] 5点(2015-11-12 17:04:36)《改行有》

17.  300 <スリーハンドレッド> こ、これは・・・まさにゲイの方たちの為の映画ですね・・・(汗) 男性陣はみな不自然なほどいっつも裸で、筋肉をアピール! 激しい戦闘シーンでも筋肉ムキムキの体はまったく汚れず、いつでもピカピカ! ペルシアの王様はボディピアス&スキンヘッド&厚化粧で、どうみてもドラァグ・クイーン! はっきり言って女はそえモノ。子どもを産むだけが役目! どう考えても、ゲイ向け映画・・・!! というのが感想で、神話っぽくするためなのかいらんスローモーションとCGの多用、ストーリーは単純なのにわざわざ長いナレーションで説明する演出(?)などなど、ゲイでない私にはとっても退屈でした・・・。 まあでも迫力「だけ」はありましたが。 でももう喉元までお肉でいっぱい、お腹いっぱいです。 会社のイケメン&マッチョ好きの女子が「レオニダス王がサイコーなの!」と言ってこのDVDを貸してくれたのですが・・・「王様と他の筋肉モリモリさん達との見分けがつかない」なんていう感想はとても言えず、「筋肉すごかった」とだけ言って返却しました。 そしたら、すぐさま続編の「300~帝国の進撃~」を貸してくれたのですが・・観るのが苦痛です・・・(泣)[DVD(吹替)] 4点(2015-07-06 14:32:43)(笑:1票) 《改行有》

18.  THE LOST ザ・ロスト 失われた黒い夏<TVM> 《ネタバレ》 ケッチャム原作という事で見てみたんですが…特に目新しいものは何もなかったなぁ…。 登場人物たちは、なーんも考えないで生きている、怠惰で刹那的で目の前の誘惑(ドラッグ、セックス)に弱くて暴力衝動が強い、頭の悪い若者たち。犯罪を犯すのは見え見え、というクズ予備軍? 主役の男は、少々他のクズたちより見目かたちがよく、輪をかけて暴力的な、スペシャルクズ男。 そして異様にプライドが高い。クズ男のプライドの所以は、他のクズたちに輪をかけて暴力的ゆえ「ボス格である」という事と、見目がいいので「女にもてる」という事だけ。 まあこの二つは野生動物だったら雄として評価されるものなのかも。強いからボスになり雌たちを従える、という。 でもさ、一応人間に生まれたんだから、頭脳を使えよー。頭、悪すぎだろう(苦笑)。 で、主役は「女にもてるオレ」というプライドを脅かす女たちを、絶対に許せない。 この薄っぺら~いプライドにすがって何とか生きているわけだから、プライドが粉々に砕け散ったら精神的に死ぬのと同じだから。 女たちに壊されたプライドを修復するため、もう一つの武器である「暴力」を使い、女たちの支配者になることで男であるプライドを満たそうとした、というのがこの映画のお話のようですが、クズ男が最後の砦である「男」というプライドを守るために女を殺す、というのは、現実でもよくある話なのではなかろーか。 そこら辺を含めて、「八つ墓村」の原作となった「津山33人殺し」という実際の事件を思い出しちゃいました。 あれに比べれば、まだ被害者の数は少なめかな…。 結論としては、「小人閑居して不善をなす」は本当だ。 しょーもない輩たちには、犯罪を犯す暇な時間を与えちゃいけません、と改めて確信いたしました…ってこの結論、なんだかな。[DVD(字幕)] 4点(2015-06-18 16:40:28)《改行有》

19.  オールド・ボーイ(2003) 韓国映画、クオリティ高い! …と思ったのに、なんだ、原作(日本のコミック)付きか…。いえ、それでも本作品のクオリティは高いですけどね。でも原作が優れていたからこその高さでもありますから。 気になったのは、画面がとにかく汚くてショボいこと。 ダークな演出なのではなく、本当に街もビルも人も内装もすべて汚くてしょぼいのが気になった。クライマックスのペントハウスだって、ビルはせこくて小汚いしエレベーターもオンボロ、ゴージャスを演出するべき内装もかなりショボ臭い。こんなでペントハウスとか言ってくれるなよ~という感じ。 もしかして予算不足?まあ韓国ドラマに出てくる金持ちも常に貧乏ったらしいので、これが韓国の精一杯のゴージャスなのかもしれないが。 でもなぁ、ショボいだけじゃなく、世界も狭いんだよなぁ。 なんというか、描かれている世界が無秩序かつ非常に局地的なかんじ。西部劇のような日本の戦後の混乱期のような、発展途上で野蛮な社会、しかも狭い地域だけでの話になっていて、世界がぜんぜん見えない。50年前の韓国が舞台、と言われたら納得する感じなんだけど、そういったところもしょぼクサさに拍車をかけてしまっている。 復讐に燃えるオ・デス、全然モンスターに見えないし。まだまだ人間臭さを感じさせる2流半ヤクザという感じなのに、多勢に無勢で勝利するとか、説得力がなさすぎる。むしろ群がる無法者たちをもう少し身綺麗にして弱く描けばよかったのかもね。でも、ワンパターンの無法者たちしか描けないんだろうな、と感じさせる監督だね。そこもショボ臭いんだよな。最後に雪山を映してなんとかショボ臭さを消そうとしたのかと思っちゃった。 泥臭いのはいいけど、ショボ臭いのはダメだろう。 日本で映画化したら、ここまでサスペンスフルにはならないだろうけど、近未来的になってショボ臭さは感じさせなかったろうな。と、けなしてばかりですが、なかなか良かったです。みなさん、苦しむために愛し、復讐するために生きるのね。 ハリウッドのリメイク版も観てみたくなりました。[DVD(吹替)] 6点(2015-01-22 21:02:44)《改行有》

20.  ストレンジャーズ/戦慄の訪問者 「実話に基づく不条理系ホラー作品」だって知らなかったせいか、観ている最中はそれなりに面白かったです。 なんでしょうか、「現実の未解決事件を題材にした」って言えば何の説明も解決もナシでやりっ放しですむからなのか、近年、こーゆう作品多いですよね。 「実話に基づく」を売りにした場合、やり過ぎるとキツイ場面ばかりになって観客が引くしヌル過ぎると観客が退屈するしで、徹底的に極める事が出来ない分作品の完成度が高くならないのが、この「実話に基づく系」の宿命だと思いました。 まあ最初に「実話が元なんだ。観てみようか」という興味を引くから、興行的に失敗することはないでしょうけど。 そーゆう意味でも、リブ・タイラーを起用したのは成功でした。 「正体不明ゼム」みたいにあまり華のない女優・俳優だと、画面が退屈だわ感情移入もできないわで、大してドキドキもせず終わっちゃいますから。でも「実話に基づく」を強調したい場合は、その方がリアリティがあるのでしょうけど。でもでも、やっぱり映画ですから、お金を払ってでも観たいと思わせるものがなくちゃーいけません。なので、この作品は彼女で成功したようなものかも。 観た後、トマス・H・クックの「七つの丘のある街」を思い出しました。実際の事件で逮捕後に法廷も開かれたけれど、結局犯人たちの犯罪理由に納得できる「なぜ」はありませんでした…。犯人たちの証言もなにが本当で嘘なのかわからない。「リアル」の限界です。それが現実なのだから、映画でくらい、人が求める解答を作って見せてくれてもいいのに、というのが私の本音です。残念。[DVD(吹替)] 6点(2014-12-28 15:53:43)(良:1票) 《改行有》

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