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Web www.jtnews.jp

プロフィール
コメント数 73
性別 男性
自己紹介 映画をいっぱい観るようになったのは、大学生になってから。
映画を創作できること自体とてもすごいことだと思うので、
なるべく誠意のあるレビューを書こうと思っています。
好きな映画のレビューだけ書こうと思っていたのですが、
ちょっと個性が埋没してしまいそうなので、おいおい酷評も
入れちゃおう。

☆好きな監督☆

黒澤 明
山中貞雄
溝口健二
エルンスト・ルビッチ
フランク・キャプラ
ビリー・ワイルダー
アルフレッド・ヒッチコック
ミロス・フォアマン
チャン・イーモウ

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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1
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1.  ショーシャンクの空に 《ネタバレ》 物語がレッドを通して語られるため、全編を通して、やや説明的過ぎるところもありますが、時間軸をうまく操作しながら、観客を離さないストーリーテリングの巧みさは秀逸です。重厚な人間ドラマをたっぷり堪能しました。ただ、「あの塀を見ろ。最初は憎み、しだいに慣れ、長い年月を経て頼るようになる。」と言う、囚人たちの心理を一発で表現してしまう見事な台詞に代表されるように、この映画の持つ重みは、映像的要素ではなく、むしろこういった印象的な「台詞」の数々によって支えられていることは間違いないでしょう。「希望」や「勇気」を讃えるために用意されたラストシーケンスも印象的です。とは言っても、このラストが即時に「爽快感」に繋がるかと言えば、個人的にはノーでした。この映画全編を通して僕が感じたのは、人間が自ら創り出した、法律、法制度に支えられた「社会」というものの曖昧さであり、不完全さです。無実の罪で刑務所に入れられる者、あるいは、罪を犯しながらも罰せられない者。こうした事例は腐るほどあるはず。また、アンディが看守に財産運用の手ほどきをしていく辺りは、法制度、あるいは人間社会の不完全さをあからさまに描写しています。理不尽が存在するのは、塀の中だけではなく、塀の外であっても同じことなのです。この映画でいう「希望」とは、あくまでも、この理不尽、あるいは不運に襲われた時に「楯」になるべくものなのです。これを身に付けていなければ、ブルックスのように死を選ばざるをえないということになるのでしょう。まさに「必死に生きるか、必死に死ぬか」であって、この不完全な「社会」の中では、何かに「希望」を持っていなければ生きていけないのが現実なのです。この映画でいう「希望」とは、生きるために自らが己を守る「楯」なのです。ですから、ここで描かれる「希望」に、時として、非常に利己主義的なものを感じてしまうのは必然なのでしょう。レッドは幸いにしてこの「希望」という「楯」を手に入れ、アンディのもとに向かいますが、この再会が決して明るい将来を約束するものではないことは明らかではないでしょうか。この再会のラストで僕が感じたのは、「爽快感」などでは決してなく、むしろ、この理不尽な社会にあって、たとえ利己主義であっても、どうあっても「必死に生きることを選べ」という悲痛な、そして生々しいメッセージなのです。8点(2004-10-30 19:46:41)(良:5票)

2.  がんばっていきまっしょい(1998) 廃墟と化した部室。そこに残された一枚の写真から過去に遡るというノスタルジーあふれるプロットが素敵です。たぶん、ありふれた演出なのでしょうけど、個人的にはこの冒頭部分が凄くいいと思いました。キャメラもうまいです。寄りの画を避けながら、なるべくピンで人物をとらえないように配慮しているかのような客観的な視点。2人のお芝居では2人がフレームに収まるところまで、5人のお芝居では5人全員がフレームに収まるところまで、キャメラがちゃんと引いていきます。これによって背景が画面に映り込みやすくなり、素朴な田舎の風景のもつ優しさのようなものが存分に映画に取り入れられているところもとてもいいです。高校時代に部活に打ち込む。この自己を投影しやすい素材も見逃せません。。。。僕の場合はサッカーでした。小学校の時からなかなか一生懸命取り組んでいたのですが、高校になって、1年生の夏に退部してしまいました。やめる時に顧問の先生に「きっと後悔するぞ。いつでも戻っておいで」と言われたんですが、結局、戻らず。そしてそのことを今ではやっぱりとても後悔しています。バッティングセンターでの悦子のように、「自分にはボートしかない」と思えなかった。だからこの映画のラストのような、あんな瞬間は、自分には訪れなかった。。あらら、なんとなくさえない高校時代。でも、こんな後悔もそれはそれでしょうがないか。。。学校帰りにうどん屋さん。この地方ではやっぱりうどん屋さんが多いのかな?あんなふうになんか帰りにみんなで食べたりして。あんなことしてたよね。。。。自分の青春期を思い出し、誰かに話したくなる。そんな映画です。そして、何より、未来へ向かって「がんばっていきまっしょい」です。8点(2004-06-19 16:05:27)(良:2票)

3.  12モンキーズ 《ネタバレ》 少々鼻につくような技巧的なプロットですが、娯楽的な要素もたっぷりあるので、この時空を超えた世界観、お遊びにどっぷりつかって楽しんでしまうのが正解だろうと思います。それぞれのシーケンスが言わば、点の集まりであって、これらが順を追って見事に線で繋がっていく仕掛けがとても楽しい。何度も繰り返される空港での射殺のシーケンスは、最初は意味が解らず困惑するものの、否応なく観客の脳裏に焼き付いてしまう。この時点で、観ているものが、あたかも夢の中のこのシーケンスの意味を理解できない主人公と同じ立場に立たされてしまっているところがこの映画の面白いところ。最後の最後でこのシーケンスの意味を解した時には、時すでに遅しです。予め焼きつけれられたフラッシュバックの餌食となって、主人公ともども時空をさまよっていたことに気付きます。一見すれば悲壮感が漂うエンディングですが、救済保険業の下りで、「運命は変わったんだ」と個人的には解釈しています。ラストで自分の死を見つめる少年の眼差し。このクローズアップはとても秀逸で、実に感傷に訴える満点のカット。おそらくこれが未来への光明を暗示しているのではないでしょうか。そう、この少年は自分で運命を切り開き、そして、その未来はきっと明るいのだ。7点(2004-05-25 00:42:02)

4.  あの夏、いちばん静かな海。 《ネタバレ》 キャメラワークは至ってシンプル。正面からのフィックスショットを定期的に入れながら、引きのロングからパン、引きのロングからパン。何度も何度も同じ場所にキャメラを戻しながらひたすらこれを繰り返します。キャメラは本当にこれだけです。尋常でないほどにスリムな映像。極端に単調なキャメラワークによって、余分なものが映る余地が全くなくなり、人間の感情だけが鮮明に浮かび上がってきます。また、主人公が完全に言葉を奪い取られているため、観ているうちに彼等の気持ちを理解しようという気持ちがだんだん芽生えてくるところもこの映画のポイント。なにが言いたいのだろう。どんな気持ちなんだろう。ついつい彼等の感情にこちらからアプローチしていってしまい、いつのまにか優しい眼差しで彼等を見つめることになっていきます。いつしか始まる主人公との「心の対話」。そして彼等によって感化されていく自分に気付きます。彼等によって呼び起こされるのは、正義でもなく、善意でもありません。誰もが生まれながらにして持っている人間の優しさです。主人公といっしょにゴミを収集するおじさん、店長やサーファー仲間、それに後からサーフィンを始めた二人組の男。即興的な演出によって生み出される独特の「違和感」よって、独自のリアリティが生み出され、作為的な善意は一切排除されています。この映画で描いているのは何気ない日常の風景の中にある人の優しさであって、全ての人が必ず持ち合わせている身近なものなのです。主人公の唐突な死によって対話は終結します。しかし、彼等の残していったものは、ラストで静かな海に浮かぶサーフボードのようにいつまでも心の中に残っていきます。まるで夢でも見ていたかのような余韻が素晴らしい。映画作家であれば誰でも作れるようで、誰も作らなかった映画。いや、もともと映画作家を本業としなかったからこそ作り得た作品なのかも知れません。今のところ、北野監督の最高傑作だと思います。9点(2004-03-16 21:05:54)(良:2票)

5.  初恋のきた道 《ネタバレ》 『あの子を探して』(99)と同じく、人の一途な心を描いた傑作です。恋する人からプレゼントされた赤いヘアピン。その人が使った修理された瀬戸物。恋人の面影を残し、その人を感じさせてくれる「物」への執着が、ひたすら人間味のある恋心を表現していて印象的です。中国の大自然に映える数々の「赤」の描写も素晴らしく、絶好のロケーションを見事に作品に融和させています。恋する人を意識しながら真新しい服に着替え、その朗読する声に惚れ込み、わざわざ遠くの井戸で水を汲む。そして偶然を装って待ち伏せる。全てのエピソードが、言ってみれば実に赤裸々で、リアルでストレート。まるで観る人の体験に訴えかけてくるかのような人間味のある恋愛劇は、どことなくノスタルジックな感動を誘います。もちろん、この恋物語は、息子が語る両親の話であって、あくまでも遠い「過去」の話。モノトーンとカラーの使い分けは、やはり過去は色あせない、思い出は美しいものであるということなのでしょう。ただ、この物語は単なるノスタルジックな印象で終わるわけでなく、ラストで教え子たちが交代で棺を担ぐ姿、息子が教壇に立つ姿を観れば、決して「現在」も捨てたものではないという思いが込み上げてきます。「過去」がしっかり「現在」に受け継がれているという安心感もこの映画のひとつの魅力。恋愛物語であり、人間ドラマ。観終わった後、とても心地よい、すっきりした気持ちにさせてくれる素敵な映画です。9点(2004-02-17 00:32:21)(良:1票)

6.  Shall we ダンス?(1995) 題材は風変わりで斬新ですが、画づくりは割と古風なところが魅力的です。デブっちょに関西弁のおじさん、奥手でまじめな主人公。この3人組のおかしなやり取りと、正面からの漫画ショットは、小津安二郎監督を敬愛する周防監督ならではの風合いです。特に、カットとカットを滑らかにつながず、あいだにワンテンポの「間」を取る編集によってもたらされる笑いの数々は、ツボにはまった人にはこたえられません。正面からの漫画ショットだからこそ、この「間」がよく効いています。以前、ちょっとだけですが、やっぱり社交ダンスをやっていたことがあるのですが、最初は照れくさいのとステップをうまくしなきゃって思うのとで、ついつい下を向いて踊ってしまうんですよね。そんな初心者が必ずしでかす典型的なパターンも「顔を上げて!」って、ちゃんと取り入れられています。こうしたところは取材もちゃんとされていて、思わず大爆笑してしまいました。相撲に社交ダンスに、次は何?っていう期待も高まりますが、異色の題材としてあとに続いた『ウオーターボーイズ』などの成功によって、邦画成功の一つの形を決定づけたこの作品の価値はさらに高まったという気がします。7点(2004-01-23 01:19:25)

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