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【製作年 : 1960年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 椿三十郎(1962) 《ネタバレ》 ストーリー展開のわかりやすさ、テンポの良さ、コミカルなシーンと緊迫したシーンのコントラスト、いずれをとっても素晴らしい。血気盛んな若侍や人質の男、それに危機的状況にも全く上の空の奥方と娘。登場人物は多いのに、見る手が考え込んでしまうような複雑さは微塵も感じられない。決して見る手を飽きさせない起承転結、トントンと進んだ物語が最後の立会いで一気に緊迫度を高め、お約束の「あばよっ!」で見事に終結する。黒澤監督の映画は、まるで文学のようだ。・・・・・・全体としてはむしろコミカルな映画なのに、最後の立会いシーンのリアルさは、流石に伝説になっただけのことはある。ピーンと空気の張り詰めた数秒から貫胴一閃、血飛沫が舞うあのシーンで、後ろで見守る世間知らずな太平の若侍達と、殺し合いの現実を生きてきた一匹狼の三十郎との、ふたつの世界のコントラストが最高潮になる。[DVD(邦画)] 8点(2006-07-27 12:44:57) 2. シェルブールの雨傘 《ネタバレ》 筋書きは予想通りで、ごくごくありふれたものなのだが、あの雪のラストシーンはグッと来るものがあった。「あなた、元気?」「ああ、元気さ」普通なら出会いがしらに言うような台詞を交わすあの別れ際が何とも言えない。互いに憎むことも責めることもなく、自分や相手の過去を肯定した大人の別れ。哀しいけれど、単純に見えるけれど、これこそ良い恋愛で、良い別れではないか。スクリーンを観ながら、思わず「イイねぇ!」と呟いてしまった。古典的な悲恋物語の常道だが、やっぱりこれが古い映画の醍醐味だ。‥‥‥個人的には、ミュージカルとは、「サウンド・オブ・ミュージック」や「マイ・フェア・レディ」のように、物語の筋書きを台詞で追い、その中で高まった感情を歌で表現するのが王道だと考えている。この映画のように全てを歌で表現したら物語の脈絡もつかなくなってしまいそうだが、不思議にこの映画はその違和感を感じない。同じく全ての台詞を歌で表現した「オペラ座の怪人」が受け付けられなかったのはなぜだろう?[映画館(字幕)] 7点(2005-09-24 12:03:34)(良:1票) 3. マイ・フェア・レディ 「踊り明かそう」の歌がとてもいい。あと、発音の練習中に口に含んだビー玉を飲み込んでしまった瞬間のオードリーの顔は傑作。一瞬であるが、本当になんともいえない表情。7点(2003-11-08 01:29:20) 4. サウンド・オブ・ミュージック 音楽はもちろん、物語も美しい背景も非の打ちどころなし、ミュージカルではまさに最高傑作。あらゆる意味で「豊かな映画」と題するのにふさわしい映画といえるのではないか。厳格なカタブツだった大佐とマリア先生はじめ、人々が合唱するエーデルワイスは最高。映画全体が永遠に決して色あせることのない絵画のようである。人間愛に溢れたこの映画の美しさがいつまでも語り継がれて行ってほしい。9点(2003-11-07 00:52:05)
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