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【製作年 : 1990年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. カノン 《ネタバレ》 普通に考えたらものすごい下品で下劣な映画で、PTAとか教育委員会とかが卒倒しそうな内容なんだけど、不思議とさらっとみれてしまうんだな。その独特のテンポがけっこう心地よかったりするんだろうか。おっさんの言ってることには全然違和感を覚えない。意味はわからない。支離滅裂だし、屁理屈だし。でもそうやって屁理屈を積み上げて何かを補おうとしている行為はすごく人間らしい気がする。動物ならやりたいときはやるし、殺したいときは殺す。足りないものは手に入れるもの。ただ生きるためだけならモラルなんて邪魔なだけ。じゃあ、最後に娘を抱き愛と生きる目的を手に入れた主人公はモラルを捨てたのか?よくわからない。モラルなんて絶対的な価値観で割り切れるものじゃないんだろうな。おっさんにはおっさんのモラルが確かにある。6点(2004-08-02 01:55:01) 2. グリーンマイル 理解不能。やはり宗教は日本人には理解できない。それを抜きにしたら、ただの正義と感動の押し売り映画。ジョン・コフィの存在が唐突すぎる。どこに感情移入したらいいんだよぉ。あれで感動するには相当の想像力と思い入れが必要。洗礼を受けてから聖書片手に見ましょう。3点(2004-05-09 12:07:33)(笑:1票) 3. ブエノスアイレス せつなくて、ほほえましい映画。キワモノだって見られてるけど、そういう映画ではないと思った。陰鬱とした雰囲気、トニーの葛藤、チャンとの出会い別れ、イグアスの滝、最後に全てをさっぱりと洗い流すエンディング。展開の妙を感じた。ただ「彼氏(彼女)が最近なんか冷たい」というような友人ののろけ話を聞いているようなぐだぐだ感はある。好き嫌いはあるだろね。7点(2004-04-16 16:10:53) 4. Love Letter(1995) 序盤の藤井樹は誰だ?のくだりはどうでもいい。恥ずかしくなるような稚拙な純文学を読んでいるようだ。中山美穂とおかしな関西弁を駆使する豊川悦司の演技は当時ならよかったんだろうけど、今見ると寒いね。その後の過去を遡る回想シーンからは少し良くなるのだけど、それでもなんだろう全編通しての良い子のおとぎ話的な雰囲気がどうも馴染めなかった。中山美穂は映画に向いてないね。昔見たときはおもしろいと思ったんだけどなぁ。感性が老けたのか、物事の分別がつくようになったのか。岩井俊二って表現が陳腐だね。あとキャスティングがひどいね。あと風邪治るの遅過ぎ。3点(2004-02-15 11:24:12)(良:2票) 5. ギルバート・グレイプ 《ネタバレ》 テーマ自体はありきたりなのかもしれない。知的障害者、過食症の母、仲の悪い兄妹、自殺した父。いろいろな問題を抱えた家族がややあぶなっかしくも淡々と毎日を過ごしていく。自分を殺して、半ば未来をあきらめているように見える生活を送るギルバート。ただ本人はそれを自覚しているふうでもなく、落胆するわけでもなく、かといって精一杯に汗を流すわけでもなく、希望に胸を膨らませるわけでもなくただ毎日を生活している。なんだか今の多くの人々の生き方を映し出しているように見える。きっとベッキーが現れなければ、このままずっとあの町で一生を終えていたのかもしれない。それでも特に不満を感じることもなく、人並みの幸せと言いようのない物足りなさを抱いていっただろう。悲劇も喜びもなんだか他人の日記の一ページのようにあっさりと消費されていく。全ての出来事がただ「日常」の中に存在している。ギルバートは最後に家を焼いた。彼はあそこで「日常」の中に埋もれていた不満や違和感に初めて反抗したのかもしれない。「日常」を生きることは間違っていることではない。でも一度くらい逆らってもいいのではないか。その反抗が新しいキッカケを生んでくれるかもしれない。その先には結局また「日常」が続いている。でも絶対、それ以前よりは明るい道のりになっているはず。9点(2004-02-08 12:01:50)(笑:1票) 6. アメリカン・ヒストリーX 《ネタバレ》 映画としてなんかしっくりこないなぁ、と見終わった後感じた。CM出身の監督だからだろうか、途中に挿まれるスローの映像。きれいなんだけどちょっと唐突すぎることもあり。このストーリーの肝って刑務所でノートンに何があったのか?ってところだと思うんだけど、そこの描き方がなんか不十分。「オカマ掘られるのが怖かっただけじゃねえか!」って言いたくなる。いろんなところが惜しいなぁと感じずにはいられない。映像として面白いことをやりたいのか、テーマを訴えたいのかどっちつかずなんだな。ただノートンはかっこいい。惚れた。あれはヤバイ。7点(2004-01-29 21:44:44)
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