みんなのシネマレビュー |
|
【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. パニック・ルーム 《ネタバレ》 今さらながら初見。まず、元夫への腹いせとはいえ、いくらなんでもあの家は母子2人だけで住むには広すぎるだろうと。掃除とかどうするんだと、後先考えないのかと、ウサギ小屋の住人としては嫉妬交じりに思います。 それから肝心のパニックも、序盤の侵入者と母子が遭遇するあたりまでは緊張感があったのですが、ルームに籠った後あたりから緩んできます。だいたい善人顔で善人役の多いフォレスト・ウィテカーが犯人ってどうよと。そのイメージをぶち壊して冷酷無比な一面を見せてくれたら面白かったのですが、やっぱり早々に善人であることが明かされるわけで。 そうなると、もう母子がひどい目に遭うことはなかろうという予測が立って、だとすれば要するに鬼ごっこ+かくれんぼに過ぎないわけで、いったい自分は何を見させられているんだろうという気分になります。[インターネット(字幕)] 5点(2025-05-09 04:09:37) 2. スナッチ 女性がほとんど登場しませんが、そのことに違和感を覚えないほど、ものすごいテンポでお話が展開します。ハラハラドキドキというほどではありませんが、「紅茶」とか「犬」とか「ドイツ兵」とかいろいろ皮肉の効いたキーワードがあって、けっこう堪能させてもらいまいした。 ブラッド・ピットがおいしいところを持っていくのは毎度のこと。ベニチオ・デルトロの活躍をもう少し見たかったかなと。そして何より、案外弱々しいジェイソン・ステイサムが見もの。まだデビューして間もなかったからですかね。昨今の作品なら、呼吸一つ乱さずに登場人物全員を殴り倒すことでしょう。[インターネット(字幕)] 8点(2025-05-01 03:51:23)《改行有》 3. トゥー・ウィークス・ノーティス ラブコメの王道なんでしょうが、両者が惹かれ合う理由がよくわからない。2人ともそれほど魅力的な人物には見えないし、グッと距離が近づくようなシーンもなかったような気がするのですが。まあ蓼食う虫も好き好きということで。 いっそトランプに〝上納〟してやれば、今ごろ「関税措置」の発動を抑えてくれたかもしれません。いやその前に環境云々で即座に「fire!」でしょうけど。[CS・衛星(字幕)] 4点(2025-04-05 01:28:11)《改行有》 4. ハリウッドランド 《ネタバレ》 要するにハリウッド版「羅生門」のような感じ。やはり結論は出さず、「勝手に解釈してください」というわけで、見終わってもあまりスッキリしません。それに「羅生門」と違って途中も地味なシーンの連続なので、あまりパッとしません。実話ベースの限界でしょうか。 しかしこれ、2つの物語がパラレルに進行するわけで、それぞれをもう少し深堀りしたくれたら面白くなった気がしないでもありません。1つは役のイメージが付きすぎた役者の悲劇。映画会社のトップの奥さんが愛人というのも、プラスなのかマイナスなのか微妙なところ。この設定だけで、いかようにも展開しそうでゾクゾクします。 もう1つはやさぐれた探偵の徒労感。カネにならない事件をなぜ追い続けるのかといえば、おそらくはスーパーマンの死に落胆する息子のため。2つの物語に共通するマントを燃やすシーンで、なんとなくそう匂わせているように感じました。脅されて泥酔した状態で真っ先に向かったのが息子のところというのも、心情的にはわかります。 そしてラスト、結局何も得られないまま終わりますが、一転パリッとネクタイまでして息子を迎えに行くわけです。父親として矜持を見せたのかもしれませんが、どう心のオトシマエをつけたのかはよくわかりません。 というわけで、なんとなく面白そうかなという期待感は持たせてくれましたが、期待感だけで終わりました。[CS・衛星(字幕)] 5点(2025-02-24 03:11:35)《改行有》 5. ペイ・フォワード/可能の王国 《ネタバレ》 ケヴィン・スペイシーがケヴィン・スペイシーらしからぬ役どころで残念。彼にはもっとイヤらしくひねくれてもらわないと、本領を発揮できない気がします。単なる厄介者のボン・ジョビというのも珍しい。 それはともかくこの作品、よく言えばねずみ講の逆流バージョン、悪く言えば新興宗教誕生物語という感じ。いずれにせよ違和感が募ります。インネンレベルのケチをつけるとすれば、善意の境界線が恐ろしい。電車で3人の老人や妊婦さんに席を譲ったら、もう義務は果たしたとばかり、それ以上は譲らなくていいってことにもなりかねません。 そして他の方も指摘しているとおり、少年の死が唐突すぎます。察するに、〝信者〟が一堂に会する感動演出をラストシーンにするためには、〝教祖様〟に殉教してもらうのがもっとも手っ取り早かったってことかなと。[CS・衛星(字幕)] 3点(2025-02-16 09:45:18)(良:1票) 《改行有》 6. ラスベガスをぶっつぶせ 《ネタバレ》 ケヴィン・スペイシーがいかにもケヴィン・スペイシー的な役どころで、もうそれだけで満足度高し。 しかし彼らが優秀な頭脳を駆使して何をしたのか、仲間内で送る数字のサインにはどういう意味があったのか、「カウンティング」という手法はどういうものか、今ひとつよくわからず。ここがもう少し丁寧に説明されていたら、もっと満足度は高かったと思います。 で、ラストも甘すぎませんかね。1人を除いて全員がめでたしめでたしで収まってしまいました。実際にはどうなったか知りませんが。[インターネット(字幕)] 7点(2024-11-24 20:35:00)《改行有》 7. (500)日のサマー ヒロインがちょっと不思議ちゃんでしたが、特に奇をてらったようなところもなく、誰もが若いころに経験しそうな話なので、共感(同情?)しつつ見ることができます。時系列をグチャグチャにするのはよくある手法ですが、それによって混乱を招かないために、わざわざ「500日」と銘打って場面が変わるごとにテロップを出したのかなと。本当のところは知りませんが。 しかしこれ、もし男女の立場が逆なら、そのへんのフェミ界隈の方々が黙っちゃいないでしょう。「男女平等」の理想郷はまだまだ遠いようで。[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-09-29 01:51:49)《改行有》 8. エディット・ピアフ~愛の讃歌~ 誰もが指摘するように、マリオン・コティヤールがすばらしい。フランスを代表する美人女優さんの1人だと思っていましたが、そんなイメージを良かれ悪しかれ一掃するような迫真の演技でした。特に終盤の老いた姿(といっても40歳代)は、嫌が上にも死期が近いことを感じさせてくれます。人間はこうやって萎れていくんだなあと。 ただし、ドラマとしては今ひとつ。主人公の再現に力が入っている一方、ストーリーらしいストーリーはないというか。だいたい、いろいろな人物が入れ代わり立ち代わり登場し、特に後半は取り巻きのスタッフも大勢いるわけですが、顔と名前を特定できたのはほぼ「マイケル」のみ。私の注意力散漫のせいでもあるでしょうが、1人を除いて誰とも深くは絡んでいない感じがします。そのマイケルの登場も、長い上演時間の一部でしかありません。それだけ孤独な人生だった、という演出かもしれませんが、何か物足りなさが残ります。 それを補って余りあるほど、マリオン・コティヤールがすばらしかったと言えばそれまでですが。[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-08-24 02:59:49)《改行有》 9. アンブレイカブル 《ネタバレ》 アメコミと実写の融合という感じでしょうか。もっと合理的に謎が解明されるお話だと思っていた私がアホでした。まあアメコミを〝言い訳〟にすればどんな超人キャラでも成り立つわけで、家宅侵入犯たった1人を成敗するだけで満足せず、その特異な能力を世界平和のために使ってねと思わずにはいられません。 余談ながら、いかにも史実を匂わせるような最後のテロップにも少々イラッと来ます。[インターネット(字幕)] 4点(2024-08-16 00:00:17)《改行有》 10. 96時間 《ネタバレ》 「絶望的状況→一縷の望み→クリア!」のループ。途中で主人公が倒れたり娘が犠牲になったりしたら元も子もないわけで、ハッピーエンドは最初から予想できます。それにしても、よくぞこれだけのバリエーションを考えるものです。それを楽しむだけで十分でしょう。後には何も残りません。 リーアム・ニーソンは、こういう理不尽な犯罪に巻き込まれ、単身知恵と暴力で立ち向かう作品の主演がやたら多い気がします。もはや「リーアム・ニーソン系」と呼んでもいいほど。マーケティング的に成績がいいのか、それとも本人が好きなのかな。[インターネット(字幕)] 6点(2024-08-09 23:54:15)《改行有》 11. デイ・アフター・トゥモロー 《ネタバレ》 今さらながら初見。自然の脅威に対する人間や文明の無力感が伝わってきます。しかし、氷河期ってこんなに急速かつ極端に訪れて、なおかつ急速に緩和していくものなんですかねぇ。それに時流に乗るように人為的なものだと決めつけていましたが、だとしたら太古の時代から周期的に訪れていた氷河期の説明がつかないんじゃないでしょうかねぇ。まあ映画的には急速かつ人為的でなければお話にならないわけですが。 それはともかく、専門家として対処の陣頭指揮を執るべき主人公が、その職務を放り出し、仲間を犠牲にしてまで息子に会いに行くってどうよと。しかも会ったところで救える手立てはないはずだし。まあ「何よりファミリーが大事」なアメリカ映画によくあるパターンですが、もし主人公が高倉健や三船敏郎だったら、絶対こんな行動はとらないだろうという気がします。どちらがいいという話ではありませんが。[CS・衛星(字幕)] 6点(2024-06-26 23:19:44)《改行有》 12. 空中庭園 《ネタバレ》 終始一貫して不穏な空気が流れていますが、結局のところ何も起きません。要は些細なサイコサスペンスということで。しかしつまらないわけでもなく、世の中の一部を切り取ってデフォルメした感じ。「思い込み」というフレーズは陳腐に思いましたが、「学芸会」はなかなか秀逸。家庭もそうですが、職場やその他の人間関係も、お互いにわかっていながら白々しく〝演技〟している部分が少なからずあるんじゃないかと。おかげで世の中は円滑に回っているわけで、そう思うとけっこう捨てたもんじゃないなという気がしてきます。[CS・衛星(邦画)] 5点(2024-06-23 23:46:04) 13. ディファイアンス 《ネタバレ》 恥ずかしながら、こういう史実があったことを知りませんでした。アンネ・フランクもシンドラーも『夜と霧』もいいですが、これももっと歴史に刻まれるべき話じゃないかと。ただこのタイトルで損をしているというか、少なくとも日本人にはあまりピンと来ない気がします。ダニエル・クレイグが出ていなければ、たぶん私は見なかったと思います。 とにかくリーダーとしての苦悩ぶりがいい。ジェームズ・ボンドとは違ってなかなかうまく行きません。どんな集団でも人間関係のゴタゴタはあるわけで、規律と情、重圧と理性と弱気の間で常に揺れ動いている感じ。しかも強烈な外敵にも備える必要があり、頼られるわりに称賛されるわけでもなく、特別な報酬を得られるわけでもなく。世の中間管理職者は、彼の姿を見て「自分のほうがマシ」と勇気づけられるのではないでしょうか。ただし、どれほど敵に囲まれても弾がまったく当たらない点はボンドと共通しています。 それからもう1つ気になったのは、最大1200人もの大集団の食糧をどうやって賄っていたのか。村からの略奪には限界があるし、リスクも大きいはず。森の中で採集狩猟生活でもしていたのでしょうか。ドラマチックなドンパチもいいですが、そのあたりのリアリティをもう少し見たかった気がします。[CS・衛星(字幕)] 8点(2024-02-24 03:01:50)《改行有》 14. かもめ食堂 高評価が多い中で申し訳ないが、下世話な私はダメでした。とにかく最初に、どうして経営が成り立つのか、という大きな「?」が浮かんでしまったから。遠い異国の地で単身小綺麗な店を開き、自宅もそこそこ小綺麗で、その維持費だけでも相当なカネが必要なはずです。 それに、いつ来るとも知れない客のために、日々の食材の仕入れは欠かせないはず。しかし開店から1ヶ月間も客ゼロの状態が続いたとすれば、単に大赤字なだけではなく、膨大なフードロスも生んでいるはず。ところがそれに対し、主人公は良心の呵責も将来の不安も微塵も感じていないご様子。いったいこの主人公はどういう素性の人なのかと。よほどの資産家令嬢か、あるいは外資系金融か何かでガッポリ稼いで〝FIRE〟とかした人なのか。 そんなことがずっと気になっていたのですが、結局最後まで答えはなし。それどころか、ストーリーも特にあるようなないような。要するに地に足がついていないというか、糸の切れたタコみたいというか、フワフワしたままで終わってしまいました。新種のSFでしょうか。 現地で公開されたのかどうかは知りませんが、もし現地の人が見たら、日本を遠い遠い異国と感じたことでしょう。[CS・衛星(邦画)] 3点(2023-12-23 01:43:57)《改行有》 15. ビューティフル・マインド 《ネタバレ》 超久しぶりに再見。やっぱり秀作だと思います。本筋とは関係ありませんが、「ナッシュ均衡」のほんのサワリぐらいはわかる今、序盤に「敗者のいない世界を作りたい」みたいなセリフがあって、それだけでグッと来てしまいました。この時点で十分に「ビューティフル・マインド」じゃないかと。 それからこの作品が面白いのは、幻覚のリアルさ。見返すと「そういえばおかしい」と気づかされるのですが、初見ではほぼ無理でしょう。結局、見る側は中盤以降に主人公とともに衝撃を受けるわけで。実はものすごく地味なお話のはずですが、そのサスペンス感のおかげで飽きません。そして最後の「ペン」のシーンも見事でした。 それにしてもラッセル・クロウの芸域の広さには驚かされます。前年は「グラディエーター」ですからねぇ。ところがその片鱗をまったく見せず、人付き合いが苦手でしだいに病んでいくインテリを演じていたように思います。 一方、奥さんの献身ぶりはちょっと出来過ぎな気が。現実を振り返ると、こういう存在のほうが幻覚に近いんじゃないかと。[CS・衛星(字幕)] 8点(2023-09-30 21:12:48)(良:1票) 《改行有》 16. アメリカン・ギャングスター 《ネタバレ》 主人公の三者三様の立場の違いがわかりやすい。ただわかりやすいからといって、おもしろいとはかぎならいわけで。 他の方も指摘していますが、やはりデンゼル・ワシントンからは常に善人臭が漂うため、どれだけ残忍に振る舞っても「無理してるなぁ」という感じがつきまといます。おかげで緊張感も今ひとつで、対立のままでは終わらないんだろうなとも見えてきます。ラッセル・クロウのほうが、よほど簡単に道を踏み外しそう。それからジョシュ・ブローリンには、もう少し両人をイヤらしくいじめるような活躍をしてほしかったかなと。 しかしいかにもアメリカらしい、こういう〝スター〟もいたんだなと勉強になりました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2023-09-11 23:57:40)《改行有》 17. ロスト・イン・ラ・マンチャ ドキュメンタリーとしてきわめて面白い。出来上がった映画のメイキング映像はよくありますが、出来上がらなかった映画の顛末を追う映像というのは、なかなかお目にかかれません。 あらためて、映画製作って大変なんだなと。あれだけ大人数が短期間に一箇所に集まって作業するわけで、当然足並みが揃わなければ、全体がズルズルと遅れていくわけで。監督はもちろんですが、どんなポジションでも胃が痛くなりそう。よほど映画が好きで、なおかつポジティブな精神力や臨機応変の対応力がなければ務まらないでしょう。 もう1つ面白いのは、しばしば生々しいカネの話が出てきたところ。たしかに莫大な借金をして製作を進めるわけで、当然スポンサーにも気を遣わないといけないし、頓挫したら責任問題や賠償問題が発生するはず。あらためて、映画はギャンブル性の高いビジネスなんだと気づかされました。 今までのほほんと映画を見てきましたが、その1本1本がいろいろな苦難を乗り越えて世に出てきたのでしょう。見る側としてケチをつけるのはもう控えようかとも思いましたが、ケチをつけるのもまた、楽しいんですよねぇ。[インターネット(字幕)] 9点(2023-08-14 02:28:19)《改行有》 18. 石内尋常高等小学校 花は散れども 役者としての柄本明は十分に魅力的ですが、それを除くと、先生の魅力が今ひとつ伝わりません。まして卒業してから何十年も経て、なお交流するほどかなぁと。比較的面白かった前半も、いくつかのエピソードを並べただけ。私なら、卒業と同時に忘れると思いますけどね。それを言っちゃあおしめえよという話ですが。 後半もいったい何が言いたかったのか。校歌を歌うシーンなどは、見ているこちらが恥ずかしくなってきます。ただ、大竹しのぶが「女」を演じた森林限界的な作品かなという気はします。[CS・衛星(邦画)] 4点(2023-06-14 23:57:21)《改行有》 19. ドラゴン・キングダム 2大スターの初共演だそうで。逆になぜ今まで共演していなかったのか不思議です。いろいろ大人の事情があるのでしょうか。 それはともかく、いかにも「吊ってます」「CGです」という感じが心地よい。2大スターが同じ画面で存分に暴れてくれれば十分でしょう。それぞれ2役ずつというのもよくできてます。[CS・衛星(吹替)] 7点(2023-06-13 02:04:17)《改行有》 20. トゥームレイダー 《ネタバレ》 すいません、何を争っているのかさっぱりわからず。あっ007だ、あっ死んだ、あっ生き返った。印象に残っているのはそれぐらいです。[CS・衛星(字幕)] 2点(2023-05-30 23:16:51)
|
Copyright(C) 1997-2025 JTNEWS