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プロフィール |
コメント数 |
118 |
性別 |
女性 |
年齢 |
42歳 |
自己紹介 |
前回アクセス(H30.11月)から2年ぶりに再びアクセス。 なかなか時間がないものの、地味〜に、たま〜に、映画は観ているのですが、、何故か映画鑑賞よりレビューを書く方が時間がかかる不思議… 簡潔に論理的にまとめる能力が欲しいです(泣)
<採点基準> 10 :生涯のベストムービー。理由は様々だが愛してる
9 ~8 :かなり大好き。純粋に面白い。好き!
7 ~6 :なかなか良い、悪くない。云わば平均!
5 ~4 :微妙、消化不良、苛々。あまり好きではない
3 ~2 :見たことをひたすら後悔、後悔、後悔
1 ~0 :滅多に出ないが出たら最後。永遠にさようなら
これからもよろしくお願いします!
令和2年10月10日 |
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1. 男はつらいよ 寅次郎夢枕
《ネタバレ》 寅さんシリーズ、鑑賞4本目。
八千草薫さん演じる千代に感情移入しっぱなしでした。
女としても、母としても、彼女の発する言葉、彼女の見せる表情、気持ちのすべてに共感してしまった私がいます。
千代が土手で息子のサトシくんと会うシーンは、たった5分ほどの短いシーンです。さして多くが語られている訳ではありません。
けれど、あのシーンだけで千代が抱えている様々な気持ち、送ってきた人生の苦渋などを読み取ることが出来てしまい、涙無くして見ずにはいられませんでした。
第2作でも寅さんのお母さんが言っていました。「どこぞの世界に自分の子どもを喜んで放る親がいるんじゃ」と。
本当にその通りです。
母親が自分のお腹を痛めて産んだ子をわざわざ手放すには、それなりの理由があると思います。
時代も時代だから、もしかしたら父親が譲らなかったのかもしれない。
はたまた、我が子の幸せを総合的に考えた上で、母親が泣く泣く子を手放したのかもしれない。
必ずしも、母親が我が子を引き取るだけが愛情ではない。
どんな理由であっても、子の幸せのために我が身を切る決断を出来るのが母親だ…と、当該シーンは語っているように思えました。
サトシくんと一緒にいる間は涙を堪え、見送りながら小さく肩を震わせて泣く千代の姿に、世の母親は涙を隠せないはずです。
そして、何気ない千代の発言からも、女一人で生きていく人生の不安、大変さ、辛さが表れていて、胸が締め付けられる思いでした。
荷物を運んでくれる寅さんに「やっぱり男手って必要ね…」と彼女は言います。
これ、力仕事における労働力だけを意味している訳ではないと思うんです。
自分に力を貸してくれる男性の存在そのものに安心し、癒され、喜びを見出しているのではないかと思いました。
千代と息子の関係を気遣う寅さん&とらやの人々に対して「寅さんの気持ちが伝わってきて、私、本当に嬉しいの」と喜び泣いたとき。
これも、彼女の心の奥にある辛さや寂しさに寄り添おうとしてくれる人たちがいる、という事実に、彼女は救われたのだと思います。
「ああ、私は一人ぼっちではないんだ。こうして優しくしてくれる人がいる。それだけで十分。また頑張れる」そんな気持ちだったのではないかと思いました。
そして寅さんへの愛の告白。
「私、寅さんと一緒にいると気持ちがホッとするの。寅さんと話してると『あぁ、私は生きてるんだぁ』って楽しい気持ちになるの」
千代は初登場のシーンから、常に笑顔で穏やかでした。辛さや寂しさなんて、微塵も感じさせないほどに。
別に無理に隠しているとも思いません。
けれど、自分でも知らぬ間に気は張ってしまうものです。「強く生きねば」と。
それが、何も考えず、何も気にせず、自分の気持ちがホッとして、気がつくと自然と笑っている…それが寅さんだったのでしょう。そういう人って、なかなかいません。
この愛の告白は、寅さんを一人の人間として最大の賞賛をし、一人の男性としても温かい愛情を示しているのだと思いました。
それだけに、寅さんが及び腰になってしまったことがとても口惜しい。
寅さんって、傍目は大口叩いて自意識過剰に見えるけど、実はとても傷つきやすくて自信が無い人だと思います。寅さんがもっと自惚れ屋さんだったら、きっと彼女の告白を受けていたでしょうね。
私は個人的に、インテリ先生がいなかったら、二人は結ばれていたのではないかな…?と思います。二人だけのタイミングで、二人だけの時間の進み方で関係が深まっていったら、もしかしたら…と思えてなりません。
いや、これも叶わぬ私の願望かな?[インターネット(邦画)] 9点(2018-12-01 00:00:19)(良:1票) 《改行有》
2. 男はつらいよ 噂の寅次郎
《ネタバレ》 寅さん鑑賞2作目です。
何よりもまず、大原麗子が美しい。
ほんとうに美しい。上品で色っぽい。なのに可愛くていじらしい。
「寅さん、あたし泣きそう。。二階に行ってもいい?」
「あたし、寅さん好きよっ!」
「はいっ!寅さんに出会えたこと!」
「見ないでっ!」
もう反則ですよ(;´Д`)ハァハァ
あの独特の低い甘ったるい声と表情でこんなことを言われたら、女でも落ちますって。
なのに、離婚届を出す場面になった時の打って変わった冷たい表情。まなざし。声のトーンの機微。
さすが女優だなぁと思いました。
まだ寅さんシリーズを見始めたばかりなので何とも言えないけれど、これはほぼ大原麗子が主役といっても過言ではない気がします。
割烹着を脱ぐ仕草ひとつにさえ目を奪われてしまうのは、彼女の魅力を丁寧に撮った監督の愛さえ感じました。
大原麗子にばかり言及してしまいましたが、作品としてもとても素晴らしい。
私は個人的に、今回は寅さんは失恋していないと思っています。
早苗さんは、絶対に寅さんに惹かれていたはずです。これは女の勘です。
もしかすると、一時の気の迷いなのかもしれない。
けれど、少なくとも彼女は、はじめ兄さんよりは寅さんに男性として惹かれていた気がします。
はじめ兄さんの一途さを目の当たりにして寅さんは身を引いたのかもしれないけれど、そこには今昔物語からの教訓もあったように思いました。
寅さんは、早苗さんの美しさのすべてを彼の中に残す選択をしたのだ、と。
彼女と時を共にすることは、その残酷さ、無情さも受け入れることを意味する。
だから彼は去ったのでしょう。
妻の墓を掘り起こしたがゆえに、もう二度と美しかった妻の顔を思い出せない夫と同じ轍を踏まないために。。。
ある種の「逃げ」かもしれないけれど、寅さんらしい愛の形や優しさでもあるなぁ…と、胸が熱くなりました。
しかしながら、寅さんの王道とも言えるドタバタ感は相変わらず健在で、何とも言えぬ安心感を与えてくれます。
特にタコ社長!(笑)
彼が出てきた時は、思わず「よっ!待ってました!」と声をかけたくなるワクワク感やニヤニヤが止まりません。
寅さんの良いところって、たぶん「こんな人たちに囲まれて人生を送ってみたいな」と思える点なんだなぁと、今回鑑賞していて思いました。
出てくる人たちが、みんないい人。
ただのいい人じゃない。
みんなそれぞれに思いやりがあって、お互いを思い合っている。
その表現方法やポイントが、それぞれに違うだけ。
だから良いんですよね。
人間臭くて、あたたかくて、いじらしくて、とてもホッとする。
寅さん鑑賞2作目としては、この作品で良かったと心から思いました。
鑑賞後、またすぐ見直したくなったほど、この作品はとても魅力があると思いました。
同時に「今はもう寅さんも早苗さんもこの世にいないのだ」と考えると、今昔物語と同じだなと思ってしまいました。
過去の名作を掘り起こしてその姿を渇望する私たちもまた、エゴに満ちているのかもしれません。
皮肉ですね。儚いです。
それでも、私はまたこの作品を見たい気持ちを否定できません。[インターネット(邦画)] 9点(2018-11-30 19:55:34)(良:4票) 《改行有》
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