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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. バタフライ・エフェクト/劇場公開版 《ネタバレ》 う~ん。確かに初見の時は斬新さと勢いにやられて「とてもよく出来た面白い作品」との印象だったけど、冷静に2回目を見ると非常に消化不良が・・・「完璧な脚本」だとはとても思えません。過去を変えていく中で、誰かを不幸に導いてしまうきっかけがアホで稚拙な失敗や個人の異常行動に起因することばかりで「もうちょっと何とかなっただろ!」と凄くもやもやが残ります。トミーがすでに無抵抗なのにとどめをさしてしまうのとか、親子を助けたのに自ら爆弾に向かってくのとか、爆弾をこっそり破壊すりゃいいのに調子に乗って火を付けてケイリーのパパ脅し始めるのとか・・・「こうするしかなかった」という必然性が感じられないんです。「完璧に行動したはずなのにそれでも思わぬ所でひずみが」という構図が成り立たなければこの映画のテーマが生かされないと思うので非常にもったいない。 伏線も上手く生かされていなくて、例えば犬を助けるシーンでレニーに鋭器を渡した時「ロープを切れ!」とはっきり言ったのにレニーは勝手に違う行動を取ってしかもそれを後でエバンのせいにしています・・・あそこで例えば「これは後で絶対必要になるから頼んだぞ」とだけ言ってたらレニーが「刺せ」ということだと勘違いして思わぬ結果に・・・ということでもっと納得出来るのに。さらにせっかく鋭器が登場したのになぜかケイリーの顔の傷とは無関係だったり。私が色々見逃しているのかもしれないけど・・・正直発想の秀逸さに対して脚本は非常に残念な出来だったと思わずにはいられない。 まあそれでもこの映画が言わんとしている教訓から感じ取ることは多かったし「せつないハッピーエンド」の発想がなかなかツボだったのと、面白い映画として人に薦め易いので評価はかなり甘めですが。 ちなみにそうやって薦めて一緒に鑑賞した母は「めちゃくちゃで全く意味不明」とのこと。「でも今の世相を反映した大事な教訓が入ってるのは分かった」と言うので、ほうほうと思って聞いたら「ご近所だからって簡単に信用して子供を預けちゃいけないってことね」とおっしゃっておりました。エバンのママがケイリーのパパにエバンを預けた(そんなシーン私は全く覚えちゃいなかったが)せいで変態ビデオ事件に巻き込まれたのが全ての元凶だと、母なりに考察して納得していたけど・・・。・・・お母様あなたいったい2時間何を見てたんですか。[DVD(吹替)] 7点(2008-02-12 12:07:57)(笑:1票) (良:1票) 《改行有》 2. es[エス](2001) 見ていて本当に腹立ちっぱなしでずっとこぶしをぷるぷるさせてました。とことんやり方の汚いクサイ人のムカつきようったらもう…っっっ!!…落ち着けわたし。看守たちのエスカレートの仕方が信じられません。一人ならまだしも集団なんだからいくらなんでもこんなひどいこと食い止めるでしょと思ったけど、イラクのことや今までの戦争、虐殺の事実などを考えると、実際に特殊な状況下に置かれると人間はこんな理不尽なことを簡単にやってのけられるものなのかもしれません。このまま行ったら絶対後味最悪だと思ってたけど、終盤、レイプの人や臭い人の我に返った時の動揺したようすに一気に怒りがふっとんでしまいました。狂っていたのね…はあ~。7点(2004-07-19 12:37:06) 3. 鬼が来た! 基本的に評価は甘いけど10点だけはなかなかつけないと自負しているのですが、この作品に10点を付けざるを得ないのは、私の器では評価しきれない作品だと思ったからです。ストーリー性がどうたらとか技術的にどうたらとかそうゆう範疇を凌駕していて、ただただ圧巻。そして面白くて飽きません!衝撃的な場面もコミカルに演出し、不謹慎と思いつつもつい笑いが漏れてしまいます。見終わった後は「すごいものを見てしまったなあ…」の一言。すごく複雑だが決して悪くはない後味。同じ言葉で申し訳ないけど、かわいそうだとか残酷だとかそうゆう感情をも凌駕しているのです。この作品を目にすることが出来て本当によかったです。一度は絶対見るべきです!10点(2004-07-19 03:57:25)(良:1票) 4. ミスティック・リバー 《ネタバレ》 もう気分最悪です(涙)この映画のせいでイライラがおさまらず、いきなりうつになって一晩中泣いてしまいました。私はデイブに完全に感情移入してしまっていたので…この悲惨さをお分かり頂けるでしょう。最初は曖昧な態度と意味不明な発言ばかりのデイブにいらいらしてましたが、最後の真相で一気につながりました。真相を知った上で改めて全編に渡る彼の過去の思い出と犯した罪に対する痛みと葛藤を考えると本当に耐え難いです。デイブが生きて帰れることをひたすら祈っていたのに…やってくれました。その翌朝のシーンの時点で、これでジミーは深い罪を背負って悔いて生きていくんだな~と後味が悪いなりに納得してましたが、何ですかあの後のパレードシーンは!本当に意味がわかりません。ジミーも刑事さんもすっきりした顔しちゃって、デイブがあまりにも救われません。ていうか考えてみると最初だってコンクリートにいたずらし始めたのはジミーだし!よって全ての元凶は彼なのに何よ一番おとなしいからってデイブばっかり(>_<)!コンクリートの名前も一人だけ「デ」で終わってんのに扱いひどすぎ(泣)。救いのないジャイアンとのび太を見ているようでした。 あと気になったのは通報テープ。あやし過ぎます。通報された時点であまりの不自然さがひっかかったし「彼女」の矛盾にも一瞬で気付きました。絶対なんか関わってるなと思ってたのですが、まさかあれが切り札になるとは…脱力しました。ショーンペンの演技は本当にすばらしかったのでしぶしぶ3点。パレードのシーンの前で終わってたら7点。[DVD(字幕)] 3点(2004-07-19 03:22:18)(笑:2票) (良:1票) 《改行有》
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