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【製作年 : 1940年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 窓 《ネタバレ》 原作の短編小説は未読です。 偶然目撃してしまった事件の犯人に目撃の事実を知られてしまい、追われ、捕われ、命の危機に晒されてしまう。という物語は微妙に既視感があります。定番的と言うべきかも。 ただし、本作はその既視感を補って余りある主人公少年の存在感が良いですね。所謂「オオカミ少年」。嘘をついている時の表情、本当のことを伝えているのに信じてもらえない口惜しさに溢れた表情、殺人犯に追われ命を狙われるという恐怖におののく表情、そして絶体絶命の窮地に追い込まれた時の生きる執念を見せる表情。周囲の大人役と堂々と渡り合う子役の演技の素晴らしさが全編通じて堪能出来ます。 そして、今の時代だったらこの実写は非難轟々でしょう。足元から崩れ落ちそう(実際崩れるし)で危険な廃ビル(セット?)を逃げ回るシーン、殺人犯に暴力的に扱われるシーン(腹部に一発お見舞いして昏倒させたり)は、今であればCG等でカバー出来るものが当時は体力勝負であり精神力勝負であり危険極まりない。それを子役にやらせるとは。でも、そのリアリティこそが本作の味わいであり、正直なところ結構手に汗握りっぱなしでした。 残念ながら夭逝してしまった主演のボビー・ドリスコール少年の演技力に敬意を表し、7点献上します。[インターネット(字幕)] 7点(2025-02-21 00:05:34)《改行有》 2. 陸地にて 《ネタバレ》 正直なところテーマが見出せずに観終わってしまいました。マヤ・デレンさんの美しさと妖艶さが印象に残る作品ですね。 身なりからして、彼女は海に身を投げたのか?それとも客船から転落してしまったのか?そして海岸で目覚めた彼女は生きているのか?その後の光景は彼女の幻覚なのか?あるいは臨死状態での走馬灯なのか?少なくとも現実とは思えない。 不思議な魅力に満ちたショートストーリーでした。[インターネット(字幕)] 6点(2024-10-24 19:46:09)《改行有》 3. カメラのための振付けの研究 《ネタバレ》 これは「映画」なのか?それとも「実験的映像」なのか?あるいはタイトル通り実践的な映像であって、教材または習作と理解すべきなのか?評価点を献上するには不向きな作品のように思えます。 先の大戦の末期、終戦の年に製作された作品。アメリカでは戦火激しいその時代に、このような実験的な作品さえ製作していたのか、製作する余裕があったのかと思うと、単にモノクロの懐かしく素朴な作品ということではなく、アメリカ国内が平和だったことの象徴的な作品、あるいは、かのくにの国内における平和のみを意識させてくれる作品と思わざるを得ない。そんな一本でした。[インターネット(字幕)] 5点(2024-10-21 23:38:43)《改行有》 4. 白い恐怖(1945) 《ネタバレ》 多種多様なスリラーやサスペンス作品が満ち溢れる現代では、この作品のストーリーそのものは、正直なところ意外性のない先読み可能なものとして映ってしまいます。グレゴリー・ペックは到底悪役であるとは思えず、当然バーグマンとのハッピーエンドが待っているのだろうと。しかし、75年もの昔に製作された作品ともなれば、当時この作品を観た者の衝撃と驚きは察して余りある処です。細部に亘り入念に作り込まれた映像はモノクロであることを忘れさせてくれますし、相当分厚いシナリオだったのではないかと思えてしまう登場人物たちの饒舌な語りからは、当時の精神医学や心理学がどのようなものだったのかを推察させてくれます。また、今だったら考えられないようなスキーシーンの特殊効果も、60年代ぐらいまでは普通に使われていたもので、当時の観客を唸らせるに十分だったと思います。さり気なく差し込まれたユーモアに思わずにんまりしてしまうシーンもあって、只管緊迫感漂うだけの作品ではないところも流石のヒッチコック作品と思えてきます。そして何より、主演の二人の超が付く程のカッコ良さと美しさには頭が下がるばかりです。75年前に観ていたら満点の作品かも知れません。けれども、やっぱり現代の視点で観てしまうので、少し控え目の7点献上します。 ちなみに、途中ジョンの左手首に戦火で負傷した火傷あるというエピソードが出てきますが、その後のシーンでは火傷が無くなっているのは、まさかの巨匠のミスなのでしょうか?それが一番の謎でした。 それともうひとつ。男女の(会話時等の)距離感がやたらと近いのは時代なのかお国柄なのか…。「ディスタンス」が合言葉のようになってしまった今だから、尚更に違和感を感じました。[CS・衛星(字幕)] 7点(2022-03-02 15:05:20)(良:1票) 《改行有》
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