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プロフィール
コメント数 1633
性別 男性
自己紹介 投稿にあたっては
①製作者の映画愛を信じて基本的に0点は付けていません。
②レビュー作品の「あらすじ」は率先して書いています。
※2024.2.28ニックネーム変更「ぽこた(ぺいぺい)」→「タコ太(ぺいぺい)」

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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  ゲームオーバー! 《ネタバレ》 これは要注意!良い子と一緒に観てはいけません。否、良くない子とも一緒に観てはいけません。なんなら倫理・道徳的に厳しい家族・親類縁者・知人・友人とも観ない方が良いかも知れません。そんな超クダラなくて聴覚的にも視覚的にも直接的下ネタ・不適切ネタ満載のコメディです。 と言いつつ大いに楽しんでしまった私。アダム・ディバインさんの出演作は殆ど観ていないので芸風と言うか作風と言うかは承知していなかったのですが、いやぁ何とも参りました。下ネタに関しては、やってることは殆どお子ちゃまのノリ。それを大人がやるのだからシャレにならないことも多々。しかもノーカットのモザイクなしなので最初はハッとしました。え?コレってありなの?そもそもクロゼットの中で死んだふりのカットは、死に方も不適切だし、その理由を考えるに更に不適切、おまけにモザイクレス。あれ、作り物じゃないですよね?作り物かな?だとしても邦画ではあり得ないカット。そもそもその前段の支配人受難のカットだって作り物ならイイのかよ?的レベル。ラスト近くで目出度く副支配人昇任の彼女が振り回してるのなんてどうなんでしょうね? そんな訳で下ネタ部門では出るわ出るわの不適切ネタ連発。でも、楽しんじゃいました。すいません、結構好きなんです、下ネタを笑い飛ばす作品。逆にエロさを感じさせられないもんで。 それ以外のところでは差別ネタとかいろいろ登場して、英語がネイティブではないし欧米文化への造詣が浅過ぎる自分的には理解出来ない部分も相当あったりして、この内容を作品化して堂々と全世界に配信するネットフリックス。恐るべしです。歓迎します。 そんなこんなで観終わった後には意外にもホッコリしたりもした強烈なコメディ。繰り返しになりますが好みなんです。かなり甘めの高評価です。[インターネット(字幕)] 8点(2025-03-20 10:21:40)★《新規》★《改行有》

2.  オールド・リベンジ ~やられたらやり返せ~ 《ネタバレ》 滅茶苦茶ひどい目に遭って身近に犠牲者まで出てついに堪忍袋プッツン。虐げられし弱き者は反撃し敵を容赦なく皆殺し。まぁリベンジものの鉄板的展開です。皆殺しにされる側はまるっきり同情の余地のないヤツラだから、観ている者は普通だったら胸がすく思いで少々血生臭くても後味爽やかです。 が、本作はちょっと違うのですね。被害者側はか弱きシニアなんだけど、主人公夫婦は少々曲者。冒頭からイマイチ感情移入出来ない。でもって加害者側は超胸糞ワルイ奴らなんだけど未成年。警察も少々偏向気味ではあるものの一応は法を順守するスタンスで寧ろ悪ガキを擁護する。 ここでどう考えるか、どう受け止めるかによって本作の評価は分かれるところだと思います。散々な目に遭わされてて、やってることはモロに犯罪なんだから未成年だからって許されないでしょ派なのか、いやいや未成年は更生させなきゃいかんでしょ、未来があるんだから守って正してあげなきゃ派なのか。 正直なところ個人的には前者。なので本作の展開は胸がすく思いではあります。けれどもリベンジもまた犯罪。しかも倍返し。いやそれ以上に返してるし。なのでそれ相応の結果が伴わなきゃいかんとも思うのです。いくら汚職してるからって警官まで手にかけてるんだし。ハッピーエンドは如何なものか?まぁ現実的に考えれば、この夫婦が過ぎたことは忘れましょ♪みたいに余生を幸せにのんびり過ごせる訳はないだろうし、どこかで必ず報いを受けるんじゃないかとも思えますが。 要は、ある意味痛快な復讐劇だけれど後味は超が付くほどワルイという作品。もう一度観たいとは思えないかも。作り手のミスリードには引っかからないぞ、みたいにも思えたりして。(邦題もまた然り) ちなみに、冒頭で実話ベースみたいに紹介されますがホントかな?そうだとしても相当デフォルメしてますよね?[インターネット(字幕)] 5点(2025-03-18 21:28:28)
《更新》
《改行有》

3.  ザ・ベビーシッター(2017) 《ネタバレ》 サマラさんがあまりに魅力的なのでそれだけで満点にしたくなる作品。と言ってもそれじゃあまりに主観的過ぎてしまうので自粛しますが。(汗) あまり予備知識なしで観賞したのでゲームの最中に思いっきり突然行われる凶行にはビックリ。ただし、ビックリはビックリでもびっくり過ぎて笑ってしまいました。ビーの夜の秘密の行為…というのでこの線で行くのだろうという予感はしていたものの剛速球ストレートがいきなり来るとは…。その後のスリリングでスピーディな展開は文句なし。大いに楽しめました。 と同時に、話は前後しますがそこに至るまでのコールとビーのまるで恋人同士のようなハジケたシーンの連続がまた良かったです。イケメン少年と滅茶苦茶キュートかつセクシーな年上の彼女みたくて、観ているオジサンとしては微笑ましいやら羨ましいやら。 続編は今のところ未見ですが、これは絶対観ます。いや~面白かった。(満点じゃないのは元々はスプラッター苦手なので) ちなみに、今の今までベビーシッターは「乳幼児の子守り」だと思っていたのですが、調べてみたらローティーンのお世話も含むのですね。勉強になりました。[インターネット(字幕)] 9点(2025-03-15 12:58:07)
《新規》
《改行有》

4.  白く濁る家 《ネタバレ》 幸せな未来が約束されている筈なのに何か暗い影が感じられるカップル。二人を出迎えるどこか不自然な表情や態度の母親。真新しく洒落た一軒家ではあるものの昼夜を問わず薄暗い雰囲気の実家。怪しげな効果音とBGM。雰囲気は決して悪くありません。寧ろ、これから起きるである不穏な出来事を予感させてくれるに十分な設定。そして、短めの尺に収められたストーリーは、とりたてて目新しいとか奇抜とかいうことはないものの、しっかりと纏められていて破綻することなく一気に魅せてくれます。 でも、何か物足りない。無難に過ぎるのかも。ラストシーンにしてもお約束どおりと言うか、結局秘法に則った儀式による母親の祈りは通じ、亡き次男の魂は長男に転移したわけですね。そして、良典の様子から異変を察した香苗は甘んじてそれを受け入れてしまう。予定調和的と言うかストレート勝負なエンディング。 登場人物が少なくても、まるで舞台劇のような限られた空間のみでの展開であっても、もう少しだけヒネリがあれば一気に魅力的なホラーに化けるのでは?と思えてしまう少々残念な1本でした。 ところで母親はどうなったのでしょう?[インターネット(邦画)] 4点(2025-03-12 00:13:56)《改行有》

5.  シターラ: 夢を抱け、少女たち 《ネタバレ》 ラストのナレーションまで一切の台詞なし。BGMのみのサイレント作品です。しかし、台詞はなくとも登場するキャラクターの表情や動作が雄弁に語りかけて来ます。 日本で生活している限り、日常の中でまず生じたり実感したりすることはないであろう「児童婚」の問題。世界の中ではまだまだ残っているのでしょうね。本作の中では父親が悪役の如く位置付けられていますが、その表情からは「解かっているが仕方ないこと」といった感情が滲み出ているように思えます。個人では抗えない社会問題。文化や伝統では説明しきれない問題。回避するにはその社会から離脱するしかない。けれども貧困にあえぐ生活からはありえない選択。 シンプルに「児童婚が少女の夢を奪っている」ことについての問題提起には留まらないテーマですね。それがまかり通る社会の根本的問題について問うている作品なのだと思います。社会にとっては小さな一歩に過ぎないとしても、妹が今後生きるであろう夢に満ちた将来に救われました。短い尺にギッシリと中身が詰まった佳作ですね。[インターネット(字幕)] 8点(2025-03-11 14:43:33)《改行有》

6.  バッドガール 最狂の女子高生 《ネタバレ》 前作は未見です。前作を観ていないと「あれ?そんなシーンあったっけ?」みたいになる場面が少しあったものの、概ね独立した作品として観賞可能な作品です。 てか前作のエピソードは別にどうでもいいような感じに誰一人として感情移入出来ないままに物語は展開していきます。そして結構派手に繰り広げられるゴア描写。感情移入出来ないし登場人物たちの行動に全く共感も出来ないので、若い男女が惨殺され続けても特に何も感じることなく物語は進みます。 結局、悪は滅びる訳ですが特に印象には残らないというか、そもそもよくよく考えてみればヒロインがどうにも魅力的でないことが一番のネックかも知れません。単に個人的な好みとは違い過ぎるからかな?などと考えてみたものの、いや待てよ、客観的に考えても彼女がヒロインって?? アニメを合成したスタイリッシュな学園スプラッターホラーを目指したのでしょうけれど、空回りに終わってしまったようです。前作を観ることはないでしょう。 ちなみに邦題。「最狂」?ヒロインが?どの辺が?予告編を観る限りではそんな感じがしないでもありませんが…。(邦題ありきの予告編?)[インターネット(字幕)] 3点(2025-03-11 14:15:06)《改行有》

7.  デビルズ・メタル 《ネタバレ》 「ヘヴィ・トリップ」を観賞したことを契機にヘビメタ繋がりで観賞しました。いや~、相変わらずと言うか期待に違わぬと言うか、グロさ爆発のニュージーランド製ダークコメディ。北欧作品に負けず劣らずのグロ・ダークコメディをお腹一杯楽しめました。 物語的には、田舎町で全く受け入れられないヘビメタ少年が偶然にも悪魔を呼び出す楽曲の譜面を入手し、訳も解らず演奏したら悪魔が登場して町中で大殺戮。メロディを逆向きに演奏すると悪魔は消え去ることは判ったもののそう簡単には実行出来ない。一方では、譜面を手に入れ悪魔のパワーを身に付けようと画策する悪党が登場、少年たちは絶体絶命!という内容。 逆向き演奏以外にはヒネリというヒネリも特にはなく、純粋にヘビメタとニュージーランド的ゴア描写を一粒で二度美味しい的に楽しめる作品です。ヒネリがないどころか主人公と可愛らしいヒロイン以外は全滅という、よくよく考えたらとんでもない悲劇。にも関わらずラストは死んだ友人の魂も混じえてのハッピーエンドというアッケらかんさが潔いです。 ダークコメディ大好き、グロイの大丈夫、ハードな音楽大好き、という方にはお勧めしたい作品でした。[インターネット(字幕)] 7点(2025-03-11 13:31:13)《改行有》

8.  ジ・エンド 終末 《ネタバレ》 面白くない!と断言するほどのこともないのですが、何とも味気ない作品です。 終末世界を背景に、原題のとおり「生き残るために」あてもなく旅をする物語。多くのゾンビ作品と共通するシチュエーションではありますが、ゾンビは登場しませんし殺人ロボットや怪獣も登場しません。ただ歩きます。(ちょっとはクルマも使います) 教会が主な舞台のひとつになりますが、宗教的な背景とか教示といったものは感じられません。シンプルにエピソードに絡んで登場するだけです。 なので、テーマ性は弱いです。強いて言えば、極限の状況における人間の本性(善と悪)について語っている作品とでも言いましょうか。でも薄味です。 特に情報は見つけられませんが、連続TVシリーズのパイロット版のように思えます。全く語られていない「なぜ世界はこうなったのか?」が段々明かされていくみたいな。そうであれば分からないこともないのですが、それにしても終末に至るまでのイメージが断片的に挿し込まれるとかがないとモヤモヤしてしまいます。なんだかダイジェスト版、しかもサブスクでたまに見かけるようなキチンと編集せずに単に本編から一部抜き出しただけという感じの予告編のロングバージョンを見せられたような作品でした。 ちなみに、邦題は「だから何なの?なんでそうなったの?それがテーマ?」といった感じ。原題の方がシンプルで良いように思えました。[インターネット(字幕)] 4点(2025-03-11 12:06:29)《改行有》

9.  お!バカんす家族 《ネタバレ》 好きなんですよ、このくらい完璧におバカな映画。シリーズの前回の旅までは(記憶の限り)未見ですけれど、これ一発で見事にハマりました。 オープニングのスナップ写真から爆笑、兄弟喧嘩に爆笑、夫婦のやり取りに爆笑、アルバニア製のクルマに大爆笑等々、下ネタ、ゲロネタとかも大人げないと言うか子どもっぽいと言うかホントにバカバカしい。殆ど笑いっぱなしの約100分でした。 そんでもっておバカな展開なのに緻密とさえ感じてしまう見事な脚本。これでもかとばかりに能天気かと思えばシニカルな風味も効いてたりするし、不適切発言やら表現も多々ありますが聞き流してしまおっかなと思わせてくれる絶妙な匙加減。子役も含めて登場人物のなり切り具合もいいですね。この味わいは邦画では無理かな?アメリカ映画ならではの力技と言ったところでしょうか。 しっかり家族愛と夫婦愛も魅せてくれるし、エンドロールも含めて最後の最後まで楽しめる1本。少なからず見る人を選ぶでしょうけれど個人的には迷うことなく高評価です。 ちなみに、ノーマンさん、いつもカッコいい。本作ではゲスト出演か?!っていうぐらい一人だけコメディ外に陣取ってる感じ。「ウォーキングデッド」のロケ中に抜け出して来たみたいな出で立ちと台詞回し。そこんところが尚更カッコ良かったです。[インターネット(字幕)] 8点(2025-03-05 23:55:03)(良:1票) 《改行有》

10.  HUNT/餌 ハント・エサ 《ネタバレ》 序盤~中盤は何やら恐ろし気な雰囲気で本格的猛獣vs人間映画かと思いきや、徐々にアヤシイ方向に転じて来て終盤はライオンと言うより怪獣vs人間みたくなり、ジュラシックパークかバイオハザードかって感じのクライマックスを経て、ラストはお約束の「一匹退治して安心してるけどまだまだいるぞ~」みたいなドンデン返し。ヒットしたら続編もイケるよ、みたく終了でした。 緊張感はそこそこ感じられるし、CGライオンにしてもチープと言えないこともないながら頑張ってるし、犠牲者のグロ造形はかなりのモノだし、オフロードver.車椅子カッコいいし、とか諸々で楽しめはしたのですが、登場人物のキャラが軽過ぎるし、ヨーロッパ系の作品にありがちなギャグとか不適切発言とかチョクチョク盛り込まれるのがハッキリ言ってウザ。陰惨で犠牲者多発の作品なんだから、そこでギャグ飛ばすかよって気分も多々。邦画は勿論米国作品でも殆ど見られない子ども(幼児まで)がモロに喰われるってシーンにもドン引きしそうになりました。あと、解剖用鋸での無麻酔切断にも「ありえね~」って言うか、切った足使わなくても床に血糊付けられるぐらい出血してるだろ!って引きました。 それとライオン強過ぎ。ライフルや拳銃で撃たれまくっても元気いっぱい。毒ガスだってちょっと弱るだけ。神出鬼没で路面電車にまで乗車。獲物は殺すだけで完食しない。最早ライオン?やっぱライオンの形をした怪物?って感じです。そもそも「昔はヨーロッパにも野生のライオンがいた」「金持ちがライオンを不法に飼っていて逃げ出しても口には出せない」ってことぐらいで、ライオンがアムステルダムに現れたことの説明はあってないようなもの。これってどうなんでしょうかね?コメディに徹しているならまだしも。 と言う訳で、楽しんだ割には後から不満が爆発してしまい、てか鑑賞中に不満が鬱積してしまい、鑑賞後はすっかり萎えた作品でした。[インターネット(字幕)] 4点(2025-03-02 12:12:42)《改行有》

11.  犬ヶ島 《ネタバレ》 素晴らしいです。アンダーソン監督の多くの作品に見られるカメラアングルや人物(今回は犬ですが)のシンメトリーな配置や動き、そして派手派手しくも落ち着きのある色彩、微に入り細に入りの背景描写や小道具等々、全てが実写と変わることなくみっしりと詰め込まれていて至福の時間を過ごせました。 独特の世界観、フラットな台詞、さり気ないユーモアとシンプルなストーリーは、確かに見る者を選んでしまうかも知れません。ハマる人にはハマる、ハマらない人にはハマらない。でも個人的には映画は、否、映画に限らずアート全般はそれで良いと思うのです。(勿論ある程度のレベル以上での話ですが) 今回は監督の日本愛(人物描写、町の風景、太鼓、相撲、歌舞伎、七人の侍などなど)がこれでもかと詰め込まれた作品。日本人は、日本の社会や文化は(良くも悪い悪くも)こんな風に見えているのか、と知らされることも多々。そこに人間愛や社会問題への風刺を盛り込み、ストップモーションで表現することで必要以上に刺々しくならないように演出していますね。(TV画面では手書きアニメに転じるところとか遊び心もいろいろ) ラストはホロリとまでさせられた充実の約100分。強いて言うなら、ちょっと終盤が駆け足気味だったかなというぐらいの佳作でした。(もうちょい長尺でも良かったかも) 兎にも角にも納得満足の1本でした。[インターネット(字幕)] 9点(2025-02-28 00:43:06)《改行有》

12.  ザ・ディスカバリー 《ネタバレ》 死後の世界(存在の新たな次元)と言うからスピリチュアルの線で行くのかな?と思いきやあくまでも科学だと言う。意識が肉体を離れ何処かに行く。ただし行先は分からない。行き先が何処であるかはわからなくとも電車が走り出すことは分るのと同じ。 何だか煙に巻かれてると言うか詭弁のように思える解説。 そして、信奉者が拳銃自殺するのを目の当たりにした博士は雲隠れ。秘密の施設に信奉者を集めてカルト教団の如き説法を行う。その裏で死者が死後の世界へ旅立つ際の記憶を記録しようと実験を繰り返しつつ。時として自らを仮死状態にして実験台にしてまでも。 だとしたら、これは一人の科学者が妻の死を契機にライフワークとして来た研究の方向性を見失い、家族や信奉者を巻き込んで自滅していく物語かな?と思いきやそれも違う。 それらは導入部を彩るエピソードであって、実は死後の世界というよりマルチバースの物語じゃないの?と思えて来る展開。ただし、微妙に、と言うより明確にタイムリープ的要素も絡んで来る。だから、純粋にマルチバースの物語とも言えない。 では全くの新説?と言うことでもなく、観終わって何か釈然としないものが残りました。この手の作品は難しいですね。先行する作品も多々ある中では尚更に。 ウィルが得たものとは?彼は、アイラが死なず彼女の息子も死なずにいる世界を自らの意思で選ぶことは出来ないでしょう。それは同時に存在するわけだから。無意識下から意識の元に現れる記憶は願望? 結局、博士が長年の探求の末に得たものは人の意識を映像化するという優れた技術ではあるものの、そこに映し出されるものはあくまでも願望。次なる次元への旅立ちの記録ではなく在りたかった自分の姿の投影。ウィルの意識に現れた数々のビジョンも、マルチバース的に表現されてはいるものの時系列で捉えると少なからず矛盾はあるように思え、繰り返し求め続ける彼の姿のような。 挑戦的なテーマの作品故にサンダンスでも評価されたのではないかと思えます。とは言え、観客に判断を委ね過ぎな感は否めず、エンドロール後の大ラスに挿し込まれた映像の意味するところが全く意味不明に思えたことはマイナス要因。迷いつつ甘めの6点献上です。[インターネット(字幕)] 6点(2025-02-27 21:21:10)《改行有》

13.  トリプルヘッド・ジョーズ<OV> 《ネタバレ》 前作同様、本作もレビュー漏れを発見したので遅ればせながら書かせていただきます。なお、言いたいことは殆ど皆様に書き尽くしていただいているようですので、前作のレビューと同様箇条書きで失礼します。 ・前作で予想以上の収益があったのか予算アップ感がありあり。サメの造形が進化し(CGは殆ど進化なし)獲物をゴクリと飲み込むカットまで登場とか、出演者のレベルが一段二段アップとか(特にオープニングロールにダニーさんを発見した時にはビックリ)、セットもなかなか本格的とか、撮影機材とかスタッフもレベルアップしたのか絵面が全然良いとか。 ・前半かなりマジサメ映画に走ってるせいか、それとも大人の事情なのか、ビキニ美女は質量ともにレベルアップしたのにサービスカットは自粛(チラ見せのみ)してて残念。 ・サメの声に迫力が増した。てか、また吠えてるし。それと、真ん中の頭と右の頭、喧嘩しとるし。まさかのラストへの伏線? ・まさかのサメによる堅牢な海洋施設破壊。見捨てて逃げた数人以外はほぼ全滅。てか、何故陸地から海に逃げるのか意味不明。 ・まさかのヒロインと思われた美人教授に死亡フラグ。 ・海洋汚染で突然変異と言っても、まさかのサメのゴミ掃除。缶まで食うの? ・観光船に堂々と近付く巨大ザメ。船長もクルーも気付けよ!パリピだって気付けよ! ・一人助けるのに一体何人死んでんだ?てか、にも関わらず船捨てて逃げるのに何人見捨てんだ? ・斧を手に飛び込むライアン。ジェイソンより先に素手で巨大ザメと闘った男。 ・てか、どっから出て来たスタンリー。パリピにもクルーにも見えないし。 ・てか、美人教授以降の主役入れ替わり激しいし。 ・ダニーさん、何で漁船が武装?てかマチェーテに変身?つえぇ!と思いきやガブ。 ・折角切断したら更にトリプルヘッド。え?ファイブヘッド?予告編か? ・最後は共食いだけど、そこで共食いするならとっくにしてたような? などなど、他にも言い尽くせないぐらいにツッコミ入れまくって、特にダニーさん登場以降は殆ど大笑いしながら観てました。流石のアサイラムさん。決して低評価出来ずに6点献上です。[インターネット(字幕)] 6点(2025-02-25 18:46:58)(良:2票) 《改行有》

14.  チャーハン 《ネタバレ》 解らんです。これはサスペンス?ミステリー?ヒューマンドラマ? 突然ワケアリの友人が転がり込んで来て彼女も巻き込んだ不思議な生活が始まる、というのはコメディとかで決して突飛でもない設定ですが、本作はコメディではなく寧ろ恐ろしげにさえ感じる展開。我が物顔でキッチンに立ってこの人なんなの?居座る気?と思いきや、どうやら就活はしている様子。彼女に黙って受け入れる透も透だけど、二人っきりでも結構平気な沙耶も沙耶だったりして、登場人物の関係性がモヤモヤしたまま短い尺が進んで行く。 普通なら衝撃の事件みたいな転換点が待っていそうだけれど、沙耶と伸太郎の会話場面と透と伸太郎の会話場面でやや核心に迫るかなという程度。種明かし的にまではならない感じで終了。モヤモヤが残ったままなのは私の読解力不足なのか。 結局、伸太郎は別人だったのでしょうか?「通報」って?財布から現金抜かれたこと?それとも別人疑惑?語られていない事実がある?別人だったら何で昔話出来た?何故透は沙耶に打ち明けなかった?そんな不穏な状況にあってのラスト。予告電話は無言だった?無言だったからこそのドアロック?モヤモヤとしたままの終了でした。 都会の片隅で暮らす若者たち。決して根の生えたような生活ではない。そこに訪れる転機。不安定な状況から生まれる新たな関係性。しかし、その関係性は脆く儚い。何もなかったの如く明日はやって来る。そんな感じの解釈で良いのかなぁ? 展開に期待を膨らませつつ観ていたら、サッとすり抜けられてしまったような感覚が残ったという不思議な作品でした。[インターネット(邦画)] 5点(2025-02-24 11:06:22)(良:1票) 《改行有》

15.  ひとりぼっちの人魚 《ネタバレ》 主人公の絵のモデルになってくれた女性が実は出会ったときには死んでいた。しかも、二人の出会いを日記に書いていた。それでは主人公が毎週会っていた彼女は…?というお話。ショートストーリーのホラーとしてはアルアル的なプロットです。出演者の演技、BGM、音響等々、いろいろと物申したくなる作品でした。 が、最も理解に苦しむのは主人公が後追いしてしまうこと。生死は明確には描かれていないものの後追いしたことは間違いないように思えます。この顛末は一体何?どうして?理解出来ませんでした。 仕事と人生に疲れてしまった女性が死を選び、その魂を救った人魚が夢を果たさせようと仮の姿を与えて主人公と出会わせた。だから、公園に居る他の人たちには彼女の姿は見えない。束の間の安息を得ることが出来た魂は、生前の自分に舞い戻りモデルとして生きがいを感じた日々の記憶をもう一つの人生に焼き付ける。絵本作家を目指す女性は、真実を知って人魚の物語をライフワークとすべく改めて心に誓う。 ベタではありますが、そんな感じに仕上げてくれればもう少し作品世界に感情移入出来たかも知れません。ラストが残念。[インターネット(邦画)] 4点(2025-02-23 11:29:23)(良:1票) 《改行有》

16.  ダブルヘッド・ジョーズ<OV> 《ネタバレ》 記念すべき多頭ザメシリーズ第一弾のレビューをしていないことを発見!今更書かせていただきます。既に皆さんに書き尽くされている感がありますので箇条書きでポイントを書いてみます。 ・冒頭のダブルヘッドならではの食いっぷりは見事ですが、ここで登場するヤツが一番デカい!もしかしたら次第に萎んでいく?だから浅瀬にまで入れる? ・CGは低予算ならではの出来映えながらそれなりに頑張ってる。 ・キチンと捕食シーンを描いている。ただし、頭部だけの張りぼてに食われるカットと下から引きで撮ったカットは整合せず。てか、浅瀬なのに下から?? ・お約束のビキニ美女はタイプも様々多数登場。これは他のB級サメ映画に優る豪華さ。 ・超サービスカットはビキニ美女2人分。男子学生はこの世の春から一気に餌に。 ・お友達のクルーが必死に水中溶接してるのにマダムは日光浴。アンタのPVってか? ・ボートを追うサメの背鰭。ん?傾き加減からしてボートがヒレを引いてる? ・サメ吠え過ぎ!(勿論ホンモノのサメは吠えません) ・初めてダイビングで初めての水中溶接するのもスゴイけれど補修材なしでどうやって溶接? ・クライマックスの島内避難行動。避難路の時系列と言うか配置と言うかもう滅茶苦茶。 ・クルーザー沈没による救難信号はダメキャラ1名を生贄にしてキチンと伏線回収。 ・島が沈むのに何故そっちから津波? まだまだありますが決して揚げ足取りのつもりはありません。愛すべき作品を今回再び楽しませていただいた証しとご理解ください。なので、うーんと甘めに評価させていただきました。[インターネット(字幕)] 6点(2025-02-23 10:44:10)(良:1票) 《改行有》

17.  ELI イーライ 《ネタバレ》 正直なところ見事に騙されました。まさかまさかの展開がラストに待ち受けていました。(以下大いにネタバレです) 殆ど予備知識なしに鑑賞したので、難病の少年が不気味な医療施設に入院してワケの分からない治療を受ける。しかし、その医療施設はひとりのマッドサイエンティストが営んでおり、少年は生体実験の材料にされてしまう。難病の少年だからこそ体内に持っている成分。その成分を取り出すことでサイエンティストは恐ろしい薬物を作り出していて…みたいな物語を予想していました。 実際、始めのうちはその線で観ていたのですが、ところがところが幽霊さん登場。あれ?これって幽霊話?イカレタ医師が実験的治療を繰り返し、犠牲者の霊が彷徨う館?外から語りかけて来るヘイリーも実は幽霊?中に入ると血まみれになる? でも、話が進むうちに幽霊さんたちってイーライの味方?何かを伝えてくれようとしている?そもそも医者やスタッフだけじゃなくて父親も怪しい?何も知らない母親は協力させられている? 更に進むと、あれ?医者もスタッフもシスター?え?ここは教会関係?もしかしたら悪魔崇拝?黒魔術?イーライたち被験者は生贄?そもそもイーライには病気なんて無い? そしてクライマックス。あれ?シスターたちは悪魔と対峙している?え?イーライって憑依されてる?えええええっ!?イーライは悪魔の子だったの?悪魔パワー全開??ということは、父親は悪魔の子であるイーライを不憫に思いつつもシスターたちに協力して悪魔の子退治を目していたの?父親の方が善玉的存在? あぁ、完全に騙されました。途中、自室から逃げ出したイーライが母親とスキンシップするシーンがいくつかありましたが、その度に「外気を遮断したって、たとえ親だからってベタベタしてたら何かしら感染しちゃうじゃん!」などと呆れて見ていましたが、そもそも免疫不全がないなら関係ないし、両親ともそのこと知ってるし。ただ、冒頭のシーンとか旅の途中で絡まれるシーンで実際に発作起こしてるのは何でかな?という疑問も残ったりはしますけれど。 結局、「オーメン」的なストーリーだった訳ですね。「666」の痣はないまでも生みの親が認めてる訳ですし、何よりも怒り心頭でイーライが目覚めちゃう訳で。父親はある意味可哀想。頭潰されお亡くなり。母親は元々悪魔に魂を売ってるからとりあえずはドライバーとして使われるけれど、二人が悪魔のもとに着いたら御用済みってところでしょうね。 悪魔が絡むと何でもありだから悪魔モノはあまり好まないのですが、本作は先が読めない展開を大いに楽しめました。傑作とまでは言いませんが観て損のない佳作ですね。勿論、事前情報なしでという条件付きで。[インターネット(字幕)] 8点(2025-02-16 11:19:32)(良:1票) 《改行有》

18.  テロ,ライブ 《ネタバレ》 細かく捉えてみれば説明不能で理解不能な部分も多々ありますが、それら総てひっくるめて強引に貫き通すという韓国映画ならではのパワーを感じました。「息つく暇のない」とか「手に汗握る」という表現がピッタリの作品ですね。そう、社会派作品とかヒューマンドラマの香りを醸し出しつつも、背景とか具体とか顛末とかあれこれ考えたら楽しめない思いっきりエンタメに振り切った作品として観るのが正解かと。 ただ、そうは言っても鑑賞後の悲壮感は否めず、結局自死を覚悟した主人公は数名の警察官を道連れにしただけで何も遺すことは出来ず、遺したことがあるとすれば局の上層部や関係する政府機関への理不尽なお手柄と、道連れにしてしまった警察官の遺族からの激しい憎悪。身から出たサビと言ってしまえばそれまでながら、犯人じゃないけれど「すまない…」じゃ本当に済まない。主人公にも犯人にも全く同情や感情移入は出来ない、只管虚無感だけが残った作品でもありました。 あくまでも作品の勢いと演出、そして出演者の演技を楽しむエンタメ作品としての8点献上です。[インターネット(字幕)] 8点(2025-02-15 11:05:23)《改行有》

19.  シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション 《ネタバレ》 漫画原作世代(というにはやや上ですが)としては、確かに原作愛を感じるものの再現性には疑問がありました。ただ、それは当たり前のことであって、いくら日本漫画、日本アニメ大好きなフランス人文化だとしても、そもそもの民族性や歴史に由来する感性が異なる訳ですから、咀嚼・吸収して産み出されたものは別物であって何一つ不思議はありません。そのあたりは、20年前に大ゴケしたジャッキー版と本質的には共通している部分がなきにしもあらずです。(かたや成功、かたや失敗ですが) そんな訳で、キャスティングは勿論、細かなギャグや台詞を始めとする様々な仕掛けに彩られたお色気付きアクションコメディとしては楽しませてもらえましたが、これをもってして「シティーハンター」ですと言われても俄かに受け入れ難いものがありました。タイトルは敢えて変えて「シティーハンターに着想を得た作品」ということにして欲しかった。その部分で-1して、あくまでも「Nicky Larson et le parfum de Cupidon」として5点献上します。願わくば、もっと突き抜けた下ネタコメディ感とシリアスなハードボイルド感の対比を見せて欲しかった。[インターネット(字幕)] 5点(2025-02-11 10:31:35)《改行有》

20.  ベニー・ラブズ・ユー 《ネタバレ》 期待以上でした。何を期待?と問われれば言葉に窮してしまいそうですが、でもやっぱ期待以上でした。 チャッキーを始めとする(否、もっと歴史は古いかな?)殺人人形モノは当然の如くもっとおどろおどろしいし不気味。おおかたは「呪い」がかかっている。ところがベニーを突き動かしているものは「呪い」ではなく「愛」です。あ、殺人人形モノで「愛」で動いているものが過去にあった気がしないこともないですが、兎にも角にもベニーはジャックへの愛で動いているのですね。配給元のキャッチコピーだったかどなたかの紹介文だったか失念してしまいましたが、確かに「大人のトイ・ストーリー」なのかも知れません。 ただし、エゲツなさまで期待以上でした。個人的にスプラッター系は元々好きではないので、いくら人形の所業とは言え(否、人形の所業だからこそ)ヤリ過ぎ。ここには命の尊さは無縁です。存在しません。全てはベニーの価値観。気の向くまま。それって実はジャックの思い?ではないと信じます。あくまでもファンタジーホラーコメディですから。だいたいからして、考えてみればジャック以外の登場人物は悪人もしくは何も考えてない人々。あ、恋人のドーンも善人ですね。だから、ベニーが殺しまくっても全然同情しないで済む感じ。(ダメ?) なにはともあれ、本作から何か重要なメッセージとかテーマ性とかを受け取る必要はないかと。可愛くて「抱っこして♪」しか喋らないベニーが、無感情に血まみれで暴れまわることを「爽快」と受け取らない方は見ない方が良い作品でした。 ちなみにラストに再登場すると予感していた通り、エンドロール後にジャックの元カノが再登場。死ぬ前に出て来いって!と思わず同情。[インターネット(字幕)] 7点(2025-02-06 15:42:36)《改行有》

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