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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 魍魎の匣 《ネタバレ》 映画と原作は別物と分かってはいても、これはダメ。ミステリとして最も大切な部分を切り捨ててしまった。 犯人が凶行に及んだ理由は実際に「あれ」を見たからであり、「あの文章」が創作でなく事実だと分かった時の驚きがこの物語のミステリとしての根幹をなすはず。 それを抜き取って犯人の表面的な犯行だけを再現しても、ただの異常者に成り下がってしまった。 脚本家は、ミステリの何たるかを理解していなかったのか。衝撃場面だけ見せればよしと思ったのか。 原作のミステリとしての完成度が高かっただけに、非常に悔やまれる。[DVD(邦画)] 2点(2024-03-31 12:13:56)《改行有》 2. 天使と悪魔 《ネタバレ》 ラングドンの功績は、4人目の枢機卿を助けたことだけ。もちろん最大の功績ではあるが、映画としては犯人に振り回されて後手に回るばかり。こちらの期待した犯人との知的戦いには程遠い。真犯人が明らかになったのだって偶然がきっかけ。ラングドンが小さな事実や伏線を元に解き明かし犯人を暴く、という展開を望んだが叶わなかった。ビデオが無かったら、ラングドン教授は何も気づかずに帰ったのでしょう? そんな主人公で良かったの? がっかりしたのは期待が高かったからで、この手の歴史ミステリが大好きで、お金をかけて製作され素晴らしい音楽を得て素敵な俳優たちに演じられたこの作品を応援したいから。音楽は素晴らしく、映像も素晴らしい。アクションがしっかりしていて格調も高い。このシリーズは大好きです。だから次はしっかりと脚本を練ってください。[DVD(字幕)] 6点(2009-10-29 20:47:37) 3. サスペリア・テルザ 最後の魔女 最近のホラーファンからは突っ込みどころ満載かもしれませんが、30年前からのアルジェントファンとしての評価です。よい意味で期待通りの残虐映像のオンパレード。またよい意味で裏切られた、アルジェントとしては破綻の少ないストーリー。2点減点したのは、お母様幽霊の登場とその映像、クライマックスの対決のあっけなさ。最も怖くて最も好きな場面は、市川さんの演じた魔女が振り向いてニタ~と笑いながら指さすシーン。涙の母を含めた他のどの魔女よりも、彼女が怖かった。[DVD(字幕)] 8点(2009-09-23 07:39:59) 4. エラゴン/遺志を継ぐ者 《ネタバレ》 何の予備知識もなく、予告編で興味を持ってDVDを購入。オープニングで、これってスターウォーズじゃんと思った。そしたら追っ手におじが殺され、騎士の生き残りに導かれて故郷から旅立ち、お姫様を助け、反乱軍に合流し、最終決戦へ。本当にスターウォーズそのままだった。嫌いではないよ。こういうファンタジーは大好きだし、映画としても良くできていたとは思うけど、物語自体がもう少し良い意味で期待を超えてほしかった。(原作はもっと違うのかな?)[DVD(字幕)] 7点(2007-05-19 22:19:44) 5. ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女 「子供向けだから低い得点」なのではなく、「子供向け映画としてふさわしいからこそ高得点」をあげたい。最近子供に安心して見せられるスケールの大きな映画がなかなか無いのです。こどもの日のプレゼントとして家族で見に行くには最適の作品でした。[映画館(吹替)] 8点(2006-05-05 23:09:16) 6. トラフィック(2000) 「麻薬事件」ものだという予備知識だけで見ました。オープニングは音楽もクレジットもなく、まだプロローグなのかと思っているうちに実はどんどん物語に深く深く入り込んでいきます。音楽らしい音楽が無いだけでなく、爆破シーンでも映像のみで、画面の上では静かに静かにドラマは進みます。しかし画面の静かさと逆に、物語の緊迫感はすさまじく、全く目が離せなくなりました。マイケル・ダグラスの抑えに抑えた演技も良かったし、ロドリゲス役の俳優さんも渋かったです。2人組の捜査官も良い味を出していました。実はアクションものと勘違いして見始めたのですが、今年1番、良い意味で裏切られました。10点(2005-01-03 09:27:43)(良:1票) 7. 8人の女たち DVD収録の監督インタビューで、「クリスティー風の推理劇」という表現をされていた。しかし、推理劇と単なる暴露話の区別がついていないのではないか。良質の推理劇では、観客の気付かなかった出来事や矛盾点を後から指摘されて「あぁなるほど」と思いながらその伏線やトリックに感心をする。だけどこの物語では、「実は知っているのよ」と互いに次々に皆の秘密が暴かれていくだけ。推理でも何でもない。ただの家庭内紛争ですね。また、暴かれた女たちの真実も醜いが、それ以上に男の真実ももっと醜い。推理や謎解きのような場面はあるものの、結局何の役にも立たず、全く別の角度から「実はこれが結末だ!」と言われても、推理劇としてのカタルシス・清涼感が全く感じられない。見終わった後に残るのは、嫌悪感のみでした。女優さんたちの歌に2点。2点(2004-12-26 23:57:11) 8. ヴァン・ヘルシング 《ネタバレ》 楽しもうと思って見たので、とりあえず楽しめました。ヘルシングもカッコ良かった。教会内部の秘密兵器工場はまるで007みたいで笑えました。だけど不満も少々(いや、たくさん)。だってフランケンシュタインの体から命のエネルギーを作り出す装置なんて、今どき子供向けのアニメでもやらないよ。20年前の古いアニメを見ているような懐かしさに思わず苦笑。序盤にドキドキさせられた必殺兵器も本当の序盤にしか使われず、最後の戦いはCGの怪物同士の取っ組み合い。う~ん、ダークな雰囲気は好きなのだけど、もう少し物語を練ってほしかったなぁ・・・ 。オープニングのフランケンシュタイン城のシーンなど、良い意味での「懐かしさ」は大好きです。ドラキュラ城の美術の素晴らしさにも加点。6点(2004-12-23 19:41:43) 9. サンダーバード(2004) 夏休みに小学低学年の息子と見に行きました。今思えばこの映画の鑑賞方法として最もふさわしいものだったのですな。完全に子供向けの映画です。旧作の大人のファンが大人の映画を期待して見に行ってはいけない。子供はご機嫌でした。私も素直に楽しみました。今回は末っ子のアランと友人達の物語。何も活躍できなかったアランの父や兄たちは完全に脇役以下の設定でしたので、次回があれば彼らの活躍も見たいです。何の予備知識もない童心にかえって8点。8点(2004-08-22 09:40:01) 10. ドリヴン モータースポーツを題材にした映画で、登場人物が死なず、きちんとシリーズチャンピオン争いをして、最後にさわやかに終わる、これだけで高得点あげます。他の欠点は許します。最終戦を前に、実在のレーサーたちが家族の写真を見たり、子供たちと過ごしたり、一人で集中力を高めたり、このシーンにモータースポーツへの愛情を感じました。8点(2004-07-27 22:03:07) 11. 007/ダイ・アナザー・デイ だんだん不満がたまってきた頃、車が見えなくなった時点で完全に萎えました。007シリーズには、きちんとしたストーリーと、火薬やCGに頼らないアクションを望みます。2点(2004-07-27 20:21:21) 12. ミシェル・ヴァイヨン 《ネタバレ》 「ドリブン」も同じように漫画チックな展開があったけれど、「ドリブン」のほうがモータースポーツへの理解と愛情にあふれていた。 レースを理解していない悪役と、わざとスピードを落としている主人公で、白熱のドッグヒートなどは全く存在せず、こちらも手に汗を握ることも無い。唯一真剣に走ったのは予選に間に合わせるために高速道路を突っ走るときだけ。「ドリブン」では、本気のバトルが(たとえCGでも)全編にわたって繰り広げられたのと大違い。 そんな彼らが、繰り返すがレースを理解していない悪役と、わざとスピードを落としている主人公がルマンでトップを走れるなんてところは、ルマンを軽んじているとしか思えない。 漫画的な展開は承知して見た。だからご都合主義な展開も許す。その上でも、手に汗を握るレースを見たかった。ぎりぎりの競り合いを見たかった。力と力のぶつかり合いを見たかった。現実のレースではありえないほどのドラマチックでサスペンスフルでデインジャラスなレースを見たかったのだ。 実際のルマンで撮影を敢行た、その本物志向にだけ2点。この志は高く評価している。2点(2004-07-10 07:44:00)(良:1票) 《改行有》
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