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【製作年 : 1940年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
評価順1234567
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1.  踊るニュウ・ヨーク 凄い。とにかく凄いの一言しか言葉が出てこない。そのぐらいとにかく凄い。素晴らしい。素晴らしい過ぎる。今まで何本かのフレッド・アステア主演のミュージカル映画を見てきたけど、これはその中でも文句なしの大傑作だ!何よりもアステアは勿論、凄いのはどの作品を見ても解ることだし、そんなことはミュージカルファンなら言わなくても解り切っていることだけど、ここでのアステアのあの足の動き、相手役のエレノア・パウエルとの見事なコンビネーション、全くもって動き一つ一つに無駄がない。ミュージカル映画に見られがちな都合の良い展開もなく、この二人の芸の上手さを観ているだけで幸せの時間を過ごせたことが何よりも嬉しく、そして、また以前に見たミュージカル映画を沢山紹介する映画「ザッツ・エンタテイメント」の中で紹介されている作品中、最も見たくて、それでも近所の見せにはどこにもないし、ずっと我慢してきたけど、思い切ってDVD購入することにして見て、良かった。五千円ものお金をつぎ込んでまで購入して心から良かったと思える。映画を通して、音楽の素晴らしさや、ミュージカル映画という素晴らしさ、ビジネスの一面までもが描かれていて、それを楽しく見せてくれているという何とも贅沢な世界にフレッド・アステアとエレノア・パウエル、もうこれはどう考えても満点以外は有り得ない。今だからこうして、ミュージカル映画が好きな私だけど昔は正直、苦手だった。単なる喰わず嫌いだっただけではあるが、いくら誉めてもまだまだ物足りない素晴らしさに完全に酔いしれ、益々、ミュージカル映画が好きになった。今では堂々とミュージカル映画が好きだと自信を持って言える。とにかくどんなに誉めても誉めても良いそのぐらいの素晴らしさに出来れば大きなスクリーン、映画館で一度は見たいミュージカル映画の大傑作![DVD(字幕)] 10点(2010-06-19 20:23:39)(良:1票)

2.  教授と美女 《ネタバレ》 やっと念願叶った。どうしても見たいけど、近所のレンタル屋さんにはどこを探してもない。DVDで発売してるの見つけて買ってきた。凄い。凄い。とにかく面白い。面白い。面白いだけでなくて、愛しくてたまらん。まずは何と言ってもバーバラ・スタンウィックが素晴らしい。なんて色気、何て可愛さ、こりゃあ、男なら誰しも一度、見ただけでイチコロ間違いなし!あの老人達が全員、元気になれるのも納得です。コメディとはこうあるべきという答えがこの映画の中にあるような気がしてならない。ただ単純に笑うだけがコメデイでないというものをこの映画は見せてくれているし、教えてくれている。魅力的な人物と会話による楽しさ、冒頭の公園のシーンから始まり、ギャングの女でありながら教授である一人の紳士に惚れられ、そして、惚れてまうバーバラ・スタンウィックの見事なダンスに乗って同じく踊る七人の老人達の姿に見ているだけで物凄い幸福感を覚える。あの老人達の気持ちが解りすぎるぐらいよく解る。あぁぁぁぁ~もう、この幸せ、映画を観ることの喜び、これだから昔の映画を観るのが止められなくなる。ゲイリー・クーパーのお茶目ぷりも楽しい。全てにおいて、楽しくて、楽しくて、この幸せを一人でも多くの方に分けてやりたい。もう、文句なし満点![DVD(字幕)] 10点(2009-11-24 21:42:14)

3.  王将(1948) 《ネタバレ》 阪東妻三郎、この俳優を見ていると役者とは何か?それを超えて一人の人間とは何か?って考えさせられる。同じような役者に今は亡き名優、渥美清という人がいる。この二人の共通点、それは言葉のトーンで泣かせることの出来る俳優であって、言葉の奥に秘められた感情表現の仕方、演技、身体全体から伝わってくるユーモアと優しさの全てを持った正に名優中の名優!それが阪東妻三郎という俳優であると言いたい。この映画の主人公、坂田三吉などその典型的人間味溢れる男の中の男!「無法松の一生」の富島松五郎と同じで、阪東妻三郎の男粋、優しさが画面全体を通して伝わってきて、もう、そこにいるだけで泣けて泣けて仕方がないぐらいだ!将棋のことしか頭になく、自分の大事な妻と娘のことをほったらかし状態にしてしまうほどの大の将棋バカであるそんな三吉が将棋など辞めると将棋の駒を投げ捨てる場面で落ちた王将と書かれた駒を拾う妻、水戸光子の演技も素晴らしい。夫の為にと尽くす姿、そこには夫と妻という夫婦の絆が見事に描かれている。そして、再び将棋の世界へと足を踏み入れた三吉がどさくさ紛れに放った手で勝利し、それを見ていた娘(三条美紀)に勝ちさえすればそれで良いの?と涙ながらに訴えかけられるあの場面、どこかのプロ野球チームの関係者全員に聞かせてやりたい!そんな娘の涙する姿に自分が間違っていたと涙する三吉!そんな三吉が関根名人の祝いの会で関根名人への思いを打ち明ける場面と、大阪に残してきた妻がもう、命は短いと解りながらも電話の受話器を持って一生懸命と妻に語りかける場面なんて、見ていて眼の前が涙で雲ってしまうぐらい本当に泣けてやばかった。これは単なる男と男の闘いのドラマではなく、それ以上に人間ドラマとして、素晴らしい大傑作の名に相応しい映画である。文句なしの満点です。[CS・衛星(邦画)] 10点(2007-12-31 12:18:06)(良:3票)

4.  無法松の一生(1943) ずっと前にテレビでやったのを録画してあるという親戚に借りて見ましたが、あの感動は一度、観ただけで私の脳裏から離れない。そして、そんな映画が遂にDVDとなって発売されると聞いて速攻で予約、発売初日に買って来て再び観賞することに!いやあ、もうオープニングから眼が釘付けになる映像の素晴らしさ、これは間違いなく日本が世界に堂々と胸を張って誇れる日本映画史上最高の名カメラマン宮川一夫撮影監督の力が大きく、冒頭の二階から外へと移動カメラにより映し出されるスーパーショット、こんな映像、今の映画界では絶対無理、宮川一夫撮影監督にしか撮れない映像の素晴らしさにただただ見入るしかないほどの完璧な映像の世界にこれこそ映画ならではの映画でしか出来ない映像の世界に酔いしれ、そして、そんな映像と共に主演の阪東妻三郎の演技、人情味溢れる優しさに涙、涙、運動会のシーン、祭のシーン、太鼓を叩くシーン、更には松のエピソードがこれまた涙なくして見れず、どれもがとにかく泣けて、泣けて、今でもまだ思い出すだけで泣けてきそうです。阪妻以外にも吉岡夫人を演じている園井恵子という女優の美しさ、それは外見的なものだけでなく、内面的な美しさと人間としての美しい心にわたしゃ、完全にやられました。この映画の後、戦争によって亡くなってしまったと聞かされたけど、本当に残念だなあ!としか言えません。それともう一人、吉岡夫人の子供を演じている沢村アキオ(後の長門裕之)の名演技も忘れることは出来ない。それにしてもこの映画が撮られた頃って、日本は戦争の真っ最中だった筈!そんな時代にここまで人情味のある優しい気持ちになれる心温まる映画を撮った稲垣浩監督をはじめ、これほど泣ける素晴らしい作品を書いた伊丹万作という脚本家に加え、この映画に関わった人達、全員に拍手!文句なし満点です。[DVD(邦画)] 10点(2007-05-06 18:46:35)(良:1票)

5.  素晴らしき哉、人生!(1946) 《ネタバレ》 この世に産まれてきた以上、自分を思ってくれる人がいる。大切だと思ってくれる人がいて、そういう人の為にどんなことがあっても生きよう!人生は辛いことも多いけど、楽しいことも多いと思わせてくれる力がこの映画にはある。信じる者は絶対に救われるんだ!天使の存在なんて信じるか信じないかは人それぞれだが、私は信じたい。そして、この映画を観て一人でも多くの世の人が自殺することを考え直して止めることを祈りたい。そういう願いをこの映画を撮ったフランク・キャプラ監督は全人類に映画という大きな武器を持って訴えようとしたに違いない。正しく人生の素晴らしさ、タイトル通りの「素晴らしき哉、人生!」そんなヒューマニズム溢れる名作中の名作!文句なしの満点です。[DVD(字幕)] 10点(2005-12-23 22:39:15)(良:3票)

6.  哀愁 《ネタバレ》 ヴィヴィアン・リー主演映画というと「風と共に去りぬ」がおそらく一番多くの方に見られていることは間違いなく、あちらはあちらで十分映画史に入る名作であり、作品のスケール、完成度などでは上かもしれない。しかし、どっちのヴィヴィアン・リーに惹かれるか?どっちのヴィヴィアン・リーが好きか?と聞かれたら迷うことなくこの「哀愁」の方の彼女を選ぶ。ストーリーそのものはどこにでもありそうなほど至ってシンプル、モノクロの映像美に浮かび上がるヴィヴィアン・リーの美しさは今の時代に連れてきても、文句無し通用すると思います。深い霧に閉ざされるロンドンのあの橋、ウォルタールー橋の二人だけのシーン、ヴィヴィアン・リーのマイラが出会った大佐との初めてのデートの場面、美しく甘く、そして、切ない音楽、二人の踊る場面の余韻、そして、別れから再会、ラストのヴィヴィアン・リーの悲しい女の全てがここにありのような悲劇的な死には何度見ても涙が止まらない。「風と共に去りぬ」と同じぐらい語られてもおかしくない映画だと思うし、またこのマーヴィン・ルロイという監督さんももっと語られても良いぐらいの職人監督であると私は思います。[DVD(字幕)] 10点(2005-12-02 23:52:23)

7.  第三の男 《ネタバレ》 映画のお手本のような映画!演出、脚本、撮影、編集、音楽、そして出演者全員の演技、どれをとっても完璧です。映画とは何か?光と影のバランスの妙、美しさ、それもモノクロならではの素晴らしい映像美の前には現代の映画が霞んで見えるぐらい素晴らしいです。勿論、サスペンスとしての魅力もいっぱいで何度見ても面白い!余りにも素晴らしいシーンが多くて、特に暗闇の中から浮かび上がるオーソン・ウェルズと墓地から続く並木道に立つ作家の前を振り向かずにハリー(オーソン・ウェルズの親友役、ジョゼフ・コットン)の恋人(アリダ・ヴァリ)が去っていくラストシーンは特に忘れられない印象を残すほどの名場面![DVD(字幕)] 10点(2005-07-04 22:55:23)

8.  晩春 「東京物語」と並ぶ小津監督の傑作!何度も観ているけど、個人的には「東京物語」を抑えて私にとっての小津映画のベストワンはずばりこの映画です。一番好きな小津映画を挙げるとすればやはりこれしかない。小津監督の作品を観ていると日本人であることの喜び、幸せを感じることが出来ます。そして、何と言っても小津作品に欠かすことの出来ない俳優陣、おそらくほんどの人が心に描く理想の父親像を演じる笠智衆さんの存在と原節子に杉村春子といった2人の女優の存在無くして語ることが出来ないと思います。特に画面に笠智衆さんが出てくるだけで何だかホット致します。[映画館(邦画)] 10点(2005-07-03 17:42:37)(良:1票)

9.  荒野の決闘 素晴らしい!駅馬車と並ぶジョン・フォード監督による西部劇の大傑作!アクション中心だった西部劇に日常的な描写を取り入れ、観る者に大きな感動を与える。西部劇とヒューマンドラマを上手く合成させた素晴らしい作品です。ジョン・フォード監督が西部劇の神様と言われる所以が観ていて解った気がする。本当に素晴らしい映画です。[DVD(字幕)] 10点(2005-06-28 21:41:35)(良:1票)

10.  チャップリンの独裁者 《ネタバレ》 凄い!凄すぎる。この映画の凄さはまずチャップリンが同じ時代に生まれ、同じ時代を生きた一人の人物、ヒトラーに対して、真っ向から勝負し、そして、徹底的に皮肉っているところがいかにもチャップリンならではで、この映画の中の独裁者ヒンケルとユダヤ人の床屋の二人を演じるチャップリン!風船の形をした地球儀を尻でパーン!と割ってみせるシーンは、世界制覇を企むヒンケル(ヒトラー)に対しての怒りを描いていると同時に、ヒトラー政権の終りを予感する。この場面は本当に凄いとしか言えない。このように、チャップリンは例えトーキーでもサイレント映画のように撮っている。つまり台詞はなくてもパントマイムだけで、伝えたいこと言えるのだということが観ていてよく解ります。ラストのあの六分間の演説もチャップリンにしか出来ない。チャップリンだからこその演説だと、最後に「ハンナ、聞こえるかい?」とこれは自分を育ててくれた亡き母への熱い思いとして、描かれている。最後まで人間の愛を描く。さすがチャップリンです。[DVD(字幕)] 10点(2005-06-12 10:09:37)(良:1票)

11.  生きるべきか死ぬべきか お見事!ルビッチの見事なまでの風刺、ドイツナチス軍に対する強烈なまでの批判を笑いで包んで見せる上手さ、作品全体に漂うまるで文芸作品的な香り、品の良さ、それでいて、全くもって飽きさせない脚本の上手さの前にはただただ脱帽としか良いようがない。ルビッチ観ずして喜劇を語るなんてことは私には出来ない。物語の運び方、粋な会話による全てが完璧な大傑作!とにかく面白い。いやいや、面白いなんてもんじゃない。面白すぎる。これを見ないで一生過ごすなんて私には出来ない。[DVD(字幕)] 10点(2005-05-29 08:35:01)(良:2票)

12.  天井桟敷の人々 《ネタバレ》 この映画が何故名作と言われているのか解る。映画への愛に満ち溢れている。映画を撮るんだ。映画を製作するんだという情熱、思いが伝わってくる。この映画は当時、フランスはドイツの占領下にあった。暗く沈みがちなフランス人の為にフランスの監督が同じフランス人を映画という武器を持って喜ばせたい。楽しんでもらいたいという願いで撮られている。自由への叫び、それはパントマイムという形でしか表現出来ない時のバティストと素顔でのバティストとの両面を描きながら本当の自由とは何か?愛とは何か?というものを見せてくれている。芸人であるが故に、それもパントマイム芸人であるが故に声には出せない苦しみ、一方でパントマイム芸人ではない時に見せる姿が本当の意味でのバティストであるように人は自分の気持ちというものは心の中にいつまでも隠しておくことなどは出来ない。全てを騙して生きることの辛さ、それはバティストだけではなく、お互い愛しながらも一緒にはなれなかったバティストとガランス、ガランス同様、バティストの事を心から愛していたナタリーの苦しみ、別の男と結婚し、男の子が生まれ、その子供にバティストと名付けた事がナタリーの気持ちをよく表しているし、最後に群集の中に消えて行く(去っていく)ガランスの名を呼び続けるバティストの心の叫び、色んな意味でこの映画は男と女の本心、それを全て隠さずに描ききっている作品として素晴らしい人間ドラマである。午前十時の映画祭で観るまでずっと観ないでいた作品である。大きなスクリーンで観て来て良かった。あれだけのスケール感、よく占領下に置かれている厳しい立場であるにも関わらずこれだけのものを撮ったと感心させられた。この映画がフランス人に与えた勇気、希望は我々日本人には想像つかないぐらい計り知れないであろう。[映画館(字幕)] 9点(2011-09-10 21:57:17)(良:2票)

13.  ピノキオ(1940) 《ネタバレ》 人間になりたいと願う木の人形ピノキオの眼を通して大切な心を教えてくれる素晴らしさ、ピノキオが初めて自由となって動き回る中で身勝手な行動、嘘を付いたりすると罰を受けることを知る。鼻が長くなる。ピノキオを自由にしてくれた女神のような存在の妖精から教えてもらう人間社会の厳しさ、そういうことを包み隠さずに教えてくれる。アニメという実写では不可能なアニメならではの世界で生きるという意味を力強いメッセージで見せるこの映画の奥の深さに感心させられる。ピノキオの産みの親、ゼッペットのピノキオに対する愛情の深さ、温かさが身に染みて感動させられた。出てくるキャラクターの面白さもウォルト・ディズニーのアニメの凄さ、面白さであってとにかく面白い。今みたいにCGなんて無かった時代に一つ、一つの作業の難しさを丁寧に描ききっている点も素晴らしく、ピノキオの動き、表情どれをとっても素晴らしい。特に鯨から逃げるシーンの迫力と映像の美しさ、映画主題歌の「星に願いを」という意味の持つ力、願いは必ず叶う。そう信じて疑わない映像の魔力ここにあり!それにしても声優に関して吹き替えで観るとスネ夫とルパンとが一つの映画の中で聞けるなんて何て贅沢さだ!今の「ドラえもん」も好きだけど旧「ドラえもん」ファンでもあって「ルパン」ファンでもある私にはそういう楽しみを感じることも出来る映画である。[DVD(吹替)] 9点(2011-03-10 20:52:26)(良:1票)

14.  ファンタジア これはアニメにクラシック音楽を取り入れ、これぞ芸術の世界というようなものを見せてくれている。この映画の存在無くして、その後のディズニー無しとでも言って良いほどの作品!美しく力強く、壮大なる音楽の素晴らしさに酔いしれ、動くキャラクター達の素晴らしさ、もうただただその美しい音楽と映像の前にこれが本当に1940年って、戦前の映画かよ!てなぐらいの凄い作品を見たように気がして、間違いなく傑作!ディズニーが生み出した最高のキャラクター、ミッキー・マウスは誰からも本当に愛されるキャラクターであり、アニメが芸術であり、映画は音楽の必要性も重要であることをこの映画は教えてくれている。タイトル通りの正しくファンタジーな傑作アニメとしていつまでも語り告がれるべき作品だと思います。[DVD(字幕)] 9点(2011-02-12 22:11:18)

15.  深夜の告白(1944) 《ネタバレ》 ワイルダーは何を撮っても、どんなジャンルでも傑作にしてしまう上手さには毎度ながら感心させられる。冒頭で主人公の保険会社で働く一人の男が肩を銃で撃たれ、血を流し只ならぬ様子でいる所を映し出し、そして、この男の語りから始まるというこの時点で完全に物語りは悲劇的な結末を迎えることを予感させ、暗示させることにより、この物語がどのようにしてして、悲惨な結末を迎えることになるのか?という興味を植え付けます。深夜の町並み、静かな夜の街を走り抜ける車、何かあるのでは?というようなこの冒頭とラストの男同士のそれも同じ会社の上司と部下という二人の表情と何も言わなくても伝わる男と男のやりとりが素晴らしい。保険会社の勧誘員に対して女の色気でどんどんと悪の道へと引きずり込んでいく悪女という設定を生かした演出の上手さ、犯人が被害者に成り済まして列車に乗り込むシーンで予想もしていないような出来事、邪魔が入るシーンや犯罪を計画通り実行した後の車のエンジンがなかなかかからかったり、上司と部下二人の会話の場面でドアの後ろで隠れている悪女バーバラ・スタンウイックの怖さ、単なるサスペンス映画とは一味も二味も違うサスペンス映画の中にも大人の男と女の悲しい恋愛もの的な要素を取り入れたりと、とにかく一瞬足りとも眼が離せません。それにしてもこの映画はやはりバーバラ・スタンウィックの悪女の存在無くしてここまでの作品にはなっていない筈です。男の弱い部分を全て知り尽くしているような恐ろしき女の象徴のようなフィリスの前には男は成すすべ無し![DVD(字幕)] 9点(2009-12-28 22:09:37)

16.   《ネタバレ》 日本映画、それも自分が生まれるよりも遥か昔の古い日本映画が大好きな私にとって、日本の良き父である笠智衆と同じく日本の母を感じる田中絹代の共演、ありそうでなかなかない二人が同じ画面にいて、しかもお互いがよく喋る。これだけでも見ていて気持ち良い。気持ち良いと言えば夏の温泉を感じる場面、男達が温泉に漬かりながら話をしている。頭が良くて気難しいけど愛嬌もあって面白い斎藤達雄の髭をはやかした先生に足の悪い笠智衆が足を引き摺りながら歩いてるのを田中絹代と二人の子供が「頑張れ!頑張れ!」と応援したり、川を渡る所を応援したり、老人二人のいびき合戦を応援してる所や、歩けなくなってしまった笠智衆を田中絹代が背負って川を渡る所など、男が女を背負って歩くのが当たり前のような昨今、逆に女が男を背負って歩くという面白さ、眼の悪い老人二人を応援する子供と田中絹代と笠智衆、実に見事なまでに川を使った描き方など本当に上手い。他愛のない話の中にこそ人間が本来持つべき姿を夏の風情溢れる温泉や川を使って見せてくれるこの清水宏監督の作品を見てるだけで日本人に生まれてきて良かった。日本人であることの幸せを感じます。一人でも多くの方に清水宏監督という素晴らしい監督を知って欲しいと思います。これまたとにかく素晴らしい映画![DVD(邦画)] 9点(2009-08-11 21:20:18)

17.  小原庄助さん 《ネタバレ》 小原庄助さんが野球している時、投げた打球が打ち返されて急所に直撃して、倒れる。何だかもう、コントでも見ているようで楽しい。しかし、あの痛さ、もがき苦しむ庄助さんの姿は男にしか解らん痛さであって、まずは女性には解らんだろう!それはさておき、清水宏というこの監督さん、なんてことのない日常の姿、小原庄助さんと子供達の姿を映すその何気ないショットの中にある温かさ、優しさとでも言うべきか、子供の姿を部屋の中から見送る小原庄助さん、ロバに跨って歩くシーンやラストの奥さんとの二人で去っていく場面のロングショットなど、良い場面が沢山あって、それだけで良い気持ちにさせられる。実際にある風景を見事に生かす相変わらずの上手さ、昨今のやたらめまぐるしくてうるさいだけのCG満載の大作などではとても味わうことの出来ない良さ、素晴らしさというものがこの映画でも見られる。どうすれば人の心を癒すことが出来るかよく解っているこの清水宏という監督さん、もう、癖になりそうでやめられなくなりそうです。[DVD(邦画)] 9点(2009-07-02 21:12:49)

18.  三人の妻への手紙 《ネタバレ》 映画はシナリオ、どんな良い素材を揃えても上手く作れなければ美味しい料理が出来上がらないのと同じで映画が素晴らしいものになるかならないかの基本はまずは良いシナリオにかかっていると思う。そういう意味でこの映画は何よりも上手い。見事なまでのシナリオに尽きる。ある三人の妻が船に乗ってピクニックに出かける所から始まるこの映画、三人の妻が一緒にいる所へ一通の手紙が来る。そして、その手紙には「あなたたちのご主人のうちの一人と駆け落ちします。」というメッセージが書かれている。この手紙を書いた一人の女、アディという女の正体は誰なんだ?そして、一体、三人の妻のうち、どの妻の旦那がアディと駆け落ちするのか?という事をここで描き、それによって見る側の立場を見事に生かし、想像させるという何とも見事な画き方、脚本の上手さに感心させられる。三人のそれぞれの過去を回想形式で描きながらどんどんとこの三人と自分の夫との関係というもの、危機感を面白く見せる。そして、何よりも見ている私達に対しても本人も最も安全だと思っている女が一番危ない立場でいるという見事な構成、ヒッチコックの「レベッカ」と同じく姿を見せない女、アディの正体が解らないだけに余計、不安というものを隠す事が出来ないというのも上手いし、ラストの落ちも決まっていて、洒落た会話の中に男と女の強さと弱さのようなものまで全て見せてしまう。上手い。上手すぎる。それにしもてこれほどの傑作にたった二人しかコメントがないなんて、一人で多くの方に見て欲しい傑作ですし、これほどの傑作が僅か500円という安さでDVDとして売られているのを見ると安く手に入って嬉しい反面、500円分の価値しかないんじゃどうせつまらないだろうなんて思われたりするのかという事を考えてしまうと悲しくもなります。いずれにしてもこの映画の見事な脚本の前には今時のCGだらけの大音量のハリウッド大作がどれもこれも霞んで見えます。そのぐらいの素晴らしい傑作である。[DVD(字幕)] 9点(2009-05-24 10:13:44)(良:1票)

19.  情婦マノン 《ネタバレ》 これは恐ろしい。一見、男と女のメロドラマのような雰囲気、ラブストーリーというような感じで見せておきながらじわりじわりと二人の男女の裏に隠された何か見てはいけなかったような恐ろしいものを見てしまったようで本当に恐ろしくて、メロドラマを見ていると同時に惨酷な運命へと突き進む恐ろしいサスペンスものを見ている感覚に襲われた。クルーゾー監督らしい人間描写、追い詰めていく緊張感、そして、圧巻なのはやはりあのラストシーン!射殺された青年を逆さまに担ぎながら砂漠を歩いていくマノンの姿がとにかく怖い。怖い。これほど惨酷で恐ろしい恋愛ものなど私は初めて見たかもしれない。これはラブストーリーではあるけれど、ラブストーリーの形を借りた何とも恐ろしくも哀しいサスペンスドラマの傑作だ![DVD(字幕)] 9点(2009-01-14 21:56:24)

20.  レディ・イヴ 《ネタバレ》 やったあ!前から観たくて観たくてたまらなかった映画の一つで、近所のレンタル屋さんにはないからDVDで買うしかないと思っていたら何と500円で売ってるのを見つけて買ってきた。期待通りの面白さでした。まず何と言っても前半の船上でのやりとりが可笑しくて可笑しくて、何だか思い出すだけでまた笑えてくる。そのぐらい面白い。ヘンリー・フォンダのズッコケぶり、そんなヘンリー・フォンダを誘惑し、自分の部屋へと誘っておいて、靴を履かせるシーンにおけるバーバラ・スタンウィックの色っぽいこと!その時のヘンリー・フォンダの頭をなでまわすシーン、本当に笑える。そして、後半は後半でイヴへと成り済ましてのバーバラ・スタンウィックの凄さ、結婚式を終えた二人の列車内での粋な会話、更にドダバタ喜劇的な要素をたっぷりと混ぜてのテンポの良さ、最後の落ちも決まってる。粋な会話と見事なまでのドタバタ喜劇的な展開にあっという間に終わってしまった気がする。こういうコメディ、今は撮れないのかなあ?それにしても、ヘンリー・フォンダがここまでのズッコケ演技を見せてくれているとは、物凄く新鮮でもあり、本当に楽しかった。[DVD(字幕)] 9点(2008-01-04 18:29:40)

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