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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 大統領の陰謀 アメリカのトラウマとも言うべきニクソン政権のウォーターゲート事件のスクープ秘話を映画化。スリルのあるミステリーサスペンス調で政治モノ実話の映画化としては珠玉の出来。やはり見る人は選ぶが政治史や事件自体に興味のある人は見て損は無い。[DVD(字幕)] 8点(2012-04-21 17:41:52) 2. M★A★S★H/マッシュ 一説にはハリウッド映画で初めてFuckという言葉が劇中に登場した作品らしい。そんな当時としては問題作で、現在のやりたい放題系のコメディにつながる新境地を開拓した記念すべき作品。一方でエピソードが散漫で、コメディとしてもブラック色が強すぎるウディ・アレン作品のように見る人を選ぶ作品でもある。ヒッピー文化や反戦運動など当時の時代の流れの中で触れていれば偉大なる作品だったのだろうが、誰も彼もやりたい放題の今となっては埋もれてしまっている。[DVD(字幕)] 6点(2012-04-21 06:30:40) 3. ミッドナイト・エクスプレス(1978) 実話モノとしての興味深さは一見の価値ありだが、オリヴァー・ストーンの仕業と思われる勧善懲悪的でエンターテイメントな脚色が信憑性を台無しにし、西洋人には神秘に感じるのであろうオリエンタル過ぎる演出がそもそもオリエンタルな我々には何の感慨も無いどころか逆にうさん臭すぎる。ふさわしい脚本家が扱えばもっと映画としての価値も上がっただろうに、ほんとに惜しい[DVD(字幕)] 6点(2012-04-09 08:10:44) 4. エイリアン ジョーズやスターウォーズなどの影響がアリアリと、当時の流行に乗ったとも言えるが全く二番煎じに終わらない意欲作。洗練されたデザインと、全て見せないことでアンソロジーの生まれる余地を残した展開。マニアックさとキャッチーさのバランス感覚が抜群。細胞レベルで鳥肌モノです[DVD(字幕)] 8点(2012-03-07 04:30:20) 5. Mr.BOO!インベーダー作戦 日本ではMr.Booシリーズということになってるからあれだが、1作目や警備保障のようなアクションコメディというより、香港のTV業界を皮肉った社会派コメディの趣が強い。そのため元ネタがわからない日本人にはシリーズのような馬鹿馬鹿しい笑いを期待してると肩透かしをくうシュールさがある。[DVD(字幕)] 5点(2011-06-24 20:40:45) 6. Mr.BOO!ミスター・ブー アメリカやイギリスのコメディは日本人と欧米人の笑いのツボの差をはっきり感じることが多いが、全く違和感の無い7,80年代の日本の笑い。ドリフからさんまやたけしがやってたコントだねぇ。奇しくも探偵事務所の社長がさんま風w爆笑というのは無かったが所々笑わされて続編が見たくなるんだから十分合格点。主人公がどこも抜けてないとことん二枚目なコメディってのも珍しい[インターネット(字幕)] 7点(2011-06-21 22:17:20) 7. 王子と乞食(1977) 原作はハックルベリー・フィンやトム・ソーヤーを書いたアメリカ児童文学の大作家マーク・トウェインの名作。アーネスト・ボーグナインはじめチャールトン・へストン、ジョージ・C・スコット、レックス・ハリソンらアカデミー賞俳優が揃った異様に豪華な「脇役」陣には驚いた。このキャストを見る限りかなり気合の入ったエンターテイメント大作だったんだろうが、どうでもいい些細な原因に起因する理不尽な本格格闘がやたら多く、どうも一昔前の大作風で安っぽさ(B級臭)を作ってしまっている。が、やはり原作が名作なだけあってストーリーラインは素晴らしいし、当時の英国の雰囲気などよく描かれた社会派ドラマの範疇の映画にはなっている。いかにもアメリカ人的な、王室・貴族文化をはじめとする英国に対する皮肉がキモ。[CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-16 14:10:56) 8. ゴッドファーザー PART Ⅱ 前作の続きであるマイケルのドン就任以後のストーリーと、マイケルの父ビト・コルレオーネの物語をクロスさせながら描いた大作。この映画の魅力は前作のレビューに書いたので割愛。[DVD(字幕)] 10点(2011-05-30 07:29:50) 9. 激突!<TVM> スリラーの傑作ですね。この映画のトラックはジョーズ、ノーマン・ベイツ、ジェイソン、ターミネーターなどと並ぶ恐怖の「追跡者」[DVD(字幕)] 9点(2009-10-30 18:52:45) 10. ゴッドファーザー 長編小説の映画化であるが「ストーリーテリング」が全て。天才的な巧さ。 例えば初めの葬儀屋アメリゴ・ボナセーラの懇願シーンだけでドンの権力、性格、ファミリーの構造全てがわかってしまう。 一見華やかな結婚式シーンの中だけでソニー、フレドの性格、トムの仕事、マイケルの立場といった重要な事柄を説明じみること無く華やかなままに全て伝えてしまう。 そして華やかな結婚式のシーンの後にジャック・ウォルツの恐怖のシーンを挟みファミリーのやり方を衝撃的に実践して見せてくれる。 全てのシーンが「ストーリーテリング」の役割を果たし、しかも無駄が無く面白い。 セリフの無い「間」であってもそれはただの間ではなく何かを意味しているのである。 だからこそ長い映画でも全く長さを感じさせない。 小説の映画化とはこうやるのだという完成度で、小説を超え、そして映画という枠組すらも超えているとすら思わされる歴史的な作品。[DVD(字幕)] 10点(2009-02-14 20:41:31)《改行有》 11. スティング 本来クライム映画とは相容れない軽快な音楽に乗って話が一転、二転、三転、四転していくテンポの良さと面白さ。細かい所まで練り上げられた登場人物と、復讐も殺しではなくあくまで詐欺で満足なんだという潔い世界観が秀逸。その詐欺手法の数々。実際に行われている詐欺手法を集めた本からの引用だそうだがよく考えるなあ。ゴッドファーザーなどの重厚なギャング映画とは対を為す、万人受けするエンターテイメント映画[DVD(字幕)] 9点(2007-08-28 06:26:03) 12. 地獄の黙示録 ジャングルのクルーズはアナコンダとかのほうが迫力はあるし、ベトナム戦争映画としてはプラトーンが秀逸で、評判ほどいい映画とは思わなかった。特にカーツ大差が出てきてからは退屈で脚本に問題あり。むしろ評価されるのは撮影手法とか技術、演出のほうだろう。[DVD(字幕)] 5点(2006-08-19 18:30:12) 13. ネットワーク 情報社会論が未来論から現実論としてネガティブに捉えられ始めた頃の社会派ドラマ。過剰演出に見えるが今やテレビのみならずインターネットや携帯電話。完全に情報社会化された今だからこそ、当時よりもむしろ納得させられることが多いだろう。確か社会学小辞典で情報社会論が病理論的に捉えられたのが1977年だから当時流行の学説の映画化である。それにしてもシドニー・ルメットの鋭さには感服させられる。[DVD(字幕)] 9点(2006-05-18 17:27:24) 14. チャイナタウン アメリカンニューシネマはあまり好きではないがこの映画は素晴らしいと思う。しっかりとしたサスペンス物で物語を追わせておいて衝撃の、最近の生ぬるい映画にはないタブーのラスト。雨の日に街頭で呆然と立ち尽くしたような気分にされた。安っぽいハードボイルドではない。これはこの世の絶望を実際に経験した人間にしか撮れない。[DVD(字幕)] 9点(2006-05-05 04:42:05)(良:1票) 15. 仁義なき戦い 広島死闘篇 広能が中心の話ではなくシリーズのコンセプト・方向性を示す補足編のような役割を持っている番外編的位置付けであるため、シリーズの中では異色のエンターテイメント性を持つ。ということもあり面白さこそあるのだが、最後「若者の~」という補足で誤魔化してはいるがほとんど暴力黙認映画となってしまっている。本来決してそのような映画では無いのだが、この辺りの処理のまずさがのちのバトルロワイヤル問題などに繋がってゆくのだろう。仁義無きシリーズのうち特に本作品に多大な影響を受けたと思われるクエンティン・タランティーノはこの辺りの描き方が上手い。単品としてはそこそこ楽しめるがシリーズの中ではあってもなくても良い存在。[DVD(邦画)] 7点(2006-05-03 07:02:26) 16. 戦国自衛隊 そもそもタイムスリップがなんらかのこじ付けすらなくストーリーが立っていない。戦国武将のイメージも一般とはかけ離れていて時代考証もおかしくバック・トゥ・ザ・フューチャーのように客の「興味」に応えるシーンが皆無である。ストーリーも一本調子のドンパチ合戦で一体何がやりたいんだか…これだけ面白いプロットでよくもまあこんな駄作が出来上がること。[DVD(邦画)] 1点(2006-05-01 21:23:40) 17. 仁義なき戦い 仁義無きを謳っているだけありゴッドファーザーのような「ファミリー」とは無縁、絆など皆無の「個人同士の」縄張り争いを延々と描く。権力や感情の所在を描く力が薄弱でそこで話をわかりにくくしていると思うが、実録とはそういうことなのだろう。ヤクザ組織というよりタランティーノのように組織をあえて薄く、個人に焦点を当て、このテの映画は映像的には面白くても評価的には大ハズレすることがあるが、さすがに実話が基だという説得力があるためドキュメンタリータッチで楽しめる。シリーズを通し抗争が全て理解できればこれ以上の点もこれ以下の点を有りうるが現状はここに留めておく。[DVD(邦画)] 8点(2006-04-28 01:59:11) 18. 仁義なき戦い 代理戦争 チンピラどもの実働だったこれまでとは違い近作は所謂「政治」が中心。こういう一つのテーマに偏った作りが出来るのはヒットするとわかっているシリーズモノの強みか。あくまでも中間であって勃発も決戦も無いのだが、何も回答がないからこそ味のある作品になっている。いや~決戦の足音がヒシヒシと聞こえてくる。そこへ至る盛り上げ方が上手いね。[DVD(邦画)] 8点(2006-04-28 01:58:35) 19. ルパン三世 カリオストロの城 アニメの質は文句のつけようも無いし話の内容も面白い。ルパンをほとんど見たことが無いので違和感も感じない。ドライな所もありながらも相手への敬意と強固な信頼で繋がれた仲間(敵としての銭形も含め)の描写が素晴らしい。下手なスパイ映画など超越している。本物のルパンはこれよりさらにドライな空気らしいので、他のも見てみたい[DVD(邦画)] 9点(2006-04-28 01:57:53) 20. あきれたあきれた大作戦 アナライズミー、ミートザペアレンツや花嫁と父といった一本の映画として成り立つようなプロットを多数織り交ぜているにも関わらずよく一本の話に纏め上げた優秀な脚本で勝ち。ウディ・アレンの作風に似ているが、練り上げたセリフで笑いを取ろうとして白けさせるウディと違いもっとわかりやすいベタベタコメディ。[DVD(字幕)] 7点(2006-02-14 02:49:06)
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