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1. 遊星からの物体X
《ネタバレ》 奇才ジョン・カーペンター監督の快作。隔離された空間で起こる男だらけの疑心暗鬼大会。特殊効果や化け物の表現にやや粗さは感じるが、逆にその粗さに親近感が湧き、手作りの恐怖をバシバシ感じることができます。
実は物体Xは何年も前から地球に生息していて、密かに繁殖していたという設定も秀逸。
最後、マクレディとチャイルズの二人が、極寒の中お互いに疑いながら絶望的な結末を覚悟しつつ意味深な会話をする終わり方に脱帽!
エンニオ・モリコーネの単調且つ恐怖を演出する音楽も映画全体の雰囲気に見事に合致してます。[DVD(字幕)] 9点(2006-12-27 09:54:23)《改行有》
2. エンゼル・ハート
《ネタバレ》 昔「バックアップ」という深夜番組で、おすぎがオススメ映画として挙げていたのを思い出します。その時、この人も評論家としてちゃんと映画を観てるんだな~と感心しました。
映画を観始めてから20年以上経ちますが、未だに自分の中で燦然と輝く傑作中の大傑作。
全体を覆う退廃的な雰囲気、それを濃厚なモノに押し上げるトレヴァー・ジョーンズの音楽、そして何よりもミッキー・ロークの脱力した名演。
ボサボサ頭、無精髭、たるんだ体型、だらしない服装と決してスマートさはないけれど、あそこまで色気を発散できるミッキー・ロークに脱帽!
探していた人物が実は自分自身だったというオチは今でこそ斬新さはないが、改めて観返しても戦慄を覚える程独特の雰囲気を持った映画です。
最後、エレベーターに乗って墜ちて行くシーンは、まさしくハリーの絶望を象徴しているようで、ズッシリと心に響きます。
[DVD(字幕)] 10点(2006-12-27 09:30:47)(良:2票) 《改行有》
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