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プロフィール |
コメント数 |
2490 |
性別 |
男性 |
自己紹介 |
〈死ぬまでに観ておきたいカルト・ムービーたち〉
『What's Up, Tiger Lily?』(1966) 誰にも触れて欲しくない恥ずかしい過去があるものですが、ウディ・アレンにとっては記念すべき初監督作がどうもそうみたいです。実はこの映画、60年代に東宝で撮られた『国際秘密警察』シリーズの『火薬の樽』と『鍵の鍵』2作をつなぎ合わせて勝手に英語で吹き替えたという珍作中の珍作だそうです。予告編だけ観ると実にシュールで面白そうですが、どうも東宝には無断でいじったみたいで、おそらく日本でソフト化されるのは絶対ムリでまさにカルト中のカルトです。アレンの自伝でも、本作については無視はされてないけど人ごとみたいな書き方でほんの1・2行しか触れてないところは意味深です。
『華麗なる悪』(1969) ジョン・ヒューストン監督作でも駄作のひとつなのですがパメラ・フランクリンに萌えていた中学生のときにTVで観てハマりました。ああ、もう一度観たいなあ・・・。スコットランド民謡調のテーマ・ソングは私のエバー・グリーンです。
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1. カリガリ博士
《ネタバレ》 中世ドイツで流布していた民間伝説を基にして舞台設定を近代(?)に持ってきた脚本、「夢遊病者がフランケンシュタインの怪物みたいに恐れられている」という世界、その不安定な世界線には何となく違和感を覚えますが、オチを知ると納得してしまいます。でも良く考えると、百年以上前の作品だということには戦慄を覚えます。 この映画を語るときにはアイリス・ショットの多用が取り上げられますけど、当時の映画撮影技術としては良く使われていてさほど珍しくもない。真に凄いのはやはりアヴァンギャルドなその美術やセットで、まさにこれこそ“ドイツ表現主義”の誕生した瞬間と言えるんじゃないでしょうか。またカリガリ博士やツェザーレのメイクが毒々しいほどで、「メイクも俳優の演技の一部」というような製作者の主張すら感じさせられます。また当時の撮影技術では闇を映すことが出来なかったので、逆手をとったようなホワイトバックでの闇表現がまさに“白い闇”という感じで禍々しさが強調されている感すらあります。「実はすべて精神病院入院患者の妄想だった」という当時のハリウッド映画では考えられないような身も蓋もない幕の閉じ方も、いかにもドイツ映画らしいと言えるでしょう。脚本にはフリッツ・ラングも係わっていたそうですが、このストーリーテリングも後世に多大の影響を与えていることも見逃してはいけないでしょう。 DVDは字幕が英語なので英米向けバージョンだったんでしょうけど、劇中で映されるカリガリ博士の日記なども英語で綴られていました。これって言語バージョンごとに撮っていたのかな、オリジナルは当然ドイツ語でしょうし、とすれば芸が細かいことです。[DVD(字幕)] 7点(2022-08-04 21:27:03)(良:1票)
2. プラーグの大学生(1913)
《ネタバレ》 本作は、世界初のドッペルゲンガー映画ということになるのでしょうか。金貨10万枚で自分の分身を悪魔に売り渡してしまった貧乏大学生の悲劇です。100年以上前のサイレント映画だと侮ってはいけません、技術的に暗いシーンが撮れなかった頃ですけど、ドイツ映画のお家芸になる表現主義の萌芽は確実に見て取れます。同じ俳優が同映像にふたりともきちんと撮られているのは今では誰も感心する様な事ではないですけど、当時の人はさぞや驚かされたことでしょうね。分身が勝手に行動し始めて主人公を苦しめるわけなんですが、悪魔や分身の目的がなんだか判らないと言うのもなんか不条理で気味が悪いです。難点と言うことになると、主人公のパウル・ヴェゲナーがあまりにごつくていかついところと、伯爵令嬢の容姿があまりに…なことでしょうね。セリフが無いサイレント時代ですから、見た目は大事ですよね(笑)。 このお話しは1930年代までほぼ10年ごとに三回も映像化されたそうで、その頃のドイツ人はドッペルゲンガーが大好きだったみたいです。逆に第二次大戦後はまったくリメイクされなくなったのはどうしてなんでしょうか。ワイマール共和国時代の不安定だったドイツ人の精神状態が反映されていたのかもしれません。[ビデオ(字幕)] 7点(2016-06-08 22:37:21)
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