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1. ノーウェア・ボーイ/ひとりぼっちのあいつ
《ネタバレ》 きのうWOWOWで観ました。「え、これがカーニー?」 はじめは、あまりのイメージの違いに思わず絶句しました。しかし、この役者なかなかいい味を出していて、体を九の字に曲げて6弦をかき鳴らしたり、左の小指の爪を噛む仕草など、顔はほとんど似てないけど、しだいに感情移入していきました。なかんずく、ギターを抱えながら、メアリーを亡くしたことを主人公に話すシークエンス。「おまえもか」と主人公が見せる表情の機微に、心底感動しました。稀代のライティングチームが創り出した、人の心を打つ旋律は、同じ母親を失った同士の深い悲しみに起因する経緯が、繊細な演出で描かれていました。東洋思想に傾倒していった一番年下のギター担当者もこれまた全然似てなかったのですが、「すべての危険にもかかわらず」の録音場面で見せるコーラスの演技で許してあげたいと思います。既存の写真などから想起して映像化した場面が多くあり、ファン心理を満足させる丁寧なつくりで大変結構でした。ミミおばさんを演じた「英国人の患者」の女主人公以外は実物と似てないので、この点数です。関係者の方、許してください。しかし、小野洋子さんの元旦那さん役、本人より男前過ぎました。[CS・衛星(字幕)] 6点(2011-12-09 14:28:28)
2. エスター
《ネタバレ》 ※未見の方は絶対読まないでくださいね
はじめオドレイ・トトゥ
そして最後は中島みゆきだった。
うーん、面白いです。おすすめします。粋を極めたカメラーワークと脚本そして演出。出演者の素晴らしいパフォーマンス。イザベルさんの超絶演技には舌を巻きました。末恐ろしい。
精神に疾患を持ったホルモン障害による成長不全の成人女性だったというオチなんですが、その容姿から大人の女性として異性に見られることが無く、それ故屈折した人格形成を成し、異常なまでのファザーコンプレックスとトラウマが彼女を狂気に駆り立てたということですね。殺人鬼とはいえ、なんかフリークスの悲しみのようなものを感じて、彼女に同情する自分がいました。ジョンを誘惑できず、またダメかと悲嘆し、マスカラが溶けていく姿は可愛そうでした。絵とピアノで別の人生を歩んでほしかった。それと厳しいでしょうが恋愛もしてほしかった。
正体がわかってからあとも、ずっと中島みゆきを見ていたかった。彼女のことをもっと知りたかったです。[ブルーレイ(字幕)] 8点(2010-12-11 11:45:32)《改行有》
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