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【製作年 : 1980年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. メル・ブルックスの大脱走 大脱走というのでスティーブ・マックイーンのリメイクかと思ったら、”To Be or Not To Be”の方だったとはびっくり。しかも「生きるべきか死ぬべきか」ではストーリーもおもしろさもいまいちだったのに、この映画はおもしろいしよくわかる。オリジナルが洗練されたおもしろさというなら、こっちのは誰にでもわかる大衆的なおもしろさと言うべきかもしれない。とにかく両方の映画を見た結果、作品に対する理解が深まった。[DVD(字幕)] 8点(2018-03-23 20:20:27) 2. 男はつらいよ 寅次郎かもめ歌 いつものマドンナに恋する寅のと違って親代わりに徹する寅さんもなかなか良い。定時制高校の先生も味があるし、学校の雰囲気も心地よい。こういった作品はすがすがしく好きだなあ。、[DVD(邦画)] 8点(2018-01-30 19:28:50) 3. ソフィーの選択 突如キレまくるネイサン、どんなに突き放されてもついて行くソフィー、私がスティンゴだったらとっくの昔バイバイしているところだが、男2人と女1人の奇妙な三角関係は最初のうちはなんじゃらほいという感じで見ていた。ところがところが、ネイサンの情緒不安定にもソフィーの自虐的な言動にも深い理由があり、それが少しずつ明らかになるにつれこれはただならぬ映画だと痛感。そして極めつけは文字通りのソフィーの選択、これほど強烈な映画はなかった。辛いけども、辛さを超えて見るべき映画。[DVD(字幕)] 8点(2018-01-19 19:48:58) 4. 旅立ちの時 偽名を使い転々と逃亡生活を続ける家族、その中にあって自らの運命と将来を思い悩む主人公の心理描写がすばらしい。青春の旅立ちだが前途洋々の船出とはいかない。親の庇護を離れることにより、これからは今まで以上の困難が待ち受けていることだろう。それでも青年は独り立ちし自らの道を切り開いて行かなければならない。映画はそういった家族の絆とは何か、旅立ちとは何かを考えさせてくれる。また親子と言えば母アニーと祖父との面会シーンも印象に残る。総じて良い映画であり満点をつけてもいいかなと思ったが、一つだけ気になる点がある。ジュリアード音楽院と言えば一流も一流、世界でもトップクラスの音楽大学だ。いくら天性の才能があったにせよ、恵まれた環境と猛練習、どん欲な向上心がなければ入学は不可能だろう。オーディションで聞いただけで推薦できるとは信じられない。[DVD(字幕)] 8点(2018-01-09 11:36:26) 5. 評決 「評決」というタイトルであれば評決に至るまでの過程が重要だと思われるが、陪審員による協議内容は全く出てこない。あえて触れてないのだと思うが、私はここがポイントだと思う。陪審員らは本当に受付嬢ケイトリンさんの証言を考慮にいれないであのような評決に達したのだろうか。裁判長が証拠ととして採用されないとか無視するようにと言っても、あれほどの証言は鮮烈に耳に残るはずだし、傍聴人として映画を見てる側にも真実は明らか。映画としてはこれで良いと思うが、現実だったらどうだろう。裁判のルールや法令に基づかない評決に危うさを感じるのは私だけだろうか。[DVD(字幕)] 7点(2018-01-02 20:44:36) 6. ハチ公物語(1987) 我が家でも、私が子どもの頃秋田犬(雑種?)を飼ってたからよくわかるのだが、秋田犬ってとても利口で飼い主に忠実なのです。逆に知らない人や不審者には吠えまくるし噛みついたりもする。だから近頃のかわいいペットじゃなくて、番犬にぴったりの犬なのです。散歩好きで力も強いから、飼い主をぐんぐん引っ張って歩くんです。それでもなおエネルギーが余っていて、鎖を切ってよく逃げたりもしましたが、逃げても必ず家に戻ってくるんです。この映画を見ながらその頃を思いだしました。一緒にお風呂に入るとまではいかなかったけど、主人公の先生が言うように「犬には犬の犬格がある」の言葉には、その通りと賛同です。飼い主の先生がが亡くなってもなお駅まで出迎える忠実な犬、誰か親身になって飼ってくれる人はいなかったのだろうか。かわいそうにとは思うけど、どなたかが言われていたように大きくなった秋田犬を前の飼い主に替わって飼うのは大変難しく懐かせるのは容易なことではない。私からすれば飼い主からこよなく愛され立派な犬格を持った犬だったからこそ、ああいうその後になったのだと思う。史実と異なるラストかもしれないが、これでよかったと思う。米国でリメイクされたそうだが、こういう感情の綾を活かせるか心配。[DVD(邦画)] 9点(2017-12-18 21:04:40)(良:1票) 7. ミシシッピー・バーニング 冒頭の水飲み器の映像が印象的だ。元は1つなのに、2つに分かれた一方のWHITEは冷却水、他方のCOLOREDはそのままの水道水、予備知識がなくても人種差別を扱った映画だとすぐわかる。事実、映画は1964年に起きた3人の公民権運動家が殺害事件を基にしていて、米国南部に根強い黒人差別やKKKの恐ろしさを肌で感じることができる。だが、映画はこうした問題を真正目からとらえたノンフィクションものというより、たたき上げのベテラン捜査官と大学でのエリート捜査官の捜査が中心で、理論より実践が優るということか。あとで知ったのは、実際はFBIが差別問題には消極的だったということ。[DVD(字幕)] 7点(2017-10-05 20:38:39) 8. 終電車 実在のをモデルに、ナチス占領下のパリでの演劇界を描いた名作。演劇を上演する大変さはよくわかるが、ドヌーヴ演じるマリオンと演出家の夫ルカ、相手役ベルナールとの三角関係は微妙。どこまでが芝居でどこからが本物か、特にラストは騙されてしまった。冒頭のシャンソン「サンジャンの私の恋人」も印象的。[DVD(字幕)] 7点(2017-07-14 17:18:08) 9. モスクワは涙を信じない トリュフォーの「終電車」か黒沢の「影武者」かという戦前の下馬評を見事に裏切ってアカデミー賞外国語映画賞を獲得した映画。見る機会はなかなかなかったが、HDマスターDVDの登場によって鑑賞。まずは「アレクサドラ、アレクサドラ」と何度も繰り返される主題歌がすごく印象的だ。てっきりアレクサドラという名の女性が主役かと思うと、田舎からモスクワに出てきた三人娘を中心に物語が進む。まじめで働き者のエカテリーナ、軽薄だが行動力のあるリュドミーラ、地味でつつましいアントニーナ、前半はこの三者三様の生き方が巧みに描かれ、とても鉄のカーテンで覆われた共産圏ソ連というイメージはない。前半の最後で目覚ましをかけて眠りに着くが、目覚ましで起きた後半は20年後というのもうまくできている。[DVD(字幕)] 7点(2017-07-11 14:19:07) 10. ホテル・ニューハンプシャー 家族を扱った小説の映画化というのは好きなはずだがこの映画はちょっと例外。前半はコミカルでほのぼのとした部分もあるのだけど、フラニーがレイプされたあたりから少しずつおかしくなり、後半ウィーンに移ってからはまったくおもしろくなくなった。たくさんの人が死んでいくのがあまりにもあっけない。[DVD(字幕)] 5点(2017-07-05 10:42:26) 11. スター・ウォーズ/帝国の逆襲 単純に思えた前作より物語性があっておもしろさが増した。今話題になっている新作のおかげで見直すことができた。[DVD(字幕)] 6点(2015-12-28 19:24:15) 12. 死海殺人事件 砂漠が舞台というせいもあるのかもしれないが、どうも作品に魅力がない。小説として読めば自分もポアロになったつもりで推理できそうだが、映画としては展開が重くおもしろくない。[DVD(字幕)] 4点(2015-07-06 05:56:20) 13. 地中海殺人事件 全員のアリバイがあるにもかかわらず、ちょっとしたことや矛盾点をついてひとつの推理を作りあげるのは見事。だけど推理は推理、証拠はないじゃないかと犯人から開き直られる始末、最後に出てきた証拠もちょっと偶然すぎか。最初のうちは人物関係がつかめず苦労したが、映画としてはおもしろく良かった。[映画館(字幕)] 7点(2015-06-23 15:48:46) 14. クリスタル殺人事件 クリスティの推理小説はたくさん読んだが、探偵ポアロに比べミス・マープルのシリーズはどうも印象が薄い。この映画の原作も読んだことに途中まで気づかなかったほどだけど、映画自体はまずまずおもしろい。往年の大女優エリザベス・テイラーもとうとう太ったおばさんになってしまったけど、存在感はさすが。対するキム・ノヴァクは年齢はほとんど同じなのにグラマーさは健在。そういえばロック・ハドソンとエリザベス・テイラーは「ジャイアンツ」でも共演していたんだった。[DVD(字幕)] 7点(2015-06-19 19:08:28) 15. 男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 相思相愛の男女であっても結ばれるとは限らない。寅さんとリリー、誰が見てもぴったりと思える仲なのにちょっとした食い違いですれ違う。その心理のあやがうまく描かれた映画だと思う。だがたとえ夫婦にならなくても、寅さんとリリーはしっかりした絆で結ばれている。男女間の友情というものだろうか。この映画の終盤はすがすがしく後味良い。[DVD(邦画)] 7点(2015-05-06 19:19:01) 16. グッドモーニング,ベトナム 「グーッ、モオーニング」から嵐のようにくり出されるマシンガントークは、どこがどうおもしろいのか私にはまったく理解不可能なのだが、米国人特に生と死の間で戦っている兵士にとっては息抜きになるのだろう。前半はその理解不能と品のなさでまったくおもしろくなかったが、DJ降板になったあたりから良くなってきた。他の方も書いておられるようにサッチモの歌をバックにしたベトナムの映像には考えさせられるものがある。[DVD(字幕)] 5点(2015-04-09 20:48:23) 17. ガープの世界 一言で言えば奇想天外な映画。主人公が生まれてくるいきさつが何ともはや変わっているし、死んでいくラストはまた唐突。普通に恋し結婚し子供が生まれてと常識の世界へ向かって行っていたと思ったのだが・・・。前半は結構おもしろく思えたのだが、後半は私の好みに合わなかいというか付いていけなかった。[DVD(字幕)] 6点(2015-04-02 15:25:50) 18. 櫂 作家宮尾登美子の出世作であり自伝小説の映画化。女義太夫巴吉の娘綾子が宮尾自身なのだが、大正から昭和初期にかけての男尊女卑社会が赤裸々に描かれている。どんなに酷い仕打ちに遭おうとも妻は夫に従うものとされていたことがよくわかる。[DVD(邦画)] 7点(2015-03-28 18:10:36) 19. セロ弾きのゴーシュ(1982) 子どもの頃読んだ宮沢賢治の童話に驚くほど忠実、いやそれ以上かもしれない。間宮芳生の音楽と相まってすばらしいものとなった。演奏会の曲目は原作では第六交響曲としか書いてないらしいが、やはりベートーヴェンの「田園」以外には考えられないだろう。毎晩の訪れる動物たちによってゴーシュが成長していくのもよくわかる。素朴だけどそれがやはり賢治の世界だろう。[DVD(邦画)] 7点(2015-03-23 20:42:31) 20. ガンジー インド独立の父として社会科の教科書の知識はあってもそれ以上のものはなかったマハトマ・ガンジー、その彼が歩いてきた道をつぶさに見せてくる映画。最初に見て感動し大変良い映画だと感じつつも、3時間という長さに再見を躊躇してきたが、今回はまったく気にならなかった。それどころか彼の言動のひとつひとつがベン・キングズレーの姿を借りてぐっと胸に迫ってくる。そして非暴力という武器が最大の説得力を持つことが改めて認識させられた。文句なく推薦できる映画。[DVD(字幕)] 10点(2015-03-08 11:20:11)
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