みんなのシネマレビュー |
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1. グラディエーターII 英雄を呼ぶ声 《ネタバレ》 数年前にこれを製作すると聞いたときの感想は、「無茶な企画するなあ。駄作の爆誕まちがいなし。」でした。 しかし、それほど悪くない出来だったと思います。 確かに、あまりにもご都合主義的な話の展開だったこと、コロッセオのバトルシーンからリアリティがほとんど失われてしまったこと、軽率なお母ちゃんの行動が危機を招くプロットが二番煎じだったこと、悪役と主人公両方の考えが終盤まではっきりしないため、ラストのカタルシスがちょっと物足りないこと、などのマイナス点がありました。 しかし、ほとんど不可能と思われるこの企画をまずまずの物語に仕上げた力量には素直にプラス1点です。[映画館(字幕)] 7点(2024-11-21 00:48:51)《改行有》 2. シビル・ウォー アメリカ最後の日 《ネタバレ》 もっとポリティカルな主題が中心の映画と想像していましたが、大分違いましたね。 内戦が起こった経緯や戦況、両軍の大義がほとんど説明されないので、ずーっと消化不良のままでした。 そういう情報は序盤のホテルのロビーのシーンの会話にある程度含まれていたのかもしれませんが、聞き取れず。 あくまで映画は4人のジャーナリストの体験するごく狭い範囲の事件の積み重ねだけで進むというシンプルな内容です。 戦争のシーンの恐ろしさはかなりのものだし、「どちらのアメリカ人だ」のシーンは心底ぞっとしましたし、そういうところの完成度は高いのですが、でも、現代の社会問題とか人間のモラルとかを、そこまで考えさせられるような内容の映画とは思えず。 結局この映画は最後、南軍の軍隊が○○○をも情け容赦なく射殺するというショッキングなシーンを絵にしたかっただけの映画なのでは?と思ってしまいました。 あと、銃声でびびらされるシーンが何度かあって心臓に悪いです。[映画館(字幕)] 6点(2024-10-05 20:38:40)《改行有》 3. エイリアン:ロムルス 《ネタバレ》 いやあ、完全なる確信犯的焼き直し。 ストーリー上大事なところが、全部イアン・ホルムにおんぶに抱っこなのもどうかな、と思う。 それでも、あのおぞましい初代の姿のエイリアンがわらわら現れ、その恐ろしさの表現などはまずまずの域に達していたと思うので、駄作とまでは言わなくてよいかな、なーんて、終盤までは思っていたのですが・・・ 最後のあれは何ですかありゃ。大減点です。(わたしは「4」も嫌い) もはやエイリアンシリーズも、13日の金曜日と何も変わらんな。そういう心構えで見るべし。 もはや、傾向と対策は観客の方がよほど知っている。で、愚かな出演者たちのいつもの流れの、でもちょっとだけバリエーションの異なる惨劇を眺めるだけの映画です。[映画館(字幕)] 4点(2024-09-11 00:26:39)《改行有》 4. インサイド・ヘッド2 《ネタバレ》 前作をかなり好きなので、だいぶ期待して観てしまいました。結果、期待しすぎだったか。 もともと、続編は難しいだろうなと思った作品だったので、どういう話にするのかにかなり興味があったのですが、新キャラがワラワラ出てくるだけで、その他はあまり感心するようなところはなかったです。 しかも、新しい性格たちも、そろいもそろって全くキャラが立ってないし。 前作ではとても効果的だった、様々な心理的な仕組みを表すギミック(性格の島だとか、忘却の谷底だとか、夢のスタジオとか、なぜか古いCMソングを何度も口ずさんでしまうとか)も、今回はいまひとつでした。 やっぱりビンボンは偉大なサブキャラだったよなあ・・・ ライリーの思春期が3日で終わるとかも、脚本の練りが足りないよなあ。ピクサーもついに終わっちゃったのかな? そうそう、最近のディズニーでは鼻についていたポリコレ臭がほとんどなかったのはプラス要素でした。 まあ主役たちが人間ではないのですが。[映画館(吹替)] 5点(2024-08-02 00:21:00)《改行有》 5. デッドプール&ウルヴァリン 《ネタバレ》 一度は終わらせてしまったウルヴァリンのキャラクターを復活させるだけの話で映画1本を使ってしまう荒業。 デッドプールだからこそできる話ではあるが、ストーリーはさすがにちょっと物足りないかな。 でも、ヒュー・ジャックマン=ウルヴァリンがみられるだけでちょっとうれしくはなってしまう。 とはいえ、過去の彼よりはちょっとヘタレというか、もう少しだけ無頼な奴、という設定なのね。 個人的な解釈だけれど、X-MENの1作目で、マグニートーとの決戦に向かうときに、同行を断ってしまったというような世界線のローガンなんでしょうね。 私が一番盛り上がったのは、中盤の車でのバトルでした。 オデッセイネタと犬ネタは、まあ笑えるのですが、これがまあしつこいくらい繰り返され、というか、全編この調子。 結構会話の多い映画だったと思いますが、ほとんどの会話がすぐにまぜっかえされてまともに進まないので、ローガンでなくとも「黙ってろ」とは言いたくなると思います。[映画館(字幕)] 6点(2024-07-27 20:17:17)《改行有》 6. フェラーリ 《ネタバレ》 思っていたのとだいぶ違う内容でした。 スピードとレースに憑りつかれたカリスマが、世界最高のスポーツカーメーカーを作り上げるまでの知られざる熱き奮戦記、というようなものを期待していたのですがさにあらず、結婚生活が破綻したにもかかわらず人生をリセットできない優柔不断かつわがままなオジサンのグダグダな二重生活が話の中心で、レースは添え物。 話の中で最もカッコよかったのが、ラスト近くの、破綻しそうなエンツォに現金を渡して救う、劇中ではずっと悪役然として描かれていた妻ラウラだったというのではちょっとね。 劇中で2名のドライバーが亡くなるのですが、観客はこれらの死に全く感情を揺さぶられない作りになっています。特に終盤に大事故を起こすデ・ポルターゴなどは、劇中出ずっぱりの重要人物なのに、彼が亡くなるシーンも、映像はそれなりに派手ですが、彼が死んでしまって悲しいといった感情は残念ながらわいてきませんでした。この重大な事故については、他にも犠牲となった子供の家族の事故直前の描写が唐突に挟まれたりするのですが、かといって、その後それに寄り添うようなシーンや、遺族に迫られて苦悩するエンツォのシーンなどが一切なく、だからとってつけた感が強いです。人物を描いた映画なのに「過失がなかった」で終わって良いような出来事じゃないでしょう。 ドライバーたちだけに限らず、この映画のラウラを除く脇役たちの描写はペラッペラで、誰にも感情移入できません。本作の目的が、神格化されたエンツォの真の姿を暴くことだったとしても、物足りなさは否めません。もしそうなら企画自体がダメダメで、どう見ても映画としては失敗作だと思います。 アダム・ドライバーの演じる主人公のヘタレっぷりにどうも既視感があったのですが、しばらくして思い出しました。最後の決闘裁判でのヘタレ騎士やマウリツィオ・グッチとおんなじです。カイロ・レンも同じと言えば同じか。彼は、もうちょっとまともな役が与えられれば、スーパースターになりうる存在だと思うんですけどねえ。仕事選べばよいのに。でも「65」なんかに出ているようじゃ自業自得か・・・[映画館(字幕)] 4点(2024-07-20 00:20:31)《改行有》 7. マッドマックス:フュリオサ 《ネタバレ》 期待に違わぬ面白さ。 カーアクションは行きつくところまで行きついた感じで、思いつくものなんでも詰め込んでしまえ!のサービス精神さく裂です。 名前は忘れたけど、トレーラー最後尾のハンマーぶん回し秘密兵器の発動シーンでは、あまりのすごさに大笑いしてしまいました。 一方ストーリーはちょっと物足りないかも。 前作で、フュリオサが憎々しげにイモータン・ジョーに引導を渡すシーンを思い出すと、もう少しフュリオサがイモータン・ジョーに復讐の念を抱くようなエピソードがないといけないのではないかと。 今回彼は比較的紳士的でした。 ディメンタスも、フュリオサの怒りを全て受け止める敵役としては、ちょっと小物感がありましたね。 アニャ・テイラー・ジョイは良かったですねえ。子供時代を演じた子役も、雰囲気が彼女にすごく似ていてこれも良かったです。[映画館(字幕)] 7点(2024-06-03 22:08:28)(良:1票) 《改行有》 8. オッペンハイマー 《ネタバレ》 作品賞受賞も納得の重厚なドラマでした。 いやあ、でも、だいぶストーリーには置いて行かれましたね。字幕では膨大な情報を処理しきれません。 マンハッタン計画と、赤狩りの聴聞会まではわかるのですが、R.ダウニーJr.の熱演は光るものの彼が主役の公聴会のパートのつながりがさっぱり理解できずでした。日本人でストローズって人を知っている人ってあまりいないでしょう。そもそも、このパートってそんなに必要だったかな? 原爆の被害の描写がない、ってことがこの映画が国内公開がここまで遅れた理由とのことですが、過剰反応でしょう。映画全体としてはしっかり反核、反軍拡の主張でした。オッペンハイマー自身が、最初はただのプライドや競争意識だけに駆られて始めた原爆開発が、それが実際に使われるに至って強い後悔にさいなまれていく様子がよく表現されていたと思います。背景が重低音とともにぼやけて震えだす、という演出はシンプルではあるけれど、本人の不安感をよく伝えてくれていたと思います。 アインシュタイン、ボーア、ハイゼンベルグ、ローレンス、ベーテなどの巨人たちがどんどん出てくるし、ほんのちょい役だけどフェルミやゲーデルまで顔を出すところは、昔このあたりを学んだことのある自分にはちょっとうれしい感じはありました。[映画館(字幕)] 8点(2024-03-30 17:56:13)(良:2票) 《改行有》 9. 君たちはどう生きるか(2023) 《ネタバレ》 世間での評判はあまりよくなかったのと、なんだか説教臭いタイトルが気になって、ロードショー時は敬遠したのですが、なんとアカデミー賞獲ったということで、観てみました。いやあ、権威に弱いなあ。 難解だとかわけわからんだとかの評価が多いのも知っていたので、ストーリーはあまり真剣に追わないようにして、何があっても受け入れるという姿勢で、また、タイトルも英題である「少年とサギ」だと思い込むようにして鑑賞しました。 そうすれば、比較的素直なストーリーのファンタジーとして観れないこともないです。でも、面白かったか?感動したか?と振り返ると、あまりそうでもないような。 イマジネーションの爆発、という点においても、私個人としては千と千尋やハウルの方が上だった気がするんですよねえ。[映画館(邦画)] 4点(2024-03-24 17:17:01)《改行有》 10. DUNE デューン/砂の惑星 PART2 《ネタバレ》 こういうお話ってのは知っていたけれど、まあ原作のあらすじそのままで。もはやSFである必要なし、っていうか、フレメンの表現を中東諸国の遊牧民と被らせすぎで、異世界の話を見ている気にすらならず。 それにしても、ここまでイスラムの聖戦を礼賛するような映画作っちゃって大丈夫なのか? ポールの妹がお母さんのおなかの中にいるたった10か月の間(しかもおなかがおっきくすらならない)に、公爵暗殺から復讐完了ってのも、ちょっと話の壮大感には欠けるわな。[映画館(字幕)] 3点(2024-03-20 15:02:03)《改行有》 11. 哀れなるものたち 《ネタバレ》 現代によみがえったフランケンシュタインの物語。いや、「フランケンシュタインの花嫁」の、もしも花嫁が生きていたら、の世界線の続編ですね。フランケンシュタイン博士とモンスターは同一人物で。 赤ん坊の無垢な脳みそが成人女性の体に入ることで、世界と人間の本質について、文字通り全身で猛スピードで学習していく。そういうテーマだから、人類最古の商売などともいわれるあれについても、逃げずに真正面から描写している。だいぶ衝撃的な展開の続く話ではありましたが、主人公ベラは最終的にはなんだかかなり普通の女性に育った感じで、ラストはそこまでえぐいものではありませんでした。中盤でショックを受けた人間社会の残酷性については、彼女はどう消化したの?って感じ。そこは結局我々一般人と同じように、知っているけれど知らないふりをするしかない、っていう風に自分を納得させているのですかね。 エマ・ストーンは大熱演で、彼女しかこんな役は演じられないだろうな、と思う反面、まだ幼児段階のベラにもちょっと貫禄がありすぎて発する雰囲気が恐ろしく、そんな彼女に周りの人が無条件にひきつけられていくのが不自然に感じられてしまいました。これは単に個人の感覚なのですが・・・ あと、音楽は大変印象的でしたね。[映画館(字幕)] 7点(2024-02-11 19:21:23)《改行有》 12. ゴールデンカムイ 《ネタバレ》 原作のイメージを丁寧に再現していて、大変楽しめました。 それでいて、馬ぞりでの逃亡シーンなど、映画ならではの見せ場もしっかりあって好感度高です。 心配なのは、皆さんがすでに述べられている通りで、(ラストまで作るとして)いったい何作作るつもりなのかというところだけですね。 ある程度話を省略してでもよいから、多くても4作くらいにまとめてほしいところですが、これから続々と魅力あるキャラクターが出てきてしまうんですよねえ・・・脚本家の腕の見せ所でしょうね。[映画館(邦画)] 7点(2024-02-03 20:20:07)《改行有》 13. ゴジラ-1.0 《ネタバレ》 少しオリジナルゴジラに回帰し、シン・ゴジラではほとんど描かれなかった、怪獣に蹂躙される一般の人たちにスポットを当てた本作。(とはいえ、ほとんど主人公周りだけしか描かれませんが) 「この題材はどう頑張ったって多少派手なディザスタームービーにしかならないよな」という鑑賞前の先入観を大きく覆してくれました。 多少のあざとさと、俳優陣のオーバーアクトがあったような気もしますが、それでもまあ、めちゃめちゃ泣かされました。ゴジラ映画でこんなに泣けるとは! 大規模に海外公開されるようですが、ぜひ海外の人にも受け入れてほしいですね。 次は、ゴジラvsものでも傑作をものにしてもらいたいです。[映画館(邦画)] 9点(2023-11-05 17:32:52)《改行有》 14. ザ・クリエイター/創造者 《ネタバレ》 よくある異文化共感もの(ダンスウィズウルブス・ラストサムライ・アバターetc.)でした。 SFかといわれると、まあハードSFでは全くなく、スターウォーズと同レベルのSF度というところでしょうか。 どうも、A.I.とロボティクスをごっちゃにしている感じで、それこそブレードランナーの問題提起にも及んでいない有様です。 この映画に出てくるA.I.はもはや人間と同化しすぎていて、やることなすこと人間そのまま(なにせA.I.が寝込みを襲われてスイッチ切られちゃうくらいですから)なので、主題がボケボケになってるんですよね。 監督の映画マニアっぷりがさく裂していて過去作のオマージュがてんこ盛りで、あまりにもそれが目立つから、「これは、どの映画のどのシーンからの引用だったかな?」って感じで思い出すことに集中力の半分くらい持っていかれてしまって、せっかく盛り上げようとしているストーリーに没頭できませんでした。 でも、映像にふんだんにお金をかけて、サービス精神満点でエンターテイメントを提供しようという監督の姿勢は十分伝わりましたし、嫌いじゃありません。[映画館(字幕)] 6点(2023-11-02 00:35:57)(良:1票) 《改行有》 15. ドミノ(2023) 《ネタバレ》 もっとなんかこう、斬新なもの、あるいは驚くべき世界観などを見せてくれるものかと期待していたんですが・・・ 謎に満ちた感じの冒頭の銀行襲撃のシーンはまずまずで期待させてくれます。しかしその肝心の謎は大したものではなく(というか、私は後で知ったのですが、実はタイトルで壮大にネタバレしているし)、話が進むにつれて少しずつ明かされていくのですが、そこで驚き・衝撃・感動を与えてくれることはなく、ひたすらガッカリ感が増していくという、残念な出来でした。 おまけに全く余計なエピローグが加わり、さらに2点は減点です。もう矛盾だらけ。 これは邦題タイトルを本題とはほとんど関係ない「ドミノ」にしておいてよかったですね。原題をそのまま翻訳したら、観客動員は悲惨なことになったことでしょう。 結果的に10代の少女が××を犯す話だし、途中では人の頭を銃撃したりとか結構惨いシーンがあるのだけど、よくこれでG指定だな・・・[映画館(字幕)] 3点(2023-11-01 00:34:51)《改行有》 16. グランツーリスモ 《ネタバレ》 これは思った以上の良作でした。 若者の成長と挫折そして再生という基本プロットに、師弟の絆、友情、父との確執と和解までもを盛り込んだ、コッテコテといっていい内容です。 当方、ヤン・マーデンボローなるレーサーも、GTアカデミーなるプロジェクトも全く知見なく、ゆえに途中で起こる大事件や、最後のレースの結末もまるで知らない状態だったので、それも良かったのでしょう。だいぶ物語に夢中になりました。 こんな、それこそ映画みたいな劇的な人生を送った人がいるんだな~~と感心感動してついつい鑑賞後にネット検索してしまいましたが・・・ふーむ、かなり脚色はされているんですね。 脚色の事実が、創作物としての映画の完成度を落とすわけではありませんが、モヤモヤしてしまったのは事実。[映画館(字幕)] 7点(2023-09-23 00:27:24)《改行有》 17. マイ・エレメント 《ネタバレ》 人種や文化の違いを、兎や狐といった種の違いで表したズートピアに対し、火や水といったエレメントで表現した本作だが、そういう意味で新鮮さはなし。物語も、コメディタッチではあるがミステリーでもあった某作に対して、こちらは特にひねりのないラブストーリー&自己成長物語であって、意外性もやや欠けている。 火の世界に迫る水害の脅威も、何らかの陰謀や事件が背後にあったわけではなく、単なるインフラの劣化が原因だったと理解したのですが、もしかして何か見落としたかな?? ディズニーピクサーではお約束の、サブキャラクターの活躍も、今作では空気と土がその役割を与えられるべきであったのだが、インパクトが足りなかったかなあ。 あらゆる面で標準的な仕上がりだったと思います。 ちなみに、久しぶりに見た気がする本編前のショートムービーも、カール爺さんのその後が、ごくごくふつーに描かれていて、こちらもそれほどの驚きや感動がなかったような。それにしても、なぜ今更カール爺さん?![映画館(吹替)] 5点(2023-08-24 00:23:58)《改行有》 18. ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE 《ネタバレ》 いつものコメントになっちゃいますが、毎度毎度こちらが期待する以上のアクションとドラマを畳みかけてくるこのシリーズには脱帽です。今回も、十二分に堪能しました。 なのに今回は満点じゃないのかって? 理由は詰まんないことですが、イルサの退場にショックを受けたことと、やっぱり前後編なので、大きな謎が次回作に持ち越されてしまい、終わったときのいつもの爽快感がないことですね。 でも、決して尻切れトンボという感じではなく、今作単体でも、十分見ごたえあるものでした。 もう一個だけ詰まんない文句を。冒頭の潜水艦内部の会話は、このシリーズであるならやっぱりロシア語であるべきだと思いましたね。 てっきり前後編2本撮りしているのかと思ったら、先日のニュースで、俳優組合ストライキによって撮影延期だとのこと。 頼むから、早めに再開してよ~と願っています。[映画館(字幕)] 9点(2023-07-23 17:42:01)《改行有》 19. インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 《ネタバレ》 イントロで繰り広げられる若きハリソンの活躍は、オールドファンにはうれしいプレゼント。でも、この技術があれば俳優が歳をとっても亡くなってもいくらでも続編作れちゃうよな、と空恐ろしくもあり・・・とはいえ、声は現在のハリソンなので、それが強烈な違和感。 このシリーズに、合理的なストーリーや、リアリティのあるアクションを求めるのは間違いってもんですが、それでもついつい粗さに目が行ってしまう。まあ、この映画は、60~70年代生まれの人へのプレゼント以外の何物でもないです。どんだけ歳をとっても、スクリーンにインディがいるだけで衝動的に駆け付けてしまうわけで。ロッキーと一緒。 映画の出来は正直5~6点くらいなもんでしょうが、前作よりは面白かったし、どうしても思い入れがあるので少し甘めにさせてください。レイダースを中学生時代に観られた自分は、とても幸せな世代なのでしょう。[映画館(字幕)] 7点(2023-07-08 17:39:36)《改行有》 20. ザ・フラッシュ 《ネタバレ》 ちょっと前からネット上では史上最高のアメコミ映画、なる宣伝文句が踊っており、つられてだいぶ期待値を上げてしまいました。が、まあ、ステマといっていいですね。結局見どころらしきものは、マイケル・キートンのバットマンを初めに、○○のスーパーマンやら、ラストの××のカメオ出演やら、オールドファンにこびたようなシーンだけの印象でした。フラッシュ自体、ほとんど主役としての活躍の場を与えられませんし・・・ 大体、主人公が過去を改変しようとして大変なことになるっていう基本プロットは、No Way Homeのパクリだし、しかも本作では最終的にそれはなかったことになっちゃうし。 ゾッドを出してしまったところで、マン・オブ・スティールでも課題だった、最強不死身男をどう倒すのか?という命題の解決方法に興味を持っていたのですが、こんな落ちかよ、とガッカリ・・・ CGもやりすぎ。直近のゴジラ映画のところでも書きましたが、もはやこれはアクション映画とは言えず、アニメーションですな。そりゃ、キートンにガチのアクションの撮影なんてもうできないでしょうけど。うーん、インディの最新作も心配になってきた。 ところで、本作でさえ救われなかったブランドン・ラウスと、エリック・ストルツは大いに文句を言っていいと思います。[映画館(字幕)] 5点(2023-06-17 17:37:20)(良:1票) 《改行有》
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