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【製作年 : 1970年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 県警対組織暴力 《ネタバレ》 菅原文太に哀悼の意を表して『仁義なき戦い』…とほぼ同じスタッフで制作されたという本作を観賞。当時ヤクザ映画を量産して世間のバッシングを受けていた東映が初めて「警察側の視点」を持ち込んだ転機作らしく、文太兄ィ演じる悪徳警官とヤクザの若頭(松方弘樹)との友情と若きエリート警部補(梅宮辰夫)との対立が描かれる。物語の舞台は架空の地方都市という設定ではあるものの脚本自体は取材過程で明らかになった実話を元に書かれており、そこからは政・官・財とヤクザが結託して癒着や談合によって形作ってきたこの国の柵(利権構造)が垣間見えてくる。さてここで現実に立ち返ってみると折しも先般成立したテロ資金関連法案は指定暴力団等にも波及すると言われており、現政権は国際世論からの外圧を背景にいよいよ「裏社会」の切り崩しに取り掛かっているとみてまず間違いないだろう。しかし戦後長きに渡って日本社会の受け皿としてこの国の暗部を引き受けてきた彼等がそう簡単に引き下がるだろうか?またある種の必要悪として許容されてきた彼等が存在しなくなった日本社会は今後どのように変容していくのだろうか?この映画の劇中終盤では追い詰められたヤクザ達が人質を盾に立て籠り汚職に手を染めた連中を暴露しようと試みるが、もしかしたら本作におけるそのクライマックスが現実のものとなる時がすぐそこまで来ているのかもしれませんなぁ…。[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-01-12 04:53:33) 2. 戦国自衛隊 《ネタバレ》 言わずと知れた伝説のトンデモ映画。ある程度は分かってたつもりだが、予想以上におかしなシーンが多い…というか全編通してツッコミ所しかない。とにかく兵隊のくせに勝手な行動を取る奴が多すぎる。勝手に「天下を獲る」とか言い出すサニー千葉。勝手に投げナイフで同僚を仕留める渡瀬恒彦。勝手に駆け落ち相手に会いに行くスターにしきの。勝手に農民と戯れるムッシュかまやつ。これは一体どういう事なのかと思いながらWikipediaを見ていたら、制作発表時に角川春樹が言い放ったという衝撃の発言を発見。「映画『アメリカン・グラフィティ』の日本版を目指す」!?もしかしてこのフリーダムさはアメグラを意識したものだったのか!?「戦国時代」と「自衛隊」と「アメグラ」の邂逅、恐らく思いついたとしても誰もやらないであろう事を大金かけて実現させてしまった男たちに乾杯。[CS・衛星(邦画)] 5点(2013-10-27 18:53:59)(笑:1票) 3. ウォリアーズ(1979) ストリートギャング対抗ニューヨーク縦断おにごっこ&かくれんぼ。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-07-20 20:52:54) 4. 曼陀羅(1971) 《ネタバレ》 カルト化したユートピア社会主義・原始共産主義的コミューンに関わった2組の男女の思想的葛藤とその行く末を描いた映画。CSチャンネルで予告を見て面白そうだったので観賞。予告編の印象からして70年代和風ドラッグムービーかと思いきや、意外と真面目な内容の作品だったので良い意味で裏切られた気分。繰り返し出てくる奇矯な演出やエロシーンは割と観てて飽きないが、映画として面白いかと問われれば「微妙」と答えざるを得ない。良くも悪くもユートピア思想が幻想である事を再確認するための一本。ただし、この映画の公開後しばらくしてカンボジアでポル・ポト政権が誕生したのはまさに皮肉としか言いようがない。[CS・衛星(邦画)] 6点(2013-05-11 17:28:17) 5. 愛のメモリー デ・パルマ先生の1976年作品。そんなに長い映画じゃないのに、諸々の既視感に悩まされて集中して観る事が出来なかった一本。私の様な思いをしたくない人は、『めまい』(アルフレッド・ヒッチコック/1958年)→本作→『オールド・ボーイ』(パク・チャヌク/2003年)の順番で観る事をお勧めします。[CS・衛星(字幕)] 6点(2013-01-07 00:11:51) 6. 特別な一日 《ネタバレ》 ヒトラーのイタリア訪問の式典の日、子育てに追われ生活に疲れたファシスト党の主婦と、ゲイである事を理由に局を追われたラジオアナウンサーとの交流を描いた話。閑散とした団地で式典の実況が流れる中、静かに繰り広げられる2人の応酬は、不思議と緩やかなのに張り詰めている。個人的にファシズムvs自由恋愛(不倫)みたいな構図は大嫌いなのだが、単に下世話なメロドラマとして終わらせない語り口にはかなり好感が持てた。それどころか扇情的なBGMや戦闘・演説シーンなど一切無しで、反戦・反ファシズムを描き切った見事な映画。脱帽です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-12-27 16:47:37)
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