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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  レ・ミゼラブル(2012) 《ネタバレ》 踊らないミュージカル 普通のセリフがない すべてのセリフが歌 フランス革命前夜 革命に参加する学生 コゼットの恋愛 悪人たちの思惑 シャベールの追跡 これらすべての人の思惑が一曲の歌に集約していくシーンは圧巻につきる コゼットの里親夫婦の娘エポニーヌが予想に反していじらしい 傑作としか言う言葉が見つからない 途中何度も泣きかけたがラストは号泣だった 哀しいから泣いてるのじゃなくて、感動すると涙が出るんだという自分に驚いた希有なエンディング 何んだか凄いものを見た気がした[ブルーレイ(字幕)] 10点(2014-01-08 02:04:21)

2.  アメイジング・スパイダーマン2 《ネタバレ》 前作で物足らなかった部分がすべて解消 これは1と2を同時に見るのがいいんじゃなかろうか ヒーロー映画特有のスパイダーマンバンジャイ!的な楽しさに溢れている これを見ると前作はプロローグのようなものか ギャグあり、泣かせあり、子供ありで王道な展開 子供のいじめにまで出しゃばるヒーローは近年に無い王道ぶりだがいささかウザイ サム・ライミ版の陰々滅々なスパイダーマンとは一線を画す 残念ながらエンディングでヒロインを失うが、途中からいくらでも想像が付くのでスパイダーマン復活で終わらせる爽快感の為の布石である事がわかる まぁ自分がブロンドのハデ顔ヒロインに魅力を感じないせいでもあるかも クライマックスのアクションシーンはよく出来てるが冒頭の市街戦のようにVFXを織り交ぜたカーチェイスのような面白さはなかった やはり最初から最後までCGで描かれるとアニメーションと何も変わらないな しかしこのてらいの無い王道ヒーロー映画ぶりが気恥ずかしい人達も多いんじゃなかろうか  しかし言ってみればサム・ライミ版のスパイダーマンがヒーロー映画としては特殊だったので、本来のヒーロー映画ってこうなんだよって所に立ち返ったということか[ブルーレイ(字幕)] 9点(2014-09-18 14:03:44)

3.  そして父になる 《ネタバレ》 子供を取り違えた場合に起こるであろう親子の機微がすべて起こる 父親が自分に似ていない子供に対する不信 母親が愛する子供を本当の両親に返さなければならないための心身症を伴うストレス 交換された後に子供が感じる、親に捨てられてしまったんじゃないかという元の親への不信感 新しい親を心から愛せない子供 返してしまった子供を忘れてしまうんじゃないかと思う親の恐怖 話は福山雅治演じる野々宮家を中心に進む 取り違えられたもう一つの家族、斎木家の方の家族の思いはほとんど描かれない テーマが薄まってしまわないためにはしかたがなかったのかもしれないが、ちょっと寂しい 斎木家にも長男を渡さなければならなかった葛藤があったはずだ 劇中ではくせがある斎木家のリリーフランキーが、むしろエリートの野々宮よりもいい父親、いい家族であるという描かれ方だが、自分には野々宮も仕事中心で家庭を見ている時間がないまでも、良い父親としてある程度努力しているように見えた ピアノを一緒に引いたりゲームしたり子供の誕生日を祝ったり、父親としては一般的であると言う所をちゃんと描くのは是枝監督はたいしたものだと思った 普通ならもっとわかりやすく福山雅治を鼻持ちならない嫌な奴に描いただろう その場合はわかりやすいが、日々の家族のリアル感は失われる 私には子供の取り違えが発覚する前から、野々宮は充分いい父親に見えた 対して野々宮の妻の方がむしろ問題がある様に思えた 野々宮の不注意な一言を後々までトラウマとなっているような妻の言い方はむしろ怒りを憶えた 子供を交換する直前に息子が固辞した一眼レフから息子が撮った父親の姿が出て来た時はおもわず涙が出た ふた家族がそろった河原のキャンプで、新しい両親が息子の事を好きだと言うと、息子が「パパよりも?」と聞いてきて、ちょっと間があって「そうだ」と答える おもわず息を飲んだ 息子・慶多にとっては衝撃だっただろう しかし子供のためを思う野々宮の気持ちを思うと、それはそれで人間としては立派であると思ったが、父親としてはどうかなと思わざるを得なかった その帳尻を最後の最後に自分で償うエンディングは、父親としてエリートのプライドを捨てた野々宮の見事な「そして父になる」にふさわしいラストシーンだと思った 傑作だと思う[ブルーレイ(邦画)] 9点(2014-05-10 13:43:50)

4.  おおかみこどもの雨と雪 《ネタバレ》 前半、子供達が小学校に通うようになるまでは抜群にいい 「狼とクソガキ」のキメラと言う感じは見ていて心地が良かった 反面、子供達が別々の方向に巣立つ後半は予定された展開で少し退屈 周囲の優しい人たちのキャラクターがもっと見たかった しかし全体的には傑作である よくよく考えてみると、花と雪には距離がある気がする この映画のモノローグの段階ではすでに雪は一人暮らしをしているようだが、雨に気をとられ過ぎた故の中学生での雪の親離れなのか そう思うと雨が溺れたシーン(雪はほっておかれてる)とか、雪をほっといて雨を探して山に入るシーンとかは合点がいく 見直すと花の子育てはあぶなっかしい所が多く、皆が言うように理想の母親では決してない むしろ病んでいる?と思わせるシーンも随所に有った そう考えると最も不可解な父親が死ぬシーンは、花が都合がいいように子供の頃の雪に話して聞かせたのではないだろうか(映画自体が雪のモノローグであるが故に父の死は母親から聞いた話なはずだ) しかし最近の映画のエンドロールは何故黒バックにスチール写真なのだろうか?エンドクレジットはよくわかるが、全面スチールにすれば結構泣けたラストのはずだったのに残念[ブルーレイ(邦画)] 9点(2013-12-16 15:31:47)

5.  闇金ウシジマくん Part2 《ネタバレ》 前作より格段に良くなっている 前作のダメダメな客側キャストを一新して、芸達者の新人ばかりを集めたキャスティングは見応えがある チャチな暴走族とウシジマくんとの絡みを主軸に、ホストの成り上がりストーリーと、キチガイスートーカーとの絡みをうまいシナリオで同時進行させる 前作のシンプルなストーリーよりも格段に複雑で巧い展開だ 相変わらず金の取り立ても、相手の立場等も関係なく容赦ない 人情やら教訓やらのかけらも無い展開はある意味カタルシスがある どんな理由があれ、闇金から金を借りる事自体に全く救いがないのはリアル 相変わらずさほどウシジマくんは活躍しないが、キャラの立ち方はハンパじゃないのでいいんじゃなかろうか ウシジマくんは常にそそり立つ壁である 絶対であって揺るがない存在としてそこにあれば良いというスタンスだ ライバルの金貸し犀原茜も、キャラが立ちすぎていて、すでにギャグだ 総じてウシジマくん側のマンガぽいノンリアルなキャストと、ヒロインを含め不幸な客側のキャストは非常にリアルで、うまく混ざらない感じがかなりの違和感だ 各エピソードがラストに向けてあっという間に集束するが、残念ながらほぼセリフで解説されていて分り易いが説明的すぎる ホストの神咲があっという間に改心して、普通の職に転職しているのも唐突すぎて、端折った感が強過ぎ エンディングもちっちゃいギャグで終わってしまってちょっとがっかりした 話を無難に終わらせようとしてつまらなくなった気がする エンディング近くまではかなり良かったので残念だ 相変わらず、大久保とか、バカリズムとかのお笑いキャスティングは不要 くだらない芝居で一気にテンションが下がるので止めてもらいたい [ブルーレイ(邦画)] 8点(2016-05-16 00:01:26)

6.  そこのみにて光輝く 《ネタバレ》 地方の貧困と、弱者同士の儚いラブストーリー 冒頭から、どう見てもクズの主人公綾野剛の、どうしようもないその日暮らし振りが、同じくクズとしかいいようがない大城拓児と出会って、なんとなく仲良くなるあたりはかなりリアルだ 汚くてバカで育ちが悪いが良い奴、って言う感じが、ひしひしと伝わって来るのはそれなりに巧い作りだと思った 大城家の家は凄まじく貧乏だが、地方都市の海沿いのバラックにはこんな人達が住んでるかも、と思わせる容赦ない演出 主人公がその凄まじい家に、ためらいながら入る一歩目を運命的に見せているカメラワークは秀逸 しかし中盤で綾野剛がクズではなくて、山で発破を使う仕事をしていたが、部下を失って街に降りて来て悔恨の日々を送っている人物だと言う事がわかると気持ちがさっと冷めた どうしようもないクズがほんのちょっとでも前に進む話じゃ無くて、「元々はクズじゃなかった」&ありがちな「心にキズを負って立ち直れないでいる人」だったのだ これはちょっとがっかりした 個人的な期待が裏切られたせいか、主人公が山で部下を失ったシーンを、最初に見せても良かったんじゃなかろうかと思った ヒロインが週三回の工場のアルバイトをしながらも、体を売って家族を支えても、尚この究極の貧困という状況がいまいちピンとこない 寝たきりの父親の世話だけじゃなく、性欲の処理までもする貧困からくる残酷がテンコ盛りすぎる理由がわからない この話に感情移入するためにも、この状況になったはっきりした理由が欲しい なので、むしろヒロインはもっとクズの方がリアルだ ラストで主人公が拓児をアパートの廊下で抱きしめるシーンは泣ける この拓児役の菅田将暉の熱演が光る この人を憶えておこうと思った エンディングもほんのちょとだけ救いが有るとおもわせる展開 朝の美しい光の中で、この二人にとっては今がどん底で、この先には今よりはマシな未来が待っていると思わせるラストシーンに心が震えた[ブルーレイ(邦画)] 8点(2016-05-10 12:36:54)

7.  渇き。(2014) 《ネタバレ》 陰鬱で救い難い主人公の原作をさらに最悪なキャラクターに変身させた中島哲也の手腕はさすがだ 原作のイメージを残しながら、後半は大幅なアレンジを加えたにもかかわらず、陰惨なイメージを色濃く残す 原作をさほど面白いと思わなかったせいか、出来としては原作を凌駕していると思った 中島哲也のスタイリッシュな映像はむしろ編集の技に特化されていて、特別に変わったカメラワークとかは無いにもかかわらず、出来上がりはいかにも中島哲也なのは凄い とにかく主人公のクズ振りは特筆もの 冒頭から狂い回って、見ている人間に徹底的にストレスを与える 場合によっては見ていられないぐらいのストレスを感じて、見るのを止める人もいるのではなかろうか 以外に世間の評価が低いのはこの圧倒的なストレスのせいだと思われる かなりゲンナリさせられること請け合いだ 女はとにかくレ○プされるし、カワイイにーちゃんもやっぱりレ○プ(笑) パートナーと一緒に見ると言葉を失う事請け合いだろう デートムービーには最悪 これを見る時は一人で見た方がちゃんと見ていられると思う ヒロインの加奈子も巧いキャスティングだと思うが、最悪刑事浅井の妻夫木聡の使い方とか、「ボク」の清水尋也などもナイスキャスティング 話は原作を読んでないと掴みきれない部分も多い 冒頭、不良グループのミニバンがヤクザの車に襲われるシーンは原作未読だとなんのこっちゃ?だろう こちらが想像しなければ理解出来ないヤクザと不良グループの関係とか、描かれていない警察の隠蔽構造とかがあるが、自分的には問題無いと感じた しかし原作では、主人公が娘の加奈子を中学時代に犯したサイテーな奴だったが、映画では首を絞めただけになってるのは不可解だ なぜ最低最悪な奴に描かなかったのだろうか? しかし劇中の古いグロリアがどんだけ頑丈なんだって思ったが、持ち主の主人公の方がもっと頑丈だってことに気付いた(笑)[ブルーレイ(邦画)] 8点(2016-05-10 12:31:07)

8.  赤×ピンク 《ネタバレ》 冒頭からガールズブラッドのメンバー紹介がテンポよく抜群の出来 ガールズブラッドのメンバーのストロングスタイルが色々なのも素晴らしい しかし以降だるい所もあり127分のロングバージョンは長過ぎる感じ 基本女性同士の同性愛を描いた物でそれ自体はなかなか珍しく非常に良いが、所々男性サービス部分が過剰でそこが逆にノイズになって楽しめない 女の子達のイメージビデオの部分をすっぱりカットして長々と有るエロ部分もすっぱりカットしてもいいんじゃなかろうか せっかくガールズブラッドのメンバー達が非常に個性的なのに、結局ヒロイン4人の話になっているのはかなり不満だ メインキャスト4人の過去の描写が通り一遍で、もうすこしちゃんと描くと映画に深みが出たのに 格闘部分も冒頭のキレの良さが後半無くなった しかし完全にヒロイン達の女性目線で話が進んで行くのはなかなかいい ラストの演出も直球ど真ん中でカタルシスがあって良い もともとハードルを上げて見るタイプの映画ではないので、最初から十分ハードルを下げて見れば「マジすか学園」のようなガールズドラマの傑作ではある[ブルーレイ(邦画)] 8点(2015-07-05 13:45:30)

9.  WOOD JOB! ~神去なあなあ日常~ 《ネタバレ》 都会っ子が田舎の林業訓練校に入る所から話が始まる 特殊な訓練校の授業内容も興味深いし、さらにそこから林業のディテールや田舎の生活、綺麗な学校の先生との恋愛やら、プリミティブな森の祭りまで盛りだくさんだ サービス過剰な展開でその分一番大事な林業の面白さ、素晴らしさ等がちょっと薄いと思った 100年先の森で木を切る人の事を考えて森を作って行く、林業と言う仕事の深さはわかったが、もっと森の生活自体が素晴らしい表現が見たかった しかし伊藤英明のハマり具合は素晴らしく、チャラかった主人公が森でそれなりの男前に成長していく様は面白い 田舎の生活が不便で徹底的にやられる表現とか、田舎の人達との交流がそれなりに排他的で、だからといって都会に帰る前提の青年にとって、皆と仲良くする事がさほど大事な事でもないというスタンスが、微妙な感じなのもリアルで良い 山で働く男達も本物のようなリアルさがある 出て来る女達が普段は綺麗な女優様達だが、今回は誰も彼もスッピンの大ブスでリアルと言えばリアルだが、そこが熱演に繋がってるかといえばちょっと違う気がする 見慣れないなとは思うがだから何なのって思った しかしグダグダな少年の成長物語としては近年に無く王道 エンディングでヒロインが「愛羅武勇(アイラブユー)てぬぐい」を振って見送るところとか、てらいの無さが気恥ずかしいぐらい 都会に帰った主人公が木の香りを嗅いで森に戻ると言う、最後まで王道に徹していてわかりやすさが鉄板だ[ブルーレイ(邦画)] 8点(2015-07-05 13:35:32)

10.  ロスト・ボディ(2012) 《ネタバレ》 時々「REC」などスマッシュヒットを飛ばすスペイン映画 とりあえず拾い物である 殺されるオバさんがほんとにイライラさせるイヤなババァで、対する警察も最初っから主人公を目の敵にする偏った捜査でこれもイライラさせる この辺はウマイ パッケージビジュアルはその嫌みなババァがヒロインのごとくばっちり決めた写真なのにはかなりの違和感がある お話は意外な展開でもあるし、それほど意外でもない展開 どっちだよ(笑) 展開は予想出来ないが、途中途中で警察関係者でなければ成し得ない迷彩がチラホラ現れる 「これは犯人をはめる警察の罠でしょっ」て思わざるを得ない展開が頻繁に出ると、有る程度犯人の予想がついてしまうのはちょっと頂けない 警察署内で犯人に脅迫状とか、モルグの死体の中に携帯電話とか、死体のタグを替えたり戻したりとか警察関係者でなければやりようが無いし、警察関係者の中で唯一のキャラは警部のハイメのみって言うのは余りにも直球で、逆に「いくらなんでもそんなわかり安くはないよな」って思わせるのが既に迷彩だったのか ラストはそれまでの現象が犯人の幻想であるオチになるのかと思いきや「やっぱり犯人はこいつかー」みたいな展開は少し意外でもあり「やっぱりなー」でもあった さらに事件のキーになる女が実は犯人の「むにゃむにゃ」だったのは面白い 思い返せば途中にも色々伏線が仕込まれていて、もう一度見直せば面白いかもしれないな しかし今すぐ見直す程でも無いか これを本当にやったら犯人のポケットから8時間前に毒薬が出て来てるし完璧に完全犯罪だな オチがドンデン返しとまではいかないのがちょっと中途半端な印象だ[ブルーレイ(字幕)] 8点(2015-07-02 17:01:25)

11.  超高速!参勤交代 《ネタバレ》 うまいシナリオ 笑える、泣ける、ドキドキする、忍者活劇あり、水戸黄門のような身分詐称あり、ラストにはお約束の勧善懲悪の予定調和が待っている 女郎が殿様の側室になるシンデレラストーリーでもある 強い家臣達がごろごろいるのに、いざとなるまで、ただのでくの坊にしか見えない演出 ラストにドカンと爆発するタメにタメた殺陣の持って行き方もうまい 欲を言えば殺陣のスピード感が乏しくてやった!っていうカタルシスに欠けるか しかし魅せる要素をおもちゃ箱の様に詰め込んだストーリーがつまらないはずは無く、老若男女誰でも楽しめる優等生の演出は手堅い 無難な面白さが逆に良く出来たテレビドラマの様で、映画としてのインパクト不足を感じた お腹いっぱいになったがすぐにまたお腹が空く感じの映画[ブルーレイ(邦画)] 8点(2015-02-05 02:10:58)(良:2票)

12.  チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像 《ネタバレ》 原作とまったく違う シリーズすべての原作小説を読んだがこのケルベロスが小説シリーズ中一番つまらなかった話だった しかし映画は原作と同じ所を探す方が難しいぐらい改正されていて、お話としては数倍面白くなっている 原作は超高性能MRI 「リヴァイアサン」納入までのドタバタを戦車のエピソードを中心にグタグタ描く小説となっている 冒頭、小説ではもっとも盛り上がった戦車のシーンで始まりグタグタ部分をすべて割愛して原作にはまったく無かった密室殺人で始まる 全体的には割愛されたエピソードの「リヴァイアサン」が神懸かった所とか栗山千明演じる桜宮すみれの存在とかが説明されてないのでピンとこない部分がある なので「螺鈿迷宮」やら「ブラックペアン1988」は読んでおいた方がいいだろう ヒロインの別宮葉子は原作小説では「極北クレイマー」の医療ジャーナリスト西園寺さやかがモデルなのはあきらかなので、なぜ西園寺さやかというキャラクターにしなかったのだろうか まぁ、小説を読んだ読者なら西園寺さやかが出てきただけで悪党だということがバレてしまうということだろうな しかし小説では味方である別宮葉子が「あれ」では可哀想だ 原作では殆ど出てこないジェネラル・ルージュの速水先生チームが活躍したり、バチスタシリーズの最後を飾るにふさわしい映画版シリーズすべてのエッセンスを詰め込んで、なおかつ破綻も無くうまいシナリオになっている 原作小説を読んで期待していなかったので以外に面白くて驚いた一作[ブルーレイ(邦画)] 8点(2014-12-01 14:29:54)

13.  オープン・グレイヴ-感染- 《ネタバレ》 冒頭から無数の遺体の中で目覚める主人公 ガキガキに固まった身体 足下のマグナム 抜け落ちた記憶 同じような記憶が無い人達 ポケットの鍵 謎のおしの中国人 なによりもカレンダーの18日 フェンスにも同じ様に18という数字が大書されている ポケットの中の車の鍵から後に隠された車が見つかったり、何故か隔離された女や見せしめにされた遺体など、謎が謎を呼ぶ前半はなかなか面白い 充分な食料やら大量な武器が見つかったり開かないドアなどRPGのような展開はこれは傑作かもという期待を抱かせた しかし残念ながら以降は謎を解明して行くという展開にはならずいく分ダラダラした進行から一気に解明される展開は期待した分がっかりした なによりもこのタイトルは完全にアウト ネタバレじゃん 結局見せしめにした死体などはゾンビ化した人間達を近づけ無い為に自分たちがやったという解釈だろうが、今ひとつ解明篇のパートがないのでカタルシスに欠ける 最後に殺される子供の扱いとかも悲惨なわりにまったく印象的じゃなくて勿体ない 18日の謎とかも結局普通だったが、オープニングに戻るループするラストや、それまでまったく無かったVFXで終末世界を描くエンディングはお約束通りだがなかなかいい 主演のシャールト・コプリーは出演作はあらかた見たが個性的で非常にいい俳優だ この映画、謎を一つずつ解明してくれて徐々に真相に迫っていく展開にしたら傑作になったと思う[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-11-11 15:52:27)

14.  白ゆき姫殺人事件 《ネタバレ》 とにかく井上真央の百面相爆発の映画 こんなにうまい女優だったっけ 実は主演作は「綱引いちゃった!」しか見た事がなくて、こんなに色々な顔が出来る女優だとは思わなかったので驚いた したたかな殺人者から世間知らずの純情娘までシームレスで表情を変えて行く演技は見事 物語は冒頭からいかにもなクズディレクターの綾野剛がワイドショーのキワモノ情報を求めて事件を取材していく様子がそれなりにリアルで引き込まれる 取材したビデオがミヤネ屋風のワイドショーになって偏った報道にされて行く感じはよく出来ている どうせならまんまミヤネ屋を持ち込めばもっとリアルだったのにって思った 途中途中に差し挟まれるツイッターのコメントが、めまぐるしくていささかウザイが、リアルな現代の情報網を見せる そのツィートは常にいい加減で相手を非難するか、あくまでも自己享楽的でいちいちイラッとさせる ツィートが現代の軽薄さを演出するが、ポスターや予告編がいかにもスマホが鍵な感じのビジュアルなのにさほど意味が無かった ポスターは明らかにステマ これも流行の情報網の活用か 被取材者の言う事が言葉通りではなく、徐々に事実が覆って行く過程は面白いが、主人公の綾野剛が謎にせまるわけではなく、そこだけがヒロインの井上真央の独白に依る所は物語としては非常に弱い 前半に物語に謎を持たせておいて、実は真相はこうだった的な事がヒロインの独白で解決するのはドラマとしてはなんのこっちゃである 推理ドラマの様な展開を期待したら裏切られる 監督の中村義洋はひと捻りしたオチの映画はなかなかうまくて、この映画もその亜流だとおもったが、さらに探偵物のようなひと捻りが欲しかった 途中「ほんとにあった! 呪いのビデオ」の演出家らしいモキュメンタリーホラーのような展開があったり、ヒロインのパートはいきなりのファンタジーな作りで、バリエーション豊富で尚かつバラエティー感があって飽きさせない ラストのドンデン返しはマジシャンが自身でネタをばらすがごとく「あーそうなんだ」って思っただけでカタルシスが無い これは主人公が徐々に真相に迫る話にしたら傑作になったんじゃなかろうか 「アヒルと鴨」のドンデン返しと「ポテチ」の泣ける展開を合わせた良品ではある 菜々緒のお尻が4分の1程度拝めるのも吉(笑)[ブルーレイ(邦画)] 8点(2014-10-10 18:48:33)

15.  トランスフォーマー/ロストエイジ 《ネタバレ》 4DXで見る 今回ほとんど劇場のレビューになっているので4DXに興味の無い人はスルーして下さい 結果としては非常に4DXに合っている ちょっと椅子が揺れる程度だろうと舐めて行ったらとんでもなかった ぶっ壊れたマッサージチェアのごとく揺れまくり背中を突き上げられるショックに落ち落ちと映画を鑑賞する暇がない 従ってのんびり見れば違和感ありありの展開を考える暇もなく、通常ならエンディング並のアクションシーンが乗っけ盛り状態で延々と続く展開を揺れまくる椅子の上で思考力も失せて非常に疲れる 4DXのエフェクトは特にカメラがパンしたりクレーンでカメラが上がったり回転したりするシーンで恐ろしくピッタリはまる マイケルベイのやたら意味無く回るカメラやらスローモーションで下からあおったカメラワークにいちいち椅子が反応するので目が回る 特に空中戦などの3D空間を滑る様にカメラが動くシーンの臨場感はハンパじゃ無く良かった 椅子が無重力空間を滑る様に上下左右に動く感じ 4DXは空中戦がもっとも相性が良いようだ 雨のシーンは傘が欲しいぐらい雨が降るしこれから見に行くならタオルを持参するのをおすすめします 残念ながら肝心の3D画面が小さくてコントラストが非常に低くて黒の表現にかなり不満が残った 3DだとIMAXに慣れているので画面がかなり小さく感じた 視界一杯で見たければ最前席でちょうどいいぐらいだろう 映画のレビューでは無く映画館のレビューになってしまったが興味がある人もいるだろうから勘弁して下さい 市街戦は今回は香港で古い高層ビルの市街戦は新鮮だった パシフィックリムでの幻の香港戦が見たかったのでそれだけでも満足 劣勢のオートボット達の意外な助っ人は懐かしきゾイドのアロザウラーやらメカキングギドラやら泣ける連中達 ようしゃなく揺れまくった椅子の上でぐったり疲れて思ったことは「やっぱマイケル・ベイすげーわ」だった(笑)[映画館(吹替)] 8点(2014-09-20 00:08:55)(良:1票)

16.  キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー 《ネタバレ》 前作とはまるで違うイメージの良作 前作はやはり月光仮面的なレトロなイメージが付きまとったが今回は時代が一気に現代で、凄まじいカーチェイスとど迫力の空中空母バトルをメインに、キレキレな超接近格闘を全編に渡って繰り広げる 冒頭の船上の超接近格闘はヒーローの能力を格闘のみに特化せざるおえないキャプテンアメリカの魅力をフルに表現した GSPなど本物の格闘家がマジな戦いを見せるのもこの類いの映画では珍しい 格闘ゲームを見ているような出来 近年のワイヤーアクション格闘と一線を画す 計算された流れる様な格闘シーンはかなり新しい 空中空母や水平離着陸戦闘機、アイアンマン張りのウイングスーツなどのガジェットはシビレル出来だ VFXを含めアクションシーンはお腹いっぱいになるが、余りに詰め込みすぎで展開が速くてストーリーに置いてけぼりにされることがしばしばあった ボスのサミュエル・L・ジャクソンが訪ねて来ただけで敵判定されて追われる身になるとか目まぐるし過ぎ 登場人物もめまぐるしくて、この人達は誰だっけ?と思う事も キャプテンも前作はただちょっと強いだけの人みたいな、他のアベンジャーズの怪物連中達に比べるといたって普通の人的なキャラだったが、今回はハルク並みの怪力さと高層ビルからおっこちてもまったく平気なタフさを見せる しかし相変わらず武器がブーメラン盾のみで常に背中に付けてのアクションはミュータントタートルズを彷佛とさせて結構可笑しい 最近のマーベル映画のお約束の予告編も二本立てになっていて楽しかった ヒーローとしては非常にクラシックでもっとも地味なキャラだと思って舐めて見るとアイアンマン並みの派手な展開に驚かされる一本だ[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-09-18 14:05:23)(良:1票)

17.  フライト・ゲーム 《ネタバレ》 久しぶりの王道の航空パニック映画を見た 登場人物達の疑心暗鬼とか乗客達ひとりひとりのキャラクターも良く描かれていて往年のオールドパニック映画を見ているようだった 主人公のリーアム・ニーソンは誤解されやすいヒーローをやらせたら抜群だ 比較的短い102分というランタイムに凝縮してサスペンスを盛り込んで飽きる事がない 主人公の追い込まれぶりがストーリーの展開上都合良すぎると思うが、リーアムの誤解されようが見事にはまって以外に許せる この人は動くだけで次々と誤解を呼ぶ希有なキャラクターだ 主人公の行動が理路整然としていないので対策が次々と裏目に出る感じがハラハラする 仕掛けられた爆弾もありがちなドラマなら主人公の活躍で最後には回避するのが定番だが、ちゃんと爆破してクライマックスにふさわしいパニックシーンを演出する この辺は昔に比べてVFXが良くなってなんでも出来ちゃう良さかなと思う[映画館(字幕)] 8点(2014-09-18 14:00:41)

18.  オーガストウォーズ 《ネタバレ》 ウソすぎる予告編にまんまと騙される(笑) ロボットプロレス物だと思って見たらガッカリするだろう しかし戦争映画としてはそのガッカリを上回る出来の良さ かなり前に見た「5デイズ」と対になっている映画だと思った 南オセチア紛争をロシア側から見た話になっている なので「5デイズ」がグルジア側からみた南オセチア紛争なので悪役が逆になっているのが興味深い よって「5デイズ」がグルジアのプロパガンダ映画であるがごとく、この映画はロシアのプロパガンダ映画と言われてもしかたがないかな 「5デイズ」に対抗して政治家達が会議室で色々偉そうな事を言うのも同じ この辺はそっくりで作り手が「5デイズ」を意識して作ったとしか思えなかった しかし戦争映画としてはどちらも傑作である 冒頭、平和なモスクワでの彼氏とぐたぐたなパートと一転して、南オセチアに入ったとたんにいきなりバスにRPGが飛んで来るのは衝撃的 平和な都会と危険な田舎の対比が凄まじい 「オーガストウォーズ 」の方は実際の危機がパシフィックリムもどきのロボット戦争に置き換えられるのはなかなか秀逸なプロットだと思った 少年の現実逃避がロボットバトルの幻想となって要所で交錯する 根性ミニスカ母さんも強い描写はまったく無くて、いろんな人が差し出してくれた手を握って前進するのみなのがこの映画のキモだ 軍人は誰でもかっこ良く優しい 少年の父親が戦車に吹き飛ばされるシーンは衝撃的だ 「ホワイトタイガー ナチス極秘戦車・宿命の砲火」でも思ったが、ロシア映画はとにかく戦車を使うのが巧い 銃撃戦も手抜き無く、バンで空爆を逃げ回るとかハリウッド的な描写も結構良くて、ロボットは出るは、凄まじい銃撃戦は出るはの、アクションてんこもりの大サービス しかし美人のミニスカ母さんは大活躍するが、少年の見せ場はまったくなくロボットの幻想が少年の現実逃避でしかないところは結構不満だ 最後にちょっとだけ成長したところをみせるのが救いか 母親は常に軍人に助けられて最後はグルジア側の軍人にも助けられる 完全に軍隊賛美だが、母は強しというか、美人って得だなって思った しかし危機が次々に訪れるが全体に演出が間延びしてしていてちょっとダラダラした感じに思えた もうすこし畳込む様な演出だと息を飲む感じになったのに しかしミニスカのおっかさんが途中でズボンになってしまうのが一番の痛手だった(笑)[ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-08-30 12:30:48)(良:1票)

19.  GODZILLA ゴジラ(2014) 《ネタバレ》 『パシフィック・リム』を見た時にも思った 日本の怪獣映画をリスペクトした作りになっている しかし怪獣プロレス部分はこちらの方がいい ゴジラの造形や野太い鳴き声はアメリカ人大好きの恐竜映画の様で今ひとつだった ハリウッドゴジラは動物的な「ゴウォ~」という腹に響く野太い声、対して歴代ゴジラは「キャイ~ァー」という甲高い複雑な泣き声で日本怪獣屈指の吠上手だ だが展開は、人間の姑息な武器などはクソの役にも立たず、最後はお約束の怪獣同士のバトルに頼る所も往年の怪獣映画を見ているようで非常に気持ちがいい ゴジラの出番が少ないが逆にここでゴジラ登場か?と思わせる所でムトーさん登場みたいな(笑) 主人公の印象も不鮮明で日本の怪獣映画のようにあくまでも主役は怪獣というところに徹しているところが、映画としては物足りない所でもあるが怪獣映画を愛して止まない我が身としては「よくわかってらっしゃる」と褒めてやりたい 渡辺謙の時計が被爆した父親のものだったりオリジナルゴジラが原爆に警鐘を鳴らした作品だった所をオマージュしているがちょっと盛りすぎかな 主人公らしき青年(笑)は結局原爆の時限装置も止められず最後の最後まで役に立たなかった所までも評価したい その分要所要所で見栄を切る御大ゴジラ様の迫力は素晴らしく、いきなりの放射能攻撃やチビ武藤(ムートー)を尻尾で一蹴して、おもむろにカメラに向かって見栄を切るシーンはまるで歌舞伎のようだ デカ武藤の背中を背景に壊滅したホノルルを引きで見せるカメラワークも秀逸 怪獣の佇む風景を入れる「お約束」もちゃんと踏襲している 渡辺謙の盛りすぎな芝居も日本沈没の田所博士を思わせて「おいらが主役だぜ」オーラをビンビンに出していて、日本人としては誇らしい気分になった 敵怪獣は見るからにギャオスでゴジラ対ギャオスの夢の異種団体バトルを見ているようだ 主人公とゴジラの「やってやったぜ!」的なアイコンタクトがあったり、エンディングも歓声に見送られて海に帰るゴジラの姿が「オマエはガメラかよ!」と突っ込んだ日本人が一億人はいただろう しかし当時見て「エメリッヒぶっ殺す」的なオリジナルレイプのゴジラから16年経ってようやくオリジナルゴジラのリブートを見れて感慨深い 次作は是非宿敵キングギドラをキャスティングしてほしい 間違ってもキングコングはアウト……まぁちょっとは見たいかな(笑)[映画館(字幕)] 8点(2014-08-23 19:49:18)(良:1票)

20.  風立ちぬ(2013) 《ネタバレ》 テーマは戦闘機の開発秘話だがヒューマニズムとはかけ離れている あえてその辺のおりこうな演出を避けたと思われる ただただ飛行機に惚れ込んで最高の小型機を開発する為だけにすべての情熱を注ぐ主人公の物語だ 開発された戦闘機は戦争で使われるが、「戦争は嫌だが戦闘機はやっぱり凄い」的な宮崎愛に溢れていて、戦闘機=戦争の道具からははっきりと乖離している ある意味いさぎよい 今までと違ってあえて手書き風の背景とか風景 雲を突き破って出て来る飛行機もいつものダイナミズムは無い スタッフロールも手書きなのは、一途だが稚拙な主人公を表した表現なのかと思ったのは考えすぎかな 開発者の情熱はある意味幼稚でその恋愛においても身勝手な稚拙さに溢れている 庶民の生活苦の様子もちらりと出て来るが、あえてブルジョワな主人公とヒロインの生活ぶりが描かれていて「今回は安っぽいヒューマニズムは抜きだ」と監督の方向がはっきりとわかる ここが気に入らない人はこの映画はまず駄目だろうな あるいはそこまでもこぎ着けなかった人も多いだろう ヒューマニズムやら優等生的な事は、はっきりいってどーだっていいや的な研究者だ たびたび出て来る喫煙シーンはそのへんのメタファーなのか 感情的で幼くて稚拙な恋愛も一途な開発者の主人公に合っていると思った これまで一貫してエンターテイメントと自然崇拝に溢れた作品を作り続けた宮崎駿が、最後の最後に作りたかった映画が今までと丸反対なテーマだった事は正直に潔いと思った しかしこれを万人が見て面白いのだろうか 少なくともこの作品の描きたかったテーマがわかった人は正味半分ぐらいじゃなかろうか 最後の最後に宮崎駿らしい花を咲かせたと思う[ブルーレイ(邦画)] 8点(2014-07-29 00:03:38)

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