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【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 海街diary あと十日以内に訪問することになりそうな鎌倉の風景にまさかのこのタイミングで銀幕でお目にかかれるとは。奇遇も奇遇、「口コミ」で映画を観ること、これからもきちんと続けてゆこう。 是枝監督の名前はMoMAで開催中の河瀬直美映画祭の中にもふと埋もれていた。「現しよ」と題された1996年の作品がそれで、二人がそれぞれの思いで撮ったそれぞれの8ミリ映像が往復書簡のような形で編集されているもの。その記憶が新鮮なうちにある酒席で知り合いの人が本作を絶賛していたのを聞き、はたまたその作品がこの週末から劇場公開されていることを知るや、足を運ばざるをえなかった次第。むろん鎌倉を舞台とした映画だということさえも知らないまま。 おうわさはかねがね…の広瀬すずに初お目見え。本作の英題はOur LIttle Sisterとなっており、いささか彼女のプロモ映画度が上がってしまっている。まぁ、いいセンスの名付け方だとは同意できたので良しとしよう。知らないうちにお姉さん度、お疲れ度が上がった綾瀬・長澤ペアは安定の演技。これまた初お目見えの三女を演じる夏帆という女優さんは脇役ながらもあちこちでいい顔するのでまたどこかでお会いしたくなった。四姉妹の会話のテンポが心地よく、脚本の良さがヒシヒシと伝わってくる。後ほどこちらも是枝監督の仕事と知りほほうとうならせられた。 是枝作品鑑賞歴はまだ5本にも満たないが、その中の「そして父になる」(2013) でもお見かけしたリリー・フランキー氏が本作で登場するとつい心の中で「ちっ」と舌打ちしてしまった。なんのことはない、毎夏恒例となりつつあるJapan SocietyのJAPAN CUTS FESTIVALのゲストとして彼がこの街に来訪することがわかっているのに、めいっぱい会いたい自分はその頃鎌倉あたりを訪れていて不可能だという皮肉な事実。まぁ、よいか。その分本作劇中で彼が経営する喫茶店の周りをブラつけるということで。と、悔しさを慰めてみることにする。[映画館(邦画)] 7点(2016-10-09 01:06:59)《改行有》 2. 野のなななのか ここ数ヶ月は映画を観る余裕もなく… というわけではなく単なる怠慢で、鑑賞後の心のゆとりが足りないためきちんと腰を落ち着けて書けていなかった次第。ここにようやっと再開宣言。 本作はJapan Societyが毎夏がんばってくれている邦画映画祭、JAPAN CUTSの今年度選出作品の一本として鑑賞。上映前の紹介で「Chattyな作品であるがため私自身も一度の鑑賞ではつかみきれなかった所多々あり。」との軽い警鐘をいただいていたがゆえに、若干気合を入れて鑑賞を開始する。 …確かにChatty…、追いつくのが精一杯。 最初は稚拙でかつ頻出するCG映像が気になって仕方なかったのだが、そのChattyなスピードと併せて感じ取っているうちにその全体像がみえてきた。そうだ、本作は「早送り紙芝居」という新ジャンルなのだ。大林宣彦監督作品はまだそんなに観ていないはずと作品群に目をやってみると、「少年ケニヤ」(1984) と「野ゆき山ゆき海べゆき」(1986) が挙がる。「常に実験的作品を撮り続ける監督として有名」という記述に納得の本作品においてもの実験ぶり、この「早送り紙芝居」、聞き取るだけでも大変なのにそれが早送りのまま3時間弱も続くのだから。 俳優陣では左時枝と根岸季衣がツボ、若さ衰えない妙齢の女性役に常盤貴子はピッタリ、松重豊と村田雄浩の安定感にマル、そして大林秘蔵っことしてのほまれも高いらしいという寺島咲というこれからの伸びが楽しみな女優さんにあえたことが最大の収穫か。 芦別への愛がいっぱい。[映画館(邦画)] 6点(2015-08-16 05:37:58)《改行有》 3. 冷たい熱帯魚 なんだかスゴイものを観てしまった。 妙なことに本監督の作品としては「希望の国」が最初なのである。その作品の評の中に「期待していた毒が足りなかった、残念。」といったような斬り捨て方をしたものが散見され、その真意はどのあたりにあるのだろうと若干気にはなっていたが、時系列的逆に同監督作品をたどり始めた自分は「ははぁ…」と今更になって伝わってきた次第。 次はもっとわかりやすいタイトル、「自殺サークル」の鑑賞かな(笑) もともとホラー系は進んで手には取らない派ではあるものの気になるんだからしょうがない。[DVD(邦画)] 6点(2014-05-27 11:25:12)《改行有》 4. シャニダールの花 気になる女優の名だけで手にとってみた次第。「華」とかいて「はる」と発音。 彼女に遭遇したのは「舟を編む」にて。今どきのイラッとする女を見事に演じていたその人が気になり、そうこうしているうちになんだかエライものを受賞してしまったので自分の中でも「ほら、やっぱり。」とエラそうなリアクションをとっていた。前述の作品の中での彼女より実際の黒木華という人の方が透明感のある人のように感じ、今回は撮影後のインタビュー映像などを通してその普段の彼女をもう少しみることが出来た結果その「透明感」的感覚は更に裏打ちされた形となった。むしろこの人のどこから「岸辺みどり」が出てくるのかの方が不思議なのだ。 前述の国際賞において、過去の日本人女優受賞者四人のうちに田中絹代がいたが彼女が映画界の大女優であったことを一旦棚に上げていうと自分にとっては二人はかなり同じ分類に入る。今後の活躍に期待。さて、肝心の受賞作も観なければ。 あともうひとつ。 16年後の伊藤歩にいきなり会えてそちらはそちらで感動。綺麗なお姉さんになりはって、ホンマ。(笑)[DVD(邦画)] 7点(2014-05-13 16:06:03)《改行有》 5. ローマでアモーレ As an in-flight selection on a returning flight. Another great work by Woody Allen along with his actual physical appearance. At an interview scene in the past, he was answering that the budget is a factor why he has been away from New York City for long time. But watching these recent works shot in various cities in Europe, he definitely has a talent to shoot these places quite beautifully. All these become beautiful and funny when they are mixed with his vast area of witty knowledge. Thanks to the time I spent here in the city, I did become a person who can sense some of tunes from Tosca but the pace of growth is still very slow. This work gave me another insight that there are so many things I need to experience to fully lough out loud while watching his movies. This won't be easy and not many people go that directions but I still want to. This is the big difference between his works and other Disney titles. : )[DVD(字幕なし「原語」)] 6点(2014-04-19 13:34:08)《改行有》 6. The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛 It passed me by as one of an in-flight selections. The last time I saw Michelle Yeoh was that through the 007 film festival at MoMA, "Tomorrow Never Dies" (1997) was that title. I thought that was her "at the best" in her mid-thirty carrier even though there were so many her aspects I didn't know at that time, such as... - She was an ex-Miss Malaysia - A ballet dancer since age 4 - Never a trained martial artist, just using her dance disciplines Then, now I know she still continues to evolve. She must have gone through tough diet to form Aung San Suu Kyi-like body line. Now, I sincerely want to know more about Aung San Suu Kyi, about Myanmar, and about people of Myanmar. From these points of view, Michelle Yeoh did a pretty damn good job. I can say that for sure.[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2014-04-19 13:30:00)《改行有》 7. ヒューゴの不思議な発明 Another spectacular piece through MoMA's exhibition: Dante Ferretti: Design and Construction for the Cinema. My only regret was that I went out there with my glasses without knowing the fact that it was being held as 3D screening. It could be a bit more comfortable if I was wearing contact lenses. Aside from that uncomfortableness, the experience was magical. I cannot watch this title again without 3D effect. Watching these Scorsese titles through artistic perspective gave me different insights. I believe that many of ideas come from the director but there must be somebody who can bring them to the real world with details. Now I know that Dante Ferretti was the parson who did that part for these titles. I felt quite lucky to be able to enjoy his actual drawings right outside of the theater right after watching these titles. Above all these thoughts, the best part is.... we could share the moments of the passion towards film works!![映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2014-04-07 01:25:27)《改行有》 8. そして父になる 近年に公開された邦画をほぼリアルタイムにこちらの劇場で味わえる機会はそうそうない。そんななか地下鉄でひょいと行けるIFC Centerにて公開されていたという理由だけで是枝裕和監督がどういった作品を撮ってきたのかという予備知識もないままにえいやっと行ってみた。その時には数日後別の劇場で彼の作品「ワンダフル・ライフ」にも遭遇するとは知りもせずに。 都心の高層マンションに住む経済的に恵まれた家庭というのがいかにもろいものかという面もみせてくれる。「冗談じゃないよ…」と彼の口からこぼれるような生活環境も、別の視点にたてばそちらの方がもっともっと素朴でたくましい。物質面の豊かさなんてものはすぐになくなってしまう美味しいお菓子みたいなもの、毎日を生きぬいていくための心と体の栄養にはならない。そんな考えも頭のなかで渦巻く。 ほんの数話みただけの「カーネーション」を通して知った尾野真千子、その彼女の物憂げな表情が印象に残った。前々から気になっていた『萌の朱雀』、ぜひ鑑賞してみたい。そのきっかけのひとつがリリー・フランキーの映画解説本だったという事実もツボ。 こちらの映画館での遭遇回数が多い俳優さんに夏八木勲、風吹ジュン、そして樹木希林がこの度晴れてランクイン。[映画館(邦画)] 5点(2014-04-02 10:50:58)《改行有》
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