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【製作年 : 1950年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 十二人の怒れる男(1957) シドニールメットに外れなし、とはいえこちらの作品はそれ以上に素晴らしい評価を受けている。 実は民主主義の素晴らしさだけではなく、危うさも描いた作品であり、 政治思想としても優れた感性を持っている脚本なのだけれども、 流麗な弁論の中で、それらが掻き消えてしまい、ただただ会話劇としての面白さが クローズアップされてしまった評価に落ち着いているのは些か残念。 つまり実は犯人の少年が真実、それをおこなったかどうかは全く不明で、 素晴らしいやり取りの果てになんとなく無罪の方が良さそうな空気が出来ているだけなのだけど、 そこで皆が納得した以上、これが事実以上の真実となる。という映画。 巧妙すぎるほどに巧妙で冒険的な映画ではあるが、 特異性のみに目を向けて過剰な評価をする事は好まないので7点。[DVD(字幕)] 7点(2015-12-16 16:17:54)(良:1票) 《改行有》 2. 第十七捕虜収容所 ビリーワイルダー最高。 『情婦』が有名ですが私はこの映画が一番好きです。 コミカルで軽快。洒脱。 ストーリーは練られていて演技は秀逸。 映画に必要なそれでいて最低限のものだけでここまで作り上げるとは、 イメージでは日本刀のような。 機能美を感じさせる人生の一本の一つ。 白黒に毛嫌いせずにみんなに見てもらいたい作品です。[DVD(字幕)] 10点(2015-11-05 15:30:38)《改行有》 3. 風雲児 織田信長 戦後まもなくの歴史考証が随所に見て取れる映画。 なんとなく裃、なんとなく天主。 この映画が悪いわけではなくてこれから50年間で研究が進んだということでしょう。 歌舞伎っぽい演技や薄白く光る女優など戦後をあらわす時代物としても見れる。 かなり原作の小説に台詞が忠実でなおかつ原作がいわゆる講談に忠実ですので、 よいこの歴史~織田信長編~といったようなライトな物語ですから、 これは現代の歴史好きの映画というよりは 昔の庶民の娯楽映画がたまたま信長を扱っているとでも捉えてつかーさい。 まあ娯楽としての価値は現代においては極めて低くなっており、 歌舞伎役者が歌舞伎のような演技を映画でしていたころ~とかそういう 昔を偲ばせる映画としては癖が少なくて見やすいのではないかと思います。 集団戦闘のシーンだけはそれなりに迫力があります。 演出が古臭い。だがそこがいい。という人は是非。[DVD(邦画)] 5点(2015-10-25 17:33:01)《改行有》 4. チャップリンのニューヨークの王様 コメディの王様、チャップリンのラスト。 とくれば皆さんの評価がそれなりに高いのはこれまでの功績を讃えての事かと、 勘ぐってしまう私は性格が悪いのだろうと思います。 しかし、この作品は正直面白いとは思えませんでした。 なにより緩慢、冗長、くどい。 笑いの中に風刺を巧く収めきれないで、どこか頑迷さを感じました。 チャップリン以外の俳優さんのほうが、全体的に面白く、 映画としてちぐはぐな印象もよくない。 まあ映画史上の作品ですので押さえておくという程度。[インターネット(字幕)] 4点(2015-07-30 15:21:30)《改行有》
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