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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. 百万円と苦虫女 偽悪的なタイトルだが、身構えることなく楽しめるまっすぐなストーリー 遠い昔話を思い出しているように優しく、これから始まる物語のように厳しい 最後にかじっているドーナツがとても美味しそうでした![地上波(邦画)] 7点(2016-12-22 11:05:15)(良:1票) 《改行有》 2. ノーカントリー 《ネタバレ》 一攫千金のチャンス、自由と闘争、栄光と挫折―― この映画はアメリカの大地に点々と続く血痕を辿っていけば、当然出くわすだろう風景なのかもしれない。 バビエル・バルデム演じるアントン・シガー は冷酷な追跡者だ。その振る舞いは、ギャングの報復というよりかは、ビジネスマンの代金取り立てのようでかえって不気味だ。主人公は、まとわりつく影を必死で振り切ろうとするが、どうやっても逃げきれない。その日常にぽっかり浮かぶ狂気は「ファーゴ」に通ずるものがあると感じた。 どうして人はコインに運命を託そうとするのだろうか。それとも運命を託すに値するほどコインが大きくなりすぎてしまったのだろうか。残虐な暴力描写は俗悪だが、コーエン兄弟の鋭敏な批判精神は信頼できる。[DVD(吹替)] 7点(2016-08-26 22:17:25)《改行有》 3. ハード キャンディ(2005) 《ネタバレ》 出会い系サイトで知り合った写真家と14歳の少女。男は甘い言葉で少女を誘惑するが、すべては偶然を装って仕組まれた少女の罠だった。 復讐劇というほど目的に定まりもなく、むしろどちらに正義があるのか、行ったり来たりの曖昧な浮遊感が漂う。一枚の写真のような単色な空間と、奥行きを欠いた時間。閉ざされた回路の中で増幅していく男の罪悪感は、普段被写体を切り取る側の写真家が、逆に写真によって切り取られていくような痛みだろうか。彼の平穏は少女によって激しくかきまぜられ、徐々に秘められた記憶が浮かび上がってくる。 一見、残虐性を売りにした映画のようにみえるが肉体的な描写はあまり強調されていない。銃声が鳴り響き、ナイフが握られ、首にきつくロープがかかるものの、終わってみれば「下の毛しか剃られていない」みたいな肩すかしには閉口させられる。何か起きそうなのに何も起きない。繰り返されるのは根拠のない痛みの拡大と縮小であって、見えない敵と戦わされているようなある種の脱力感ばかりが募る。[DVD(吹替)] 5点(2016-08-11 09:13:01)《改行有》 4. 板尾創路の脱獄王 《ネタバレ》 監獄モノだが意外と雰囲気は明るくて気軽に見れるのがよい。 ストーリーは幅がなく直線的。主人公が超人的に描かれ過ぎていて人間らしい葛藤があまりみられないせいだろう。一直線にオチだけを目指している感じ。 演出もちょっと…。多用される沈黙シーンは逆にうるさく感じられるし、表現が全体的に説明がましくて二回目見るときはほとんど早送りになると思う。 でもオチはまあまあ笑えた。安っぽいCGを背景に抱き合う板尾と汚いおっさんの笑顔はよかった。[地上波(邦画)] 5点(2015-12-24 13:40:06)《改行有》
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