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プロフィール
コメント数 365
性別 男性
ホームページ https://camuson.exblog.jp/
自己紹介 自分のブログに映画や本の感想文を書き溜めておりましたが、読まれることが絶無のため、こちらに出張しております。
もし興味がありましたら、弊過疎ブログにもお越しください。

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1.  ウェルカム・トゥ・サラエボ 《ネタバレ》 ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争(1992年~)の一断片を、戦場ジャーナリストの体験にもとづき映像化した作品です。戦争の当事者でないイギリス人による作品ですが、部外者がわきまえるべき“分”を踏み外すことなく、脚色すべきところは脚色し、うまく作品化しているのではないかと思います。主人公は、イギリス人の戦場ジャーナリスト。紛争の惨状を伝えるのが仕事ですから、殺傷の情報が入ると、現場に駆けつけて撮影をします。こうして、主人公の視点で、紛争の悲惨な状況が映し出されていきます。主人公がカメラマンを引き連れて、街の通りに駆けつけると、凄惨な実録映像につながり、一瞬にして、銃撃を受けた市民達が、道端に転がり、うごめく地獄絵図の世界に放り込まれました。ゾクッときました。[DVD(字幕)] 7点(2024-05-08 19:32:45)

2.  修羅雪姫(1973) 《ネタバレ》 原作漫画は未読です。雪と血しぶき、怨歌とスポ根、その他もろもろを綯い交ぜにしたバイオレンスエンターテインメントです。話はいたってシンプルで、親の恨みを子が晴らすというもの。暗く重いテーマを一本真ん中に据え置きつつの、何でもやりたい放題。映像に対する細やかなこだわりと、大雑把で安っぽいケレン味溢れる演出とが同居しています。このメリハリを楽しめるかどうかが分かれ目でしょうか。終盤のめまぐるしい展開。そして最期の呻きと表情。なかなかいいですね。[DVD(字幕)] 6点(2024-05-08 19:28:22)

3.  ノー・マンズ・ランド(2001) 《ネタバレ》 ボスニア紛争を題材にした作品は、一般市民の被害に焦点が当てられたものが多いと思いますが、本作品は、国境最前線の無人地帯(ノー・マンズ・ランド)を舞台にした軍人同士のいざこざのお話しなので、銃弾によって、簡単に人が死んだりしますが、湿っぽさがなく、ドライな感じで、悲壮感はあまりないです。主人公も、まあフツーに良さげな人なんだけど、よくよく考えると、これまたフツーに人殺ししちゃってます。シーンのほとんどは、塹壕の中に取り残された主人公のボスニアック兵とセルビア兵とのやりとりで、銃を相手に突きつけて命令していた一方が、気を抜いてるうちに、相手に銃を取られて立場が逆転し、というような展開で、あえて例えるならば、コント赤信号的な脚本です。紛争のバカらしさを皮肉を効かせた苦笑いをまじえて、戯画的に伝えていますが、これは紛争当事国出身の監督だからこそ許される手法だと思います。こういう毛色の変わった反戦映画もよいとは思いますが、少なからぬ脚色があることから、どこまでをリアルとして受け止ればよいか迷うところがあります。どこか、ワンクッション挟んだ感があり、今ひとつ、直接、突き刺さってこなかった気がします。[DVD(字幕)] 6点(2024-05-08 19:26:26)

4.  冷たい熱帯魚 《ネタバレ》 まず、でんでんが凄いです。この年代のオッサンのあぶらぎったバイタリティ、明快な価値観、そのごり押し、それゆえのブレのなさ、迷いのない裏表の使い分け、あたりを見事に演じています。人物造形に妥協がないので、非常にリアルに感じられ怖いです。吹越満は、でんでんとは対照的に地味な役柄なので、どうしても印象が薄くなりがちですね。でも、そつなくこなしています。上記2人の男の妻2人が、また対照的で、でんでんの妻、黒沢あすかが、派手に武装した色気(初登場シーンではハッとしました)なのに対して、吹越満の妻、神楽坂恵は、平凡な生活にふてくされたような、化粧っけのない、くすんだ顔つきです。だがそれがイイ。そのギャップがイイんです。たまに表情が輝くのもイイ。ということで、いつのまにか、坂恵(さかえ)さんがお気に入りに。終盤に向かうところで、でんでんと吹越の殴り合いがあるのですが、吹越以上にヘタレな我々にはガツンと重く響く一撃でしたね。結果的には効果てきめんで、更に泥沼に向かって展開していきます。本作品は埼玉愛犬家連続殺人事件をモチーフに、その他現実社会のいろいろと濃い部分を抽出して、エンターテインメントとして再構築しているようですが、作品内に落とし込んだそれぞれの要素が、しっくりと絡み始めて、蠢き始め、新たなカオスを生み出しているんですよね。作品としてのナマモノ感、生臭さを強く感じました。[映画館(字幕)] 8点(2024-05-08 19:20:04)

5.  ライフ・イズ・ミラクル 《ネタバレ》 それほど古くはない映画ですが、古き良き映画を彷彿とさせる雰囲気です。全体的に赤錆がかっていて、透明感がない、カーキー色の目立つ油絵的な絵づくりなんですよね。ロケーションもとてもシャレてるなと思いました。主人公の家はボスニアの片田舎の山を背にして建てられているのですが、家の前方には結構な傾斜で下る草原が広がっていて、そこに張り出して設置したテラスからは草原を俯瞰することができます。ここで驚くのは、家の真ん前、テラスとの間に鉄道の線路が走っていることです。山は、家の背だけはなく、左右にも迫っているようで、家の前を通る鉄道の線路は左右の山をトンネルで抜けていきます。さて、このボスニアの山奥の一軒家に、妻と息子と3人で暮らしているセルビア人の男が物語の主人公です。男は鉄道技師、妻はオペラ歌手で、息子はサッカー選手をめざしています。家の前を通る鉄道は昔オーストリアが敷設したものの開通しておらず、現在、開通に向けた作業が進められています。おそらくその都合で、鉄道技師として現場近くに引っ越してきたという設定なのでしょう(仕事らしい仕事をしてるシーンがないので謎ではありますが)。主人公家族を中心に、この地での生活が、コミカルに、かつ、丁寧に描き出されていきますが、その切り出し方と、つなぎ方に絶妙なセンスを感じます。そうこうしているうちに、ボスニア紛争が勃発し、片田舎とはいえその影響を少なからず受けることとなり、話は動いていきます。ただし、あくまでも紛争は背景であり、一貫して人の生き様を描くことに軸足を置いているところが、他のボスニア紛争を扱った作品と異なるところでしょうか。結局、紛争があろうが、人間やることはやるし・・・という人間賛歌みたいなものになっていて、見終わって、すがすがしい気持ちになりました。[DVD(字幕)] 8点(2024-05-08 19:17:27)

6.  太陽の帝国(1987) 《ネタバレ》 原作未読です。舞台は1941年から1945年までの上海。主人公は上海租界に住むイギリス人少年で、ゼロ戦の模型を肌身離さず身につけている飛行機っ子。イギリス人居留地に日本軍が侵攻した際に、避難民の群れに流されて、少年は、両親と離れ離れになってしまい、そこから少年のサバイバルがはじまります。最終的には日本軍が管理する民間人収容所?に収容されますが、貧しいながらも、食料と安全と行動の自由がそこそこ与えられており、その中で、したたかに成長していく少年の体験記となっています。連合国側の立場でありながら、日本に対して敵国としての先入観のない少年による戦時の記録という意味で、他にあまり類がなく貴重だと思います。また、上海租界の街の雰囲気、群集シーンの迫力など映像は見ごたえがあります。だが、しかし、エンターテインメントとして、あまり面白くないのですよね。それぞれのエピソードをうまく束ね切れていなくて、推進力がない感じです。日本軍人役を伊武雅刀やガッツ石松など日本人が演じているなど、それなりにリアル志向の作品で、日本人以外が見てもなんら違和感はないのでしょうが、それでも日本人が見れば、おかしな描写が多々あり、それはそれで楽しめます。[DVD(字幕)] 6点(2024-04-22 18:49:32)

7.  キサラギ 《ネタバレ》 売れないアイドルの応援サイトを通じて知り合った5人が、とある事情のオフ会を開くことに。初めて合うもの同士の知られざる素顔が明らかになるにつれ、とある事件の真相も明らかになっていく・・・ネタバレを極力避けたあらすじはこんな感じです。シーンのほとんどすべてが、オフ会会場の、とあるビルの、物置と化した、狭苦しいペントハウス内。脚本が良ければ、低予算でもこんなに面白い映画ができるんですね。最終的に真相らしきものに辿り着いた瞬間の、悲しみと、ちょっとした嬉しさと、切なさが混じったあの感情は、今まで感じたことがないもので、この感情を狙って創り出した脚本および演出を評価しないわけにはいきません。[DVD(字幕)] 9点(2024-04-22 18:46:48)(良:1票)

8.  処刑の部屋 《ネタバレ》 石原慎太郎の原作は未読です。あらすじ。あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!不良大学生(川口浩)が、生真面目な女子大学生(若尾文子)に、睡眠薬を飲ませて犯っちまったら、何故か惚れられていた。な… 何を言ってるのか わからねーと思うが、もっとチャチなもんの片鱗がなんたらかんたら・・・このあらすじから、過激なものを想像しがちですが、エロ描写は皆無で、色気も皆無です。そちら方面では、まったく期待を裏切られます。そんなムチャでもファッション感覚で犯り遂げてしまう俺って、新しくてカッコイイ!新しい時代は、こんなカッコイイ俺たちが作って行くんだぜ!的なことが、どうも主題のようなんです。50年以上前とはいえ、それを割り引いても、ダサすぎる。というか、時代を超えたカッコワルサを見たような気がします。江戸時代に持って行こうが、平安時代に持って行こうが、はたまた未来永劫・・・時代を超えたスタンダードを確立したという面では評価できます。50年以上の時の隔たりがありながらも、見てるこちらが、こっぱすかしくなってしまうくらいなので、当時の一般人の心労、精神的苦痛を考えるとあまりに気の毒で言葉もありません。主役の川口浩ですが、後年の隊長としての凛々しいイメージしかなかったのですが、若いころはまったくイメージが違っていて、風貌としては、伊藤淳史(電車男)に原西隆幸を少し加えたような感じで、それだけならなんらおかしくはないのですが、これに石原裕次郎風味をふりかけてしまったため、滑稽さに拍車がかかっています。宮口精二が、しがない銀行員の父親役を好演しているのと対照的です。[DVD(字幕)] 1点(2024-04-22 18:44:34)

9.  ローマの休日 《ネタバレ》 戦後の作品なので、めちゃくちゃ古いというわけではないのだけれど、映画にとっての古き良き時代を思わせる作品です。ヨーロッパの王女が、公務に嫌気が差して、ローマの街に抜け出して、たまたま通りすがった新聞記者と、たった一日だけのデート&恋愛もどきをするという、今日的には、娯楽として成立させることはちょっと難しいと思うくらいにシンプルなストーリーです。当時は大衆に向けた種々の情報が、現代とは比べものにならないくらい少なかったでしょうから、異国情緒溢れる古都ローマでのロケを行ったことだけでも、見せ物的な価値が高く、娯楽となり得たのだと思われます。大衆向け情報メディアとしての映画のプレゼンスが、段違いに高かったのだと思います。アクションに迫力がないのは、当時の技術的に仕方がないと思いますが、それを補うためなのか意外とバイオレンスです。結構、これは新鮮な驚きで、笑ってしまいました。通りすがりのハゲ親父が、祝福の名の下に、いきなり口にブチューと吸い付いてきたりするのも相当ダメージの残るバイオレンスだなと感じました。一期一会の恋に、深みを求めてはいけないとは思いますが、初々しさとか、ドキドキ感みたいなものが、演出されることもなく、そもそも、あまり求められてもいないと思われるところが、ちょっと興味深いところですかね。[DVD(字幕)] 5点(2024-04-22 18:39:31)

10.  レイクサイド マーダーケース 《ネタバレ》 東野圭吾の原作「レイクサイド」は未読です。お受験のために親子3組が湖畔の別荘で合宿する中で、殺人事件が起きるという話です。設定が風変わりで、中学受験などに縁がないものからすれば、ちょっとした異常性を感じながらも、こんな世界もあるんでしょうねと興味深く見ることができます。お受験が娘の幸せにつながるかに疑問を持つ、役所広司が、疎外感を持ちながらも、殺人事件に巻き込まれ、他の夫婦と深くかかわりを持つことになる一方で、疎外感が埋まるどころか、逆に大きくなり、心理的に追い込まれていくサスペンスで、なかなかに面白いです。役者も個性的なそうそうたるメンバーが集まっており、代表チームのフォーメーションテストを見るような楽しみを感じました。だがしかし、話の素材も面白く、役者もそろっているのですが、あと一押しが足りないというか。惜しいところです。機会があれば原作も読んでみたいですが、東野圭吾の読みたい作品は他に山とあるので無理かもしれません。[DVD(字幕)] 5点(2024-04-22 18:37:40)

11.  メメント 《ネタバレ》 ドラマチックなストーリーづくりのための便利アイテムとして、「記憶喪失」は、実に多くの作品で使い古されてきた感があります。本作は、前向性健忘症(ある時点から新しく記憶をすることができない)という、これまであまり馴染みのなかった種類の記憶喪失を患う主人公の心理状態および行動を話の中心に据えて、時間軸を逆転させて描写することにより、受け手に対して、主人公と同様の混乱状態を体感させることに成功しています。他のご都合主義的な記憶喪失ものとは完全に一線を画していると言えます。受け手は、主人公に同化し、感情移入するも、作品が終わった時点で、記憶を辿り、事実をつなぎ合わせて、このストーリーを終わらせることができます。一方、主人公は、記憶障害により、それができないため、ストーリーの中の無限ループを彷徨うことになります。人間の記憶とはあやふやなもので、しばしば都合良く書き換えられるもののようです。では、書き換えたい記憶がそもそもない場合どうなのか?その一つの答えとして、たいへん興味深いです。[DVD(字幕)] 8点(2024-04-14 17:38:12)

12.  若草物語(1949) 《ネタバレ》 四姉妹の物語ということくらいしか知りませんでしたが、苦手な分野かと思って敬遠気味でした。ですが、古き良きアメリカが詰まっていて、登場人物のキャラも立っていて、話の流れもスムーズで、過剰にドラマチックであったり嘘臭さかったりもせず、要所に笑いがちりばめられていて、とても楽しく見られました。また、絵づくりが素晴らしく、どの場面をとっても、絵画から切り取ったようで、パステル調の落ち着いた色彩には癒やされました。[DVD(字幕)] 8点(2024-04-14 17:35:21)

13.  鬼が来た! 《ネタバレ》 1945年、終戦間際。夜中、中国の農村に住む主人公のもとに、何者かがやってきて、主人公を銃で脅し、麻袋2つを置いて、日本軍に見つからないように保管するよう指示して去っていきます。袋を開けてみると中身は日本軍人(香川照之)と中国人通訳。序盤は、まさに天から降ってきたような状況に、主人公および村人が右往左往する喜劇として話は進んでいきます。アイディア自体は、突拍子ないながら、面白いし、うまいこと考えたと思うのですが、それだけで結構引っ張るので、途中の中だるみがきついです。しかし、終盤は激しい展開で、大きく持ち返しました。日本軍人の蛮行も描かれていますが、蛮行にいたるまでの理屈と心理が比較的丁寧に盛り込まれていて、作者は随分と研究したんじゃないかと思わせるものでした。あまりに劇的でエンターテインメント的に出来過ぎな蛮行ですが。中国人の役者は特に爺さんたちが印象的。日本人は香川照之と澤田謙也などが好演しています。中国語タイトルは「鬼子來了」。あまり関係ないですが、日本鬼子(ひのもとおにこ)を思い出しました。[DVD(字幕)] 6点(2024-04-14 17:33:36)

14.  パッチギ! 《ネタバレ》 1968年の京都の朝鮮学校(高校)に通う朝鮮人(主に不良)と主人公の日本人高校生を含めた青春群像劇。高岡蒼甫は朝鮮学校の不良のリーダー役で、その妹が沢尻エリカで、その妹に主人公の塩谷瞬が惚れているというのが大枠です。前半、血の気の多い喧嘩シーンが延々と続き、泥臭さとコミカルな味付けなのですが、これがとにかく面白くなくてとても辛かったです。監督のアイデンティティというかこだわりの部分だと思われ、好き嫌いが別れるところでしょうね。後半は、それなりにドラマが展開されて、かなり持ち直しました。総じて、ふんだんに集めた若手の役者がきちんと演技をしていて好感が持てました。特に、劇中で高岡氏に孕まされる楊原京子(現:松永京子)は良かったですね。たぶん出演者の中ではもっとも美人なのですが、色々がんばっています。後で、テレビ朝日の深夜番組「虎の門」の「こちトラ自腹じゃ!」という井筒監督の映画批評のコーナーでフォロー役をしていた娘だと知り、懐かしく感じました。まだ、テレビが面白かった時代ですね。主人公の塩谷瞬はキュート。相手役の沢尻エリカは童顔で顔が小さくて、顔のつくりもちんちくりんなのですが、体がずんぐりと厚みがあって、そのアンバランスが面白くて魅力的ですね。いままで全然興味なかったですが。本作品は、在日朝鮮人社会を扱ってますが、作者らの懐かしき記憶、過去の風景をベースに、物語を膨らませたものであり、政治的な意味合いは希薄だと思います。時代設定が1968年となっていて、全共闘の学生運動も絡めていますが、熱病的な暴発も含めて人が持つエネルギーがテーマなのかなとは思いました。[DVD(字幕)] 5点(2024-04-14 17:30:49)

15.  運命じゃない人 《ネタバレ》 マンションを買ったものの女に逃げられてしまった冴えないサラリーマン。その友人の探偵と、探偵に素性をつかまれた女詐欺師。そして、暴力団組長。失恋したサラリーマンのたどたどしくも新たな恋を予感させるストーリーをベースに、裏の世界が少しずつレイヤーを重ねるように順に追加されていき、まったく違った様相を魅せてくれます(この内田は魅せてくれる内田ですね)。時間を少し巻き戻してから重ねていくので、前のストーリーと時間が重なったときのちょっとした驚きと、なるほど感が心地よいです。あと、霧島れいか、いいですね。[DVD(字幕)] 9点(2024-04-14 17:28:43)

16.  デューン/砂の惑星(1984) 《ネタバレ》 TOTOが音楽で参加しているのは聞いたことがあったのですが、映画を見るまでには至っていませんでした。さて、作品の感想です。確固とした設定がありそうな雰囲気ながら、実に説明不足で、原作はさぞかし壮大な世界観のSFなのだろうなと思わせます。ですが、その壮大な世界観が、ストーリーとうまく絡むところがなく、奥行きがまったく感じられない、そこら辺に転がる勧善懲悪ものに成り下がっているようです。SFとしての新鮮な驚きがほとんどなく、ワクワク感もありません(スティングが出てきたときは想定外でかなり驚きましたが)。部分的には、ちょっと面白いところもあります。宙に浮かぶデブのおできの汁の描写や、唾液をまき散らしながらしゃべる熱演です。ヒーロー達の鼻チューブコスチュームも少し斬新です。[DVD(字幕)] 3点(2024-03-22 18:34:35)

17.  ソウ 《ネタバレ》 昔、フラッシュの謎解き脱出ゲームにハマッたことがありますが、本作は、まさに脱出ゲームを映画化したような作品です。CUBEに類似していますが、本作の特徴は、タイトルにあるように、ゲーム作者が、プレーヤーのプレーっぷりを”見る”ことにこそ、最大の価値を見いだしていること。模範的ゲーム作者として当然の欲求で、まあ、わからなくもないですけどね。やっちゃいかんですけど。終盤にかけての盛り上がりと、そして強烈な印象を残す終劇、すばらしいです。[DVD(字幕)] 8点(2024-03-22 18:32:21)

18.  プライベート・ライアン 《ネタバレ》 冒頭、マルエツとかライフあたりで購入した服を着た人達が墓参りをしているシーンから始まります。そこから一気に1944年6月6日、オマハ・ビーチに向かう米軍上陸用舟艇内に場面が移り、息をつく間もない怒濤の上陸作戦の中に投げ込まれます。海岸に設置されたトーチカから発射される銃弾のシャワーの中、後続部隊に場所を空けるためにも、累々と積み重なる屍を超えてとにかく前に進むしかないという地獄絵図を体感するだけでも相当な価値があるというものです。話の中身は、兄弟全員が戦死したと母親に報告するのは忍びないとする軍上層部の命令により、4人兄弟の中で、まだ生きている可能性のある1人を、混乱する戦線の中から探し出して、無事帰還させる任務を与えられた兵士達の物語です。この部分はフィクションだそうで、実際あまりリアリティはないのですが、現場を知らない上官による、美談づくりのための不合理な司令などは、いかにもありそうなことで、そのへん皮肉が効いています。終盤、再び現代の墓地のシーンに戻るのですが、月並みな構成ではありますが、ここで時の流れが凝縮されて、ドンとぶつかって来て、グッときます。冒頭と末尾の墓地シーンでは、風にはためく星条旗が大写しになるのですが、これは、本作が星条旗の下に死んでいった兵士達への弔いであること、そして、あくまでアメリカ合衆国からみた戦争の一端であることを潔く示しているものと私はとらえました。ことさらUSA!アゲとかUSA!流ごり押しとかではないと思います。[DVD(字幕)] 9点(2024-03-22 18:30:56)

19.  砂漠のライオン 《ネタバレ》 1911年にイタリアは伊土戦争に勝利し、オスマン帝国からリビアを奪い植民地として位置づけ、統制に向けた武力侵攻を開始します。それに立ち向かうリビア遊牧民のリーダーが主人公で、その勇敢さから「砂漠のライオン」の異名を持つオマル・ムフタール。一方、その敵役として、侵攻軍を統率するのは、その苛烈さから「リビアの屠殺屋」の異名を持つ、ロドルフォ・グラッツィアーニ。同じ砂漠の戦争を扱った「アラビアのロレンス」に比べると、構図がわかりやすいですね。「アラビアのロレンス」は、言っても、イギリスによるイギリス人をヒーローにした映画です。本作は、アラブ人をヒーローにした映画で、製作に米英が参加していますが、ムッソリーニ時代のイタリア王国は米英からすれば敵国ということもあるのか、残虐非道な侵略行為を比較的容赦なく描写していると思います。騎馬隊vs戦車隊と武力の差は歴然としているものの、地の利を味方につけた知略により、それなりに戦えている様子は、なかなか面白いです。[DVD(字幕)] 7点(2024-03-22 18:24:52)

20.  キャリー(1976) 学園ものの要素、オカルトものの要素、ホラーものの要素、それぞれ素材が持っている味を生かしたまま、うまく組み合わせたことにより、シンプルにメリハリの利いた気持ちのよい仕上がりとなっていますね。基本、この時期のアメリカンなハイスクールは好きですよ。刷り込まれた実体のないイメージなのですが、懐かしさすら感じます。それにしても・・・いじめっ娘 かわいいよ いじめっ娘。キャシー かわいくないよ キャシー。[DVD(字幕)] 7点(2024-03-22 18:12:12)

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