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タイトル名 |
スナッチ |
レビュワー |
由布さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2002-11-05 22:46:13 |
変更日時 |
2002-11-05 22:46:13 |
レビュー内容 |
ルーカスやスピルバーグでさえ小説で育った世代だと思うのに、ガイ・リッチーは明らかに映像で育った世代だと実感する。説明臭い科白はとことん避けて、映像で説明できるシーンは全て映像で処理し、しかも、テンポの良さのおかげで、ストーリーはスピーディに進む。正しく、インターネット世代の感覚だ。選曲も構成から外れることなく、やっていることは「30年に1度の問題作」と言われた「ファイト・クラブ」など目じゃないほど無残で陰惨なはずなのに、それを全く感じさせない。あのアップ・テンポの感覚は快感でさえある。にも関わらず、社会的背景は、しっかりと根付いている。人種の坩堝と言われるアメリカ映画でさえ、先ず見掛けることは出来ない、英国人から見た人種の品評界は、欧州文化の方がシュールなのかアバウトなのか、迷うところだ。英国史の歪みまで覗かせる出稼ぎのインド人女性の群れには、思わず苦笑いが出てしまう程。ラストの落とし方まで痛快だった。ブラッド・ファンなので、ピットについても一言。「一人息子なんだよ。いい子なんだ」全くその通りだ。燃えるキャラバンを見詰める目は、ピット・ファンには溜息ものである。 |
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