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タイトル名 |
真夜中の弥次さん喜多さん |
レビュワー |
ぐるぐるさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2005-04-28 22:45:04 |
変更日時 |
2005-04-28 22:45:04 |
レビュー内容 |
今更こんな事言うのも気恥ずかしいけれど、現代はやっぱ「不安」の時代だ。人々を強く結束させるような強い求心力を持った明確な指針もイデオロギーも思想も宗教もなく、人々はそれぞれ孤立化を深める。そんな中で、例えば超能力や占いのような人知を超えて(?)自分を導いてくれるようなものがもてはやされたりする。また純愛モノを始めとする「泣ける作品」が流行っているのも、「泣く」というプリミティヴな行為で自分を解放し、束の間の「生の実感」を味わいたいが為なのかもしれない。流行と言えば、今お笑いがブーム、とされているけれど、今までのブームと違って「このブームはいつかは終わる」という事を(観客も演じ手も)薄々感づいていて、それでも「ブーム」が感じられている中、半ばヒステリックに騒いでいる、ように思える。んで、この作品の中のどれでも良いけど、例えば板尾創路演じるさっぶい芸人とか、顔も知らないのに清水の次郎長の追っかけをしている女子高生軍団とか、或いは薄っぺらい書き割りのような「現実」とか、どれを取っても非常に「現代的」だと思う。弥次さん喜多さんは最終的に「互いに愛し合うこと」が自分たちにとっての「リヤル」だ、という結論に至ったけれど、んじゃあ、ぼくやあなたたちにとっての「リヤル」はどこにあるんだろう?きっとそれぞれの中の「お伊勢さん」を目指してあがくしか、ないんだよな・・・ってな事を、帰り道に考えながら自転車を走らせた、ぐるぐるさんなのでした。 |
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