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タイトル名 |
さよならみどりちゃん |
レビュワー |
ぐるぐるさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2006-07-12 16:43:05 |
変更日時 |
2006-07-14 17:17:48 |
レビュー内容 |
現代の若者の恋愛観、空気感をビビッドに描いた作品。ユタカが複数の女性と自堕落な関係を続けてるってのは、要は恋愛に臆病になってるんだと思う。恋愛(相手)に真摯に向かい合えば、自分自身も傷つくし、ボロボロになるから(後半、「みどりちゃん」との関係が終わってしまったユタカが、ゆうことのセックスの後「こういう関係も良いよな」とつぶやくのは、そういう自分を正当化したがってるからだと思う)。つまりユタカって男はゆうこに対して一見優位であるように見えながら、実は依存してるんだな。そんなユタカを好きになってしまったゆうこ(実際、こーゆー男に惚れちゃう女の子って、いるよねえ)も、やっぱり自分が傷つきたくないからユタカの身勝手な振る舞いに対して何でもないように装ったり、あるいは好きでもない男とヤっちゃったりする。そんでもやっぱユタカが好きという気持ちがどーしよーもなく抑えられなくなって「ユタカが好き。だからユタカもあたしの事好きになってよ」と真正面からぶつかっていく。でもさっき言ったようにユタカは恋愛と真正面からぶつかる事が出来ない奴だから、彼女の元を去ってしまう。これ、一見ユタカがゆうこを振った形ではあるけれど、実は「勝った」のはゆうこの方だと思う。矛盾した言い方だけど「負け」を認めたからこそ次のステップに進めたというか、ね。この作品、映画として見ると、予算や時間の制約のためか、画面がちょっと息苦しい感じがするのだけれど(特に前半)、主役の星野真里がすごい頑張ってたし(別にヌードやベッドシーンをやってるからってことではなく。余談だけどヌードやベッドシーンに挑戦した女優さんに対して「体を張った演技」とか「体当たり」と、紋切り型の評価をするのはそろそろ止めにしたほうが良いと思う)、西島秀俊も、こういう役やらせたら日本一ってな感じのダメ男ぶりだったし、観て良かった。特に20代位の、恋愛中・片想い中の人は、ズキーンと来るんじゃないかな。 |
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