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タイトル名 |
英国王のスピーチ |
レビュワー |
あろえりーなさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2011-09-14 21:36:49 |
変更日時 |
2011-09-15 17:48:23 |
レビュー内容 |
もの凄い地味でこじんまりした作品だけど、恥ずかしながらどもりの英国王の存在それ自体を知らなかったので、かつてはこういうこともあったんだなと歴史勉強みたいな気持ちで鑑賞致しました。「専門家ライオネルによる、型破りな治療法」とありますが、あくまでも国王が汚い言葉を使っている様が型破りなだけで、方法自体はそうでもないような気がします。それよりもむしろ、最初の段階でジョージ6世相手に「対等な立場」を説いてる点が特筆に値するでしょう。たぶん、王室御用達の医者が呼ばれたら、「対等な立場」なんて最初から無理だろうし、最後には「大切な友人」にはなり得なかったんじゃなかろうか。そういう意味では、飛び入りでライオネルに頼み込んだ妻エリザベスのお手柄なのもしれません。あ、そういえば、エリザベスを演じたヘレナ・ボナム=カーターは本当に幅の広い役者さんですよね。いつも感心しちゃいます。ジョージ6世が、映写機でヒトラーの映像を見ながら「彼がなにを言ってるかわからないが、演説は上手そうだ」というシーンがありますが、確かにヒトラーは演説の天才なんですよね。それに対してジョージ6世はどもりだから演説が出来ない。この対比が面白いなと思うんです。ヒトラーはその天才的な演説で国民を煽動する。ジョージ6世は、国民からすれば彼が演説出来ないことを知ってたんだろうけど、だからこそ最後のラジオ演説で、彼の頑張りと言うか努力を感じてより一層国民を勇気づけさせる結果になる。民を団結させるという目的は同じでもその違いは明白で、例えて言うなら旅人の服を脱がせようと競争したときの北風がヒトラーで太陽がジョージ6世みたいなものだなと思います。 |
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