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ハンナ - あろえりーなさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ハンナ
レビュワー あろえりーなさん
点数 6点
投稿日時 2011-12-30 03:12:41
変更日時 2011-12-30 18:09:25
レビュー内容
ケミカル・ブラザーズが大好きなので、彼らが初めて映画音楽を担当すると聞き特別な思いを持って鑑賞致しました。確かに、皆さん言う様に動機が分かりにくいお話ではあります。監督も言ってますが、これは現代を舞台にしたおとぎ話なので、あまり深く考えてみる必要はないのかもしれません。個人的にはそういう動機付けにそれほど不満はなかったのですが、しいていえばハンナがずっとあの雪山で過ごしてきて外の世界との交流を持たずに育ってきたと言う特殊な女の子であるのに対して、その彼女が外の世界でいろんなものを見たり知ったりするその過程での「驚き」の描写が足らなかったのではと思うんです。もっとこう、情動的に描写して観客に共感をもたらすようなことをするべきだと思うのですが、全体的に淡々としているんですよね。唯一、電気を使うシーンではそれが強く表現されはいたけれども。監督は長回し好きだから、それが逆にあだになってると思うんですね。そういう描写はやはり、カットを割って心を外化させる描き方が必要だと思うので。それから、ジョー・ライト監督初のアクション映画ということで、彼も撮りながら試行錯誤していくというところがあったのでしょう。格闘シーンの出来映えに凄く落差を感じます。たとえばスタディカムで長回しして撮影するお父さんの格闘シーンや、コンテナで男達と格闘するハンナのシーンは凄く格好よくていい出来映えなんだけど、最初の父と娘の格闘シーンや研究所での格闘シーンは短いショットを切り貼りして、いわゆる「ごまかし」の感が強い。ただ映像的には印象深いシーンもあって、中でもハンナが無機質で照明点滅する研究所を脱走するシーンはケミカルの音楽と相まって何かのPVでも見てるみたいな格好よさがありました。
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