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タイトル名 |
旅情(1955) |
レビュワー |
ドラえもんさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2002-06-30 15:47:31 |
変更日時 |
2002-06-30 15:47:31 |
レビュー内容 |
イタリアを舞台にした束の間の大人の恋。広場に群れ飛ぶ鳩。夜空にくっきりと浮かぶ満月。波に揺れるゴンドラ。その思い出ひとつひとつを胸に刻もうとするヘップバーンの顔のなんと眩しく美しいことか。刺刺しいほどのオープニングと、ラストで見せる哀しくも穏やかな彼女の表情の変化が印象的だ。中年になって初めて知った燃えるような恋。果たせなかった恋にもかかわらず、人が人を想う優しさにふれ、彼女にとっての終生の思い出を胸に、新たな人生の旅立ちを予感させる幕切れの鮮やかな事。人間の情感というものをこれほど切なく描いた作品も滅多にお目にかかれるものではなく、D・リーン監督作品の中でも最も好きな、これぞ珠玉の名作。 |
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