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タイトル名 |
スケアクロウ |
レビュワー |
ドラえもんさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2000-11-26 17:07:33 |
変更日時 |
2000-11-26 17:07:33 |
レビュー内容 |
アメリカ特有のヒッチハイクという旅(=差迫った身の振り方、貧困、冒険などを連想させる)、それは何事にも拘束されない、そして同時に孤独な・・・。その二人が出逢ったのだという強烈な印象が、オープニングのシーンを秀逸なものにしている。人間というものは一人では生きていけない。誰かに少なからず影響を受けて生きていくものだし、時には人間的に成長をみるという事もあるだろう。その象徴がバーのシーンで、普段なら喧嘩するところを即興のストリップの真似事を演じる、マックスの変貌ぶりが明らかにライオンの感化であり、言わば“スケアクロウ”としての自分を自覚し始めたわけで、又、ラストのほうの病院でのシーンでは、錯乱したライオンに改めて強い絆で結び付けられている自分を発見するのである。結局本作は、現代社会の我々の無力さからみて、自嘲に陥らずに自分たちの営みを見つめる事は難しい。かといって人間は自分を否定することもできないから、川の流れのように落ち着くところへ落ち着くというのが妥当なのだろうと、語りかけているように思う。 |
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