|
タイトル名 |
愛人/ラマン |
レビュワー |
ルクレツィアの娘さん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2003-11-23 19:12:16 |
変更日時 |
2003-11-25 12:35:05 |
レビュー内容 |
10代の頃、この作品を観たときの衝撃は覚えている。ものすごくドキドキして、観てはいけないものを観たような気持ちだった。そして、異世界の中で自分の美貌に自信を持ち、冷めた感情でセックスする主人公の少女に、憧れる自分に、またショックを受けた。今、見返してみて、植民地世界の強烈な人種差別の中で、白人少女に唯一近づける黄色人であった華僑の息子の、見苦しさに嫌悪感がある。二人のねじれた上下関係は、退廃的で甘美で醜悪だ。こういう作品に「素晴らしい」と評価するなら、援助交際と名付けられた売春もまた、肯定されなければならないわけだ。「10代の頃の体験を、うっとりと美しく語ってしまう人間は現在不幸なのだ」とよく言うが、マルグリット・デュラスはどうなのだろうか。 |
|
ルクレツィアの娘 さんの 最近のクチコミ・感想
愛人/ラマンのレビュー一覧を見る
|