|
タイトル名 |
リベリオン |
レビュワー |
ルクレツィアの娘さん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2003-11-10 09:39:32 |
変更日時 |
2003-11-10 09:39:32 |
レビュー内容 |
男の子の妄想(あるいは少年漫画の原風景)を、丁寧に結晶させて、映画化したような作品。非常に単純なストーリーだし、ガン=カタなる武術の、笑っちゃうほどの圧倒的強さは、ツッコミをせずに楽しみなさいという感じ。犬に愛情をおぼえた主人公が、その犬のために部下を殺し、反逆者を逃がすために、さらに多くの部下を殺す。自分の身が危うくなれば、職務に忠実なだけの同僚を陥れようとする。感情が芽生えはじめても、周囲の人間を同じ人間として認識していない主人公の、ゆがんだ部分というのは、意図したモノなのか??? 主人公の息子と、ショーン・ビーン演じるパートリッジが、なかなか存在感があって興味を惹かれた。芸術品や装飾品の一切を禁じた独裁者の部屋に、名画が飾られ、装飾的な内装になっていたのは皮肉たっぷりだ。たぶんかなりの低予算で制作された映画なのだと思うが、一つ一つのカットが案外に美しいので感心した。マトリックス3部作で、CGを多用しすぎた映像に食傷気味だったので、こういう映画のほうが制作者の思い入れが伝わる気がしてくる。抑圧された独裁体制下より、節制無き無秩序状態のほうが、実は恐ろしいので、独裁者を倒して市民が武器を取って反乱を起こしたラストの「その後」のほうが、壮絶なストーリーがありそうだが、だからといって続編を作ろうと思わないで欲しいものだ。 |
|
ルクレツィアの娘 さんの 最近のクチコミ・感想
リベリオンのレビュー一覧を見る
|