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タイトル名 |
母の旅路(1965) |
レビュワー |
Oliasさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2022-07-01 00:46:57 |
変更日時 |
2022-07-01 00:46:57 |
レビュー内容 |
導入部では割とのんびりしたメロドラマという趣なのだが、愛人?とどうのこうのなってからは徐々に水位が上がり、決壊して(家を追い出されて)からは別世界に飛翔していく。その中でも、一気に何かが押し寄せるのではなく、じわじわと主人公が絡め取られていく持って行き方が良い感じ。それは脅迫者との対決で臨界点に達するのだが、そこからなだれ込む法廷シーンの心理の綾の応酬ぶりは、ただごとではない。しかも、世によくある法廷メインの作品よりも、尋問や弁論の台詞もきちんと作られていて、ここが付け足しではないどころか、むしろ各登場人物の終着点として明確に機能していることがよく分かる。よく考えると、作中では20年くらい経過しているはずなので、その表現はきちんとしてほしかったとか、あるいは主人公が堕ちる過程はもう少しあった方が終盤も説得的になっただろうとかいう点は気にならなくはないのだが、あの法廷シーンからラストに至る充実ぶりには、あまり文句は言えない。 |
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