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タイトル名 |
ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録 |
レビュワー |
草壁さん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2003-05-11 01:56:08 |
変更日時 |
2003-05-11 01:56:08 |
レビュー内容 |
映画がほかの芸術作品と異なるのは、製作時に多くの人間が関わるがゆえに起こる衝突と軋轢が、色濃く作品に反映されることでしょう。そして撮影前には予測できない事故も、作品に反映されます。「地獄の黙示録」はそういった、衝突と軋轢と事故が、悪魔のしわざとしか思えないほど頻発した作品です。カーツ大佐の砦が台風で吹っ飛ばされたりして、悪魔にこっぴどく翻弄されるコッポラですが、そこは稀代の名監督。自ら狂気の世界の住人となり、悪魔と共同作業で「地獄の黙示録」完成させました。本作は映画の魔物に取り憑かれ、発狂していくコッポラを、妻エレノア・コッポラが冷徹に見つめたドキュメンタリーです。「夫は、しっぽを追いかけてぐるぐる回っている犬のようだ」とか言いながら。悪魔とがっぷり四つで相撲をとるコッポラの男気に、マーティン・シーンの心臓も止まる。本編、メイキングともども、珠玉の名作でございます。 |
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