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座頭市御用旅 - 鱗歌さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 座頭市御用旅
レビュワー 鱗歌さん
点数 6点
投稿日時 2025-03-02 09:17:39
変更日時 2025-03-02 09:17:39
レビュー内容
『座頭市〇〇旅』という定番のタイトルですが、前後のシリーズ作品は「新座頭市」と題されている、そんな頃の作品。大映は倒産し、勝プロダクション製作で東宝が配給。
一応、監督が森一生なんだから、シリーズ源流からの流れを汲んだ作品には違いない、はずなんですが、監督だけでどうにかなるものでもなく、ややチープな雰囲気が。テレビ時代劇っぽいんですね。音楽も何だか軽いノリだし。残念ではありますが、仕方がない。逆に言うと、ここまでグレードを下げてでも続けられてしまうのが、座頭市シリーズというコンテンツの持つ強み、ということでもあるのでしょう。
何者かに襲われ瀕死の女性が、死の間際に赤ちゃんを産んで、座頭市がその赤ちゃんの世話をしながら、親の元に送り届ける、というのがお話の発端。この「赤ちゃん」の人形丸出し感がもうすでにイヤな予感しかない。何とも安っぽいなあ、と思っちゃうのですが、こういう安っぽさが映画全編を貫いています。
とは言え。オハナシ自体はよくできている、というか、ちゃんとツボを突いてくるので、それなりに楽しめてしまいます。座頭市の親切心が彼を困難に巻き込んでしまう、ということで、「座頭市はただの人のいいオジサンではなく、その裏に悪魔的な顔を持っていて欲しい」と思ってしまう私としては、イマイチな印象はあるものの、彼がシガラミにとらわれていってしまう様は、やはり目を離せないものがあります。
何よりこの、三國連太郎のワルそうなこと。極悪、などというようなサバサバした悪ではなく、陰鬱、陰惨、といった言葉の方がよく似合います。この悪役との対比として、座頭市のキャラから暗さが取り除かれているのかも。さらに親分がワルければ子分もワルそうで、石橋蓮司に蟹江敬三。
座頭市と悪党どもとの間に立つ目明しの森繁久彌も存在感を示し、そうなると、剣豪の用心棒・高橋悦史は、正直、出てこなくてよかったんじゃないの、と(このアクの強い顔、無意味に目立ってしまう・・・)。しかし蛇足のごとき彼の登場も、言ってみれば、この作品のサービス精神の表れ。存在を忘れた頃に出てきてくれるので、ちょいと嬉しくなります。
これで、作品の出来がもう少し良くって、気が散らなかったらなあ。
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投稿日付邦題コメント平均点
2025-03-02トライアングル(2009)87.11点
西部に賭ける女75.75点
座頭市御用旅66.75点
2025-02-24甦える大地56.33点
2025-02-23モータルコンバット(2021)55.53点
2025-02-08拝啓総理大臣様74.75点
2025-02-02ボヘミアン・ラプソディ77.40点
2025-01-26スキン・ゲーム76.50点
2025-01-26剣鬼87.25点
2025-01-13富士山頂(1970)66.91点
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