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タイトル名 |
シン・シティ |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2010-01-25 22:38:22 |
変更日時 |
2010-01-25 22:38:22 |
レビュー内容 |
過激な残酷描写。オムニバス形式というお手軽さ。ついでに、各エピソードが関係し合うというお楽しみなんぞもあったりして、まあ、面白くは観られます、まさにあっという間。しかし、妙な映画でもあります。アクション、暴力をこれだけ盛り込みながら、画面上に不思議な静寂が漂っています。なんとなく、映像が「動いていない」という感じ。もしかして、コミック=「静止画」の雰囲気を再現しようとでもしているんですかね。映像の推進力の欠如、そこが面白くない点でもあるし、また一方ではツマランとムゲに切り捨ててしまいたくもない、ただただ奇妙な感覚。明らかに必要以上に流れる主人公たちの単調な独白も、かえって、静けさを強めるものになってます。うーむ。何のための映画化なんですかね。そりゃまあ、「人間が演じる」という生々しさ、これは確かにありますけどね。執拗に描かれる過剰な暴力は、自傷行為と表裏一体のもの。自意識の客体化。ロマンティシズムとは自虐性のことナリ。そりゃそうなんだけどさあ。そういう目で見ると、この作品、自らを「飾り過ぎ」ですね。本当の生々しさに欠けますね。あくまでマンガ、ですね。 |
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