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タイトル名 |
ヒストリー・オブ・バイオレンス |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2011-04-01 04:46:59 |
変更日時 |
2011-04-01 05:02:04 |
レビュー内容 |
暴力の「衝動」なのか「歴史」なのか。“ヒステリー”なのか“ヒストリー”なのか。主人公の日常に兆し始める暴力の陰は、最初は、不連続な衝動的なもの・理性の中に埋もれ稀に姿を現すもの、に過ぎないと思われたが---後半、様相は一変する。実は人間にとって暴力こそが日常であり背景であり、理性などその上でかろうじてバランスをとっている危うい存在に過ぎない、のではないか。「暴力の歴史」ではなくむしろ「暴力こそ歴史」(そしてそれは事実、そうなのだ)。物語の理不尽な面ほど、よりストレートに描いているこの映画の語り口は、かえって何にもまして雄弁である。・・・すみません、観た直後の感想はそんな感じだったと思うのですが・・・人間「以外」のもたらす暴力の恐怖をまざまざと見せつけられ・・・何を語る言葉もないけどとりあえずは「そこ」で終わってちゃいけないんだな、と。(そしてそう思ったとき、この映画もまた、「そこ」で終わらせることなく、次へと向かおうとする作品であったのだな、とも) |
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