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ブロークン・トレイル 遥かなる旅路<TVM> - 鱗歌さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 ブロークン・トレイル 遥かなる旅路<TVM>
レビュワー 鱗歌さん
点数 7点
投稿日時 2015-10-11 09:49:50
変更日時 2015-10-11 09:49:50
レビュー内容
前半後半に分かれたトータル3時間ほどのテレビ作品。だもんで、やや薄味で、重厚感のようなものは感じられず、もう少しうまく撮れないものかと思うシーンもありますが(夜の場面のたき火の照り返し、さすがにライト当て過ぎでは)、それでもなおここでは、雄大な自然と、穏やかな時間の流れを味わうことができます。馬の群れを連れ、草原を旅する爺さんとその甥。道中、さまざまな出会いがあり、さまざま事件に遭遇し、旅のメンバーも増えていく、そしてラストは悪漢どもとの対決、という訳で、観るものを飽きさせないようには作られているのですが、それでも魅力はやっぱりこのゆったりとした流れですね(爺さんと未亡人が心を通わせるシーンが川のほとりであるのも象徴的)。この作品を一言で言うなら、「ザ・野宿」。焚き火の横で過ごす、夜の草原。やがて寒々とした夜明けがやってくる。その繰り返し。それが何ともいいんですね。登場人物のキャラもあまり突出した者はおらず、あくまで人間関係の描き方も穏やか。無口で武骨な甥が、爺さんに付き従いつつも徐々に自分の意見をそれとなく言うようになったり、爺さんと未亡人の関係を「つかず離れず」のまま微妙な深まりとして描いたり。ロバート・デュヴァルの達観したような表情が何とも言えず、また劇中で何度も帽子をとる仕草が印象的。
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