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タイトル名 |
冷たい雨に撃て、約束の銃弾を |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2018-03-27 23:44:23 |
変更日時 |
2018-03-27 23:44:23 |
レビュー内容 |
これは面白い。どうしてこういうオナハシを思いつくんでしょうねえ。 いきなり殺人事件があって、子供と孫を殺されたオジサンの復讐劇なんだろうな、と思ってたら実際そうなんですが、オジサンが3人のヒットマンを雇うことで、彼らとの交流が物語の新たな一面となり、作品が異なる色調を帯びてきます。オジサンが作った料理を4人で食べるシーンが、その新たな色調を印象付けますが、それと同時にオジサンのワケありな過去が示されるシーンでもあります。 そんでもって、いよいよ復讐の時。これまたバーベキューという食事のシーンとなるのですが、気分的にも状況的にも、先の食事シーンのようにはいかない。 それでまあ、普通ならこの復讐シーンが物語のゴールなんだろうけれど、本作ではゴールどころか、ここで掟破りともいうべきとんでもない設定が新たに加わってくる。なんとオジサンは過去の記憶を失いつつあるらしい・・・。 となると、映画の主体はヒットマンの方に移ってくる。彼らもまたのっぴきならない立場となっている。そして彼らが繰り広げる、壮絶なクライマックス。なるほど、このシーンを撮りたいが故に、このゴミの山を舞台にしていたのか。 と、ここで終わってもよさそうなところ、さらに物語は続く。記憶をなくしたオジサンの復讐劇。それはもはや、怒りにも何にも裏打ちされていない、まさに復讐遂行マシンと化したオジサンが繰り広げる、何にもまして危うい復讐劇なんですね。 こんな復讐劇、見たコトない。新鮮で、鮮烈で、それゆえに、やけにスリリング。 |
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