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刑事コロンボ/パイルD-3の壁<TVM> - 鱗歌さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 刑事コロンボ/パイルD-3の壁<TVM>
レビュワー 鱗歌さん
点数 5点
投稿日時 2011-10-29 16:05:09
変更日時 2011-10-29 16:06:15
レビュー内容
ピーター・フォーク監督作品。まあ、その方面にあまり深入りしなかったのはコレを観る限り正解だったかな・・・? 犯人は例によって最初からわかっているのだけど、普通の“倒叙モノ”とは一味違う。犯行自体は我々に明らかになっておらず、むしろ犯人の策略が物語の中で密かに展開されていき、ラストでその狙いが明らかになるところがミソ。とは言え観てて大体は読めちゃうので、そういう意味ではやっぱり“倒叙モノ”の一種かもね。犯人の目論む完全犯罪は、コロンボと思考を完全に同一化することによって成立する、という非常に危険な綱渡り(コロンボが予想通りに動いてくれないと失敗してしまう)。しかし思考があまりにも完全に一致してしまったため、当然ながら犯行の狙い自体もコロンボの感知するところとなり、あっさり御用。コロンボ恒例の「見込み捜査」がこの上もなく有効に機能してしまうという、なんとも八百長クサい展開なのでした。だからコロンボって苦手なんだよなあ、との思いを新たにしてしまう(金曜ロードショーで水野さんが「さあ来週は皆さんお待ちかね、刑事コロンボの登場です」と言うたび、ガッカリしてたんだよなあ・・・)。ところで↓ラスト近く、タイヤがパンクするシーンを「意味が無い」と批判されている方がいるのを拝見して「なるほどそういう感想もあるのか」と、これはちょっとした発見でした。私はむしろこのシーンが本作で唯一(?)オモシロく感じた見せ場だったもんで(いかにも監督が楽しんで撮りそうな、サスペンス的カマシだなあ、と)。人の感じ方は千差万別ですな。
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