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タイトル名 |
ドクトル・ジバゴ(1965) |
レビュワー |
鱗歌さん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2018-04-08 10:34:42 |
変更日時 |
2018-04-08 10:34:42 |
レビュー内容 |
この映画、完成度ということについてはよくわかんなくって、何だか繋がりが悪い感じがあるんですけどね。主人公の弟の独白が(冒頭シーンを無理やり思い出させるように)入るのも奇妙だし、映画後半になると波乱万丈の物語がさらにバラバラな感じになってきて、パルチザンに誘拐されるあたりなどちょっと唐突な印象。 この広いロシアで、妙に易々と「再会」が繰り返されるのも、変と言えば変。 それでもやっぱり、タマラないんだなあ、この作品。 ロシアの広大で厳しい大地の圧倒的な映像と、人間の個性を圧殺する共産主義体制の台頭を前にして、人間の存在がいかにちっぽけなものか。主人公はヒーローでも何でもない、やや寡黙ですらあるフツーの男、妻子を愛しつつ、浮気なんかもして、しまいにゃあっけなく、実にあっけなく頓死してしまう。 ホントに容赦なく「ちっぽけ」なんですけどね、それでもどっこい、生きている。 無表情なアレック・ギネスが示す、微かな笑み。 本作のラスト、これほど静かで、これほど力強いも、なかなかありません。 |
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